攻撃に課題が残るも、リーグ戦初戦白星発進!

女子ラクロス
1Q 2Q 3Q 4Q
早大
青学大
▽得点者
竹野4、吉見、増田

 悲願の全国制覇を目指す早大は、昨年の関東学生リーグ戦初戦でも対戦し、その時は敗れた青学大との一戦に臨んだ。立ち上がりは相手に主導権を握られ、先制点を許す厳しい展開。その後、1点ずつ取り合い1-2と相手のリードで前半を終えた。しかし後半に入ると、AT竹野翠主将(政経4=東京・西)を中心に攻め込み、5点を奪い逆転に成功する。守っては、G稲田初絵(スポ4=東京・国分寺)の好セーブもあり得点を許さず、結果6-2で勝利。リーグ戦初戦は白星発進となった。

 「序盤にかなりゴール前に無理にパスをしてしまった」とMF吉見彩(スポ3=早稲田渋谷シンガポール)が振り返るように、この日の早大はパスミスが多く、なかなか良い形でシュートに持ち込むことが出来ないでいると、前半11分には、フリーシュートを決められ、1点を追う展開となった。反撃したい早大は前半16分にゴール前でファールをもらうと、フリーシュートを竹野が冷静に決め、同点に追いつく。早大は勢いそのままに逆転を狙ったが、相手の堅いディフェンスに阻まれ、チャンスを作り出すことが出来ない。こう着状態の中、次の1点を奪ったのは青学大であった。前半27分、再びフリーシュートからゴールを許し、前半を1-2と1点のビハインドで折り返す。

追加点を決めた吉見

 「第3クォーター目から試合の入りだと思ってみんなで気持ちを切り替えてやった」(AT増田芽吹、政経4=早稲田本庄)と逆転を狙った後半は、前半とうって変わって、積極的な攻めを見せる。後半1分、吉見がフリーシュートを豪快に決め、後半開始早々同点に追いつく。その後も早大有利の展開が続き、5分、中央でパスをもらった竹野が1人で切れ込んで待望の逆転ゴールを決める。続いて8分、再び竹野が落ち着いてフリーシュートを決め、リードを2点に広げると、14分に吉見のアシストから増田がネットを揺らした。その後、竹野にこの試合4点目となるゴールが生まれ、さらに相手を突き放す。稲田を中心としたディフェンス陣も最後まで集中を切らすことなく、リードを守り切り、結果6-2で初戦を勝利で飾った。

4得点の活躍で勝利者インタビューを受ける竹野

 「アタックは二桁得点が目標で、そこはまだ足りていない」(MF宮尾和佳奈、スポ4=福島・白河)と振り返るように、前半を1点で終えた攻撃面に対しては課題も見える。しかし「リーグ初戦で不安な部分も多かったですが、勝って勢いをつけられたかなと思います」と吉見が話すように、緊張感のある初戦で勝利を収めたことは大きな自信となったことだろう。この勢いのまま、攻撃面での課題を改善し、次戦の中央大戦でも勝利を掴んでほしい。

(記事 加藤敦、写真 石井尚紀)

コメント

AT竹野翠主将(政経4=東京・西)

――今日の試合を振り返っていかがですか

けっこうディフェンスに助けられた試合だったと思います。私たちアタックもかなり攻めていたんですけど、決めたいところでなかなか決めきれてなくて、でもそういう局面でもディフェンスが堅く守ってくれたので、そのお陰で勝てた感じがあったので、今後はアタックを伸ばしていくべきだなと思っています。

――4得点の大活躍でした。ご自身のプレーで良かったこと、得点に結びついたことはなんですか

けっこう相手チームのスカウティングをしていて、相手の情報をアドバイスしてもらってたので、攻めどころを自分の中で共有できていたのが良かったかなと思います。

――前半はパスが繋がらないシーンもありましたが、試合が進むにつれてパスがゴール前に入っていくシーンも増えてきたように見えました。試合中に意識したことはありますか

前半はけっこう前に前にっていうのを意識してたんですけど、クリアが繋がってないことが多かったので、一本繋ごうっていうのを意識して、時間かけてもいいから一本確実に取ろうってことを声かけてやってました。

――リーグ戦に向けてチームで意識してきたことはありますか

最初からチームの目標として『ランアンドガン』を掲げていたので、そこをずっとこだわって、クリアの練習だったり、ライドの練習だったりはしてました。

――次戦に向けて一言お願いします

いつも日本一といえども達成できていないので、今回は日本一を取れるように、一戦一戦戦っていきたいです

MF宮尾和佳奈副将(スポ4=福島・白河)

――昨年の関東学生リーグ戦の初戦で敗れた青学大との一戦でした

去年やられてしまった感覚があったので、絶対にやり返してやろうという気持ちがチーム全体にありました。

――リードを許しましたが、我慢強く守って逆転を呼び込みました

ディフェンス陣は自信を持っていこうということを試合前から言っていて、きょうの試合でもみんな結束力があって、「奪うぞ」、「守るぞ」という意思疎通ができていて、2失点に抑えられたのかなと思います。

――6-2での勝利はどのように受け止めていますか

ディフェンス陣は4失点以内に抑えるという目標を達成できたんですけど、アタックは二桁得点が目標で、そこはまだ足りていないので、次の中央戦に向けてオフェンス力を上げることに力を入れていきたいです。

――審判の判定に苦戦している印象でした

早稲田に少し厳しいかなと思っていたんですけど、メンバー同士で「もう少し腰を低くしよう」などいったファウルに対する修正をしたり、「メンタル面を気にしないようにしよう」と声を掛け合って、自分たちのやりたいディフェンスができました。

――攻撃面で『ランアンドガン』と丁寧に攻め込む場面の使い分けはいかがでしたか

『ランアンドガン』をすると攻め急いで、失点が重なってしまうときがあったので、流れが悪くなってしまったときにはディフェンスから「クリアを落ち着かせていこう」といった声掛けをしたので、戦略通りでした。

――この勝利でいい流れに乗っていけそうですか

そうですね。これからどんどん点を重ねていきたいと思います。

MF吉見彩(スポ3=早稲田シンガポール )

――まず、今日の試合を振り返っていかがですか

リーグ初戦で不安な部分も多かったですが、勝って勢いをつけられたかなと思います。

――オフェンス面で良かった点はありますか

いつもは『ランアンドガン』というテーマのもとに速攻のようにスピードで攻めて得点するというのが私達の形だったのですが、今日は相手がゾーンだったので落ち着いてポゼッションしながら一点ずつ得点を重ねられたのがよかったかなと感じています。

――練習通りのプレーはできましたか

合宿でもゾーン対策はしてきたので、その練習の成果は出たかなと思います。

――オフェンスで改善点は見つかりましたか

序盤にかなりゴール前に無理にパスをしてしまって、そこで焦ってシュートを打ちすぐ相手ボールになってしまうという流れで、自分達のボールにできる時間が短かったので、結果的に相手に流れをもっていかれてしまったという面では、落ち着いてもっとボールをポゼッションできたらよかったです。

――初戦ということでチーム全体で意識したことはありますか

シーズンが始まったころからの『1インチ』というテーマで、全員がグラブの寄せだったり、ドローを取りきったりする際に、1インチにこだわろうというのは全員で言っていました。

――今後の試合について意気込みをお願いします

初戦で勝ちきれたのは大きなことだと思うので、この勢いのまま次戦以降も私達らしく勝っていきたいなと思います

AT増田芽吹(政経4=早稲田本庄)

――今日の試合を振り返ってみて、全体的にはどうでしたか

前半とても緊張していて、私も実は外してしまったり緊張感があって焦っていたのですが、3クォーター目から試合の入りだと思ってみんなで気持ちを切り替えてやったら流れがこちらへきてくれたので、そこからがよかったと思います。

――ご自身の得点シーンを振り返っていかがですか

47の吉見選手からもらって、1クオーター目(でのゴール場面)と同じシチュエーションだったので、1クオーター目での反省をいかして、3クォーター目では絶対に決めようと意識しました。

――次の試合に向けて一言お願いします

ディフェンスは2失点と、結構いい形だったと思いますが、オフェンスはまだまだ点数を取っていかなければいけないと思うので、自分をはじめ、全体としてのアタック力をつけていかなければいけないと思います。そこが日本一に繋がると思うのでみんなで厳しく見つめ直していきたいです。

G稲田初絵(スポ4=東京・国分寺)

――今日の試合を振り返っていかがですか

リーグの初戦で絶対に負けられないということと去年も初戦が青山学院大学でそこで負けてしまってその悪い流れのままリーグ戦が続いてしまったので、今年は初戦勝つことが出来て良かったです。

――セーブの際、意識されたことは何ですか

気持ち的には全部止めるという気持ちで入ったんですけど、最初のショットをしっかりセーブしてそこからは良い流れを作れたかなと思います。

――リーグ戦の初戦でしたが、どういう気持ちで試合に臨みましたか

私達の目標は日本一で一回も負けられないので、しっかり初戦を勝って良い流れを作ることを考えていました。

――今日の試合で良かった点を教えてください

前半は相手に押されていたんですけど、DFでしっかりと粘れて二失点に抑えられたことは良かったです。

――次の試合に向けて一言お願いします

次もしっかりと自分がセーブしてアタックが点を取るチャンスを作れるようにして絶対勝ちたいです。