早慶戦直前特集 第1回 中野愛巳主将×尾崎美玲副将×野澤知莉

柔道

 第1回は女子部から中野愛巳主将(社4=福岡・南筑)、尾崎美玲副将(スポ3=愛知・大成)、野澤知莉(スポ3=神奈川・桐蔭学園)が登場。少数精鋭の女子部で上級生として引っ張ってきた3選手。柔道に対する熱い思いや普段の関係性など、赤裸々に語っていただきました!

※この取材は11月13日に行われたものです。

キャッチコピーをつけるなら…

――まず初めに、中野主将から3年生の紹介をお願いします

中野 知莉にキャッチコピーをつけるなら、「宇宙と交信中!野澤ちりちり」ですね(笑)

一同 (笑)

――それにはどんな理由があるのですか

中野 すごくぶっとんでる子なんですよ。

――いつも連絡をとってくださっているのですが、とても親切で丁寧なので驚きました。そのようなイメージはなかったです(笑)

中野 そういう形式的なところはできるんですよ。だんだん仲良くなってくると「戻ってこーい」って感じになります(笑)。それで、(野澤の)ボケと(尾崎の)ツッコミみたいな。(尾崎に)キャッチコピーをつけるなら「関西のキレキレツッコミ裏番長」ですかね。

尾崎 なんやねんそれ(笑)

中野 でも本当にまじめな子です。私の右腕的な存在で私よりしっかりしてる。

尾崎 (中野とは)お友達ですね。いい意味で!

――学年とかは関係ない感じですか

中野 そうですね。私の学年が私だけしかいないのもあって、下級生の頃から(この2人と私で)ひとくくりにされていました。

――3年生から中野主将の紹介をお願いします

尾崎 お姉ちゃんって感じですね。うーん、相方かな。

中野 えー、嬉しい。

尾崎 この人がいるからここにいるみたいな。本当に仲良いんですよね。

中野 一生ついていきます、尾崎先輩。

尾崎 私についてきてください。

一同 (笑)

中野 こんな感じです。いつも。

――柔道をはじめた時期ときっかけについて教えてください

中野 始めたのは小学校2年生のときです。私の親戚が柔道の道場をもっていて、何か没頭できるものをしてみようということで始めたのがきっかけです。

尾崎 私は兄が2人いて、最初は親が格闘技なんかやらせたくないということで、バレエを習っていたのですが、それが本当に嫌で、柔道やるからやめさせてくれっていう感じで始めました。それでいろんなご縁があって、ここまできました。

野澤 7歳の時に姉妹喧嘩をしていたのを見ていた親が、「そんなことするなら柔道始めなさい」ってことで始めることになったのがきっかけですね。

中野 みんな変な理由じゃん(笑)

――なぜ早大柔道部を選んだのかについて教えてください

中野 私の場合は本当に「縁」と「運」ですね。私の同級生が高校生の時にインターハイで3位になって、早稲田の監督に声をかけてもらっていて。だから私は全く関係なかったのですが、私の高校の時の監督が私のことを推してくれていたのと、私が団体戦の補欠として参加していた全国の大会で3位になって、社会科学部の自己推薦入試を受ける資格を得ることができたので、それを受けたら受かったっていう感じですね。

尾崎 私の中学生の時の2つ上の先輩が早稲田志望で、私はその先輩についていったっていう感じだったのですが、その時から監督さんにずっと声をかけてもらっていて、そのまま入ったっていう感じですね。

野澤 3年の5月くらいになっても進路が決まっていませんでした。そろそろ決めないとまずいぞっていうのも親からもいわれていて、自分のやりたいことは何だろうと考えた時に、トレーナーの勉強をしたいなって思って。早大なら柔道もトレーナーの勉強もできるということで、4つ上の先輩に知り合いの先輩がいたので、その方に声をかけて練習に参加したというのが始まりですね。

――女子部の雰囲気について教えてください

尾崎 平和やな。

中野 他の大学と比べて人数は少ないのですが、その分団結力はあるなと感じますね。

――下級生の印象をお伺いしたいです

中野 2年生は本当に天然で、わちゃわちゃしている感じ(笑)

尾崎 天然だけど、人として本当にいい子たちの集まりなので。みんなかわいいよね。保護者みたいな感覚でいます。あと、中水流(りり、スポ2=東京・渋谷教育学園渋谷)に関しては本当に天然すぎて(笑)

――中水流選手のどんなところが天然なのですか

尾崎 例えば、ホテルの外に出る時にホテルのスリッパを履いていったり(笑)

中野 しかも「違和感全然ないですよね〜」っていう感じなんです。違和感しかないのに(笑)

尾崎 お前今までどうやって生きてきたんやっていう(笑)

――女子部はまだ早慶戦に出場するメンバーは決まっていませんが、もし出場することになったときの意気込みをお願いします

中野 最後の試合なので、何が何でもチームのために勝ちたいです!

尾崎 愛巳ちゃんと出ることができる最後の試合かもしれないので、思い切り楽しんでやれたらなと思います。

野澤 2年連続で対戦している選手がいるのですが、その選手とはもう当たりたくないかなって感じです(笑)

尾崎 なんでやねん。使われへんぞこれ(笑)

「すごく楽しい4年間を過ごせた」(中野)

――中野主将にお伺いします。今年で大学を卒業されるということで入部した時の心境と今を比べていかがですか

中野 4年間をふりかえって言えることは「本当にまわりに恵まれていたな」ということですね。どんなときも私のことを気にかけてくれる先輩や後輩がいたのでここまで続けてこられたなというのもあるし、すごく楽しい4年間を過ごせたなというのはありますね。

尾崎 泣きながら言いなさいよ(笑)

中野 涙でなかった(笑)

――3年生にお伺いします。お互いの入学当初の印象はいかがでしたか

尾崎 顔見知りではあったので、普通に仲良くなりました。最初は知莉も普通の子だったので。知っていくうちに大変なことに気づきましたが(笑)

(内藤遼太トレーナー(スポ3=愛知・安城東)登場)

尾崎 お前は入ってくるな!(笑)

――トレーナーはどういった存在ですか

尾崎 トレーナーのことは大好きです。トレーナーがいなかったら私道場来ないです(笑)

(内藤トレーナー退場)

――今年の女子部はどういうチームを目指していますか

中野 スローガンとしては「挑戦」というのを掲げています。その中で各々が何かに縛られることなく自立したチームになることを心がけています。

――中野主将は卒業と同時に選手としての柔道生活も終わるということですが、卒業する時にどういう気持ちで終わりたいですか

中野 たくさんの思い出をつくって引退したいな思っています。柔道を嫌いになるまでやりきって引退したいです。そうじゃないと、ずるずる引きずってしまいそうなので。引退後は大学生らしいことをいっぱいしたいなと思います。

「強い弱いに関係なく、社会に出て通用する人間になってほしい」(中野)

――後輩たちに向けてメッセージをお願いします。

中野 部活動というか柔道をやっている特権というのが、まわりを見ることができる人になれることだと思うので、柔道の強い弱いに関係なく社会に出て通用するような人間になってほしいと思います。今の子達がそれをできていないわけではないですけどね。

――それを受けていかがですか

尾崎 そうですね。今の雰囲気も大事にしながらもっと自立したチームにしていけたらなと思います。

――いきなりですが、休みの日は何をされていますか

中野 最近は課題に追われていますね。

尾崎 車で遠出しますかね。

野澤 時間に縛られるのが嫌いなので、家でずっと寝ています。あとは銭湯に行くのが好きです。

尾崎 いいね。そういうの待ってた。銭湯好きになりたい。

――最後に、「あなたにとって柔道とは」というのをお聞きしたいです

中野・尾崎 出たー!(笑)

尾崎 アブローラーしながら答えよっかな(笑)

中野 自分のことを簡単に表せるものですかね。どのコミュニティに属していても、自分に柔道はついてくるので。自分の一部を表すものですね。

尾崎 私にとって柔道とは、今の私の周りに広がっている恵まれた環境をつくってくれたものですね。柔道のおかげで今の私があります。

中野 スタンディングオベーションです。

一同(拍手)

野澤 似ているのですが、自分を作ってくれたものだと思います。自分の行くところ行くところで柔道が関わっているし、人との繋がりも柔道が繋げてくれたものですし。

尾崎 はい締まった!完璧ですね。

――締まりました!ありがとうございました!

姉妹のような関係性が素敵でした!

(取材・編集  安齋健)

◆中野愛巳(なかの・あみ)(※写真中央)

1999(平11)年10月17日生まれ。148センチ。福岡・南筑高出身。社会科学部4年。唯一の4年生で主将である中野選手。どんな時も気にかけてくれる後輩たちがいたから続けて来れたという中野選手は、対談中も後輩愛に溢れていました!

◆尾崎美玲(おざき・みれい)(※写真右)

2000(平12)年4月16日生まれ。160センチ。愛知・大成高出身。スポーツ科学部3年。 関西弁のツッコミが光る尾崎選手。対談中は誰よりも盛り上げてくださいました。早慶戦でもキレ技抜群の技に期待です!

◆野澤知莉(のざわ・ちり)(※写真左)

2000(平12)年5月29日生まれ。165センチ。神奈川・桐蔭学園高出身。スポーツ科学部3年。BTSにハマっているという野澤選手。後輩からのタレコミによると、音楽がかかるといつも踊っているそうです!