インカレ最終日 女子個人戦で山﨑が4位入賞! 男子も奮闘した

弓道

 全日本学生選手権(インカレ)三日目、早大の選手たちは男女個人決勝に出場した。先に女子の決勝射詰がスタート。出場した3人の中で山﨑琴葵(社3=東京・早実)が八寸3本目までを当て、遠近競射で4位となった。男子個人決勝には早大から7人が出場。最後のインカレとなった渡部瞭太(文4=東京・海城)が尺二3本目までを当て、入賞とはならなかったが、今年度のインカレで早大最後の1本を引いた。

 インカレ近的大会の最終日、早大は男女とも団体準決勝進出とはならなかったため、個人戦からの出場となる。女子個人戦には山﨑、渡邉ゆり子(法3=東京・鴎友学園女)、不藤奈々(創理3=埼玉・早大本庄)が出場。尺二1本目終了時点で、山﨑と不藤が残り尺二2本目へ。不藤は尺二2本目を当てることができず、早大勢は山﨑のみが尺二3本目に進出することとなる。その後尺二3本目もクリアし、直径が小さい八寸的での戦いに入っていく。的中者が大きく減る八寸1本目を当て、この時点で入賞を確実にする。あまり調子が上がらず、前日には「自信がない」と口にしていた中でも、準優勝だった一昨年を超えたいと臨んでいた山﨑。目標に向けて一つずつ順位を上げていく。八寸2本目を的中させ上位5人に入ると、続く八寸3本目も射止めて上位4人まで絞られた。そして八寸4本目。2選手が的中を決めるが、その中に山﨑の名前はなく、3位決定遠近競射に回った。遠近競射では山﨑が先に引き、的の右上の辺りに的中させる。しかしもう一人の選手の当てた矢の方がわずかに中心に近く、山﨑の個人戦4位が決定した。

山﨑は個人4位を獲得した

 続いて行われた男子個人戦には早大から神山勝冴(創理2=東京・早大学院)、竹宇治雄介(政経3=東京・早実)、小熊悠人(政経4=東京・早大学院)、黒羽航平(文構4=東京・早大学院)、東海枝航平主将(スポ4=埼玉・県浦和)、田沼翔太副将(スポ4=東京・桜修館中教校)、渡部瞭太(文3=東京・海城)の合計7人が出場した。尺二1本目を通過したのは、神山と黒羽、渡部の3人。続く尺二2本目終了時点で残っている早大選手は渡部のみとなった。最後のインカレを「楽しく引こう」と臨んでいた渡部。尺二3本目も的中させ、射止めれば入賞が近づく八寸1本目に進む。「感覚は悪くなかった」という一射だったが惜しくも的に入ることはなく、この1本で早大勢のインカレでの射が全て終了した。

最後のインカレを終えた渡部

 大学弓道の晴れ舞台とも言える大会が終了した。日本一を目標に掲げ続けてきた早大としては、もちろん大満足という結果ではなかっただろう。しかし、間違いなく成長を示した一戦となったはずだ。9月の3週目からはリーグ戦が控えている。しかも今季は、男女ともに1部リーグで迎えるリーグ戦となるのだ。この大舞台での経験を糧に、目標に向かって今季の集大成を駆け抜けていってほしい。

(記事、写真 新井沙奈)

結果

【女子個人決勝】

山﨑  ○○〇○○〇×〇 4位

渡邉  ×

不藤  〇×

【男子個人決勝】

神山  〇×

竹宇治  ×

小熊  ×

黒羽  〇×

東海枝  ×

田沼  ×

渡部  ○○○×

コメント

山﨑琴葵(社3=東京・早実)

――今日の射の振り返り

 最近ずっと調子が悪い中でも、尺二の1本目でど真ん中に当てることできたので、自信を持ってその後引くことができました。

――4位という結果についてはどう感じていますか

 自信がないとは言いつつも、狙っているのは優勝しかなかったので、4位という結果は不甲斐ないなとは思います。でも、嬉しいです(笑)。

――今回のインカレは満足のいくものでしたか

 全体的にずっと緊張して引いていたのですが、その緊張をいい方向に持っていけたと思います。予選では6分の5、それから昨日と今日合わせてアリーナで引く尺二は1本も抜いていないので、自分の中では割と満足して終わることができたかなと思います。

――今回の緊張はこれまでと違いましたか

 もともと昔はすごく緊張しいで、人前で喋ったり人前に立つのがすごく苦手だったのですが、弓道を通じて的前に立つときの緊張は楽しいという方向に変えられたかなと思っています。これまでアリーナで引くときは、結構土壇場になるまで緊張しない方でした。観客席で見ているときは楽しくて早く自分が引きたい気持ちが強いのですが、今回はもう見ている時から自分があそこで引くんだというのを想像して緊張していました。今日の朝とかもホテルで二度寝しながら緊張していましたが、結果的には楽しんで引けたので良かったです。

――リーグ戦での個人の目標と意気込みを聞かせてください

 団体では王座(全日本学生王座決定戦)ですが個人で狙うは東西(東西学生選抜対抗試合)なので、毎週末外せない20射が毎回やってくるので、それに向けて1本1本丁寧に引く練習をやっていきたいと思います。

渡部瞭太(文4=東京・海城)

――今日の射の振り返りをお願いします

 夏休みこれまで調子は悪くはなかったので、射について言語化したことを巻き藁でしっかり確認して本番もその通りやるだけというところで、それはできたかなと思います。

――ここまでの調子を考えると、今日の結果は妥当だと感じていますか

 そうですね。(外してしまった)八寸も別に感覚は悪くなかったですし、あとは運と気持ちだなという思いでやったので、妥当ではあったかなと思います。

――最終学年のインカレでしたがどのような気持ちで臨みましたか

 最後というところもあって個人戦ですし、定期戦がいくつかあった後にはリーグ戦も控えているということで、自分が楽しく学生で弓を引ける最後の機会かなと思っていたので、楽しく引こうと考えていました。

――リーグ戦の意気込みをお願いします

 リーグ戦はチームとして団体でやっていくものなので、主将や監督の采配もあるとは思いますが、チームが勝てるようにということが一番だと思うので、しっかり力になれるように、自分がチームのためにできることを精一杯やろうかなと思っています。