早大射撃部は、全日本学生選手権(インカレ)出場権を獲得するために関東学生選手権秋季大会に挑んだ。今大会は夏休みの練習の成果を大いに発揮する舞台でもある。そのような中、安達瑛香主将(文4=徳島・城南)が2つの部門で優勝を果たす。主将の後を追うように、多くの選手が入賞を獲得した女子部。3P部門で2位入賞、エアーライフル40発部門で4位入賞を手にすると総合2位の地位に上り詰め、インカレに向けて順調な滑り出しを見せた。しかし、一方の男子部は団体総合順位が1部の大学7校中最下位に沈むなど、男女の結果に明暗が浮き彫りとなった大会となった。
2冠を達成した安達主将
ワセダ射撃部の先陣を切ったのはまたしても闘将、安達であった。7月に行われた日本学生選抜選手権において3P部門の部内記録を更新すると、その勢いのままエアーライフル、3P部門共に優勝を獲得した。また長島遥(スポ2=埼玉・栄北)と塚田恵美(スポ3=埼玉・栄北)が3P部門で560点、551点をたたき出すと、きょねんの結果をさらに上回る団体2位につけた。さらに、エアーライフル部門でも長島、蛯原綾乃(スポ4=茨城・竜ケ崎)が高得点をマークすると、団体4位につけ、団体総合順位2位をものにした。
しかし、男子部はその流れに乗ることができなかった。団体伏射60発部門で11位中9位に沈むと、3P部門、エアーライフル部門での結果も奮わず、団体総合順位は1部で最下位となった。
的に集中する蛯原
「射撃は集中力が重要」(前田崇宏、政経3=神奈川・横浜緑ヶ丘)というように、少しの動きが点数に大きく反映される射撃。インカレに向けて、多くの選手がより上の目標を達成するために普段の練習から意識していく必要がある。今大会で好調な滑り出しを見せた女子部のさらなる活躍に目が離せない。そして、今大会の悔しさをバネに男子部はどのような変貌を遂げるのか。双方の進化に期待が高まる。
(記事、写真 渡部歩美)
結果
【男子団体伏射60発部門】600点満点 9位
前田 598.0点
眞部優人(社4=東京・早大学院) 569.9点
山村英介(基理4=静岡聖光学院) 589.5点
【男子団体3P部門】1200点満点 7位
山村 1095点
前田 1087点
熊田隆信(基理3=宮城・尚絅学院) 1094点
【男子団体エアーライフル60発部門】600点満点 11位
松井信衞(基理2=東京・桐朋) 563.6点
金子 586.5点
前田 571.1点
【男子個人伏射60発部門】600点満点
前田 598.0点
熊田 594.5点
山村 589.5点
辛島喬任(法3=東京・青山学院) 588.9点
山本浩史(法4=東京・早大学院) 586.7点
眞部 569.9点
【男子個人3P部門】1200点満点
山村 1095点
熊田 1094点
前田 1087点
眞部 1057点
辛島 1037点
山本 995点
【男子個人エアーライフル60発部門】600点満点
金子将之(創理2=東京・早実) 586.5点
小林稜馬(先理2=早稲田佐賀) 582.3点
早川船生(教2=東京・城北学園) 582.1点
【女子団体3P部門】600点満点 2位
安達 565点
塚田 551点
長島 560点
【女子3P部門ファイナル】
安達 440.8点
長島 403.1点
【女子団体エアーライフル40発部門】412点満点 4位
塚田 398.2点
蛯原 402.3点
長島 403.2点
【女子個人3P部門】600点満点
安達 565点
長島 560点
塚田 551点
蛯原 547点
久保田優衣(先理3=東京・共立女)525点
中村若菜(人4=東京・国学院・久我山)520点
【女子個人エアーライフル40発部門】412点満点
安達 402.8点
長島 403.2点
蛯原 402.3点
塚田 398.2点
中里志穏(スポ1=埼玉・浦和一女) 393.9点
小川智裕(スポ3=東京学芸大付属) 391.3点
久保田 388.0点
井上美穂(基理3=兵庫・須磨学園) 381.9点
【女子エアーライフル40発部門ファイナル】
安達 203.5点
長島 77.8点
◆ 団体総合順位
男子
7位 早大 (3P部門 7位、伏射60発部門 9位、エアーライフル60発部門 11位)
女子
2位 早大 (3P部門 2位、エアーライフル40発部門 4位)
コメント
安達瑛香(文4=徳島・城南)
――これまでの2日間を振り返っていかがですか
初日の3×20では、最近調子がいい中での試合だったのですが、自分的には苦しい試合となってしまいました。しかし、周りの点数も思ったほど伸びていなく、ファイナル進出を決めることができたので頑張りたいと思います。きょうのエアーのほうも小数点での試合になってなかなか点数が伸びなかったのですが、全体としては悪くはない順位だったのであすの試合も含めてファイナルがあればしっかり撃ちたいです。
――夏合宿ではどのようなことに重点を置きましたか
SBの練習をして、特にPが苦手だったので徹底して同じ姿勢を構えられるように練習しました。
――射撃部全体としての雰囲気はいかがですか
1年生がたくさん入部してくれて、部の人数も増えて活気はあるのですが銃の所持の方が警視庁の方で進まなくて撃つメンバーのことを考えると少し寂しいかな、というのはあります。
――今大会における女子部での目標は何ですか
全日本学生選手権(インカレ)に出場できるのは関東と関西合わせて5校だけなのでまずはその出場枠を手に入れることです。
――個人的な目標は何ですか
1つでも上の順位を目指して、自分が納得する射撃をしたいと思っています。
――残りの2日間、それからファイナルに向けての意気込みをお願いします
今までやってきたことと、自分を信じてやって行けば大丈夫だと思うので諦めず頑張っていきたいと思います。
前田祟宏(政経3=神奈川・横浜緑ヶ丘)
――これまでの2日間を振り返っていかがですか
きのうは出場の機会がなかったので、きょうが初日だったのですがいつもの練習の力が発揮出来なくて残念でした。
――夏休みを通してチームの調子はいかがですか
いま話したように、夏休みの時点ではかなり良い結果が出せたのですが、きょうはフォームとかかなり固まってしまって本調子が出なかったので残念でした。
――今大会において、自身が特に力を入れていることは何ですか
射撃において大切なのは集中力だと思うので的を上手く狙って集中することが大事だと思います。
――男子部の方で立てている目標はありますか
ワセダの目標としては打倒ケイオーということがありますので、とりあえずは1部残留で、できれば1つでも多く順位を上げたいなと思ってます。
――残りの大会期間における意気込みをお願いします
きょうはあまり良い点数ではなかったので、あす、それからあさってで挽回していきたいです。