学生最大の大会、全日本学生選手権(インカレ)がグリーナリーナ神戸にて開幕した。近的大会と遠的大会を合わせて四日間の日程で開催され、今回は近的大会三日間の模様をお伝えする。大会初日には男子団体の予選が行われた。全193大学の中から決勝トーナメントに進む24校が選抜される。早大は皆中者が3人出るなどで16中を出し、2020年以来となる決勝進出を決めた。さらに上位8校に入ったため、この時点でベスト16入りを果たしている。
早大は予選38立目に登場。インカレ出場経験のある田沼翔太副将(スポ4=東京・桜修館中教校)を大前に、竹宇治雄介(政経3=東京・早実)と宮﨑滉巳(社3=埼玉・県浦和)をそれぞれ落前と落に置き、その間にインカレ初出場となる佐藤我音(先理2=東京・早実)と河野誠也(人2=埼玉・県浦和)を挟む立で臨んだ。またそれまでの他大学の結果から、14、15中辺りを出すことができれば予選突破に大きく近づくという展開になっていた。
インカレ初出場でチームに貢献した佐藤
ここで早大は5人中4人が1本目を射止め、いい流れで立を進めていく。その後も一巡で必ず5人のうち4人が的中させていき、着実に的中数を積み重ねていった。そして田沼と佐藤が続けて4本目を当て、この時点でおおよその予選通過ラインと見られていた14中に到達。さらに少しでも上位に進むべく、残り3人で上積みを狙う。河野は惜しくも外したが、竹宇治と宮﨑が的中させ、合計的中数は16中となった。早大では田沼、佐藤、宮﨑が4射皆中と活躍。特に大前の田沼と落の宮﨑は安定感があり、チーム全体の流れを作る射を見せる。また弐的の佐藤も「緊張はめちゃくちゃしました」という中でも、精一杯の射でチームの的中数に大きく貢献した。全ての大学が競技を終え、早大は他2校と並んで同率4位。3年ぶりの予選通過を決めるとともに決勝トーナメントのシード権も獲得し、ベスト16からトーナメントに参加することとなった。
インカレラストイヤーとなる田沼副将がチームを引っ張った
目標の日本一に向けて、好スタートを切った。皆中者が3人出たことももちろん大きかったが、立全体を通して連続で抜くことがなく、チームの勢いを保ったまま立を終えることができたことも、良い結果につながった一つの要因だろう。これからの決勝トーナメントでの戦いでは、対戦相手より1本でも多く的中させて勝つことが求められる。そのためにチームが勢いに乗ることのできる射は重要だ。チームの勢いをつないで勝ち上がり、日本一をつかむことができるか、以降の戦いに注目したい。
(記事、写真 新井沙奈)
結果
【男子団体予選】
大前 田沼 4射4中
弐的 佐藤 4射4中
中 河野 4射2中
落前 竹宇治 4射2中
落 宮﨑 4射4中
早大20射16中 予選同率4位通過
コメント
佐藤我音(先理2=東京・早実)
――今日の試合の振り返りをお願いします
まずは一安心という感じです。矢線を体の使い方など、やると決めたことをやれたと思います。
――ここ最近の調子はどんな感じでしたか
良さげ、くらいですね。でも悪くはなかったので、普段通りできればという感じでした。結果としては良かったと思います。
――インカレ初出場ということでしたが、緊張はありましたか
緊張はめちゃくちゃしました。脚もがくがくでした(笑)。うまくいって良かったです。
――チームの皆さんから声を掛けられたりしましたか
控えに行く前から先輩方に声を掛けていただいて、そのおかげで少しはリラックスしては入れたかなと思います。
――決勝トーナメントに向けて意気込みをお願いします
今日の射の中でも危うい射もあったので、それは修正して、甘えないように頑張って勝ち進んでいきたいと思います。