常勝ワセダ復活へ。男子は宿願の東京都学生連盟リーグ戦(リーグ戦)1部への昇格、女子は全日本学生女子王座決定戦(王座)優勝を目標とするワセダが、関東の強豪校が集結する第43回全関東学生選手権(全関)に臨んだ。男子は6人立の24射、女子は3人立の12射の合計的中で争われる団体戦。この日行われた予選では男女ともに伸び伸びとした射で安定した的中を叩きだし、見事に予選を突破した。男女ともに決勝トーナメント1回戦のシード権を獲得。あす、2回戦から前人未到のアベック優勝を狙う。
皆中で予選突破に貢献した遠山主将
2年ぶりに早慶定期戦に勝利し、ここまでの対外試合は3戦3勝と順調な調整を続ける男子がアリーナでも力強い射を披露してくれた。日本武道館には独特の緊張感が漂う。6人の射手たちは静かに円陣を組み、予選の行射に挑んだ。大前の大久保侑(スポ2=岩手・福岡)がしっかりと初矢を詰めると、緊張を見せながらもそれぞれがしっかりとした伸び合いで射を進めていく。二の矢では全関初出場となった手塚達也(政経2=東京・早大学院)もしっかりと的中し、六人全員が的中。徐々にリズムを作っていく。全員が安定した射を見せたワセダは予選を24射20中で終え、決勝トーナメントへと順当に駒を進めた。2年生の大久保が4射皆中のほか、平山雄大(創理4=東京・早実)、遠山雄人主将(スポ4=奈良・橿原)も皆中と最高学年としても順調な滑り出しを切った。
充実した伸び合いを披露した吉田
昨季、創部史上初の全関2連覇を成し遂げた女子部。3連覇に向け、視界は良好だ。女子の団体戦は3人立で行われる。ワセダからは吉田友理子(スポ2=石川・小松)、鈴木麻理(文2=東京・早実)、熊田ゆい(教3=長野・下諏訪向陽)の3選手が出場した。米田文彦監督(昭41政経卒)が試合後に「完璧だね」と語る3人は非常に堂々とした射を見せてくれた。バランスが崩れるような場面もなく、実力通りの力を発揮した女子は12射皆中という理想的な結果で予選を終えた。
きょうの予選では各選手がテーマを持って自分の射に取り組んでいるように感じた。男女共に決勝トーナメント1回戦のシードを獲得したワセダ。あすの2回戦から優勝を目指す。「この調子だったら充分に力を発揮してくれるんじゃないか」(米田監督)と監督も手ごたえを口にする。「日本一」という栄冠へ歩み始めたワセダ。まずは「関東制覇」という的に向け、狙いを定めた。
(記事 市川祐樹、写真 目黒広菜、小林真奈美)
結果
▽男子団体予選 (大久保、橋本、永山、手塚、平山、遠山)
大久保 皆中
橋本 2中
永山 3中
手塚 3中
平山 皆中
遠山 皆中
計 24射20中
▽女子団体予選 (吉田、鈴木、熊田)
吉田 皆中
鈴木 皆中
熊田 皆中
計 12射12中(皆中)
コメント
米田文彦監督(昭41政経卒)
――まずは男子部の20中という結果についていかがですか
まあ順当なところですね。そのぐらいの的中を十分に出せる力を持っているチームなのでね。順調です。
――四的では手塚選手(達也、政経2=東京・早大学院)が出場されましたが
手塚はきのう、きょうで出すことを決めたんだけどね。きょうの朝の練習を見ていても非常に具合が良かったから出したんですけどね。期待通りだよね。
――あすのトーナメントでは中大、そして桜美林大を倒せば準決勝・決勝と見えてくると思います。あすに向けて何か改善点はありますか
改善点は別にないですね。いままで通りやってくれればいいだけなので。伸び伸びやってくれと言っているだけですね。
――女子は12射皆中という結果でしたが
女子は完璧だね。もう完璧。いままで通りやってくれればそれでいいです。
――女子のメンバー選考はどういった方法で行ったのですか
メンバーはほかに2人いまして、3人チームで5人登録なんだけれども、あと2人もいまの3人に変わらない力を持っていてね、この3人の出場を決めたのはけさですから。もうほとんど実力は変わらないんですね。ほかの大学も明大なんかは12射詰めたりしているから、あしたの結果はどうなるかわからないけども、結果は結果としてこの調子だったら充分に力を発揮してくれるんじゃないですかね。
――あすは個人戦もありますが、期待されている選手などは
個人はちょっと難しいかもね。好きにやってくれって言っています。