1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | ||||||
早大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | |||||
立大 | 5 | 4 | 4 | 4 | 17 | |||||
▽得点者 倉田 |
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大きな点差がついてしまった。相手は前年度の全学(全日本学生選手権)優勝校である王者・立大。リーグ戦の決勝トーナメントに出場するためには絶対に負けられない戦いだった。だが、早大は序盤から猛攻を受ける苦しい展開に。第2クオーター(Q)3分にMF倉田瑠々(文3=東京・早実)が1点を返すも、反撃はそこまでだった。その後も着実に得点を積み重ねる立大に力の差を見せつけられ、結果は1−17で敗戦。DF篠原夕依主将(国教4=東京・筑波大附)率いる篠原組の挑戦は幕を下ろした。
MF倉田の得点を喜ぶ選手たち
「最初はなんで今年なんだろうという気持ちが強かった」(AT吉見彩、スポ4=早稲田渋谷シンガポール)。新型コロナにより、六大学リーグ戦(六大戦)や早慶定期戦(早慶戦)が相次いで中止になり、練習も思うようにできなかった。Aチーム、Bチーム、1年生チームと3つあるチームが一緒に練習できない日も多く、チームスローガン『ONE』を体現するための道のりは苦難に満ちたものだった。それでも前を向いてきた。「ここで腐っちゃダメだなと思って」(吉見)。目標の関東制覇に向かって、一人ひとりがチームで果たすべき役割を考える。未曾有の事態の中でも、工夫しながら準備してきていた。
そしてついに開幕した関東学生2020特別大会。初戦の明学大戦を白星で飾り、前年度王者の立大戦を迎えた。「本当に勝てると思っていた」(篠原夕)と自信を持って臨んだ早大だったが、開始1分に先制を許すと、そこから立大の猛攻を受け、第1Qを終えて5点ビハインドの苦しい展開に。それでも早大は第2Q3分、左サイドをAT吉見が一気に駆け上がると、ゴール横でフリーになっていたMF倉田がパスを受け、そのまま流し込み1点を返す。早大もついに反撃開始。そう思われたが、この日早大が相手のゴールネットを揺らしたのは、これが最後だった。何度か好機を作るも決定力に欠ける早大とは対照的に、立大は攻撃の手を緩めることなく着実に得点を積み重ね、終わってみれば1−17と大差で敗北。「チームの全員で強い気持ちを持って戦い続けられなかった」(篠原夕)と、悔しさの残る予選敗退となった。
立大の猛攻を止められなかった
この試合をもって4年生は引退となり、目標だった関東制覇は次の代に引き継がれる。3年生は明日から、最高学年としてチームを引っ張ることになるが、篠原夕主将は後輩たちにこんなエールを送った。「4年生とか、役職とか、そういう立場にとらわれずに、楽しいラクロスを続けて欲しいなと思います。絶対に楽しんでいる時がラクロスも上手くなるし、周りにもいい影響を与えられると思うので、(中略)自分を忘れずに頑張っていって欲しいです」。気負わずに楽しむ。イレギュラーで難しいシーズンをまとめてきた主将が語る力強いメッセージだ。先輩から学んだ教えは、忘れることなく次の代の糧にしてほしい。4年生の意志を胸に、早大女子ラクロス部はまた、新しいスタートを迎える。
(記事 中島和哉、写真 山田流之介)
※掲載が遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
コメント(Aチーム4年生全員のコメントを掲載しております)
DF篠原夕依主将(国教4=東京・筑波大附)、AT吉見彩(スポ4=早稲田渋谷シンガポール)
――今の気持ちを教えてください
吉見 率直に言うと、悔しいです。準備はしっかりできているつもりでしたし、勝てる気でいたので、やりたいことはできたけど負けてしまったというよりは、何もできなかったなという気持ちの方が強くて、個人的には自分が情けないという気持ちが強いです。
篠原夕 今は悔しいという気持ちに加えて、虚無感という気持ちも強いです。正直昨日までは本当に勝てると思っていたし、きょうの朝も緊張よりも楽しみだなという気持ちが強かったので、本当に終わっちゃったんだという信じられない気持ちと、試合中何もできなかったので、もっと何かできたんじゃないかなという反省と。今はもう空っぽという感じです。
――今日の試合を振り返っていかがですか
篠原夕 ディフェンス目線で言うと、仕方のない点の取られ方ではなくて、守りきれずに点を取られてしまったという部分が強かったです。もし粘って1点でも取れていたら、もし一人ひとりが強い気持ちでもう一歩ずつあげていたら、流れを変えられるプレーになっていたなって。チームの全員で強い気持ちを持って戦い続けられなかったのが敗因だったかなと思います。
吉見 これまで負けてきた試合は、アタックの時間がなくて最後に粘ったけど負けちゃうという試合が多かったと思うんですけど、きょうの試合はドローのポゼッションも相手に勝っていたりとかショットを打てる場面も多かった中で、決めきれずに点差がどんどん離れていってしまいました。アタックも焦ってしまったし、ディフェンスも少しずつメンタルが削られていってしまったと思うので、アタックで少しでも流れを変えられるプレーをするべきだったのに、そこが上手くリズムを作れなかったのが原因かなと思います。
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――得点シーンは振り返っていかがですか
吉見 私はただ前に繋げようという意識で走っていたんですけど、るる(MF倉田瑠々、文構3=東京・早実)が大きい声でボールを呼んでくれて、そこがフリーになっていることに気づけたので得点に繋がったと思っています。るるとのコミュニケーションが取れて良かったなと思っています。
――今年のチームはどんなチームでしたか
篠原夕 正直コロナは、代替わりして主将になった時は考えてもみなかったことで、Aチーム、Bチーム、1年生チームの3チームが一緒に練習できないとか、集まれないことは考えてもみなかったことだったので、『ONE』というスローガンは掲げてはいたけど、全てのチームが一つという意識を持って戦うのは本当に難しいことでした。でも、その中でも、副将の2人は、それぞれBチームと1年生チームの学生コーチですが、あの2人がAチームの関東制覇という目標を支えてくれたし、まとめてくれていたので、2人には感謝しています。そしてAチームの4年生も一人ひとりが、チームで自分がどういう役割を果たせばいいのか、どうしたらまとまるのかを考えて動いてくれていたと思うので、みんなに感謝したいなと思います。
吉見 コロナで試合形式が変わったりとか、六大戦(六大学リーグ戦)や早慶戦(早慶定期戦)がなくなったりとか、最初はなんで今年なんだろうという気持ちが強かったです。でも、今まで支えてくれたり応援してくれていた先輩方の気持ちを背負っているので、ここで腐っちゃダメだなと思って、できることをしようと思っていました。今年はしばらくプレーができなかった分、みんなとのコミュニケーションを増やして、そのおかげでみんなが一人ひとり意思を持ってプレーができるチームになったのかなと思っています。お互いの要求の声が増えた気もしますし、チームメイトの特性とかもお互い考えられていたので、チームで戦うということが例年に比べてよりできたのかなと思っています。そういう面ではコロナだったからこそ、良いチームを作れたのかなと思います。
――4年間のラクロス部人生を振り返っていかがですか
篠原夕 私は国教(国際教養学部)なので、途中で留学に行くことを分かった上で入部して、2年生の8月から3年生の6月まで留学に行っていました。私は留学に行ったからラクロス部をもう一回好きになれたと思っています。私は向こう(留学先)でリーグ戦の速報も早慶戦のアベック優勝も見ていましたし、私もそこにいたかったと思っていて、早くラクロス部に戻りたいという気持ちがすごく強くなっていました。なので、そういう意味では留学には行って良かったなと思っていますし、だからこそ今年1年間に懸ける思い入れはすごく強かったし、主将という責任ある立場でこのチームに関わりたいとこことから思って1年間チームを引っ張ってこれました。1年生の時はこういうことになるなんて想像もしてなかったですけど、4年間この同期とやってこれて良かったと思っています。
吉見 私は1年生の新人戦から試合に全部出させてもらって、2年生も3年生もリーグ戦に出させてもらっていたので、たぶん周りから見たらいいなと思われるようなラクロス部人生だったのかなと思います。でも、実際は常にプレッシャーと戦っていて、大変なこととか、辛いこととかの方が多かったです。それでもくじけそうな時に、いつもそばにいてくれたのは同期だったし、ひとりだったら絶対にこの4年間頑張って来れなったなと思います。去年までは、メンバーにあまり同期がいない中で、その頃の4年生が同期みたいに扱ってくれたので、先輩方にも感謝したいですし、後輩たちは努力家な子が多くて、まだまだ頑張らないとなという刺激をもらっていたので、同期、先輩、後輩にすごい恵まれた4年間だったなと思います。
――最後に後輩にメッセージをお願いします。
篠原夕 私は主将になるまで、楽しく温室の中でラクロスをしてきた感じだったので、彩とは真逆でプレッシャーも感じてなかったですし、本当に楽しかったです。でも4年になったら急に自分を取り巻く環境が変わって、立場も変わって、チームの見方がガラッと変わりました。たぶん4年生になったらそういう子がすごい増えるのかなと思うので、4年生とか、役職とか、そういう立場にとらわれずに、楽しいラクロスを続けて欲しいなと思います。絶対に楽しんでいる時がラクロスも上手くなるし、周りにもいい影響を与えられると思うので、プレッシャーに押しつぶされずに、強い心を持ってやって欲しいです。本当にいい子たちなので、自分を忘れずに頑張っていって欲しいです。
吉見 今年1年一緒にやってきたるるとかえで(山邊七菜子、基理3=東京・日本女子大附)に向けて。2人ともすごいセンスがあると思うんですけど、努力してきた姿を近くで見ていました。心の支えだったし、2人がいてくれたから今年のチームをここまで作ることができたのかなと思うので、まずは感謝の気持ちを伝えたいと思います。実力もトップレベルの選手だと思うんですけど、そこで変に責任感を感じて欲しくないなという思いがあって。ラクロスは誰か一人が上手ければ勝てるスポーツではないと思うので、まわりをもっと頼っていいと思うし、夕も言ってたんですけど、楽しむ気持ちを常に忘れずに、ラストイヤーを全力で頑張ってほしいなと思います。
AT篠原岬(スポ4=神奈川・新城)、AT山口礼乃(スポ4=東京・戸山)
――今の気持ちを教えてください
篠原岬 こんなに圧倒されるとは思いませんでした。立教が強いのは分かっていたんですけど、いける、勝てると思っていたので、なにがダメだったんだろうという気持ちです。
山口 通用しないわけじゃないと思っていたし、勝てると思って試合に臨んでいたんですけど、どんどん点差が開いていくというか。いつも通りにできなかったので悔しいです。
――今日の試合を振り返っていかがですか
篠原岬 ショットを決められるシーンもあったんですけど、そこで決めきれなかったですね。点差もどんどん離れていって、攻め急いでしまったかもしれません。いつもならもっといい判断ができた時に(攻めに)行ってしまったりだとか、一本一本を大切にしてにいかなきゃいけないところでミスしてしまったりだとか、相手が強かったというよりは自分たちのミスで負けてしまったと思います。
山口 一点返した時に、ここから流れて変えていこうと思っていたんですけど、ショットを止められてしまうところが多くて。相手はショットを確実に決めてきていたので。そこかなと思います。
――今日でAチームの公式戦は終了となりましたが、今年1年を振り返っていかがですか
篠原岬 コロナで大変だったのはそうなんですけど、それはどこの大学もそうですし、その中で、短い練習でももっとできたことあったのかなというか、もっと詰められるところあったのかなと思いました。
山口 個人的には怪我で2年間プレーできていなくて、やっとチャンスをつかんだ年だったので、経験が少ない中で試合も少なくて、不安ばかりでした。下級生でこれまで活躍してきていた子たちに頼り過ぎてしまった部分もあって、最上級生として不甲斐ない気持ちもありました。申し訳ない気持ちが強いです。でも少しでもプレーで早稲田に貢献できていたらいいなと思いますし、自分が早稲田の代表としてフィールドに立てたこと、ここまで諦めずにやってきたことはよかったなと思います。
――4年間のラクロス部人生を振り返っていかがですか
篠原岬 2人とも怪我に苦しんでいて。どっちかが怪我している時に、どっちかがプレーできるみたいな。なのでほとんど一緒にプレーできなかったんですよね。なので一緒に公式戦に出るのが久しぶりでした。プライベートでも仲が良かったんですけど、一緒にプレーしたことがなくて、やっと一緒にできてうれしかったです。でもその反面、2人ともあまり経験がなくて、下級生に引っ張ってもらっちゃう部分もあって頼りなかったかもしれないです。3年まではラクロスを頑張っている感じでしたが、今年1年はアタックとして使ってもらえていたので、新しいことをやるのではなく、自分のできること、自分の役割を頑張って磨いてきました。
山口 怪我が多くて、辛いの繰り返しでした。怪我で2回目の手術をする時はもう選手は無理かなと思っていたんですけど、同期が活躍する姿を見て、やっぱり私は選手としてみんなとプレーしたいと思えて、頑張ってこれました。辛い時も見てくれている先輩たちが道しるべをくれたというか、モチベーションを上げてくれてなんとかやってこれたので、自分のプレーを先輩に見せて、感謝を見せられていたらいいなと思っています。
――最後に後輩たちにメッセージをお願いします
篠原岬 最高学年なのに、後輩には本当にお世話になって。自粛期間も朝のトレーニングでは影響を受けたし、なくてはならない存在でした。4年生になってから初めてリーグ戦に出て思ったことで、来年同じ立場の後輩に伝えたいことは、初めてで慣れてないから緊張していろんなことを考えるかもしれませんが、プレーに支障を出しちゃいけないということです。そこに立っている以上、メンバーとして等しくやるべき責任があるなと思っていて、その気持ちをもっと持って挑めば良かったときょう後悔しました。チームの責任を背負うことはそんな軽いことではないんだなということを感じたので、それを伝えたいです。
山口 一緒にプレーできた後輩のみんなには、ただただありがとうを伝えたいです。みんな本当にラクロスが大好きで、後輩が頑張る姿を見て自分も頑張らなきゃなと思えたし、最後に一緒にプレーできて良かったです。自分と同じように苦しんでいる後輩には、困難を乗り越えていけたら必ずプラスになることがあると伝えたいです。ありきたりに聞こえてしまうかもしれないけど、諦めずに頑張って欲しいですし、自分が少しでもそういう姿を見せられていたらいいなと思います。
DF網島ひかり(スポ4=東京・富士見)、DF山本結良(教4=静岡)、DF山崎未暉(スポ4=東京・東大和南)
――試合が終わった今の気持ちを教えていただけますか
網島 やり切れなかったなというのは思います。もう一回できるならやりたいです。
山本結 最後まで勝とうと思って挑んだ試合だったので、さっきそのコーチから「結果を受け入れよう」っていう話があったんですけど、半分受け入れられない気持ちも残っています。
山崎 不安はありつつも『絶対に勝つ』という強い気持ちとか、自信を持って望んだ試合だったからこそ、ミスがめっちゃ蘇ってくるっていうか。あの時ああしとけば、こうしとけばって思うし、原因がわかってるからこそ勝てる試合だったなってすごく思うので、そこに関しては後悔が残っています。
――今日の試合を改めて振り返ってみていかがですか
網島 一発目のところで私がシュートを決めきれなかった。やっぱり試合の最初の1点目ってどっちのチームが取るかによってすぐ流れが変わると思うんですよ。そこを決めきれなかったのがすごく…。申し訳ないじゃないですけど、そこがすごい印象に残っていて。その後も、私がフリーでもらって打ったシュートも外してしまったので、さっき未暉(山崎)が言っていた「悔いが残る部分」がすごい蘇ってきます。ここもっとこうすればよかったとか。反省点がすごく残った試合だなと思います。
山本結 流れがこちら側にきそうなシーンもたくさんあったんですけど、それを引き寄せきれなかったというか。やっぱり最後まで相手の好きなようにやらせてしまった試合だったと思います。
山崎 特別相手のスーパープレーがあったわけじゃなくて、自分たちがこの期間に詰めていく中で「こうしなきゃね」って言ってできなかったところが穴として出てきて、そこでやられたっていうところがすごく多かったので、そこに関しては甘さというのをすごく感じました。次(の試合が)あればいいんですけど、それがないから…。次の代は固いチーム、抜け目のないチームをつくっていって欲しいなっていうのはすごく思います。
――今年1年間を振り返ってみていかがですか
山崎 イレギュラーな年だったからこそ、「自分たちで何かしなきゃ」って、たくさん考えるような年だったなと思っていて。だからこそ、チームのために、1番を取るためにみんなで動いてきたという部分に対しては後悔はないし、頑張ってきたと思っているけど、やっぱり結果が残せなかったところが本当に悔しいです。
山本結 やっぱり良いスタートが切れなくて。最初から自粛自粛みたいな。実際に活動としてやり切れた年ではなかったと思うんですけど、思うように練習ができない分、一人一人が例年に比べてチームのことを考える時間がかなり長かった1年なんじゃないかなと思います。
網島 一瞬だったなって思っていて。プレーできる期間が通常の半分ぐらいになってしまって、その中で各自ができる事は最大限やってきたのかなっていう風には思うんですけど、短い期間で仕上げないといけなかったので、いつもと比較すると全体の完成度とかは(高めるのが)難しかったなと思います。
ラクロス部で過ごした四年間はどのような四年間でしたか
山崎 すごく楽しかったと思っていて。自分は下の方からスタートしたのですが、自分の頑張りも後悔してないし、かつ自分はほんとにいろんな人にチャンスをもらえたタイプの人間だなって思うんですけど、自分だけじゃなくて周りの支えとか、いろんな運とかチャンスとかを味方につけて、自分の可能性にどんどん気付けるようになったので。それに関してはすごく楽しかったです。「自分ここまでできるんだ」っていうのはすごく楽しかったのですが、だからこそ最後(の試合で)頑張り切りたかった、勝ち切りたかったという後悔は今後もずっと残るのかなって思います。
山本結 やっていく中でうまくいかないところとか、チームメイトの「なんで!?」みたいな面とかもどんどん知っていくんですけど、それで嫌になるんじゃなくて。嫌なことを経験しても、ラクロスのことも、部活のこともチームメイトのこともどんどん好きになっていきました。本当に貴重な体験ができた思う反面、その感謝の気持ちとか恩返しとかを最後の1年間で体現できなかったので、最後に悔しさが残ってしまったっていうのがあります。
網島 四年間を振り返ると、自分の強みと弱みがすごい明確に出たなって思っています。自分のことに関して言えば、自分の強み、負けず嫌いとかそういった部分が出たのかなと思っていて、逆にチームのことを考えた時に、人の意見を気にしがちだとか、人の目を気にしすぎてしまうとか、そういう弱みが出てしまったなと感じています。そこ(弱み)を早く修正できたかもしれないと思う分、少し克服できた部分もあるので、自分自身の成長としては結構大人になれたのかなと思います。最後の試合、親とか友達とかに実際に直接見てもらうことができなかったのがすごく悔しいです。やっぱり親が1番応援してくれたので。最後もこういう不甲斐ないかたちで終わってしまって、悔しいですし、悲しいです。
――同期はどのような存在でしたか
山本結 癖が強いし、それこそさっきも言ったように「なんで!?」みたいなところもあるんですけど、私は上京してきて、一人暮らしの期間がずっと長かった中で、本当に家族みたいな存在だったなって思います。
山崎一緒にいるのが当たり前だから、別に毎日何とも思わないんですけど、たまに練習が分かれたり、誰か1人いないってなったときにとてつもない違和感というか。この人(山本)は教育実習でいなくなったりしたんですけど(笑)。いて当たり前だし、いなくなったら信じられないくらい寂しいみたいな。隣にいてくれて当たり前な存在だったなって思います。
網島 もうすごい癖が強くて、みんな考えてる事も違うけど、だからこそ好き(笑)。
一同 (笑)
網島 みんな違ってみんないいみたいな。本当に2日間会ってないとかだけでも「わぁ久しぶりー!」ってなるくらい、隣にいてくれて当たり前。グランドに行ったら入るのも当たり前みたいな(笑)。そういう、ある意味空気のような、必要不可欠な存在だなって思います。
ーー後輩に伝えたいことはありますか
山崎 本当に頼りになりすぎる後輩で。今日試合終わってみても、自分はこの子たちに何を残してあげられたのかなって考えてた時に、すごく情けなく思っていて。むしろ与えてもらったことが多いかなって思っているので、来年以降のチームに対しては心配とかないです。本当に頑張ってほしいなって思うし、絶対に勝てると思っています。部員としての引退までまだあと2ヶ月くらいあるので、その2ヶ月間で残せるものはしっかり残していきたいと思うし、次に向けて全力で頑張っていって欲しいなって思います。
網島 未暉と同じなんですけど、来年の代に関しては全く心配してなくて。1番上の学年じゃないのにしっかりチームのことを考えて動いてくれてる子たちなので。それは1年生たちも2年生たちも3年生も変わらず。今年、反省点とかで上がったポイントとかそういうのを全部改善して、この子たちなら絶対勝てるって本当に思っていますし、1年生も期待の新人ばっかりなので、チーム全体で日本一目指して頑張って欲しいなと思います。
山本結 思いやりのある子が多くて。すごい優しい子たちが多いので、技術がある分、気持ちの面でも相手に勝って欲しいなって思っています。そういう苦境に対して乗り越えるっていうのを私たちが見せられなかった年でもあるので、見せられなかったものが「頑張ってね」って言うのは、なんか申し訳ない気持ちもあるんですけど、でもやっぱり勝ち切って欲しいので。気持ちの面で絶対に負けないで欲しいなと思います。
MG木村香穂(スポ4=千葉・専大松戸)
――試合を終えた今の気持ちを教えてください
正直まだ終わった実感がないので、悔しいっていう気持ちが前面には出てないと思うんですけど…。1年生の時はトレーナーとして入ったのですが、トレーナーとして勉強したこととか、マネージャーとして『チームを支えたい』『チームを引っ張りたい』って思って行動したこととかを思い出すと、やっぱり悔しいなっていう気持ちは正直あります。1年生の時からファイナル4に行けずに負けてきたので、自分たちの年で後輩たちにも見たことのない景色を見せてあげたいっていう思いもあったし、自分も行ってみたいっていう気持ちはあったんですけど。終わっちゃったなっていう気持ちが今の気持ちです。
――今年1年、不規則な年だったとは思うのですが、振り返ってみていかがですか
いやー、大変でしたね(笑)。本当に大変で。感染対策などの今までやったことないこととかも、コーチに指示をもらって、自分たち幹部が動いて、それを部員に守ってもらうとか。あとは合宿がなくなったりしたことも結構対応は大変で。完璧な幹部ではなかったなという風には思うんですけど、試合がちゃんとできたっていうところは本当にありがたかったなと思います 。
――今年のチームはどのようなチームでしたか
上級生だけじゃなかったのかなっていう風に思っていて。下級生も、それぞれの係とかもそうですし、プレーもそうですし、自分たちから引っ張ってくれていたという感じだったので。上級生だけのチームではなかったのかなと思います。
――ラクロス部のマネージャーとして過ごした4年間はどのようなものでしたか
まさか自分が主務になると思ってなくて(笑)。(マネージャーの)役職柄、主務になったってかたちでしたね。幹部って、主将と副将と主務なんですけど、「主将と副将を支えてられたらいいな」という気持ちだったんですけど、それじゃダメだなって思って。私も副将とか主将と同じくらい、チームを引っ張らなきゃいけないっていうのは思っていて。主務をやったっていうのもあるし、自分で言うのもなんですけど、ちょっとチームを引っ張れる存在にはなったのかなと思います。マネージャーという立場ながら。それを目標として自分もやっていたので、悔いはないです。
――後輩に残したい言葉はありますか
マネージャーなのでスタッフ目線で言うと、スタッフはよくチームを支えるっていう風に言われると思うんですけど、私はそうじゃないと思っていて。スタッフが強いチーム、スタッフの存在が大きいチームは絶対に強いチームだと思うので、私が目指していた姿でもある『チームを引っ張れるスタッフ』っていうのを目指してやってもらえたらなと思います。そして来年日本一をとってもらえたらなって思います。