初戦突破ならず、高いカベ痛感

柔道

 五輪の第1次選考会を兼ねる講道館杯全日本体重別選手権(講道館杯)が開催された。全国からトップレベルの選手たちが集結するこのビッグタイトルに、早大からは男女1名ずつが出場。大会2日目の女子63kg級には渡邊聖未(スポ1=山梨・富士学苑)が登場した。格上の社会人を相手にしながらも、序盤は積極的に仕掛けて自分のペースで試合を進めていく。開始3分過ぎには有効を奪い、このまま優勢を保ち続けるかと思われた。しかしそのわずか15秒後、腕挫十字固を決められ一本取られてしまう。試合後、「相手の得意技である寝技で負けてしまった。もっと筋力や技術を上げていきたい」とうつむいた渡邊。10月には学生の全日本女王の座を手にしたが、今大会で改めてハイレベルな選手たちとの実力差を思い知った。「一から絞り直して、来年もガツガツいくような柔道で頑張りたい」(渡邊)。また一つ経験を積んだルーキーの今後の活躍に期待が集まる。

格上相手に奮闘した渡邊(右)

(記事 熊木玲佳 写真 笹澤桜)

結果

▽男子81kg級

中上駿 棄権

▽女子63kg級

渡邊聖未 1回戦敗退

コメント

渡邊聖未(スポ1=山梨・富士学苑)

――きょうの講道館杯にはどのような心境で臨まれましたか

自分より強い選手がほとんどなので、自分の実力を確かめるというのと、上にいきたいという願望はありました。

――具体的な目標はありましたか

優勝する実力はまだ持っていないので、上まで勝ち上がって自分の柔道を貫けたらなと思っていました。

――序盤はいいペースで有効も取っていましたね

試合の内容的に自分のペースで進められたなという感覚はあって、有効を取ったことで安心して気を抜いていたかなというのは反省点です。相手の得意技が寝技だとわかっていたのにそれで負けてしまったので、自分も寝技が得意だと言われているのですが寝技の実力もつけなくてはと思いました。

――1本取られてしまった原因は

全体的に立ち技の威力もないし、この大会で見ると自分より実力が高い人たちばかりなので、もっと筋力とか技術とかを上げて強くならないとなという感じです。

――先日出場された国際大会はいかがでしたか

正直世界ジュニアとかももう少し上まで上がれるかなという気持ちで行ったのですが、日本で通用していたものが全然通用しなくて、ここでも実力が下だなと思ったし、自分のかたちが全然つくれていないなという反省点も多くて、勉強になりました。

――今後に向けて意気込みをお聞かせください

学生の大きい大会は(今季では)今回が最後でした。いまはまだ1年生ですが、もう一度絞り直して来年も1年生みたいにガツガツいくような柔道で頑張りたいなと思います。