団体戦ベスト8も、悔しさの残る結果に

弓道

日本武道館にて行われた全関東学生選手権(全関)女子の本戦。優勝を狙う早大はシード権を獲得しているため2回戦からのスタートとなった。慶大と対戦し1中差の戦いを制すると、準決勝進出をかけた3回戦へ。しかしここで5中と崩れ、ベスト8で団体戦を終えた。個人戦では5人が本戦へ進んだが、射詰競射(1本ごとに当たり外れを競う形式)の2本目までで全員が外してしまい、入賞には至らなかった。

 男子と同様、先に団体戦が行われた。女子は3人一組、一人4射ずつの合計12射でトーナメント形式の中で相手校と的中数を競っていく。シード校の早大は2回戦で登場すると、早慶戦で勝利した慶大と対戦した。井上采香主将(文構4=東京・吉祥女)の皆中もあり、9中-8中とし接戦をものにした。

団体の2回戦で皆中した井上主将

 準決勝進出がかかった3回戦は専大と対することになった。早大はここで5中という「練習でもほとんど出たことがないような数字」(井上主将)を出してしまう。3中以上を出せたメンバーがいない、無念の敗退となってしまった。5中-7中となり、これによって早大のベスト8が決定した。

団体戦と個人戦に出場した山野桃果(先理4=東京・吉祥女)

 早大は団体戦に次いで行われた個人戦に、5人の選手を送り出していた。団体戦に出場した井上主将、山野、山﨑琴葵(社2=東京・早実)に加え、鈴木来実(スポ3=茨城・清真学園)と不藤奈々(創理3=埼玉・早大本庄)が本戦に臨んだ。1本目井上主将と山野以外の3人が外してしまう。残る二人も2本目を外して、個人入賞には届かなかった。

 表情、言葉の端々から悔しさがにじんでいた。敗退ということももちろんあるだろうが、何より自分たちの射ができなかったことに対する悔しさがある。一人一人がこの大会に向けてたくさん練習してきており、気持ちを入れて準備してきたからこそ悔しさはより募る。今後さらに大きな大会が続くが、今回感じた悔しさを糧にして、自分たちが納得のいく射を披露してくれることだろう。

(記事 新井沙奈、写真 藤田珠江)

※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません

結果

〈団体〉

2回戦

大前 山野 3中

中 山﨑 2中

落 井上 4中

〇早大9中-慶大8中

3回戦

大前 山野 2中

中 山﨑 2中

落 井上 1中

●早大5中-専大7中

〈個人〉

井上 〇×

山野 〇×

鈴木 ×

不藤 ×

山﨑 ×

コメント

井上采香主将(文構4=東京・吉祥女)

――今日の試合を全体的に振り返っていかがですか

 今日の朝も7時に道場に集合して練習してきたのですが、練習が結構ボロボロで(笑)。本番当日という緊張もあったと思いますが、初戦はぎりぎり練習と同じくらいの的中だったのですが、3回戦がやはり5中ということで、練習でもほとんど出たことがないような数字でした。初戦は集中力が続くかもしれないですが、3回戦もしっかり集中し続けて変に力みを出さずに淡々とできたら良かったなと思いました。練習通りとはいかずに、反省点が多いかなと思います。

――初戦と3回戦でどんなところがうまくいった、うまくいかなかったと考えていますか

 他の二人のことは分からないのですが、個人的には去年はシードではなかったのですが去年も2回目の試合で敗れてしまった経験がありました。初戦を突破したから次は今年こそは通過したいという思いもありつつ、初戦で皆中したこともあってこのまま私が当てないとという気持ちがプレッシャーになってしまって、変に力んでしまったかなと思います。

――個人戦はいかがでしたか

 個人戦に関しては2本目を抜いてしまったのですが、自分的にはいい射だったと思っています。監督やコーチにもお褒めいただいたので、当たらなかったことはもちろん悔しいのですが、自分の中で後悔の残る射で抜いたわけではないので、合格かなと思います(笑)。

――選抜(全国大学選抜)も近いですが、次に向けての意気込みをお願いします

 チームとしては、もちろん目標として掲げている日本一に届くことができる全国大会で、インカレと選抜の二つしかないのでその中の一つの大会としてしっかり優勝を目指して、強気でチーム一丸となってやっていきたいと思います。個人的には今回の全関が本当悔しくて、今年は本当に優勝できるチームだと思っているので、それで5中というちょっとふがいない的中を出して負けてしまったのが本当に悔しいです。この悔しさを無駄にしないためにも、次の大きい大会でしっかり自分がやるべきことをやって、チームを支えられたらいいなと思います。

山野桃果(先理4=東京・吉祥女)

――今日の試合を振り返っていかがですか

  今週はあまり調子が良くなくて、いつもだったらごまかせていたところが大きくズレて外してしまう感じでした。やっぱりダメだったなというのが正直な思いです。

――試射で少し調節が合っていない感じを受けましたが、本番に向けてどう立て直しましたか

  普段の道場の的より低く見えたので、試射では狙いをいつもより一つ分下げて打ちました。次の立では、甘かった射が甘いなりの外し方をしてしまいました。

――個人戦でのご自身の射はいかがでしたか

  納得はできませんでした。最後の全関だったので、もっと頑張らなくてはいけなかったです。今日は後悔のないようにやり切るということを目標にしていましたが、もう少し狙い切っていればなと後悔が残る試合となってしまいました。

――次に向けての意気込みをお願いします

  2週間後の選抜に向けて、道場での普段の練習の仕方を見直していきたいです。今回の試合を糧に、全員が皆中できるような状態で試合に臨みたいです。