リーグ戦2勝目、雪辱を果たす

弓道
 

 平成29年度東京都学生連盟リーグ戦(リーグ戦)第三週は東大との対戦。2年連続で、1本差で悔し涙を飲んでいる相手だけに、選手たちの東大戦へ懸ける思いは大きかった。序盤から早大がリードをすると、終始逃げる展開になる。徐々に本差は開いていき、最終的中は130-113と17本差で勝利を収めた。

 

 緊張の開幕戦から2週間、リーグ戦2試合目が国学院大弓道場で開催された。初立は早大の13中に対して東大は11中、弐ノ立は13中に対して12中と、1立目から両校一歩も譲らない接戦を繰り広げる。しかし、3本差をつけて迎えた2立目では、8人中6人が皆中を叩き出し一気に流れを引き寄せた。続く3立目も、初立の大前を任されている牧山千莉(スポ1=千葉)が、3立連続の皆中を出すと、溝渕雅(先理1=東京・早大学院)、鈴木智貴(法3=東京・早実)も勢いに乗り的中を重ねていく。弐ノ立の大落、中村浩太郎主将(創理4=東京・芝浦工大高)が留め矢を詰め、トータル82-72で前半を折り返した。

リーグ戦初出場で堂々とした射を見せた鈴木

 

 10本のリードを奪い、残すは2立のみ。「油断があった」(中村主将)。このまま順調に勝利へ突き進むかと思われた矢先、好調を維持していた初立が4立目で11中と伸び悩む。弐ノ立は13中に踏みとどまるものの、対する東大の弐ノ立は14中と高的中を出す。この時点で本差は9に縮まり、勝負の行方は最終立に託された。最終5立目、1本目を全員が中てるものの、2本目、3本目と思うような射ができない。それでも、大落の清水雄貴副将(人4=東京・早稲田)が4年生の意地を見せる。安定した射で留め矢を詰め、初立の合計は80射64中。弐ノ立は、4回目の皆中を幸明千尋(スポ2=東京・城北)と中村主将が出し80射66中。最終的中は130と、東大の結果を待たずに勝敗は決まった。滑り出しが良かっただけに悔しさも残るが、見事に雪辱を果たした。

チームを支える中村主将

 中村、幸明、牧山の3選手が20射19中の高的中を出した東大戦だが、目標としている140台にはまだ届かない。「練習で出せていることを試合で出し切れなかった」と清水副将は振り返った。3試合目となる次週は首都大東京との戦いになる。2部リーグ優勝、1部リーグ昇格への弾みになるよう納得のいく射を披露し、全員で勝利をつかみ取って欲しい。

(記事 田々楽智理、写真 秦絵里香)

※平成29年度リーグ戦は平成28年度に行われます。


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結果

初立

大前 牧山千莉(スポ1=千葉)       20射19中

弐的 溝渕雅(先理1=東京・早大学院)   20射13中

落前 鈴木智貴(法3=東京・早実)     20射16中

大落 清水雄貴(人4=東京・早稲田)    20射16中

弐ノ立

大前 幸明千尋(スポ2=東京・城北)    20射19中

弐的 倉持洵(スポ3=東京・国学院久我山) 16射11中

   中谷透(基理2=東京・早実)      4射3中

落前 志岐伊織(スポ2=群馬・前橋西)   20射14中

大落 中村浩太郎(創理4=東京・芝浦工大高)20射19中


○早大130―113東大


コメント

中村浩太郎主将(創理4=東京・芝浦工大高)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

去年、一昨年と負けている相手なので、多少苦手意識はありました。練習よりは落ちる的中でしたが、その中でも先々週の試合のように大崩れすることなく勝てたので良かったです。

――徐々に差を広げていく試合展開でしたがプレッシャーはありましたか

自分自身、相手の的中を見て試合をする方ではないので、プレッシャーは無かったです。ですが、早稲田は140を目指す試合をしていて、80射までは良いペースだったのですが、後半ジリジリと落ちてしまったので、そこは立て直せたらいいなと思いながら試合をしていました。

――チーム全体を見ると今回の試合展開はいかがでしたか

これでいけるぞという雰囲気が少しあったので、それが油断に繋がって後半崩れてしまった部分があります。来週からはどんなに中っていても最後まで油断をせずに引いていけたらいいなと思います。

――中村主将自身、19中という高的中でしたが

今週は調子が良くて、練習の立でもだいたい9割5分ぐらいだったので、練習通りの結果が出せたのでいいかなと思います。ですが、内容的にはまだまだで、もっと安心感を持って引ければいいです。来週からは緊張した場面でも通用できるように、練習から自分にプレッシャーをかけて練習したいと思います。

――首都大東京戦に向けての意気込みを教えてください

中大の陰には隠れているのですが、弱い相手ではないので、最後まで油断せず、諦めずに、勝利をつかみ取りたいです

清水雄貴副将(人4=東京・早稲田)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半まではチーム全体が良いペースで来られましたが、後半からそのペースが維持できませんでした。個人としても崩れていってしまったことが、最終的に130中という結果になってしまったと思います。

――130中という結果は満足ではないですか

そうですね。練習ではもっと高い的中が出ていたので、そこに試合で及ばなかったことはやはり心残りです。

――この結果に対して要因はなんだと思いますか

練習で出していることをしっかりと試合を出しきれなかったことがチーム全体での原因だと思います。しっかりと練習通りの結果を出していきたいと思います。

――最後のリーグ戦ですがどんな思いで試合に臨んでいますか

自分自身の中で悔いが残らないように、今までの練習で得てきたものをしっかりと全部出し切って、チームを勝利へ導いていくという気持ちで臨んでいます。

――最後に次回の首都大東京戦にむけての意気込みをお願いします

きょうの試合で出せなかったものを来週は出しきっていきたいと思います。