2連勝で予選ブロックを突破 決勝トーナメントへ駒を進める

男子ラクロス

 惜しくも準優勝に終わった新人戦サマーステージから4カ月経ったこの日、ウインターステージ予選が行われた。早大はチーム一丸となって優勝するという強い気持ちで大会に臨んだ。予選ブロックはオフェンスが決定機を作ることができず苦しむが、2試合通して無失点に抑えるディフェンス力を見せつけ2連勝し、次週行われる決勝トーナメントへと駒を進めた。

 予選第1試合の帝京大・東洋大合同チーム戦では、立ち上がりオフェンスはなかなかショットが打てず苦しむが、ディフェンス陣が安定した守りを見せる。前半中盤に早大のファールが重なり相手にチャンスを与えてしまった場面でも、G上條怜(法1=東京・早大学院)の好セーブが光り、0-0で前半を折り返す。後半に入ると、ディフェンス陣の踏ん張りに応えるかのようにオフェンス陣が果敢に相手ゴールへと迫る場面が増える。すると後半7分、MF小野弘晴(商1=東京・早大学院)が右サイドからのショットを決め待望のチーム初得点。これが決勝点となり1-0で早大が勝利した。

オフェンスの核となった小野弘

 予選第2試合では東海大・大東文化大合同チーム戦と対戦した。初戦に苦しんだ立ち上がりを修正していきたい早大だったが、この試合も前半攻めあぐね、苦しい時間帯が続く。一進一退の攻防を繰り広げ、互いに決定打に欠いた展開が続くが、後半7分、「ディフェンスの守りを信じてプレーできた」と振り返ったMF跡上莉央(人1=東京・国士舘)がショットを決めようやく得点。この貴重な1点を守りきった早大が1-0で勝利し、決勝トーナメント進出となった。

新人戦初得点を決めた跡上

 「最初は緊張もあって、自分たちのやりたいことや徹底しようと話していたことができなかった」とMF丸田敦司チームキャプテン(商1=埼玉・早大本庄)が話すように、2試合ともオフェンスは立ち上がりに苦しみ、早大の安定した攻撃は鳴りを潜めた。それでも両試合ともに無失点を守り切ったディフェンスの手応えもまた得ることができた意味は大きい。秋山組のシーズンを締めくくる次週の決勝トーナメントへと向けて、課題と手応えを得た試合。圧倒した戦いで頂点をつかむワセダのルーキーたちに期待したい。

(記事 村上萌々子 写真 小川由梨香、石井尚紀)

結果

▽予選Hブロック

1試合目

○1-0 帝京大・東洋大合同チーム(得点者:小野弘)

2試合目

○1-0 東海大・大東文化大合同チーム(得点者:跡上)

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コメント

下口豪太学生コーチ(国教4=千葉・東邦大東邦)

――2戦とも勝利し予選突破が決まりました。今のお気持ちを聞かせていただけますか

サマーでも予選はかなり苦しんでいたので、勝てたこと自体はかなりうれしいです。でも正直言ってまだまだ足りないな、力不足だなと感じましたし、決勝ブロックを勝ち抜くにはこれからの1週間でかなり詰めていく必要があると感じました。

――特に足りなかったと感じる部分は

やはりセットでのオフェンスが全然点を取れていなくて。ディフェンスが両試合とも0点でしっかり抑えてくれているのに対して、オフェンスがディフェンスに応えられていないと思います。

――きょうはディフェンスの安定感が光りましたね

そうですね。来年上級生と混ざってもAチームでやれるんじゃないかという選手もいますし、別の学生コーチがしっかり見てくれているので、そこは完全に任せています。

――1試合目と2試合目の間で選手に声を掛けたりされましたか

自分は特別そんなに声を掛けたりはしていないです。できるだけ緊張をほぐそうとしていたんですけど、自分もかなり緊張していましたね。

――決勝ブロックまであと1週間もありませんが、どのような調整を行っていく予定ですか

まずは課題であるオフェンスをかなり詰めていかないといけないと思っています。その他の部分ではグラウンドボールとかのニュートラルの部分で気持ちが足りていないところもあるので、そこもしっかり勝てるように詰めていきたいです。

――最後に決勝ブロックに向けての意気込みをお願いします

1年生の代としても1年生として臨む最後の試合ですし、4年生の自分としても最後の公式戦になるので、ワセダらしく泥臭く圧倒して勝ちたいと思います。

MF丸田敦司チームキャプテン(商1=埼玉・早大本庄)

――予選ブロック全体を振り返っていかがですか

最初は緊張もあって、自分たちのやりたいことや徹底しようと話していたことができませんでした。どちらも1点しか取れず、守備に助けられた試合となりました。課題としてオフェンスの得点力不足があるので、そこを1週間で何とかしていきたいです。

――第1試合から得点がなかなか入らず苦しい場面が何度もあったと思います

緊張というのが大きくてみんな硬くなっていて。声も掛けているのに、聞こえていないといった感じで攻めあぐねていました。いつもできているはずのことができず、通ってたはずのパスも通りませんでした。ぎりぎりで小野(MF小野弘晴、商1=東京・早大学院)が点を取ってくれたのは良かったと思います。

――1試合目が終わってからチームとして何か具体的に話したことはありますか

1試合目でできなかったことをしっかりやろうと話しました。それでも2試合目でもできず、1試合目と同様にズルズルいってしまい、結局反省を生かすことができませんでした。

――1試合目で出た反省とはオフェンスの面でのミスなのでしょうか

そうですね、パスミスやあとは高い位置から1on1を仕掛けようと話していたんですけど指示が通らず、オフェンス全体が小さくなってしまい、それが点を取れなかった原因かなと思います。

――苦しみながらも予選ブロックを通過したことに関してはいかがですか

勝てたことや、苦しみながらも点を取るべき人が取れたのは良かったと思います。決勝リーグではオフェンスが1点しか取れないと勝てないと思うので、この1週間で課題を克服するのがカギとなってくると感じています。

――最後に1週間後に控えた今後の戦いへの意気込みをお願いします

1試合目、2試合と点が取れず、それでもディフェンスは頑張ってくれたので、次戦は前々から話していたオフェンスが点を取って相手を圧倒することを体現したいと思います。

MF跡上莉央(人1=東京・国士舘)

――ウィンターステージが始まりましたが、チームとして懸ける思いはありましたか

4年生が日本一になれなかったということもあって、秋山組の最後を飾るのが自分たちなので、優勝したいなという思いです。

――1試合目を振り返っていかがですか

初戦ということもあって、結構浮き足立っている感じで、思っていたよりも点を取れなかったんですけど、ディフェンスが守ってくれて勝つことができました。

――2試合目も1-0で勝利しました

前半はオフェンスの時間がなくて焦っていたんですけど、ディフェンスの守りを信じて、(プレーを)できたかなと思います。

――きょうの試合は前半に攻めあぐねていましたが、ハーフタイムに何か話しましたか

とりあえず落ち着くこと。あとは、あまりボールを回せていなかったので、しっかりと回してから、仕掛けられるところで1on1をかけていこうという感じでした。

――2試合を通して修正していきたい点はありますか

ディフェンスは良かったんですけど、オフェンスは良くなかったので、この1週間でオフェンス全体の強さを磨いていきたいと思いました。

――きょうの2試合目ではご自身が得点を決められました

いいところでパスをもらえて、強く1on1にいけて、(点が)入って良かったです。

――サマーステージではβでしたが、何か取り組んできたことはありますか

カベ当ての量を増やしたことと、週3くらいのウエイト(トレーニング)を続けたことです。

――最後に、決勝トーナメントへの意気込みをお願いします

優勝します。

MF小野弘晴(商1=東京・早大学院)

――今大会に向けた意気込みを教えてください

優勝したいなということです。

――きょうチーム全体でやろうとしていたことはありますか

決勝リーグに進めるようにきょうは勝とうということです。

――オフェンス全体としてはどのような共通認識をもって臨まれましたか

本当はもっと点を取って安定した勝ち方をしたかったのですが、自分たちも焦ってしまいなかなか点を取れずにという感じで終わってしまいました。それでも勝てたことは良かったです。

――1試合目を振り返っていかがですか

皆浮き足立っていたのですが、点を取りたいところで決められたのは良かったかなと思います。

――1試合目のご自身の得点シーンを振り返っていかがですか

とにかく入ってくれと思って打ったので入って良かったです。

――2試合目を振り返っていかがですか

2試合目も厳しい戦いでなかなか点を取れないなかで、莉央(MF跡上莉央、人1=東京・国士舘)がいいところで決めてくれたので良かったです。

――きょうの2試合ともに立ち上がりのショットの数が少なかったことについては振り返っていかがですか

試合の入りが悪くて、皆緊張していてショットが打てないという感じだったので、次からは試合の入りからショットが打てるようにしていきたいです。

――来週の決勝リーグに向けた意気込みをお願いします

優勝するということだけです。