4人が全日本へ。成果と課題見える結果に

柔道

 全日本学生体重別選手権(全日本学生)出場をかけて、東京学生体重別選手権(東京学生)が今年も開催された。早大からは男子15人、女子7人が出場し、男子は佐藤竜(スポ2=東京・修徳)、伊藤悦輝(スポ3=福井・藤島)、瀨川勇気(スポ2=北海道・東海大四)の3人、女子は上領悠月(社3=山口・高川学園)が全日本への切符をつかんだ。

 佐藤竜は2月の全国体育系学生体重別選手権以来となる公式戦に挑んだ。2、3回戦は巴投げで仕掛けていき一本勝ちを収める。しかし、続く4回戦では技ありを2回重ねられ、優勢負けに終わった。伊藤悦は2回戦、開始早々に技ありを奪い、その後背負い投げで一本勝ち。続く3回戦では肩車で優勢勝ちとなった。4回戦目はGSの末、優勢負け。伊藤悦は「左組みとの対策を練習の時から考えてやっていなかった」と敗因を振り返った。瀨川は3回戦を一本で敗北するも、敗者復活戦では「自分が全日本学生に出るんだという気持ちが前に出た」と大外刈で全日本進出を決めた。

佐藤竜は復帰戦に挑んだ

 女子部では上領が唯一全日本学生出場を決めた。3回戦では隙ができたところに寝技へと持っていかれ、送襟絞を決められてしまう。しかし、東京都ジュニア体重別選手権では「自分の柔道が出し切れなかった」と話した上領だったが、1、2回戦は自ら攻める姿勢が目立ち、最後までその姿勢を貫きGSで勝利をつかんだ。藤原七海(文構1=福岡・修猷館)は敗者復活戦に挑むも、GSで疲れも見え、あと一歩のところをものにすることができなかった。

上領は念願の全日本学生進出を決めた

 世界大会の成績ですでに推薦を受けている渡邊聖未(スポ3=山梨・富士学苑)を含めると、全日本学生には5名が出場する。今回の課題と成果を糧に早大柔道部は全日本の舞台へ挑んでいく。

(記事 高橋里沙、写真 中山茉優)

結果

▽男子66kg級
加藤眞也(社2=三重・四日市中央工) 1回戦敗退
▽男子73kg級
伊藤悦                ベスト16
佐藤竜                ベスト16
矢野雄大(社4=京都共栄学園)    3回戦敗退
▽男子81kg級
下田将大主将(三重・四日市中央工)  3回戦敗退
河田満(人4=三重・皇学館)     1回戦敗退
佐野安大(社3=静岡学園)      1回戦敗退
▽男子90kg級
高波勁佑(社2=富山・小杉)     3回戦敗退
田中大勝(社3=青森北)       3回戦敗退
▽男子100kg級
瀨川                 ベスト16
西山洸大(スポ4=北海道・帯広柏葉) 1回戦敗退
▽男子100kg超級
清水祐希(社1=愛知・大成)     2回戦敗退
坂田豊志(スポ3=富山・小杉)    2回戦敗退
▽女子48kg級
上領                 ベスト4
木村萌乃(社1=群馬・前橋育英)   1回戦敗退
▽女子52kg級
藤原                 ベスト8
▽女子70kg級
滝澤美咲(社3=群馬・前橋育英)   2回戦敗退
小野華菜恵(スポ3=長野・松商学園) 2回戦敗退
▽女子78kg級
岡田蛍(スポ1=愛知・大成)     2回戦敗退
▽女子78kg超級
佐藤美裕(スポ2=千葉・八千代)   2回戦敗退

コメント

上領悠月(社3=山口・高川学園)

――全日本(全日本学生体重別選手権)進出おめでとうございます。今のお気持ちを率直にお願いします。

ひとまず決まってうれしい気持ちと、3年生のここでどうしても出たいという目標を自分の中で今年決めて、組み合わせを見て頑張れることをやろうということでここまで頑張ってきて成果が出たかな、という感じです。

――前回の東京都ジュニア(東京都ジュニア体重別選手権)では、自分の柔道ができなかった、とおっしゃっていましたが、今回は自分の柔道はできましたか

自分の中でも結構落ち着いて試合に臨むことができて、しっかり相手を見ながら前に前に出ていくことができたと思います。

――1、2試合目はゴールデンスコアの末の勝利でしたが、気持ちの面など、どのように臨みましたか

1回戦目が強い相手で山だと思っていたので、ここをどうやってしのいで勝つかというのを細心の注意を払っていました。ゴールデンスコアに入ったら、しっかり気持ちを固めて勝つしかない、という感じでやっていました。

――3試合目についてはどう振り返りますか

スタートの組手は悪くなかったんですけど、1回流れを断ち切りたくて妥協したところで寝技に入ったので、立ってその場で流れを変えられるようにやらなきゃいけないなと思います。寝技も次に向けてやっていかなれればいけないと思います。次に向けての課題ができました。

――次に向けての意気込みをお願いします

全日本は初めて出る大会で雰囲気とかも違うと思うので、その中でもしっかり落ち着いて自分の力を出し切れるようにやっていきたいと思います。

伊藤悦輝(スポ3=福井・藤島)

――全日本進出おめでとうございます

組み合わせが良くて、全日本学生には行ける可能性が高いことが分かっていたので、もう1つ上までには行きたいっていうことがあったのですが、それが達成できなくて残念です。

――試合の敗因はなんだったと思いますか

左組みとの練習を考えてやれなかったことだと思います。

――今回の東京都学生の目標はベスト8以上ということですか

そうですね。全日本学生ではベスト8以上を目指して頑張ります

――最後に次への意気込みをお願いします

今回見つかった左組みに対する課題を直すところまではいかないと思いますが、なるべく対処できるように練習でその課題を見つめてやっていけたらな、と思います。

瀨川勇気(スポ2=北海道・東海大四)

――全日本学生進出おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください

組み合わせ的にはメンバーの中では自分が1番良くて、とりあえずチャンスをものにできてよかったなと思います。

――敗者復活戦に臨まれた時はどのような心持ちで挑まれましたか

あの試合で負けていたら、何回もずるずると試合をすることになっていたので、あそこで一発で決められてホッとしています。

――試合内容についてはどう振り返りますか

1、2回戦は順調に行ったのですが、3回戦ではあっさり負けてしまいました。まだ反省点は多いのですが、自分が試合に出るんだという気持ちが前に出たのでいつもよりよかったかなと思います。

――東京都ジュニア体重別選手権からは何か調整、修正した点はありましたか

そうですね。期間もあまり長くあった訳ではないので、とりあえず気持ちの面で負けないっていうことを思いながら毎日練習しました。

――その気持ちが敗者復活戦などにも出たという感じですね

そうですね。出たと思います。

――最後に次の全日本学生に向けての意気込みをお願いします

今ちょうどケガをしていて練習も2日前くらいからしかやっていないので、全日本までにとりあえず足を治して、練習で調整できたらなと思います。