【連載】『Achieve~日本一を達成せよ~』 最終回 畑田峻希主将×吉田茂高副将

男子ラクロス

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)を首位通過し、ファイナル4出場を決めた早大。時に厳しく時に優しくチームを引っ張る主将・副将が、何を思いチームをまとめてきたのか。絶対的エースのAT畑田峻希主将(スポ4=福井・若狭)、迫力あるディフェンスを見せるDF吉田茂高副将(教4=東京・早実)にこれまでの振り返りと、チームに対する思い、そして日本一への意気込みを伺った。

※この取材は10月14日に行われたものです。

「隙のないチーム」(畑田)

チームをけん引する畑田(左)と吉田

――リーグ戦5試合を終えられましたが、総括していかがですか

畑田 メイジに1回負けてしまいました。全日本選手権(全日)で優勝するためには、5試合全部勝たないといけないと思うので、5勝できなかったのはチームの課題かなと思います。リーグ戦通して思うのは、オフェンスの得点力が無いことです。10点を超えた試合が2試合しかなかったので、まだファイナル4に向けて、その先に向けて、もって努力というのをやっていかないといけないと感じています。

吉田 リーグ戦でメイジに負けてしまったことは絶対にありえないことだったのですが、いままでトントンと自分たちのオフェンスができているのかなと勝手に思い込んでいた部分が少しありました。その中でメイジに負けて、自分たちのディフェンスを見つめ直す良い機会になったのかなと思うので、そういった意味ではプラスに捉えています。

――春の六大学戦では慶大に大敗したりと苦しんだ部分もありましたが、そこからリーグ戦に向けてどのようにチームをつくり上げていきましたか

畑田 六大戦の終わった後は、早慶戦(早慶定期戦)があったので早慶戦でまず勝てるように、自分たちのミスに厳しく、自分たちのプレー一つ一つに厳しくやろうというのを4年生で徹底しました。それを少なからずチーム内でできたのかなと思います。その結果が早慶戦とかにつながっていると思います。早慶戦に勝ったことは良かったですが、勝っておごる必要もないですし、次ファイナル4はたまたまケイオーなんですけど、そこで勝てないと結局意味がないと思うので、(ファイナル4の)早慶戦の前にチームの雰囲気をいましっかりつくって、厳しい環境にしていくのが大事だと思います。王者にふさわしいチームといいますか、ちゃんと勝てるチームというのをつくりたいです。

吉田 正直ディフェンスの部分では、自分たちはきょねんから出ている人たちが少なかったので、ディフェンスのかたちというのがリーグ戦までに明確に決まっていませんでした。そういった意味で、1回ケイオーに負けて、もう一度コーチたちやDFリーダーの吉冨(剛、商4=千葉・東邦大付東邦)とかと話し合って、どういう方針でやっていこうというのが決まりました。

――1戦目の日体大戦では得点になかなかつながらず、逆転を許してしまう場面もありました。振り返っていかがですか

畑田 きょねん初戦が東大で雨が降っていて、(今季1戦目の)日体大戦も雨が降っていました。僕らは初戦が苦手というイメージがあって、日体大戦を落としたら厳しくなるので、絶対に勝たなければいけないと思っていました。変に緊張する感じではなくて、いつも通りしっかりやろうということは言っていました。逆転は許したんですけど、そんなに焦りはなくて、いつも通りやれば大丈夫かなと思っていたので、ラッキーなシュートもありましたけど、勝てたことは良かったです。課題もありましたが、そこで勝ち切って結果を出せたのは良かったと思います。

吉田 逆転はされちゃったんですけど、ロースコアの展開でも、うちは峻希を中心にオフェンス時間さえ与えれば点を取ってくれるチームなので、自分たちがしっかり守れば勝てるだろうなとは思っていました。それをやって結果勝ち切ることができました。

――ヤマ場と言われていた一橋戦では大勝しました

畑田 一橋大戦はみんなヤマ場と分かっていましたし、いい緊張感とテンションで入れた試合でした。ああいう試合ができればいいかなと思える試合でした。

吉田 しっかり一橋大の対策はしてきたのもありますし、ちゃんとビデオでスカウティングをしてきたので、それが結果として出たことは素直にうれしかったですね。

――先ほどのお話にもあった通り明大戦では敗戦してしまいました。改めて振り返っていかがですか

畑田 ポジティブに捉えるとあの時にまだ自分たちはそんなに強くないということを認識させられた試合でした。これから全日優勝を目指していく上で、いまのままでは絶対に駄目だというのを全員で認識できた試合だったと思うので、そういう面では負けていいということはありませんが、収穫があった試合だったと思います。自分はあまり出られなかったので、すごい申し訳ないんですけど、第4クオーター入った時点で3-7で負けていて、3点しか取れないオフェンスは問題だったと思うので、もう一度オフェンスを見直すいい機会ではあったかなと思います。

吉田 メイジ戦は個人的に一番きつかった試合です。体力的にきつかったのもありますが、DFリーダーの吉冨が入っていなかったのもあったので、ディフェンス的にはあたふたしてしまうことがありました。先ほども言ったのですが、そのメイジ戦があったからこそ、新しいディフェンスに取り組める機会にもなったので、そういう部分ではプラスに捉えています。

――最終戦は負けが許されない状況の中での試合でした

畑田 本当に負けたら引退というのが迫った試合は武蔵大戦が初めてだったので、そういう緊張感の中で試合ができたことはチームにとってプラス材料かなと思っています。やっぱり最初は硬かったんですけど、取るべきところで得点を重ねられて、ディフェンス陣がほとんど0点に抑えてくれました。自分的には9点しか取れていなくて、得点は少ないかなと思いますが、やることはしっかりできていたので、その点では成長していたかなと思います。

吉田 下級生が頑張ってくれて本当にそれはありがたいです。

畑田 下級生の成長が目覚ましいね。

吉田 著しく成長してくれているので、頼もしいです。

――リーグ戦は下級生の出場も多かったと思いますが、後輩の活躍を見ていかがですか

畑田 本当に助けられていますし、3年生、2年生が良い働きをしてくれて、チームがどんどん成長しているというのがあると思います。特にオフェンスでは3年生の大雅(篠崎、スポ3=栃木)とか佐藤大(スポ3=東京・調布北)、伊藤皇希(スポ3=愛媛・今治西)とかに頑張ってもらっています。

吉田 ディフェンスは2、3年生の矢野(博、商3=神奈川・逗子開成)とか黒瀬(聡志、政経2=東京・錦城)とか山岡(光太郎、社3=神奈川・サレジオ学院)とかの成長がうれしいですね。こいつらに負けてらんないなというモチベーションにもなるので、チームとして良い存在ですね。

畑田 相乗効果。

吉田 相乗効果だよね、まさに。

――リーグ戦5試合を通してチームが一番成長したなと思うのはどこでしょうか

畑田 難しいですね。かっこいいことを言うと、チームの歯車が狂っていて、それがかみ合いだしたのはメイジ終わった後かなと思います。メイジまではあまり成長スピードがなかったので、メイジに負けたことで、俺たちやばいなと確認できて、練習に熱が入ったと思います。まあ、もともと入ってないといけないんですけど、よりもっと頑張んなきゃ駄目だなとモチベーションになったと思います。メイジがあって良かったかなと思っています。

吉田 転機なのはメイジ戦なのかなと思いますね。

畑田 成長を感じられたのは一橋大戦ですね。これがあって良かったなと思うのが明大戦です。

吉田 逆に。

畑田 逆に(笑)。

――春に「選手個々人の技術を磨いていきたい」とおっしゃっていましたが、その点はいかがですか

畑田 まだ成長できますね。うまくなっている選手もいるんですけど、そんなにまだ伸びていない選手がいるのも事実です。チームは個の集まりなので、まず個が強くないとチームとして強いチームはつくれないと思います。全員でどんどん成長していかないといけません。まだまだみんな成長できますね、成長しなきゃいけません。頑張ります(笑)。

――オフェンス、ディフェンスはそれぞれ振り返っていかがですか

畑田 オフェンスは個の能力が至っていないです。シュート力が全体的にあんまり高くないです。決め切れるシュートが決め切れないのが、これから負けたら終わりという試合で、1点2点を争う試合になってくると思うので、そういう試合ではあのシュートを決められてたらなと、負けたら後悔が生まれちゃうと思います。全員でしっかり磨いて、ワセダはあそこで打たせたら入っちゃうなとか、やっぱうまいなというようなチームにしたいです。

吉田 ディフェンスも個の部分で、クロスワークや1on1、ディフェンスの連動性というのがもう少し高まっていくと、良いディフェンスになるとは思います。

――改めて、昨年のファイナルでの敗戦から、主将・副将としてどのようなチームを築きたいと思われてきましたか

畑田 僕は隙のないチームをつくりたいと思ってきました。「ワセダはあそこは良いけど、あそこは駄目だよね」みたいなのを無くしたくて、ラクロスだけじゃなく、例えば筋トレ室を使う時も「ラクロス部って筋トレ室の使い方もきれいだよね」とか、「グラウンド全然ごみ落ちてないよね」とか、そういうチームをつくりたくて、同期や後輩たちには伝えていました。できているかは分かりませんが、まずはそういうチームをつくりたくて指導しました。

――プレー以外の面でも気を付けられているのですね

畑田 そうですね。プレー以外の面でもそういうところに気が利かない人っていうのは、プレーをやっても思いやりのないプレーヤーになってしまうと思います。チームプレーはいかにお互いがお互いを気にしながら、「あいつはああ思っているのだろう」というのを感じ取って自分が動いてあげたり、「ここに出してあげれば、相手が取ってくれるだろうな」というのを感じながらプレーしたりするのが大事だと思います。そういうところもかなり大切にしていますね。

吉田 むずいな(笑)。チームづくり…

畑田 副将ってやることあんまないんだよな、特に(笑)。

吉田 ほんと(笑)。

畑田 責任!責任!あ、電話だ(笑)。

吉田 朝欠席の電話が来るくらいです(笑)。

畑田 毎年主将に連絡が来るんですけど、自分家が近くて、寝たいっていうのがあって(笑)。

吉田 (笑)。

畑田 シゲ(吉田)の方が家が遠くて、起きるのが早いので。

吉田 そうですね。遅刻の取り締まりということで。

畑田 あと風紀?(笑)。ことし『風紀』というのがうちの部で結構キーワードなんですよ。笑い事じゃなくて。

吉田 そういうのがちゃんとしているチームです。

――『不屈』というスローガンという面ではいかがですか

畑田 どうやって決まったんだっけ?吉永佑大(社4=東京・早実)っていうのが「不屈!不屈!」言って決まった気がする。

吉田 「不屈でいいよ、不屈でいこう」みたいな(笑)。

畑田 多数決で『不屈』になった感じでしたが、『不屈』はいままでの中でも合ってると思います。泥くさくて、最後まで諦めずに頑張れるチームだと思うので、そういう面では合ってると思います。(スローガンは)結局英語になるかなと思ったんですけど、全然『不屈』で良かったね。漢字で良かった。

吉田 もう英語とか使い古した。

畑田 『BEAT』とか『To be ONE』とか。あ、別に先輩ディスってるわけじゃないですよ(笑)。なんか良かったよね。

吉田 『BEAT』も『To be ONE』も良かったけど、自分らは漢字が良かったよね。

――それぞれ理想の主将・副将像はありますか

畑田 本来ならスポーツを部としてやるには、コーチや監督など管轄する人がいて、その人たちが練習メニューなどをつくったりして、チームを管理すると思います。けど、いまラクロス部は、他の部もあると思いますが、学生が主体でやっている分、自分たちが頭に立ってやらないといけません。いま170人くらいいる中で、それだけの人を学生がまとめるというのはなかなか難しいものがあります。自分は嫌われてもいいやという感覚で、かなり厳しくいろいろ言っています。それくらいやんないと、部が締まらないというのを感じていて、むやみやたらに言っているわけではありませんが、駄目なところはしっかりと駄目と言うようにしています。そういうふうにチームを統率しようと思いました。結局それで嫌われちゃったら、そのくらいのチームだったかという感じです。シーズン終わって「主将で良かったよ」と言われたら、それはそれでうれしいなと。そんな感じでチーム運営はやっていこうと思っていました。

吉田 副将は…また来たなこの話(笑)。そうですね、主将の補佐的な。そのままですけど(笑)。峻希がちょっと目が届かないところは自分がキレたりだとか。

畑田 シゲ良いんですよねえ。怖いんですよね(笑)。ヤンキーヤンキー。

吉田 怒らないといけないところは自分がいこうというのはあります。まだまだ自分は努力が足りていないので、もうちょっと頑張りたいと思います。

――ことし、昨年と部員数が多くなりましたが

畑田 やばいんですよね。良いことなんですけど、それだけの大人数をまとめようとすると、かなり主将・副将の働きが大事になってきます。ことし僕が主将をやっていて大変だなと思うことは、4チームを全部視野に入れながら、やらなければいけないというのがあって、Aチームばかりに集中していては駄目ですし、逆に他のチームに集中しすぎてAチームがないがしろになっても駄目です。そこのバランスと、他のグラウンドとか渉外が複雑で…。そういう事務的なことも多くて、そこは運営としてはかなり大変だなと思いました。それは主務の喜多村君(康平、スポ4=東京・桜修館)とかマネジャー、トレーナーの坂内君(駿紘、スポ4=東京・早実)とかにかなり助けられています。

吉田 (苦労は)僕はそんなに…。

畑田 (笑)。主務とかは本当に大変だと思います。

吉田 グラウンドとか大変だもんね。

――今季チームの特徴は何だと思いますか

畑田 相当トレンドのラクロスに近づいていると思いますね。いままでワセダというのは『巧より強たれ』という部訓があって、1on1でガンガンいって点を取るというスタイルだったのですが、それは全然間違っていないですし、それがないとワセダは勝てないと思うんですけど、それにプラスアルファで、ロングがオフェンス参加したり、フルフィールドで攻めれたり、パスで相手を崩せたり、というのが2年前くらいから徐々に生まれてきました。いまそれが部にかなり浸透しているんじゃないかなと思います。

吉田 確かにね。一人がいって一人が点を取るって感じだったもんね。

畑田 自分たちはやっている側なので、あまりそんなに自分たちがすごいことをやっているとは思いませんが、コーチが来られた時に言われて、ああ確かにと思いましたね。傍から見たらそうなのかもしれません。

――技術面でも向上しているのですね

畑田 そうですね。かなり技術的なところが成長してるんじゃないかなと思いました。でも、それだけに偏ってはいけません。まずベースは『強たれ』なので。それがベースでそれに(技術を)プラスという感じです。

「黄金世代」

圧倒的な存在感を放ってきた畑田

――4年生の学年カラーはありますか

畑田 変なやつ多いよね。

吉田 そうですね。自分は言えないですけど(笑)。

畑田 個性強いよね。一個上ほど強いとは思いませんが、それなりの個性がそろっていると思います。結構仲良い学年だと思います。

吉田 確かに。仲良いよね。

畑田 別に誰々と話さないとかないですし、会ったら話しますし。

吉田 割とみんな遊ぶしね。麻雀するしね。

畑田 シゲ最近来ないけどね。仲良い学年ですね。

――その仲の良さが新人戦三冠するなど負けなしの学年につながっているのですかね

畑田 確かに。黄金世代ですからね、我々(笑)。

吉田 まあ、畑田君が…。

畑田 いやいやそんなことないです。

吉田 グラウンドで大暴れしてくれるので。

畑田 どうなんだろね、実際。仲の良さが出てるのかな。

吉田 (仲は)悪くはないよね。

――4年生でおもしろいという選手はいらっしゃいますか

畑田 プレーがおもしろいのは僕的には吉田崇君(創理4=神奈川・鎌倉学園)です。彼はおもしろいというか、わくわくするプレーをしてくれます。「えっそれする?!」みたいなのがたまにあります。彼、レフティーなんですけど、独特のシュートで「そこ打つ?」みたいなところに打ったりするので、それがおもしろいです。

吉田 悔しいんですけど…やっぱり新町さん(隼人、法4=東京・早大学院)。

畑田 (笑)。それはやばい(笑)。

吉田 悔しいんですけど…。ゴーリーって普通片方の手しか使えないのですが、どっちもなんか使っちゃって、たまに自分のエゴを出して…。

畑田 やたら「ヨオ!」って言うよね。セーブして「ヨオ!」って。

吉田 いちいちおもしろいですね。

畑田 普通におもしろいのは…俺結構相波(渓太、人4=神奈川・鶴嶺)好きなんですよね。ゴーリーの相波ちゃん。存在がもう、癒し系。癒し系っていうのかな?(笑)。なんかフワフワしてて、おもしろいんですよね。

吉田 おもしろいのに言えないんですよ。表現できないです。

畑田 いるだけでおもしろいです。

吉田 島田(一輝、文構4=大阪明星)。関西人なので、いちいち笑いをとってくるあたりがすごいですよね。

畑田 全てにおいて笑いをとることが要素に含まれているんですよ。

吉田 早稲田王にもエントリーしたことあるんで。やっぱさすがだなって。

――ディフェンス陣の銭湯に行くという伝統はまだ続いていますか

畑田 ことしないんじゃない?

吉田 あれなんですよね。東伏見に住んでいる人たちでやっていたので。いまは東伏見周辺に住んでいる3、4年生でやっていますね。

畑田 東伏見界隈で住んでいる人たちで毎年やっています。

吉田 東伏見会だっけ?

畑田 ことしは『不屈』会。

吉田 あ、『不屈』会みたいな名前に変わって、いまは東伏見に住んでいる3、4年生で行ってますね。

畑田 伝統があって自分もきょねんから行っていたんですけど。きょねんは『To be ONE』会だったんですけど、最初東大戦の前に銭湯に行って、めちゃくちゃ疲れるんですよ、銭湯って。それで銭湯は駄目だってなりました(笑)。いつも銭湯行って、みんなでとんかつ食べて、サーティワンに行って、男気じゃんけんをするというパターンなんですけど、いまはとんかつ屋さんで飯食って、サーティワンで男気するというのだけやっています。

吉田 自分は遠くて行けてないんですけど。

畑田 なんかメイジ戦の前だけやれなかったんですよ。負けちゃったので…ジンクスです(笑)。やんないと駄目ですね。

――畑田選手は日本代表でバンコクに行かれていましたが、そこでのエピソードなどはありますか

畑田 俺タイのごはんっておいしいと思っていたのですが、全然おいしくなかったです。僕は全く口に合わなくて、ずっとタイにある日本食屋さんでご飯食べていました。カレーうどんばっかり食べていました。あんまりチャレンジしてないんですよね。体調崩しやすいって言われていて、水道水は絶対飲むなと言われていました。あんまり変わったことはしてないですね。

吉田 タイ行きたいなあ。

畑田 引退したら、もう一回タイ行きたいなという話はしています。

――オフの日はどのように過ごされてますか

畑田 部員で集まって遊ぶということはないです、確実に。

吉田 前日にギリ(集まったり)。

畑田 それもあんまり盛んではないよね。

吉田 麻雀もするかしないかくらい。

畑田 麻雀もしてくれないんですよね。僕はしたいんですけど。麻雀、僕強いんですよ。麻雀したくて。麻雀とラクロスってすごく似ているんですよ。最近そのことに気付きました。

吉田 僕はインドアなので家で漫画読んでいます。

畑田 僕も洗濯して掃除とかしています。あとはごろごろ。動けないですね、あんまり。どっか行こうってなんないよね?

――下級生と出かけることは

畑田 年に3回あるかないかくらいじゃない?みんなでプール行ったり、こいつらは川行ったり、別荘で遊んだりというのはあったっぽいんですけど。

吉田 川行きましたね、そういえば。あんま…インドアなので。

畑田 そうですね、インドアなので。一個上の代がすごくて、連れて行ってもらいました。すごいアクティブでしたよね。

「強く激しくやっていきたい」(吉田)

パワフルなプレーでゴールを許さない吉田

――ファイナル4の相手が慶大に決まりましたが、意識はされますか

畑田 僕はやはり意識していますね。きょねん負けた相手ですし、何と言ってもワセダとケイオーはライバル同士です。全然侮れないですし、しっかりと練習して挑まなければいけない相手だなとは思っているので、そういう意味ではいま良い緊張感でできていると思います。

吉田 ケイオーは一番戦ったら燃える相手だと思うので、勝ち切りたいですね。何が何でも。

畑田 あと自分たちケイオーがあまり得意じゃないので。得意なイメージではないので、しっかり勝ち切りたいですね。

――カギになる選手はどなただと思いますか

畑田 キーマン誰だろうね。

吉田 峻希とか言ってもつまんないもんね。

畑田 俺かな~(笑)。

吉田 そうっすね。違うだろ(笑)。キーマンむずいですね。洞(良太、人4=神奈川・南)ですかね。彼体が強いので、一人でボールを奪ってくれることを期待してます。

畑田 最近やばいんですよね。暴れまくってます。ケガばっかりしていたんですけど、やっと(ラクロス)できるようになったら暴れまくってます。洞すごいよな。オフェンスは、僕は丸山君(卓郎、スポ4=埼玉・県浦和)に期待しますね。彼リーグ戦で(得点数が)0点だったので、ファイナル4以降では爆発してくれるんじゃないかなと思っています。フェイスオフで流れをつくって、彼はそのままフェイスオフからブレイクで得点を取れる選手なので、良さを出して、得点を挙げてくれるんじゃないかなと期待しています。

――今後日本一に向けて、そのようにチームを引っ張っていきたいですか

畑田 まずはしっかり日頃の練習が厳しい環境でできていないとなかなかチームとして成長しないですし、練習が試合で出ると思います。まずは毎日の練習を精一杯やることを全員に意識させたいです。もちろん日本一になるにはそれまでの試合に勝たないといけないので、一試合一試合こぼさないように、目先の試合で勝ち切ることが大切です。やることを必死にやって一戦一戦大事に戦っていきたいです。

吉田 プレー面で僕は激しいプレーが好きなので、激しさを自分が一番体現して、チーム全体がそういう雰囲気になれるようにやっていきたいと思います。

――ラストシーズンということで何か懸ける思いはありますか

畑田 僕は多分大学でラクロスはやめてしまうので、あとできて2カ月だというのは自分で思っています。後悔しないように、あと2カ月成長できることは成長して、「良い選手いたなあ」と言われるようになりたいです。プレー面でっしっかりチームを引っ張れて、結果として日本一を達成できたらうれしいので、日本一だけを目指して日本一のためにできることをやれるように頑張ります。

吉田 ラストシーズン、まずはケガがないように最後まで頑張りたいです。結果優勝したいですね。2年前の先輩の影響が自分の中では大きいので、その先輩たちを超えられるとしたら全日優勝なので、そこを目指して頑張っていきたいです。

――最後に今後に向けて意気込みをお願いします

畑田 何が何でも勝たなければならない試合が続くので、本当に結果にこだわってワセダらしく強くいきたいと思います。

吉田 全試合を相手をふっとばすつもりで、強く激しくやっていきたいです。それだけです。

畑田 結局はワセダのDNAである『巧より強たれ』にたどり着くと思うので、それを体現したいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 後藤あやめ)

ラストシーズンへの意気込みを書いていただきました!

◆畑田峻希(はただ・しゅんき)(※写真右)

1993年(平5)12月16日生まれ。身長179センチ、体重76キロ。福井・若狭高出身。スポーツ科学部4年。U22の日本代表でバンコクに行かれた畑田選手。日本でいうタクシーのようなトゥクトゥクという乗り物のスピード感に驚いたそう。海外での試合経験も豊富なワセダの絶対的なエースの集大成に注目です!

◆吉田茂高(よしだ・しげたか)(※写真左)

1993年(平5)4月3日生まれ。身長179センチ、体重81キロ。東京・早稲田実業高出身。教育学部4年。激しいプレーが特徴の吉田選手ですが、私生活は意外にもインドアなようです。カメラを向けると「苦手」と顔を背けられてしまいましたが、最後はりりしい表情で写ってくださいました。プレー写真はしっかり収めさせていただきますね!(笑)。