第2回は副将兼リーダー練習責任者の小野泰助(文4=群馬・沼田)。学生動員対策責任者と稲穂祭実行委員長を務める井原遥斗(教4=埼玉・熊谷)のお二人にお話を伺った。最後の野球応援の季節を迎えた2人に、これまでの4年間を振り返っていただき、最後の稲穂祭、早慶戦に懸ける思いを語っていただいた。
※この取材は10月19日に行われたものです。
「応援席の雰囲気を変える責任の重さを感じた」(小野)
明大1回戦にて、テクを振る小野
――始めに、他己紹介をお願いします
井原 彼が副将兼リーダー練習責任者で、永井(永井武尊リーダー会計責任者兼広報責任者、文4=熊本・済々黌)と応援企画責任者を務めている小野泰助です。彼を一言で表すと結構堅物というか(笑)。副将という役職柄もあるのですが、真面目を地で行くタイプというか、それでも同期の中だとノリよく話してくれたり、一人の人間としてギャップがあって面白い人だなと思います。
小野 井原は学対(学生動員対策部門)責任者と稲穂祭実行委員長をやっています。高校のころから高校の応援部に入っていたのもあって応援が好きで、リーダーが好きでずっと続けてきているんだなというのが分かるので不器用なところもあるのですが、応援部やリーダーが好きという気持ちは、彼はだれにも負けないくらい持っているんじゃないかと思います。
――この一年間の応援活動を振り返っていかがでしょうか
井原 もっとやれたんじゃないかなと正直思いますね。自分としては応援活動もそうなんですけど、応援にあたっての準備だったり、観客の誘導だったり、応援活動に不可欠な彩りのようなものをプラスアルファで用意する。そういうことを考えていたのですが、玉城さん(玉城大基氏、令5基理卒)をはじめとしていろいろな先輩がやられていたことを今年いざ自分が4年生になってやってみたら、去年と比べてやることが違うというか、やることがガラッと変わったのですが、そういった意味で自分が未知のことにぶつかっていくあまりに自分の余裕がなくなってもっとできたと今では思うようなことが結構あるので、「あの時こうすれば」と思うことが自分の中で結構ある一年でした。
小野 一つは責任の重さを感じたというのが大きくて、今年の春から野球の場内応援活動が復活して、今までは応援団のエリアの中で応援していたのが、応援部が応援席の統率をとる責任があるということでそこでどういった振る舞いをするのか。どういった態度で応援に臨むのか。指揮台に立ってどういうことを言うのかっていうことで応援席の雰囲気を変えることができるので責任の重さを感じました。特に春の早慶戦では、あれだけの観客を動かすことが自分にかかっているのでそこで責任の重さを感じました。
――この一年間で印象的な出来事はありましたか
井原 小野も同じことを言うかもしれないのですが、春の早慶戦ですかね。というのも春の早慶戦は内野外野の応援が今年に関しては神宮球場を埋め尽くすお客さんをゼロ距離で一緒に応援できるという点が新鮮でして、いざ自分が観客の誘導や対応をしていて感じたのは自分の手が回らないほど観客の方がいっぱいいるなと思いました。そういった意味で、コロナ禍を挟んでも野球応援を見に来てくださる方々がこれだけいるんだという安堵感がありましたし、この文化をこれからも続けていってほしいなと思います。自分にとっては応援部の良さを知ったというか応援の楽しさをより知る機会になったのだと思います。
小野 これっていうものではないのですが、野球の応援で試合前に野球部が我々の前に来てくれて、挨拶をしてくださるんですよ。それがすごく印象に残っていて、そのおかげで試合中もより心を通わせて応援することができますし、秋リーグの結果が早慶戦以外終わってみたら、早慶戦が優勝決定戦になるところまできて、こういったらおこがましいのですが、応援部の力が野球部に届いているんじゃないかという実感があって野球部とのつながりを感じることができて、それが嬉しいですね。
――今年度は『一丸』という全体目標のもと活動されていたと思います。今年度の応援活動で一番『一丸』を感じたシーンは何でしょうか
井原 自分はいなかったのですが今秋の立教1回戦で、確か篠原選手(篠原優、社4=東京・早大学院)、梅村選手(梅村大和、教4=東京・早実)で9回まで負けていたけど逆転したというのが、『一丸』が結実したものなのかなと思いますね。色々な話を聞く限り、応援席で誰一人逆転をあきらめずに信じ続けた結果同点適時打そして、サヨナラにつながったとみんな口をそろえて言っています。そういった『一丸』という気持ちにどん欲に表れた結果があのような劇的勝利を生んだのではないかなと思います。
小野 僕も全く同じで立教との1回戦ですね。篠原選手の二塁打と梅村選手のサヨナラ打は今でも覚えています。あの時は本当にお客さんも含めて全員がもっと逆転してやるという気持ちで、あの瞬間は特別でした。
――今年度から応援席が復活しました。大学入学以来、初めての応援席での応援であったと思いますが、そちらに関してはいかがでしょうか
井原 やっぱり、自分は応援席の復活によって一番未知の部分に取り組んだという気持ちがありまして、というのも誘導とかは今までやったことがなくて、観客誘導というのはゼロからいきなりやったことなので自分の年から応援席が復活してよかったと思うところがあるのですが、やっぱり「これで大丈夫なのか」というふたを開けてみないとわからないみたいな気持ちが春はあって、結構不安や「お客さん来なかったらどうしよう」だとかお客さんの対応ができるのかという考えがあって、嬉しい反面自分にかかる責任を重く感じていて、嬉しさと不安で感情がいっぱいになっていました
小野 場内応援をするということは、観客の前で盛り上げるということなので、応援のレベルをすごい気にしていました。観客もコロナ禍前から来てくださっている方もたくさんいますし、そういう人たちに対してコロナ禍前よりクオリティの低い応援を見せてしまったら期待を裏切ることになってしまいますし、ほかの大学も各々練習している中でレベルの高い場内応援を見せてくる大学もあって早稲田が負けるのは絶対嫌だと思っていたのですが、下級生がそこの問題意識をすごく持っていて、練習を自主的に組んだり、場内応援の練習を積極的に取り組んでくれて、正解はないと思うのですがすごく高いレベルになってきたんじゃないかと思います。
「応援部がより一つになっていると感じる」(井原)
秋の明大1回戦にて学注(学生注目)を披露した井原
――春のリーグ戦(東京六大学春季リーグ戦)を振り返っていかがでしたか
井原 序盤に4連勝して、ここから優勝あるんじゃないかなと思ったのですがやっぱり、法政、明治がそれを阻んだというか六大学野球のレベルの高さを痛感しました。そして慶應に1回戦は勝てたけど、2回戦は1-15で負けて、3回戦は1点差で負けて、悪い流れを払しょくできなかったですね。今春から応援形態がガラッと変わって、応援しても戸惑いや不安がにじみ出ていて、「これでよかったのか」と考える時間もあって、そんな中でも先ほども申し上げましたが、「ああすればよかった、こうすればよかった」というのがあって、その反省を生かしてこれから早慶戦が控えていますが、悔いなくやるためには必要なステップだったのではないかと思います。
小野 春は負けた試合の印象のほうが強くて、未熟な部分や自信を持って臨めていない部分が応援にも出て観客にも伝わってしまったのかなという気がして、もちろん部員は全力で取り組んでいるのですが、まだまだ完成しきれていない部分が結果につながってしまったと考えています。
――夏季合宿では主にどのようなことを意識して取り組みましたか
井原 自分は夏合宿に深くかかわる役職ではなかったのですが、その中でも意識したのは、下級生と食事をする時に同じ班の下級生とコミュニケーションを交わすことは絶対意識しましたし、下級生の書いた部内報を読んで、「この子はこういうのが好きなんだ」とか下級生のことを深く知ろうと思いました。合宿というのは、レベルアップを図る以上、厳しくなるものですけど下級生に対して話を聞いてあげたりガス抜きの場面ではしっかりガス抜きをして下級生に硬いままでいて欲しくないなと思いました。また途中で成果発表会があったのですが、その中でお客さんと触れ合った時に一人一人がお客さんにコミュニケーションを取って感謝の気持ちを伝えるようにしていこうと心がけていましたし、下級生にもそうやって接するように伝えていました。
小野 自分はリーダー練習責任者として意識していた部分が大きいのですが、一番意識していたのは体力をつけることで、下級生に対して直接は言ったりはしてないのですが、意図的に体力をつけようと思って練習をしていました。だから意図的に相当苦しい場面を作って練習時間も最大限とって、体力をつけるような練習をしようと思っていました。結局、場内応援などは試合中の3時間弱全力でやりきることは体力があるかどうかが重要なので他大学にそこで負けたくないと思っていて、他大学でここまでやっている大学はないだろうと思えるような練習を作り上げたつもりです。
――秋のリーグ戦応援はどのような思いで臨まれていますか
井原 秋は、合宿からリーグ戦まであまり時間がなくて、自分はバタバタしていたのですがその中でも、お客さんに来てもらいたいという気持ちが春よりも強くなっていて、その気持ちを形にすべくお客さんが応援しやすいように場内応援にしても「こうしたほうがいいよ」と下級生に事細かく伝えたり、誘導の面でも「これはこうしたほうがいい」と自分は結構口を出したと思うのですが、そういった意味で応援席のまとまりはみんなの協力があってこそなのですが、感じているので春よりは応援部がより一つになっているのではないかと感じます。あとは、お客さんが引き続き来てくれて、立教戦から授業が始まったのですがその中でもビラ配りをしたり、立て看板を設置したり、SNSを運営したりだとか、グッズの販売を充実させたりとかで、お客さんを呼び込むということで積極的にできていてそれが試合結果もあって、うまくいっていると感じます。
小野 本当に最後のリーグ戦で絶対に勝ちたいので、一戦一戦にかけている思いは全力を出し切るつもりでやっていて、応援部員としては当たり前の話になるのですが、試合が終わった後まで絶対気を抜きたくないですし、心が緩む瞬間があるのは絶対に嫌なのでそこはどの瞬間を切り取っても相手の応援団より自分たちが勝ちたいという思いが強いので、絶対勝ちたいという気持ちを常に持って、最初から最後まで全力で臨むという気持ちを持って活動しています。
「1ミリでも優勝を後押ししていきたい」(小野)
――秋のリーグ戦(東京六大学秋季リーグ戦)のここまで4カード振り返っていかがでしょうか
井原 やっぱり、明治戦がネックだったなと思いますね。自分たちとしても最後のリーグ戦なので全部員も思っていると思うのですが、全勝優勝したいと考えていて、その中でも第3回戦は0-2で負けたんですよ。あと一本が出ない、あと一本が出ないで結局明治戦の壁に突き付けられて、そこがやっぱり一番悔しいというか。その後に法政、立教と腐らずに4連勝できているからいいのですが、明治戦勝てていればなと思うところはありますね。合宿でも明治戦をターゲットにして練習を組んでいたので、明治に勝てるか勝てないかが天王山であったので、悔しさはありましたね。仮に慶應に勝てたとしても明治に負けたという事実は揺るがないので、そこが心残りというか、いい雰囲気では現在あるのですが勝てていればなと思うところはありますね。
小野 野球部が頑張ってくれているから、早慶戦ではやりきるしかないと思います。明治戦で勝ち点とられましたけど、その先野球部がものすごい粘りと意地を見せて、こういう結果になって、直近の結果だと法政に10-1で勝って、野球部の底力を発揮してあの法政に10-1で勝てたと思うので野球部の頑張りに応えるしかないと思うので、1ミリでも優勝を後押しさせていただけるのならそうするしかないと思うので全力でやっていきたいです。
――早慶戦に向けて取り組んでいきたいことはありますか
井原 やはり、自分として1人でも多くのお客さんに来てもらうことが理想ですし、リーダーとしてもお客さんをこの早慶戦がすごく楽しくて、早稲田の応援って凄いなと思わせるような応援を見せたいです。野球応援はコロナ禍の影響で観客と応援部の距離が離れてしまって、今の学生が果たして応援のことをどう思っているかを考えたら、デモンストレーションなどもありましたけど、本来の2019年度までの応援部と、早稲田の関係みたいに学生がみんな『紺碧』歌えて校歌も歌えて、一緒に早慶戦行こうという気風が完全に戻り切ったかと言われるとそうでないと思うので、今からでも学生に対するアピールをして神宮に来てもらって結果で優勝パレードをして早稲田ってこんなに素晴らしい文化があるんだっていうことを思ってもらえたらと思います。
小野 応援企画責任者としては、少しでも慶應を上回る応援を作るために、応援の精度だったり改善できるところは改善していきたいと考えています。リーダー練習責任者としては、下級生を慶應に絶対に負けない部員にしたいので、慶應が絶対にたどり着けないレベルまで気合を出させる。最後の最後まで信じて諦めないというところは絶対に慶應に負けたくないので、最後の練習まで追い込んでそういった気持ちで早慶戦に臨んでいきたいです。
――小野さんにお伺いします。副将、リーダー練習責任者としての一年、それぞれ振り返っていかがでしょうか
小野 この役職は何でもできて、体力があって精神力が誰よりも強いという人が歴代引き継がれてきたのですが、僕はそういうタイプではなくて、その中で、責任者としてやっている以上は謙虚に自分のことを振り返ってやるしかないと思うので、今もそうなのですがとにかく自分ができることをやって下級生をはじめ、他の人から信頼されるような行動をとってリーダーを引っ張っていける立場になれるようにここから早慶戦まで、そして引退まで短いですけどまだまだ課題はたくさんあると思うので、一つ一つ地道にやっていくしかないと思っています。
――副将、リーダー練習責任者として取り組むにあたって意識されていたことはありますか
小野 誠実にということを心掛けていて、下級生から相談があったり、報告があるといった時に一個一個自分の頭で考えて、誠実な態度で向き合うということをやってきました。逃げたくなるような場面もたくさんありましたが、自分ができるだけ尽くさないと責任者の立場として自分が最終的には責任を取るのでそこにふさわしい態度で向き合おうと心掛けています。
「稲穂祭を見て、早慶戦に行きたいと思わせられるようにしたい」(井原)
稲穂祭への意気込みを語る井原
―― 井原さんにお伺いします。学対としての一年間振り返っていかがでしょうか
井原 やはり、自分がすごく迷っていたということはありますね。何をすればいいのかということを迷っていたことがありました。お客さんにいっぱい来てもらう方法に正解や不正解がなく、その中で果たして自分が正解の道を選んでいけたのかということを考えると、振り返ってみるとそうでなかった時もありました。あとは、下級生のこととかもしっかり考えられていたのかなと自分の中でもどうだったかなと考えることはありました。なるべく下級生の話は日頃から聞いたり、機会があれば食事に連れて行ったりはするのですがそういった中でも、自分が責任者として全うできたのかと思うところもありますね。3パートいる中で、リーダー、バンド(吹奏楽団)、チアリーダーと責任者がいるのですが、その中でも責任者どうしで意見が合わなかったりすることもあって、自分は感情で動くタイプなので、お金のことを度外視してでもお客さんのためにと考えたときに、それが地に足が着いていなかったら意味がないですし、そういうことを同期との話し合いをしていく上で気づかされましたし、突っ走ってしまって下級生が自分の思いが伝わったかなと考えてしまうので、「もっとできたんじゃないか」と思うところはありますね。
――早慶戦を盛り上げるために工夫していることはありますか
井原 端的に言うと人目に付くことをとにかくやっていくということです。キャンパスの入り口に立て看板を設置したり、ビラ配ったりSNSでアピールしたり、練り歩いて宣伝をする。生協にPOPを張ったりだとか、早稲田の学生を否が応でも早慶戦を意識させる空間づくりを心掛けています。
――稲穂祭で見てほしいところがあれば教えてください
井原 稲穂祭に関しては、自分が最も携わってきた人間だから言えることなのですが、稲穂祭はゴールではないので、早慶戦に来てもらわないとならないなと学生動員対策責任者であり、稲穂祭実行委員長として思います。稲穂祭実行委員長として稲穂祭は素晴らしいものを作り上げなければならないという使命はあるのですが、その中でも稲穂祭を見て、早慶戦に行きたいと思わせられるようにしたいです。それはテクだったりほかのサークルの方々に出ていただいたりして、早慶戦は楽しいというところで早稲田文化を稲穂祭で感じて早慶戦に来てもらうということが一番大事だと思っています。だから、稲穂祭だけで満足せずにその上で神宮に行きたいという機運を高められるようなものにしたいです。
――早慶戦の応援で見てほしいところがあれば教えてください
井原 応援に関してだと、部員一人一人の表情を見てほしいですね。早慶戦は集大成ですが、常連の方々は通常のリーグ戦から見てくださるのですが、自分たち部員がどういった顔で応援をしているかというのを見てほしくて、必死こいてかっこよくない顔かもしれませんし、笑顔にあふれる顔かもしれないですけどそういった中で部員一人一人の顔を見て何か元気だったり感じるものがあればと思います。自分がテクを振るから何かをするから見てほしいというのはあるのですが、応援席全体の部員一人一人の顔をみてぜひ応援部の活気を感じていただけたらなと思います。
小野 リーダーの気合いを見てほしいと思います。そこだけは絶対慶應に負けたくないという気持ちで、早慶戦に向けた練習も気合いをメインにやっているので、リーダーの場内の気合いであったり、太鼓であったりテクは慶應に負けないものを持っていくつもりなのでぜひ見ていただきたいです。
――下級生の取り組みについてはどのように感じていますか
井原 下級生の働きがあったからこそ令和5年度応援部が満足に機能しているというか、下級生が自分で考えてあれこれ案を出している。2年生もしっかり案を出してくれますし、新人も凝った動画やパネルを作ってくれたりしているので、下級生ってすごいなと思っていますし、下から盛り上げていこうという精神をすごく感じますね
小野 本当に情熱がある人が多いですね。自分から考えてやりたがりますし動く人が多いので下級生のおかげで部全体の雰囲気が盛り上げられていると思いますし、感謝しています。
――下級生に期待したいことはありますか
井原 令和5年度は自分たちの集大成ではありますが、下級生にとってはゴールではないので、今の下級生ならもっと部をよくしていけるし、どんどんいい応援を追求していけると思うので、更によい早稲田文化を作ってほしいなと思います。それくらい彼らはできる実力があるのでそれを強く思いますね。
小野 早慶戦で慶應に勝ちたいという気持ちを前面に出してほしいです。そこがあるかどうかで本当に決まると思うので、慶應に勝ちたい気持ちを強く持って自分の殻を破って慶應に勝って優勝するという気持ちを出し切ってほしいです。
――入学当初、コロナ禍に見舞われました。コロナ禍を振り返っていかがでしたか
井原 自分は高校で応援部をやっていたということもあって思うように練習できなかったと感じました。自分が見ていた早稲田大学応援部と違っていてもどかしさを感じました。その中でも上級生の方々が食事に連れて行ってくださったり面倒を見てくださったのでその中でも人の温かさは感じていたのでコロナ禍であっても人とのつながりは感じられたと思います。
小野 自分たちはコロナ禍で入学して、現在本来の応援が復活していますが、それは先輩方がつないでくださったことが大きいので、自分たちが4年生で一番上の立場として大舞台に立たせてもらっていますが、そこを作ってくださった皆さんに感謝して臨んでいきたいなと考えています。
――4年間で印象に残っている瞬間を教えてください
井原 3年生の早慶戦ですね。春早慶では外野ではあったのですが指揮台があって、お客さんがいつもより近くにいると感じて秋に関しては内外野応援それぞれあってこれが早慶戦だと感じて校旗入場もありましたし、自分が思い描いた早慶戦を見ることができてそして今春の早慶戦、秋の早慶戦ありますけど応援部の真骨頂というかこれだけのお客さんと一緒に野球部と一緒になって、戦えるっていいなと感動したので印象に残っています
小野 僕は4年生の春の早慶戦ですね。今まで外野応援から始まってだんだん場内応援が復活していって自分が4年生の立場としてあの形の早慶戦をやらせていただくことができたということで、観客席の景色を見たときに感極まるところがありました。それでも秋早慶はそれを超えるような景色を見たいですしそれを超える結果にしたいので頑張っていきます。
――4年間の応援活動で培われたこだわりのようなものがあれば教えてください
井原 2年生の頃は目の前のことばっかりやっていて、全然意識していなかったのですが、3年生になって色々応援や当番をやっていく中で培われたことはお客さん一人一人に対して何ができるかということですね。そういった意味でお客さんにまた来ようと思わせられるような働きかけですね。観客のことを考えるマインドに関してはすごく意識していて、高いモチベーションになっていると思います。
小野 自分は全力でやるということですね。お客さんから見て、一緒に応援しようと思えるかどうかっていうのは全力で取り組んでいるかだと思うので全力で手を抜かないでやれるのかどうかが人を巻き込めるかどうか。「この人こんなに頑張っているから自分も頑張ろう」と思わせられるかどうかだと思うので、全力でやるということは大事にしていました。
――最後に稲穂祭、早慶戦への意気込みを力強くお願いします
井原 来てくださったお客さんのために最高の景色を見せてあげたい。それに尽きますね。稲穂祭も早慶戦も慶應より上回っていることを証明したい。その一心なので、自分たちの応援でどう表せるかを注目していただけたらと思います。
小野 早慶戦でも稲穂祭でも絶対に気持ちで負けない。稲穂祭でも慶應を倒しますし、早慶戦でも慶應を倒します。どこを切り取っても慶應には絶対に負けないという気持ちで臨みます。
――ありがとうございました!
(取材・編集、写真 橋本聖)
◆小野泰助(おの・たいすけ)(※写真左)
群馬・沼田高出身。文学部4年。役職は副将兼リーダー練習責任者。好きな応援曲は『ダイナマイトマーチ』。マイブームは色々なアロマを試すことだそうです!
◆井原遥斗(いはら・はると)
埼玉・熊谷高出身。教育学部4年。役職は学生動員対策責任者兼稲穂祭実行委員長。好きな応援曲は『雷轟』。オフの日はTikTokでペットの動画を見て癒されているそうです!