前半 | 後半 | 計 | |
早大 | 6 | 6 | 12 |
東大 | 1 | 0 | 1 |
照り付ける日差しの中、東京大学五月祭招待試合が行われた。Aチーム以外の選手で臨んだきょうの試合。試合開始早々に先制を許すも、徐々にペースをつかみ前半、後半共に6点を奪うなどオフェンス陣が活躍を見せる。一方のディフェンス陣も1得点に抑え、攻守がかみ合い相手を圧倒。あすの早慶定期戦(早慶戦)に向けてチーム全体が勢いづく内容となった。
「入りがごたついてしまった」とAT前田桃子(政経2=埼玉・早大本庄)が振り返るように試合開始直後、パスキャッチミスなどが重なり先制をされてしまう。しかし前半3分に同点に追い付くと、同17分にゴール裏からのパスに上手く反応したMF都築志保(社4=埼玉・浦和明の星女)がショットを放ち逆転に成功。ここから早大の猛攻が始まった。ゴール前の巧みな動きで相手をかわしてからのショット、縦のパスを受けてからのショットなど多彩な攻撃で得点を量産。前半を6-1で折り返した。
チーム最多の3得点を決めた竹野
後半に入っても早大の勢いは止まらない。チームの強みである1on1を生かした攻撃で相手を翻弄(ほんろう)。そして、高いポゼッションを誇り、終始相手の陣地でボールを回し、次々と得点を決めて行く。オフェンス陣に限らず、ディフェンス陣もフィールド内でうまく声を掛け合うなど、連携のとれた守りで1得点に抑えた。試合終了間際に攻め込まれる場面があったものの、ショットすら打たせない鉄壁の守備を見せる。オフェンスはもちろん、ディフェンスでも力の差を見せつけ、二桁得点で見事勝利を収めた。
都築はゲームキャプテンとしてチームをまとめた
きょうの試合はAチーム以外の選手で臨むも、大差での勝利をとなった。この勝ちはあすの早慶戦に主力として出場する選手へ大きな刺激となったことだろう。「部員一丸となって勝利をつかみたい」と都築が語るように、チーム全体で戦う覚悟は十分。良い流れを受け継ぎ宿敵・慶大から何としてでも2年連続の勝利をつかみに行く。
(記事 岡田静穂、写真 小川由梨香 )
コメント
MF都築志保(社4=埼玉・浦和明の星女)
――本日の戦術や試合の組み立て方について教えてください
東大の1on1の攻めやスピードが速かったので、それを考慮してワセダはディフェンスのゾーンをつくるという戦法に変えたというのが1つです。また、攻め方としては、ワセダも1on1が強い選手が多いので、その選手にショットまでいかせるようにスペースをつくることを意識していました。
――きょうの試合に関して何か具体的な目標はありましたか
二桁得点を取り、無失点に抑えるというのが目標でした。
――目標通り、二桁得点を挙げ、相手を圧倒しました
そうですね。応援部の方たちの声援が凄くて。最初は緊張していて地に足が着いていない状態だったのですが、試合が進むにつれて自分たちのペースをつくることができたのが、今回の試合の成果だと思います。
――ディフェンス陣も一得点に抑えました
今回初めてゾーンというかたちにして練習の成果を出せたということと、フィールド内での声掛けがうまくいっていて、意思疎通が取れていたと思います。
――2得点目はゴール裏からパスを受けてのショットでしたが、それも戦術としてあったのでしょうか
中カットを狙っていて、ゴール付近をすっきりさせてから、そこに飛び込んでパスというのをいつもやってきたので、成功して良かったかなと思います。
――あすの早慶定期戦に向けての意気込みをお願いします
今回の勝利によってあすの女子大戦に向けての良い景気付けになったかなと思います。あすは今回の試合に出たメンバーは(早慶戦に)出ない人も多いのですが、部員一丸となって勝利をつかみたいと思います。
AT前田桃子(政経2=埼玉・早大本庄)
――試合全体を振り返っていかがですか
入りがごたついてしまいました。それでもみんなでミスをフォローして脚を動かしていこうとなったので、前半途中から気合いが入り始めて、パスキャッチミスもなくなり、攻めどころも分かってきたので良かったです。
――ご自身の決められた2得点を振り返っていかがですか
4点目はゴール前ということで、思い切っていきました。11点目のときはフリーだったので、落ち着いて決めることができました。
――オフェンス陣全体が大活躍でしたが、その要因はどこにあると思いますか
基本的に1on1が強いチームなので、隣のディフェンスを寄せてパスを出すというのができていたからであるかなと思います。また(ショットが)打てなかったときの次の攻めどころというのを全員が共通して分かっていたのが良かったと思います。
――今のチームの状態というのはいかがですか
今回のチームは普段一緒に練習していない選手も何人かいて、1週間ほど前から合わせ始めたのですが、やりたいことをやれて、ビデオなどを見て反省などもできたので、一人一人が高い意識を持って試合に臨めたのかなと思います。
――最後にあすの早慶定期戦に向けての意気込みをお願いします
きょうの試合の勝ちをあすにつなげていければいいかなと思います。
MF勝沙瑛子(商3=東京・早実)
――きょうの試合でのご自身の目標はありましたか
今シーズンが始まったときの目標はあしたの早慶戦に出ることだったんですけど、実力不足でメンバーに入れなかったので、五月祭では絶対に目立って、リーグ戦(関東学生リーグ戦)やらいねんの早慶戦に向けて自分が活躍できるように、ということを1番の目標に掲げて試合に臨みました。
――2得点の活躍でしたが、きょうのご自身のプレーを振り返っていかがですか
個人的にはきょう、試合で初めて脚がつってしまってすごくびっくりしました(笑)。東大はAチームが六大戦(東京六大学交流戦)で20ー1で勝っていた相手で、自分たちも大差をつけて勝とうという話をしていたので、自分の得点は2点ですけど、勝利に貢献できて良かったです。
――チームとしてきょうの試合で重視したり、戦術として共有していたことはありましたか
オフェンスではいつも通り、掃けて1on1を仕掛けたりして、自分たちのプレーで試合を落ち着けていこうと話をしていました。ディフェンスは、東大が積極的に仕掛けてくる1on1に対してゾーンディフェンスを試みて、早慶戦落ちメンバーといつものBチームのメンバー寄せ集めのチームでやったゾーンだったんですけど、かたちになったので良かったと思います。あとはグラボを徹底してやるとか、基礎的なところをみんなで意識を高めてやって盛り上げていけたので、そこは良かった点だと思います。
――チーム全体としても、きょうはいいプレーができたと見ていいのでしょうか
はい、そうですね。
――最後に今後のご自身の目標を教えてください
リーグ戦に出場することが今の1番の目標なので、どんなかたちであれ、ベンチにでも入れるようにしがみついていきたいと思います。