3中差の駆け引き 接戦を制しリーグ戦二勝目を飾る

弓道

 東京都学生連盟リーグ戦女子部代替大会第2戦目、この日の相手は立大。先々週の第1戦は東洋大に60中−44中で勝利を収めた。リーグ戦全勝という目標のためには勝利を重ねたいこの試合、早大は初立から2立、3立にかけて徐々に調子を上げていくが、差は広がらず僅差でリードする予断を許さない状況に。しかし最終立まで立大にリードを許すことはなく49中-44中で今試合も無事勝利を収めた。

 初立、早大は8中と調子が上がらなかった。山野桃果(先理2=東京・吉祥女)は4射3中と順調な滑り出しを見せたが、鈴木来実(スポ1=茨城・清真学園)、渋谷有希乃(文構3=東京・早実)は羽分け。この試合が公式戦初出場となる内藤碧(商1=東京・桜修館中教校)は1中と緊張した様子を見せた。持ち直しが期待された2立目、鈴木が皆中させるが19中-18中と1中差の油断できない状況が続く。3立目で良い流れをつくったのは大前の山野。今シーズンから大前を任された山野は無事その役割を果たし皆中。「自分を切り替えられた」とプレッシャーを跳ね除けた。しかし続く4立目、その山野が調子を崩してしまう。代わりにチームに良い雰囲気を与えたのは鈴木。安定した射を見せ、調子が上がり切らない他のメンバーをしっかりサポートした。3中差で迎えた最終立で山野、鈴木、渋谷は4射3中。立大との差を広げ、49中-44中で白星をあげた。

3立目、4射3中の渋谷

 1年生ながら全体として安定感を見せた鈴木は「3立目で大前が外したところをしっかり(自分が)当てて、カバーできたのも良かったと思います」と振り返る。同じく1年生の内藤は「今日反省した点を来週、少なくとも再来週までには修正して臨みたいと思います」と意気込みを語った。1年生にとってそれぞれの収穫、課題が見つかった第2戦となったようだ。続く第3戦は対一橋大。早大は本来の実力を示せるか。

(記事 宮崎円花、写真 荻原亮)

結果

山野 20射13中

鈴木 20射15中

内藤 8射3中

井上采香(文構2=東京・吉祥女) 8射3中

福島遙華(文3=埼玉・所沢北) 4射2中

渋谷 20射13中

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コメント

山野桃果(先理2=東京・吉祥女)

――今シーズンから大前を任されたことについてどのようにお考えですか

大前は試合の最初の矢を放つポジションであり、チームの士気を左右する点では一番重要だと思っています。自分の矢が当たったらいい流れをもっていけますし、自分の調子が悪いとチームの士気を下げてしまうからです。

――3立目、4立目で的中率が上下しましたが、どのような気持ちの変化がありましたか

リモート試合ではない場合だといつもと違う場所に行って緊張して集中できるのですが、いつも練習している場所でいつもと違うざわざわした雰囲気で人の出入りが多いということもあり、悪い意味で普段通りになってしまいました。緊張と集中ができず、色々考えてしまい的中が上下してしまいました。

――個人として良かった点、反省する点はありますか

良かった点は2立目の後に自分を切り替えられたことです。悪かった点は集中できなかったことです。同じ矢を続ければよかったところを変に考えすぎて無駄なことをしてしまったせいで的中率が落ちてしまいました。

――今後の意気込みを教えてください

今週は今日の反省を生かして練習を重ねたいです。試合当日にこれだという射を決めてきちんと集中して引き続けることができるように詰めていきたいと思います。

鈴木来実(スポ1=茨城・清真学園)

――どのような気持ちで試合に臨んだか教えてください

自分が調子良いわけではなかったので、やることを少なくしっかり決めて、それをやり切って終わろうという気持ちで初立から臨んで行きました。

――前回と比べて成長した点などあれば教えてください

前回は初戦ということもあり、不安な気持ちが大きかったのですが、今回は2回目ということもあり、少し自分にも自信がついてやることができました。最後まで強気で行くというのも自分の心に決めてやっていたので、最後の一本までそれを貫き通せて良かったです。

――今日の結果について個人として良かったところと悪かったところを教えてください

良かったところは初めの一本目を当てられたことです。自分自身成長が見られたと思います。3立目で大前が外したところをしっかり(自分が)当てて、カバーできたのも良かったと思います。悪かったところは惜しかった矢が多かったことで、そこをやりきれなかったところは反省するべきところです。

――今後のリーグ戦への意気込みをお願いします

残り半分となり、現在2戦勝ちで終えることができていますけど、今回のように僅差で終わることなく、早稲田らしく強く、圧倒的に勝ち越して終わりたいと思います。

内藤碧(商1=東京・桜修館中教校)

――初の公式戦でしたが、いかがでしたか

すごく緊張しました。

――どのような心持ちで試合に臨まれましたか

そうですね。初めての公式戦ですごく緊張するなと思ったので、羽分け(4本打ち終わった時点で合計2本の矢が当たっていること)を切らないようにしようと意識して臨みました。

――今日の試合を点数で表すなら何点でしょうか

25点ですね。

――25点の内訳を教えてください

良かった点は残念(0中)を出さなかったことで、悪かった点は試合前の準備の的中よりも当たらなかったことです。

――早大弓道部はご自身にとってどのような場所ですか

授業もリモートで実際に人と会って過ごす場所としては一番過ごす時間が長い場所なので、重要な場所だと思っています。

――今後のリーグ戦の意気込みをお願いします

今日反省した点を来週、少なくとも再来週までには修正して臨みたいと思います。