個人で入賞を果たすも、団体で課題残る

射撃

 2日間にわたり、宮城県ライフル射撃場にて東日本選手権が行なわれた。関東学生選手権春季(春関)から間もない期間で迎えた今大会。女子部は安達瑛香(文4=徳島・城南)が3P部門で2位、長島遥(スポ2=埼玉・栄北)が5位入賞を果たした。また、安達はエアーライフル40発部門でも4位入賞をものにし、安定したプレーで好調な成績を手にした。一方、1部で男女混合で新記録を出すも、団体種目4部門での結果は振るわず、男女混合、男女別部門共に今後への課題が浮き彫りとなる大会となった。

 そんな中でも存在感を示したのは主将安達。3P部門では570点、と高得点をマークし2位の地位につけ、エアーライフル40発部門においても4位入賞を果たす。そんなキャプテンの後を追うように、長島も3P部門で563点を獲得し、5位入賞。「射撃の質や精度が上がって自信はある」(長島)という心強いコメントと共に、今後の試合へとさらに弾みをつける結果を手にした。

 

安定したプレーを見せる安達

 しかし、女子の高得点に対し男子の点数がそぐわない。3P団体部門の男女混合で新記録である合計1656点を樹立するも、「膝射と立射でだいぶ崩れた」(山村英介、基理4=静岡聖光学院)というように、納得のいくプレーができず全体6位中5位という苦い結果。他のP60部門、エアーライフル60発部門、エアーライフル40発部門においても、5位、7位、5位と振るわない成績。来る東京六大学競技会にむけて、今大会とはうってかわって「ベストが尽くせるように」(安達)意識した練習が必要とされるのではないだろうか。

5位入賞を果たした長島

 立て続けに行われるワセダ射撃部の戦い。とはいえそのシーズンはまだ始まりに過ぎない。納得のいくプレーで点数を稼いで、「後輩を引っ張っていきたい」(長島)というように選手たちの気合は十分だ。まずは目の前にせまっている東京六大学競技会に向けて各々のコンディションを整え、今大会より磨きがかかったプレーで満足のいく結果をつかみとってほしい。

(記事、写真 渡部歩美)

結果

【団体3P部門】600点満点 5位

山村 537点

塚田恵美(スポ3=埼玉・栄北) 556点

長島 563点

【男子団体伏射60発部門】600点満点 5位

山村 566点

熊田隆信(基理3=宮城・尚絅学院) 564点

前田祟宏(政経3=神奈川・横浜緑ヶ丘) 571点

【男子団体エアーライフル60発部門】600点満点 7位

前田 568,8点

金子将之(創理2=東京・早実) 577.7点

牧野恭尚(法2=東京・早稲田) 554.6点

【男子個人伏射60発部門】600点満点

広川圭汰(法4=新潟・柏崎翔洋) 534点

眞部優人(社4=東京・早大学院) 550点

辛島喬任(法3=東京・青山学院) 568点

【男子個人3P部門】600点満点

広川 531点

眞部 505点

前田 545点

【女子団体エアーライフル40発部門】436点満点 5位

蛯原綾乃(スポ4=茨城・竜ヶ崎一) 396点

塚田 403.9点

長島 405.5点

【女子個人3P部門】600点満点

安達 570点

蛯原 538点

【女子個人エアーライフル40発部門】400点満点

安達 406.5点

小川智裕(スポ3=東京学芸大付属) 386.2点

コメント

安達瑛香(文4=徳島・城南)

――きょうはファイナル4位という結果でしたが、試合を振り返っていかがですか

40発の方が、特に前半、厳しかったので、辛かったのですが、ファイナルに残ることができて、序盤はなかなかのれなかったのですが、中盤から自分的にも納得のいく結果が残せたのかな、と思います。でも、最後は負けてしまったので悔いは残っています。

――きのうの3P部門では全体2位という結果となりましたが、その点についてはいかがですか

自分でも思っていた以上に点数が良かった、というのはあります。が、出来れば1位をとりたかったな、というのはあります。

――関東学生選手権春季を終えてから今大会までに意識してきたことはありますか

実はその大会を終えてから1度も練習ができてなかったのですが、試合のときにベストが尽くせるように意識はしました。

――新しく入ってきた1年生の印象はいかがですか

ことしも、人数が多くて、女子もそこそこいるので、楽しみだな、と思います。

――ことしは集大成の年となります。意気込みをお願いします。

高校からやっていて、7年目になるので悔いのないように、最後までしっかり自分のやりたい射撃をやっていきたいです。

山村英介(基理4=静岡聖光学院)

――1日目の3P部門を振り返って

膝射がだいぶ崩れてしまったのですが、伏射は自分としてはそれなりに当たった方かなと思います。ただその後の立射でまた崩れてしまったので最終的にはかなり不甲斐ない点数になってしまったかなと思います。

――2日目の伏射60発部門はいかがでしたか

最初から最後まであまり当たらなかったのですが大きく崩れることはなかったので、それはきのうと比べれば多少マシになったかなと思います。

――1日目の反省点を生かしたということですか

そうですね、ある程度は生かすことができました。

――大会を通してご自身の成績を振り返っていかがですか

2週間前の春関(関東学生選手権春季)と比べて集中力が途切れてしまっていて、それがかなり点数に響いてしまったなと反省しています。

――最上級生ということでプレーする上で責任感などはありますか

最上級生ということですが射撃をする上ではあまり変わっていないかなと思います。基本的に自分ひとりでやるスポーツなので撃つこと自体は変わらないです。部の運営に関しても自分はあまり関わっていないですが、1年生をきちんと使えるよう周りを見ているつもりではあります。

長島遥(スポ2=埼玉・栄北)

――1日目の3P部門を振り返って

伏射が伸びが悪かったなというのが反省としてあるんですけど、次の試合に向けて良いスタートが切れたんじゃないかなというのはすごく感じています。

――2日目の立射40発部門ではあと一歩のところでファイナル出場を逃してしまいました

そうですね。ことしから小数制が導入されて、自分は10.0をうまく取って点数を稼ぐという射撃を今までしていたので、センターになかなか入らなくて春関の予選も本戦も苦戦したのでもう一回一から練習し直そうかなと思っています。

――関東学生選手権春季からご自身の調子はいかがですか

きょねんよりは全然上がっているとは思うんですけど、ひとつ学年が上がってやらなきゃいけないという気持ちがきょねんよりもあるので。上級生になるにつれてプレッシャーも感じるんですけど射撃の質や精度は上がっていると思うので自信はあります。

――後輩も入って責任感も増したのですね

そうですね、責任感もそうですけど、点数を出して自分が引っ張っていこうという気持ちがあるので、それがきょねんとの大きな違いかなと思います。