念願のファイナルには届かず シーズンにピリオド

女子ラクロス
前半 後半
早大
東海大
▽得点者
大山、平野、中川

 創部史上初のファイナル進出を懸けて臨む秋の大舞台、ファイナル4。早大女子部は3年ぶりに帰ってきたこの舞台で東海大を迎え撃ち、歴史を変えるべく勝利を目指した。1年間の集大成にふさわしい試合であると同時に、負けたら終わりのサバイバルマッチでもある。序盤で2点先制され早大は、前半を2点ビハインドで折り返す。後半早々1点差に詰め寄ったが、じわじわと3点差まで引き離され、終盤に1点を返すも最後まで追い付くことができずに敗戦。小谷組のシーズンが幕を閉じた。

 立ち上がりは東海大のペースとなった。体格で勝る相手に対し、早大はなかなかショットまで持ち込めない状況が続く中、東海大に数少ないショットの機会をものにされた。前半6分にはフリーシュートで先制を許し、12分に再び失点。流れを変えたい早大はタイムアウトをはさんだ直後、前線で落ち着いたパス回しを展開し、じっくりと攻め立てる。その結果19分にフリーシュートの機会を獲得し、これをAT大山咲里桜(人3=東京・国学院)が決め、待望の初得点を得た。このまま終わるかと思われたが、前半終了間際に1on1での突破を許し1点を追加され、1-3でハーフタイムへ。後半での逆転に望みを託した。

最前線でチームをけん引してきた小谷主将

 得点を重ねていきたい早大は後半、積極的な攻めの姿勢を貫いていく。4分にはMF原ひかり(人3=東京・成蹊)のパスを受けたMF平野響子(スポ4=茨城・土浦二)が2点目を決め、反撃ムードを演出。次の1点が勝負の分かれ目になるという雰囲気がコート中に流れる。しかし10分、その重要な得点は東海大の手に落ちた。「最後のショットが決まり切らなかった」(川上順久女子部ヘッドコーチ、平10理工卒=東京・早大学院)。巻き返しを図り気迫のこもったオフェンス陣だったが、ここまでチームとして挙げ続けていたショット精度という課題が最後まで付きまとった。後半を通してAT小谷英里主将(国教4=東京・大妻多摩)を中心に幾度となくチャンスを演出し、至近距離からのショットに持ち込んだ。しかし負けられない重圧からか枠外にそれたり相手ゴーリーのクロスに吸い込まれたりと、ゴールネットは一向に揺れない。21分には3点差とされると、ホイッスル直前にAT中川真菜(スポ3=大阪・茨木)の得点で1点を返すのがやっとだった。

試合終了後、肩を落とす選手たち

 最後まで走り抜いた選手たちには敬意のこもった拍手が送られた。実際に川上ヘッドコーチが「ショットこそ決まらなかったものの他はゲームプラン通り」と語るように、攻守とも組織的に機能し、試合内容としては申し分ない。それだけに数ある決定機を生かしきれなかったことが悔やまれる。4年生は早大での最終試合となり、多くの選手が悔しさをあらわにした。だが小谷主将は「ファイナル4の舞台に立った後輩にとっては大きな財産となった」と来季の躍進に期待している。この試合で残された貴重な糧と、『ALL OUT』の精神を受け継いだ次代の選手たちは、必ずや大きく羽ばたけるだろう。

(記事 高橋豪、写真 岡田静穂、中丸卓己)

この涙を、らいねんは笑顔に変えて見せる

コメント

川上順久女子部ヘッドコーチ(平10理工卒=東京・早大学院)

――きょうの試合を終えての感想を聞かせていただけますか

ショットこそ決まらなかったものの他はゲームプラン通りで、そこが決まっていれば勝てる試合であっただけに、ここでこのチームが終わってしまうことが非常に残念です。

――ショット以外の面では力を発揮できたということでしょうか

そうですね。余力を残しているくらいにやりたいことはできていたかなと思います。

――きょうの試合でも相手に先制点を取られてしまいました

そうですね。でもいきなり取られたわけではなくて、最初の決定的なチャンスはこちらにあったと思っていて、取れるチャンスのときに最後のショットのところが最初から決まり切らなかったという感じです。

――惜しい場面も多かったですよね

これだけ崩しても決まらないかというくらい、オフェンスは組織的に機能していたと思います。

――今年の早大はどのようなチームでしたか

去年(リーグ戦のブロック戦で)敗れたあと、徹底的に基礎をやって、誰がエースとかではなくて、みんなで努力をしてつくりあげたチームだったと思います。きょう負けて泣いている下級生も多かったりといいチームだったと思うので、1日でも長くやっていたいチームでした。

――らいねんからチームを引っ張っていく3年生以下の選手に期待していることはありますか

今の4年生は新人戦ではあまり結果を残せていなかったんですけど、努力をしてここまでの結果を出せました。逆に今の3年生は新人戦3冠を達成しているので、4年生の努力という良い面に自分たちの良さを加えて、1つでも2つでも多く勝ってもらいたいです。

――最後に今年チームをけん引してきた4年生に向けてのメッセージをお願いします

本当にいいチームで、最後の試合で課題だったショットだけが決まらなくて、だからこそもっともっと見ていたいチームでした。四年間お疲れさまでした。

AT小谷英里主将(国教4=東京・大妻多摩)

――ファイナル4を戦い終えたいまのお気持ちを聞かせていただけますか

今まで課題としていたことがそのまま課題として出てしまったので、悔しいの一言ですね。

――きょうの試合内容については

チームとして共有していたことはみんなで確認しながらできていて、ディフェンスとかもいつも通りのワセダの泥臭さを見せられたかなと思います。ただ課題としていた最後のショットの部分が(試合で)出てしまったので、そこが修正できていたらもっとやれたと思います。

――改めて今年のチームの特徴はどのようなところにあると思われますか

新チームが始動したときに当たり前のレベルを上げようというところを掲げていたんですけど、それは体現できたと思っていて、基礎力やチームの雰囲気といった当たり前のレベルを上げることはできたと思います。ただきょうは(レベルを)上げなければいけない要素の1つのショットという当たり前のところが少し欠けてしまったかなと思います。

――四年間一緒に戦ってきた同期に伝えたいことはありますか

ずっと同期頼みでやってきて。自分はあまり人を頼るタイプではないんですけど、そういう私の性格であっても非常に頼りになる存在でいてくれたというのが、主将としては大きかったです。

――最後に後輩に向けてのメッセージをお願いします

負けてはしまいましたが、今年必死にやってきたことはらいねん以降も残ると思うので、今年の経験をしっかりらいねんにつなげてほしいです。あと自分たちは今までファイナル4の舞台に立ったことはなかったんですけど、きょうその舞台に立った後輩がいて、その経験は大きな財産だと思っています。今年立った人はそれを生かしてらいねん責任(『日本一』達成)を果たしてほしいと思います。

MF江成美咲副将(スポ4=神奈川・相模原)

――ファイナル4を終えての今の心境を聞かせていただけますか

チームが始動してからやることはやってきていてファイナルに進む力はあると思っていたので、負けてしまって残念です。

――けがでプレーができなかった時期は副将としてどのような点でチームを引っ張っていこうとされていましたか

けがをしたばかりの頃はむしろ支えてもらうことの方が多くて、副将としてチームに何もできなかったと感じる部分が大きかったです。でも復帰する時は下のチームから上がることが多かったので、上で引っ張ることはできなかったんですけど、けがをきっかけに今まであまり関わりがなかったAチーム以外の子ともコミュニケーションを取ったりして、チームとしてうまくまとまればいいなと考えていました。

――四年間一緒に活動してきた同期に向けては

私たちの代は下級生の時に勝てない時期が続いていて、それでも最後にファイナル4までくることができたというのは同期の1人1人が考えて踏ん張って、それぞれの役割を果たしてチームとしてここまで成長できたからだと思うので、感謝しかないです。

――らいねん以降チームを引っ張る後輩に向けてのメッセージをいただけますか

絶対に勝てる個々のポテンシャルはあるので、人数が多くて大変なこともあると思うんですけど、今年このような結果で終わってしまったことをいい面も悪い面も振り返って、らいねんにつなげてくれたらいいと思います。

G小川みお(スポ4=東京純心女)

――きょうの試合を終えていかがですか

ちょっと言葉が見当たらないんですけど、負ける時ってこうやってあっさり負けるんだなというのを一番に感じました。

――相手の東海大の印象はいかがでしたか

スカウティングなどで想定内だったなというのはあったんですけど、正直負けちゃったのがまだ自分の中で受け入れられないです。

――これで四年間の競技生活が終わりました。今のお気持ちは

そうなんですよ、終わっちゃったんですよね。悔しいというか、本当に日本一を目指してやってきて、本当にこの結果が悔しいという言葉で合っているのかも分からないんですけど。全然まだ戦えただろという気持ちがすごく強いです。

――ラクロス部で過ごしてきた四年間はいかがでしたか

全体的に言うと、この学年的には最初はコーチからの評価も「下手だ」とか「小粒ぞろい」とかいろいろ言われてきたところから始まった学年でした。そこから考えると、日本一という目標を持って、ファイナル4までチーム全体として4年が土台となって戦ってこられたことは良かったです。個人的には、Gとして3年生の夏前までは一回Cチームにいた時もあったので、今考えてみるとコーチは私を下のチームに落とすことで育てようとしてくれていたのかなとか思ってみたり…。そう考えるとコーチには感謝しかなくて、ここまで見てきてくれたことに感謝を言いたくて。また、下級生のころから自分がGから日本一にしてやるということを思ってきたんですけど、ファイナル4の壁はちょっと厚かったなということは思いますね。すごく悔しいです。自分の力が至らなかったなというのはすごく感じました。

――四年間一緒にプレーしてきた同期の皆さんにはどんな思いがございますか

私は言葉足らずだったところもあるんですけど、その日本一という目標に対して4年生が一人一人役割を果たさなければ勝てないんだぞというのはずっと言い続けていて。厳しく当たってしまったこともあったり、逆に私に対して指摘してくれる同期もいて。私にとって同期って、好きとか嫌いとかはどうでもよくて。一つの目標に対して切磋琢磨(せっさたくま)し合える同期でいてくれてありがとうと思います。これは下級生あてになってしまうんですけど、同期に対して妥協しないでほしいというのは言いたくて。私の中で同期をはじめ早大女子ラクロス部というのが大事な存在になってきたのは、同期に対して妥協しなかったからであって。チームとしての土台をつくることで日本一も目指せるようにもなると思うので、それをつくってくれた同期には感謝したいですし、後輩にはそういう風にしてほしいと思います。

――これから競技を続けられるご予定はございますか

ちょっと前まではクラブの人からも声を掛けてもらったりしていて。続けるでしょとは思っていたんですけど、いざ負けてみると分からなくなりますね。でもきっと続けると思いますし、四年間ラクロスを通して自分を育ててもらった部分が強いので、自分が続けるかどうかは分からないですけど、これからもワセダの女子ラクロス部はOGとしてサポートを続けたいとは思っているので。まあ悩みます(笑)。ラクロスは大好きです。

――最後にこれから部を引っ張っていく後輩の皆さんに対してメッセージをお願いします

試合後の全体集合の時に、コーチが私たちの学年を「下手なところから日本一を目指して努力していくことで、ここまで成長してきた」と評価してくださって、それがめちゃくちゃうれしくて。私自身下のチームにいた時もあったので、Aチームの人が日本一を目指すのは当たり前なんですけど、下のチームに今所属している子たちも日本一というのを諦めないでほしくて。どのチームにいても日本一を目指して努力することで、必ずその努力は報われるんだということをすごく言いたいですね。私自身がそれを少しは示してこられたかなと思っているので、私をはじめ4年の姿から後輩は学んでくれたらうれしいなと思います。

MF平野響子(スポ4=茨城・土浦二)

――今の率直な気持ちを教えてください

悔しいです。

――ファイナル4はどのような意気込みで臨みましたか

いつもやれば勝てるし、みんなで楽しもうということで試合に臨みました。

――先制点を奪われてからの試合でしたが振り返っていかがですか

(東海大は)得点力の高いチームだったので、相手にショットを決められるのは想定内だったのですが、その後ワセダが決定的な場面で決めることができなくてこういう結果になってしまったかなと思います。試合内容自体は悪くなくて、全員が役割を果たせていたと思います。でも、ずっと課題であった最後のショットをここまで引きずってしまったのが、シーズンが終わってしまった原因かなと思います。

――ご自身でショットを決める場面もありました

ショットを決められたのは良かったですが、最後4年生の意地としてもっと点に絡んだプレーをしっかりできていたら…。あまり意地を見せるプレーじゃなかったなと思っていて、それがベンチに入れなかった4年生に申し訳ないなと思います。

――東京六大学交流戦、早慶定期戦と勝ってきたチームでしたが、今シーズン振り返っていかがですか

去年はシーズンが終わるのが早くて、そこからしっかりミーティングをしてつくってきたチームだったので、結果が出ることでこれで良かったんだなと思います。ここで負けてしまいましたが、私たちは勝てるチームづくりをしてきたというのは間違ってなかったと思うので、人生の収穫といいますか、大きなものだったなと思います。ただ、(ファイナルに)進めなかったのが本当に悔しいです。

――女子ラクロス部での四年間はいかがでしたか

私の生活の中心だったので、この後何やって生きていこうという感じです。本当に一人ではやってこられなかったです。特に同期の支えがあったので、ここまでやってこられたので、同期を日本一にしてあげられなくて、本当に申し訳ないなと思っています。

――ことしの4年生の代はとても仲が良いと伺いました

私たちの代はそう言われていましたが、最初からそうではなくて、みんなで切磋琢磨(せっさたくま)できた学年だったので、本当に自慢の同期だなと思っています。

――後輩に向けて一言お願いします

ことし後輩たちもたくさん試合を経験してきたと思います。ことし日本一の舞台を経験させてあげられなかったのは本当に申し訳ないのですが、出た反省を生かして、4年生が多く抜けてしまいますが、不安に思うことなく、しっかりできる子たちだと思います。自信を持ってしっかりやるべきことをやってほしいです。

AT滋野夏穂(人4=東京・桐朋女)

――試合を終えた今の率直なお気持ちは

率直に言うと、一選手として何もできなくてむなしい気持ちが残っています。

――試合全体を振り返って

チームとしてポゼッションを大事にするというのはファイナル4という大舞台を考えるとできた方なのかなとは思います。ゲームコントロールとかも思っていたほどミスも出なくてちゃんとできたのかなとは思います。でもこのチームが始まってから課題としてあったのですが、やはりシュートが入らなくて。そこを最後まで調整できなかったというのが試合全体を見ての大きな反省かなと思います。

――東海大のディフェンスの感想は

そんなに怖いディフェンスではなくて、言ってしまえばワセダのディフェンスの方が全然嫌だなというのが率直な感覚なのですが、だからこそもっと点が取れたなと。ワセダのディフェンスが5点に抑えてくれたのは本当に素晴らしい結果だし、それに対して東海大のあのディフェンスでATが3点しか取れなかったのはすごく悔しいです。

――ラクロス部での4年間を振り返って

本当にあっという間だったなと思います。つい最近1年生でラクロスを始めたんじゃないかってぐらいあっという間の4年間だったのですが、ラクロス部で過ごした4年間で一番財産になったと思うのはやはり仲間の存在で。特に同期なのですが、後輩にもすごく恵まれました。このチームは本当に後輩が強すぎて、すごく支えられてしまって4年生としては少し情けないところはあるのですが、後輩にも恵まれて、恵まれたコーチの方にもすごく感謝しているのですが、やはり4年間を通してみんなで一緒にがむしゃらになって頑張って得た23人の同期は一生ものの財産だと思っています。

――今後の女子ラクロス部を担う後輩へのメッセージをお願いします

私たちが1年生の時に出て以来(ファイナル4に)出ていなかったので、私たちより下の代にとってはファイナル4を見るのが初めてだったと思うのですが、今回3年ぶりにこのファイナル4という舞台にワセダが出場しているというのを後輩に見せることができたので、きっと後輩たちはらいねんできるという風な実感を得られたというか、イメージがつかなかったものにイメージがついたと思います。らいねんはきっとやってくれると思うのでのびのびとやってほしいなと思います。

――滋野選手にとってワセダラクロスとは

やはり仲間ですね。私一人ではできなかったことしかないというか、ほぼほぼ周りの仲間が一緒に頑張ってくれたし私も周りを見て頑張らなきゃと思えました。

MF畑田奈美(スポ4=東京・法政女)

――今の率直な気持ちを教えてください

本当に悔しいという気持ちでいっぱいです。こんなに四年間時間を掛けてやってきたことが、この一瞬で全部終わってしまうんだなというのを身に染みて感じています。

――3年ぶりのファイナル4にどのような意気込みで臨まれたんですか

目標は日本一だったので、ファイナル4は確実に取らないといけないといいますか、通過点として考えていました。でもやっぱりリーグと違って負けたら引退ということで、試合の重圧というのはありましたね。

――実際に東海大と戦っていかがでしたか

東海大が強い弱いではなくて、自分の問題だったなと思います。自分が甘かったというのをすごく感じました。

――きょうの試合も先制される展開となりました

先制されたのはいつも通りだと思っていて、その焦りというのはありませんでした。でも、いつもだったらファウルをもらえるところでもらえなかったり、いつもだったらシュートを決められないという状況で焦りに変わってくるといいますか、だんだん時間が減ってくると「やばい、負けたらもう引退なんだな」という思いが多くなってきました。どんどん焦りが試合の時間がたつとともに出てきました。

――四年間を振り返って

四年間本気でやってきましたし、つらいことや苦しいことばかりの時もありましたが、その中で仲間から逃げなかったから、得られることもたくさんありました。初め私たちは結果の出ない代でしたが、最後の年で早慶戦(早慶定期戦)に勝てたことや3年ぶりのファイナル4進出できたというのは、負けてはしまいましたが、過去のOGさんと肩を並べることができたかなと思っています。

――同期に伝えたいことは

応援席で応援してくれた同期に関しては本当に申し訳なかったというのが一番大きいです。でもやっぱり全員に向けては感謝の気持ちでいっぱいですね。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

自分たちが果たせなかった日本一を次こそは達成してほしいと思います。特に一緒に頑張ってきた3年生は力がある代なので、今回負けた東海大などを、来年こそは倒してほしいと思いますし、仲間を大切に諦めずに練習に励んでほしいです。

MF鳥羽麦穂(スポ4=埼玉・市浦和)

――本日の試合を終えた今の気持ちを聞かせてください

みんな言っているとは思うんですけど、勝てた試合だったと思います。

――きょうの試合、ご自身のプレーを振り返っていかがですか

自分自身はいつも通りやればいいかなと思っていて。特に特徴もない選手なので、いつも通り周りを見てバランスよくやれればいいかなと思っていました。

――ラクロス部で過ごした4年間はいかがでしたか

どうなんだろう。一言で言ったら楽しかったのかなと思うんですけど、ちゃんと考えてみるとつらいことのほうが多かったのかなと思います。

――4年間で印象に残っている出来事はありますか

きょうですかね。

――4年間共に戦ってきた同期に向けては何かありますか

この学年だったからここまで私は頑張れたのかなと思います。

――最後にラクロス部の後輩たちに向けて一言お願いします

今の2、3年生はいろいろありながらもちゃんとついてきてくれて。今までやったことは絶対間違いないので、絶対後輩たちならやってくれると信じています。

DF中島千鶴(教4=神奈川・横浜翠嵐)

――試合を終えた今の率直なお気持ちは

悔しいというのが一番です。後悔し出したらきりがないのですが、やはりもっとできたなと思う部分もあって、結果が全ての世界なので、悔しい(という思い)しかないです。

――試合全体を振り返って

DFとしてはやはり決められたところも想定内の人だったりやられ方だったりしたのでそんなに焦ったりはしなかったのですが、やはり一本止めたい時に止めきれなかったりとか、ショットも一本決めきれてなかったりというのが最後の結果に直決してしまったのかなと思います。

――止めきれなかった部分とは具体的に

私が原因で失点したシーンがあって。相手24番の右下からの1on1に対して、来ると分かっていたのにも関わらず止めきれなかったというのは自分の中でも悔いが残る失点シーンでした。

――ラクロス部での4年間を振り返って

私は正直順風満帆なラクロス人生を送っていたわけではなくて、一度辞めそうになったことがあったりだとか、去年のちょうどこの時期位に大きなケガをして3カ月くらい全く練習ができない期間があったりと、挫折の多いラクロス人生だったなと感じます。ただそれがあったから今の自分があると思うので、決して楽しかったことばかりではなくて、最後も悔しいという気持ちが一番になっちゃったのですが、本当にいい仲間に巡り合えて、入って良かったなと思います。

――4年間を共に戦い抜いた同期の皆さんにメッセージをお願いします

本当に「ありがとう」という言葉に尽きると思っています。私が辞めかけたときに最後に手を引っ張って戻してくれたのは他でもない同期で、その同期がいたから私はこのようにフィールドに立って試合に出られていると思うので、「ありがとう」という言葉に尽きます。

――今後の女子ラクロス部を担う後輩にもメッセージをお願いします

本当に私たちの世代よりよほど強い子たちが集まっていると思います。私たちは「最弱世代が歴史を変える」というのをずっとテーマにしてきたのですが、後輩たちは最弱世代ではないので最強世代がその時代を作り上げてほしいし、ずっと最強なままあり続けてほしいなと思うので、本当に頼もしい後輩たちばかりなので、らいねんこそは日本一の景色を見てほしいと思います。

――中島選手にとってラクロスとは

新たな自分を発見できたスポーツかなと思います。

DF古閑彩華(人4=熊本学園大付)

――きょうの試合を終えての感想を聞かせていただけますか

負けると思っていなかったので、まだ引退するという実感がない感じがします。まだ朝の練習の時間に起きちゃいそうです。

――きょうの試合内容についてはどのように感じられていますか

点数が負けている割には東海大が勝っている雰囲気で試合を進めている感じではなくて、ディフェンスも(相手が)来たら守れる状態で、焦ってはいなかったので、あとはATが決め切るだけかなという感じがしました。ドローも取れていたので、マイボールになったら点数は入るかなって思っていたんですけど、1点をなかなか決め切れないというところと、1点差と2点差は大分違うので、2点差になる前の1点を抑えられていないのがディフェンスとしての反省だと思います。

――振り返って、今年のワセダはどのようなチームだったと思われますか

私たちが1年生の時にファイナル4を見ていて、その時もAT、MF、DF、Gとそれぞれ4年生の軸の人がいて、私たちもそういう風になれたらチームが強くなるんじゃないかと思ってやっていました。後輩たちにはどう見えるか分からないですけど、自分たちの中ではそれぞれのポジションで引っ張る人がいて、それぞれの役割を果たしていた1年間だったかなと思います。

――同期に向けて何か伝えたいことはありますか

みんなが同期で良かったということを1番に伝えたくて。感謝の気持ちしかないです。

――最後に後輩に向けてのメッセージをいただけますか

ディフェンス目線から言うと、1点はただの1点かもしれないんですけど、1点が試合を左右することになります。だからその1点をいかに抑えられるかが大事になってくると思うので、ディフェンスから盛り上げていけるチームをつくり上げてほしいなって思います。

MG瀬川佳加(スポ4=東京・駒込)・MG飯野智里(人4=新潟・三条)

――四年間のマネジャー生活を終えられました。今のお気持ちは

瀬川まだあまり実感が湧かないので、負けちゃったなという現実しか分からないです。

飯野私も勝つことしか考えていなかったので、予想外過ぎて現実を受け止め切れていない状態です。

――この試合に向けてどういった心掛けをしていましたか

瀬川東海大に対してはあまり負けたイメージがなかったので、選手に試合当日を託せば絶対に勝てるという感じで。それまではマネジャーとしてできることとして審判をしっかりやっていこうというふうにやっていました。

――きょうの試合を見ていて、マネジャーとしてはどのような感情がありましたか

飯野最後は佳加がタイムを計っていたんですけど、残り時間が迫ってきた時に、何て言ったらいいか分からないですけど、試合中にマネジャーができることは本当に限られていて、その中で選手を信じて待つしかないなと思っていたので、時間が迫るごとに…。難しいですけど、託すしかなかったです。

――これで四年間のマネジャー生活が終わりましたが、あらためて四年間を振り返っていかがですか

瀬川本当に楽しかったです。つらいこともいっぱいあったけど、楽しかったしか思い出せない(笑)。本当にまだまだやりたかったなという思いです。

飯野私は選手から転向してマネジャーになったんですけど、最初はプレーしているところを見ると戻りたくなる気持ちもなくはなかったです。でも今は胸を張って「マネジャーで良かった」と思っていて。楽しかったです。

――四年間選手として戦ってきた同期の皆さんにはどんなお言葉を掛けたいですか

瀬川4年生が下級生に尊敬してもらえるのは、選手たちの自主練とか弱くても地道に頑張ってきたところだと思うので、そこは「本当にありがとう、お疲れ様」と言いたいです。

飯野同じなんですけど、ここまで連れてきてくれて本当に感謝しかないです。

――マネジャーの後輩の皆さんにはどんなメッセージがございますか

瀬川3年生は4人いるんですけどみんなしっかりしているので、4人で力を合わせて。私たちはここで負けてしまったんですけど、もっと上まで行けると思うのでチームを引っ張っていってほしいです。

飯野2年生も結構いろいろ悩みながら頑張ってくれている学年だと思うので、3年生を支え切ってほしいです。1年生も2、3年生の姿を見て成長していってほしいと思います。

――最後に、お二人で四年間頑張ってこられたということで、お互いにメッセージをお願いします

飯野つらい時も何回もあったんですけど、佳加がいたから頑張ってこられたので、ありがとう。

瀬川一人になったりとかいろいろあったんですけど、やっぱりもう一人いて二人でやるのは心強いなと感じていて。すごくやりやすかったし、本当に楽しかったです。途中からマネジャーになったけど本当にすごいなと思って、私も刺激をもらっていたので、本当にありがとう。

TR中井亜美(スポ4=神奈川・捜真女)、TR高野景(スポ4=東京・東洋)、TR高橋玲奈(文4=神奈川・桜丘)

――試合を終えての感想をお願いします

高野来週もファイナルに向けて練習してそうで、引退するということがまだ信じられないです。終わった後は泣きましたが、まだ終わった感覚がしないです。

中井今は明日も部活行くしねという風に、日本一に届かなかった気がしていないです。でも、コーチが話しているのを聞くと、もう終わっちゃったんだなと涙が出ます。率直に言えば悲しいです。

高橋今年のトレーニングで間違っていたことは一つもないという自信があったので、負けたのはショックでしたが、やり切った感はありますね。

――ベンチから試合を見ていていかがでしたか

中井いけるという場面が何回もあったので、勝てるかなとずっと思っていました。終わる瞬間まで全く諦められませんでした。点が入ってしまった時は一瞬落ち込んではいましたが、それでも大丈夫だろうなと思っていました。

高野選手も諦めずにプレーしている姿が見えていて、 私も勝てる気でいました。みんなも私も諦めていなかったんですが、ラスト20秒あたりで、3点も負けていて、選手も焦っていて、気付いたら終わっていました。

中井1-3の時、ハーフタイムでコーチも「ショットさえ入れば勝てるから」と言っていたように、選手たちも全然落ちていませんでした。メンタルが弱い選手もわりといけそうな感じで、ずっと勝てると思っていたので、今はまだ実感がないのかもしれないです。

――チームの雰囲気はいかがでしたか

高橋応援も最後まで諦めていないというのが伝わってきました。個人的にはメンタルが弱いので最後の方は落ち込んでいましたが(笑)。チーム全体でワセダの泥くささというのは、応援からも出せたので、その点は良かったのかなと思います。

――四年間トレーナーとしてチームを支えてきていかがでしたか

高野基本はつらかったよね。選手とは違うつらさ。

中井選手には選手のつらさがあると思うんですが、トレーナーは基本的につらいというのが当たり前で。でも、三人いたからこそ、つらいことが楽しいというときがありました。

高野トレーナーはできるのが当たり前なんです。きょう良かったよというよりは、痛いからどうにかしてという感じで…。

高橋基本的にはマイナスで入ってくるんだよね。

高野それでうまくいかなくて、私たちが選手に要求しても伝わらなかったりと、落ち込んだこともありました。でも、自分の担当している選手が試合に出ただけですごく楽しかったですし、このチームでトレーナーをやれて良かったと思います。この人たちを支えられたのが楽しかったです。

中井スタッフを重宝してくれる人たちだったんです。トレーナーはどう考えるか意見を聞いてくれていました。

――プレーヤーと意思疎通できていたんですね

高野主将や幹部がスタッフの意見を聞いてくれる人だったので、コミュニケーションは取れていたと思います。

――同期に伝えたいことはありますか

高野知識や資格のない素人の私に体を預けてくれて、本当にありがとうという気持ちです。

高橋信頼関係があるというか…。

高野この同期で良かったです。

高橋この時に早稲田大学に入学してくれてありがとうという感じです。

中井つらいときも楽しいときも全部同期で共有しました。23人という大人数ながら一体感を持って四年間やってこられました。それは23人全員がやろうと思っていたからこそできたと思うので、感謝しています。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

高野本当に毎日を大事にしてほしいです。四年間あっという間で、入学した時のことを鮮明に覚えているくらい、時間が過ぎるのが早かったです。一日一日、一つ一つの練習を大切に、楽しんでやってもらいたいです。

中井4年生にはこれも最後だという一つ一つの特別感があります。そういうのは楽しんでほしいです。4年生にしか分からない大変さもあると思いますが、最上級生だからこそできることや感じられることがあるので、そういうことも大切にしてください。

自分がやりたいと思った時にやりたいことをやってください。それが絶対良いことになりますし、後悔はしてほしくないです。なので、そうしてください。