関東学生リーグ戦(リーグ戦)では若い選手の活躍も見られた今季。技術力と勢いのあるプレーでチームを活気づけてきた。高い精度で相手をかわし得点を量産するAT篠崎大雅(スポ3=栃木)、フィールドを駆け回り難敵をも打開するMF佐藤大(スポ3=東京・調布北)、2年生ながら出場し力強い攻撃を見せるAT秋山拓哉(スポ2=兵庫・豊岡)という今後のチームを担っていく3人にお話を伺った。
※この取材は10月25日に行われたものです。
「まとまりが強み」(佐藤)
学年を越えて仲の良さのうかがえる対談となりました(左から篠崎、佐藤、秋山)
――皆さん初めての対談ということですが、緊張はされていますか
篠崎 緊張してます。
佐藤 こういうの苦手なんで、色々考えちゃいますね(笑)。
秋山 自分もちょっと…。先輩2人となんで緊張してます。
――ではまずリーグ戦を振り返って一言いただけますか
佐藤 リーグ戦を通していろいろあったんですけど、ひとまず1位通過できて良かったです。たぶん負けたのが2、3年ぶりとか、もっとかな。リーグ戦で負けちゃうのがそのぐらいぶりで。危ない試合もいろいろあったんですけど、結果1位通過できたことに安心したっていうのが大きいですね。
秋山 初めてのリーグ戦で何試合か出させていただいたんですけど、すべての試合で自分の力の無さというか、まだまだだなと痛感する試合ばかりでした。
篠崎 リーグ戦とか大きな大会になるとなかなかうまくいかない部分がありましたね。練習とかではできていても試合でできないとか。経験がまだ浅いっていうのと、そういうの(試合で本領を発揮できないこと)も多かったので。でもとりあえず1位通過できたっていうのは本当に良かったかなって感じです。
――おっしゃっていた通り、大一番の一橋大戦に勝ってから明大戦で敗戦してしまうということもありましたが、その点を振り返っていかがですか
篠崎 自分たちが想像していたメイジと違う戦い方をされて、そこに自分たちが対応できなくて負けてしまったというかたちでした。本当の実力がまだついていないのかなって感じました。
――明大戦で気が付くことも多かったということですか
篠崎 そうですね。一橋戦で結構大勝できて力がついてきているのかなと思ったんですけど、どういう戦い方をする相手にも自分たちの戦い方ができるチームにはまだなっていないなというのを明大戦で自覚しました。
――では逆に、リーグ戦を戦ってきてチーム全体として良かった点はありますか
佐藤 例年に比べて主力のケガとかが多かったんですけど、そこで若い年代、2年生とか3年生とかも試合に出て、いろんな人が得点したりだとか、試合に出て経験を積めたっていうのはすごい大きかったのかなっていうのはチーム全体として思いますね。
秋山 佐藤さんがおっしゃったように…
篠崎、佐藤 おっ?(笑)。
秋山 先輩方にケガがあったんですけど、自分の同期の丸山(将史、政経2=東京・早大学院)だったり黒瀬(聡志、政経2=東京・錦城)がしっかりと仕事をしていて、そういう部分ではすごい同期の活躍が刺激になったと思います。
篠崎 秋山君も活躍しましたよ。
――秋山選手も点数を決められたりしていましたよね
秋山 けど全部先輩方のおこぼれをもらったようなかたちで。自分の個の力でできていなかったので、点は取れたんですけどまだまだだなという風に思います。
――では次に個人としてそれぞれリーグ戦で一番印象に残っていること、印象に残っている試合を教えていただけますか
篠崎 一番印象に残っているというか、良かったなって思うのは一橋のゴーリーの丸尾(昂也)選手っていう、大学日本代表でも活躍されている方なんですけど、その方に対して自分のシュートを決め切れたっていうのはすごい良かったかな、収穫かなって思いました。
秋山 自分は、2試合目の東海大との試合で第2クオーターの途中から最後まで出させていただいて。その試合が1番長く出させていただいたので、たくさん試合に出ていた分自分の課題がたくさん見つかったので、その試合が一番印象に残っています。
佐藤 僕的には明大戦と武蔵大戦。キャプテンの畑田さん(峻希主将、スポ4=福井・若狭)がいなかった中で、僕とか(篠崎)大雅とかが中心になっていかなければならない中で、なかなかうまく自分たちのプレーをできなかったっていう部分で経験不足だったり実力不足をすごく痛感した試合だったなという風に思います。
――先ほどおっしゃられたように、主将の不在、ゲームメーカーの不在はやはりチームに影響がありましたか
篠崎 それはもうありますね。早慶戦とか見てもらえれば分かるんですけど、早慶戦とかは得点を取るのも畑田さんだし、アシストで試合や得点を作るのも畑田さんに役割を担っていただいたので、やっぱり峻希さんが抜けた部分がすごい大きくて。逆にいい経験をさせてもらったと思ってますけど、峻希さんの偉大さっていうのをなかなかに痛感しました。
――篠崎選手、佐藤選手は特に来年は4年生となってチームを引っ張る存在になりますが、皆さんから見て今年の4年生の特徴は
佐藤 僕が持ってるイメージは、すごいノリがいいっていうか、ラクロスにしてもいつもの雰囲気とかもノリがすごくいい4年生だなと思ってます。
――男気じゃんけんなどをされると聞いたのですが
一同 (笑)。
佐藤 そうですね(笑)。リーグ戦の前に先輩ととんかつを食べに行ってゲンを担いだ後にサーティーワンで男気をすると。(先輩後輩)関係なく。
篠崎 とんかつは奢っていただいて。
佐藤 そうすると勝つみたいな。でも明大戦前はやらなかったと。
篠崎 そうだ、やらなかったな(笑)。
佐藤 みたいなのあるよね。
篠崎 結構あります。
――本当にやらなかったのですか
佐藤 本当にやらなくて。
篠崎 あれ?みたいな(笑)。俺らから言えないじゃないですか、どうですかみたいな(笑)。だから結構連絡を待っていたんですけど、あれ、来ないなみたいな(笑)。で、結局やらなかったと。そしたらそういう結果になってしまって…。
佐藤 まあ、あんま関係ないよな。
篠崎 まあそうだな。
――過去にもそのような例があったのですか
篠崎 たぶん代々続いていて、先輩たちが常にやっていてずっと勝っててみたいな。
――秋山選手はまだないのですか
秋山 自分はまだ誘っていただいたことがないので…。
一同 (笑)。
秋山 まだまだそのレベルに達していないので、機会があれば来年でも、とんかつごちそうになりたいです。
佐藤 図々しいな(笑)。
――Bチームが日本一を達成しましたが、それを見て刺激を受けることはありますか
篠崎 3年生でいままで1年生の大会などで一緒に出ていたやつらが、Bチームで主力になってやっています。そいつらが頑張っているのを見るとやっぱり自分たちもAチームで絶対に勝たなければいけないなと思います。
――2年生の選手もBチームで多く活躍されています
秋山 2年生ですか…
篠崎 結構出てるじゃん(笑)。
佐藤 すごい出てるじゃん(笑)。
秋山 そうですね…。5月の新人戦から一生に練習するということが無いのですが、きょうみたいな試合の中(Bチーム全日本大学選手権決勝戦)で活躍しているというのは刺激になります。自分たちが4年生になってまた一緒に組んだ時に、どういうようなプレーができるのかなと楽しみにしています。
攻守共に活躍を見せる佐藤
――ことしのAチームの特徴、強みは何でしょうか
佐藤 僕が感じるのは、おととしやきょねんに比べるとタレント性は欠けていますが、全体的なまとまりがチームとしてあるのかなと。きょねんとかおととしには各ポジションに日本代表とかのうまい人がいて、そういう人たちが活躍するというかたちだったんですけど、ことしは峻希さん(畑田主将、スポ4=福井・若狭)がいて、他の人がすごいまとまっていて、そういうまとまりが強みなのかなとは思います。
――チームの雰囲気はいかかですか
篠崎 雰囲気に関しては、きょねんはAチームでやらせてもらっていて、なかなか2年生は何も分かりませんし、先輩はちょっと怖いし、多少つらい部分もありました(笑)。自分の学年が上がったというのもあると思いますが、ことしは4年生とも仲良くさせてもらっていて、自分としては過ごしやすい環境です。雰囲気もみんなで盛り上がる時は盛り上がるという感じです。でも、最近は大きい試合が近づいてきて、多少のピリつきはありますね。/p>
――そのようなことを受けて、秋山選手に掛けてあげたい言葉はありますか
篠崎 そうですね(笑)。4年生は2年生にビシバシ言うので、自分はちょっと緩和するつもりでやっていると思うのですが、秋山どう?(笑)。
秋山 おっしゃるように…
一同 (笑)。
秋山 これはこうだからこうなんだよ、という風に大雅さんいってくださるので…。大雅さんの前だからこういうこと言うんじゃなくて…
一同 (笑)。
秋山 本当に丁寧に教えてくださるので、うれしいなと思います。
「一生懸命何かしたい」(秋山)
2年生の学年キャプテンとして同期を引っ張る秋山
――ラクロスを始めたきっかけは何だったんでしょうか
篠崎 自分は大学の新歓でスーツのかっこいいひとが話しかけてきて、自分が1年生の時の4年生の方に声を掛けていただきました。「ラクロスというスポーツで日本一目指してるんだけど」という感じで、この人すごいかっこいいなと。見に行ってみたら、ラクロスというスポーツ自体もすごい激しくて楽しそう、かっこいいと思って入部しました。
佐藤 僕は最初サークル2つ入っていて、サークルと居酒屋でバイトするっていう生活を3、4カ月やっていました。体育会とか全然やる気がなかったんですが、生活が物足りなくて…。このまま4年生になったらやばいなと思っていた時に、僕らの代人数が少なくて、たまたまツイッターで2次募集みたいなのをやっていて、何だろうと興味を持ちました。僕の姉が立教スポーツ新聞部というところで、ラクロス部担当だったので、「やれ」みたいな感じでごり押しされて(笑)。実際見学に行ったら、すごいなと思って即入部を決めたという感じです。
――秋山選手は
秋山 いま4年生の河原さん(翼、スポ4=大阪・早稲田摂陵)と畑田さんにキャンパスで誘っていただいて…
篠崎 その時俺もいたけどね。
一同 (笑)。
秋山 誘っていただいて、一生懸命何かしたいなと思って、グラウンド見に行ったら、入部届を気付いたら書いてたみたいな感じでした。
篠崎 こいつ新歓の時、大学入ったら頑張っちゃうというかキャラづくりみたいなのあるじゃないですか。関西出身なんですけど、関西人のごりごりかと思っていたのに、結構時間がたったらめちゃめちゃ静かなんですよ(笑)。めっちゃ頑張ってたんだなと思って(笑)。
秋山 めっちゃ頑張ってました(笑)。
――普段関西弁が出たりしないんですか
秋山 自分はもとがそんなに関西弁がつよくない所出身なので、あまり出ませんが、こっちの言葉は(向こうで)あまりしゃべらないようにはしています。きょねん帰った時に地元の友達とかに「(関東の言葉が)うつってる」ってすごい言われたんですよ。それがすごくプライドじゃないですけど(笑)。関東もいいとこあると思うんですが、関西のアイデンティティーを大切に(笑)。
――お互いのプレーの印象はいかがですか
篠崎 じゃあ、俺二人に対していいですか。大は、ラクロスってパワーとスピードがすごく重要なんですが、そのどちらも兼ね備えているすごい選手だと思います。個で打開できる力を持っているので、尊敬していますね。秋山君は、とりあえず一番すごいと思うのは、ラクロスに対する取り組む姿勢。2年生でAチームになると、練習で撮るビデオをやらなくちゃいけないんですけど、自分もやっていてすごい大変だったんです。それをすごい頑張っているなというのと、プレーの面で言うと、体の強さ。自分はサイズ感がないので、もっとサイズ感を生かしたプレーが見られるとうれしいなという感じですかね。
佐藤 俺でいい?(笑)。大雅のイメージはATですごい攻撃力があるなと思っています。ATはいろいろなタイプの選手がいると思いますが、1on1も強いし、シュートも早いし、攻撃に特化した選手でとても頼りになります。秋山は、Aチームの中にATは4、5人いるんですが、それとはまた違ったタイプの違った選手だなと。大雅みたいに攻撃力に特化していたりだとか、俊さん(山口、国教4=神奈川・湘南)はテクニックがあるATだったりするんですけど、パワーもあってテクニックもあるオールマイティなATです。僕が2年生の時はガツガツへたくそなプレーだったのですが、(秋山選手は)すごい小切れなプレーをするなと、すごいむかつきますね(笑)。うらやましいなくらいの気持ちがありますね。
秋山 大さんは体に馬力があるというか、ウエイトとかもそうですし、プレーに迫力があります。そういうプレーしたいなという風に思います。大雅さんはATに先輩ということで、きょねんから大雅さんのプレーを見て勉強しているのですが、一番自分がすごいなと思うのはシュート力かなと思います。そんなところから決めるんだっていうシュートもたくさんあって、それを自分も打ちたいなと思うんですがなかなかうまくいかないです。1年生の合宿の時に1回シュートの打ち方を教えてもらったのですが、自分にはまだ打てないなという感じです。
――秋山選手は世界中のラクロスの動画を見るのが趣味と伺ったのですが
秋山 先輩方もよく見られているみたいなので。
篠崎 畑田さんと山口さんと自分もなんですけど、AT陣は結構動画を見ています。
――ポジションごとに固まることが多いのですか
篠崎 どうなんでしょう?ATはラクロス大好きみたいな人が多くて。自分はラクロス以外することが無いからだと思うんですけど(笑)。ATはラクロス好きって人が多いかもしれないです。
――MFはいかがですか
佐藤 僕はあんま動画見ないです(笑)。ATがすごい特殊というか、アメリカのラクロスがすごくて、ATが活躍するようなプレースタイルなので、ATの人は見ていて楽しいのかなと。MFもあるんですけどATがすごい特徴的なんです。それを参考にしてやったりするのが楽しいのかなという風には客観的に見て思いますね。僕はあんま見ないです(笑)。
――実際に参考にされたりするんですか
秋山 参考にするのは(部の)上級生の方のプレーですが、僕もすることが無いので(笑)。
――ラクロス漬けの生活をされているのですか
篠崎 そうですね。ラクロス朝練習して、授業中ラクロスの動画見て(笑)、家帰ってちょっとクロスいじって、みたいな生活しています。
――こういう選手、プレーを目標にしているというのはありますか
篠崎 自分は1年生の時に柳田さん(平26社卒=東京・早実)という方がいて、その方の時のファイナル4が東大との試合だったのですが、4、5点のビハインドがあってそこから柳田さんを中心に、厳しい時にATで点を取れるという方がいました。そういうチームが苦しい時に点を取れる選手になりたいです。
佐藤 僕はきょねん中大に4年生の小澤さん(徹也)さんという選手がいて、日本代表なんですけど、その人は自分が見ていてちょっと規格外だなと思う選手です。体のサイズはあるんですけど、パワーもあってスピードもあって、もちろんスピード力もあって、局面を打開して点を撮れる選手だったので、その人を一応目標にしていますね。
秋山 自分はあまりスピードがないので、力強いプレーをできるように、遠くからのシュートであったりだとか、一対一でも体で負けないだとか。あまりスピードはもとからないので、そこを追い求めても伸びないかなと思っているので、力強いプレーをしたいと思います。
――ATになったきっかけは、新歓でATの先輩に出会ったというのは関係あるのですか
秋山 僕はディフェンスが本当にできなかったので。だから、ディフェンスしないでくれと言われてATになったので、気付いたらATになっていたという感じです(笑)。
――才能を見極めるのはコーチ陣なのですか。それとも先輩がやられるのですか
篠崎 どうなんだろ。とりあえずやりたいところをやって、先輩にお前ロングやった方がいいんじゃのっていう風に言われて、そうかなと思ってやる人もいますけど、基本的には自分がやりたいところという感じですかね。
――もとからATを希望されていたのですか
篠崎 そうですね。MFとかもやりたいですけど、やっぱMFって運動量もあって、足も速くないといけないんですよ。(僕は)足が遅くて。あとはMFはディフェンスで力もなくちゃいけない。(僕は)そのパワーもない。そしたら、ATしかないじゃんみたいな(笑)。でも、ATもすごい楽しいので、全然いいんですけど。
――佐藤選手もご自分でMFを希望されたのですか
佐藤 いや、僕は自然と。途中から入ったので、他のポジションが埋まっていというのがあって(笑)。僕がATを客観的に見ると、各代の一番うまい人がATをやっているイメージがあります。一番点を取るポジションなので、(篠崎選手は)駄目だからやってるって言っていますが、一番うまくて点を取れるから、ATやってるのかなって僕は思いますね。僕はMFが好きなので。
篠崎 佐藤君は日本代表でロングをやっていたくらいなので、この身体能力をもってすればどこのポジションもこなせます。
――一番足が速い選手は誰ですか
篠崎・佐藤 直人さん(池田、人4=東京・筑波大付)。
佐藤 ディフェンスだけやる特殊なポジションなんですけど、足がとにかく速い。
篠崎 めちゃくちゃ早い。練習の最後にフィジカルっていうダッシュする練習があるんですが、一緒にスタートするのに加速がすごくて。ラクロスは足の速さが重要ですね。
秋山 …。
篠崎 別にお前に言ってるわけじゃないよ(笑)。
秋山 足首ケガしちゃったので、もともと遅かったのがなおさら遅くなって。だから、Aチームに入ってフィジカルの時めっちゃ恥ずかしかったんですよ。自分が遅くて。
――佐藤選手が途中入部された時の篠崎選手の印象はいかがでしたか
佐藤 すごい人数も少なかったというのもあって、途中入部でも歓迎してくれました。同じ授業とかを取っていて、認識はしていたのですが、実際話してみたら良いやつだったという印象はありますね。どう?逆に。
篠崎 1年生は同じスタートで3、4カ月後に入ってきて。1年生なので端の方でシュートの練習をしていたのですが、(佐藤選手が)いきなりすごいシュートを打ち出して、(僕は)3、4カ月前からやっているのにもう負けたじゃんって思いました。萎えました(笑)。
――秋山選手はいかがですか
秋山 大さんはおしゃれなイメージがあります。髪型とか。
佐藤 きついきつい(笑)。
秋山 結構僕はおしゃれなイメージがあるんですけど。
佐藤 そっか。気はつかってる(笑)。
秋山 自分とは正反対なのでいいなって。時計とか。大雅さんは失礼かもしれませんが…
一同 (笑)。
秋山 本当にラクロス部以外友達がいないんだなって(笑)。
篠崎 (笑)。やめろって!(笑)。どういう時思った?
秋山 学校で見る時は大概めちゃくちゃ静かな感じなので。
篠崎 そうなんですよ。あんまり他の人としゃべらないので。
一同 (笑)。
――秋山選手は学年キャプテンをやられていたりしますが、印象はいかがですか
篠崎 真面目だなって。2年生50人もいて、まとめるのは相当大変だと思いますが、練習後とか問題があったら、2年生を集めて話をしたりしているので、本当に大変だなって思いますね。
――マネジャーの存在はどう思いますか
佐藤 僕の勝手なイメージですが、マネジャーってよく分からないです。僕はずっとやる側で生きてきて、スポーツを見るのも好きなんですが、それを支えたいとは思わないんですよ。大学入ったらマネジャーがたくさんいて、朝早く来て、プレーしないのにこんなにつらい仕事をやってくれてありがたいです。何でだろうという気持ちとすごいなという気持ちがありますね。
秋山 僕は先生になりたいと思っているので、次はそっち側の方に回ろうかなって思っています。するよりは支えるという立場に。準備の仕方であったり、役割分担の仕方であったり、特にいまの4年生の方をそういう風に(指導者の目線から)見ています。
篠崎 マネジャーにとって部員の中でも話しやすい人とかいると思うんですが、自分は話しづらい部類だと思っていて。練習中にボトルを飲むんですけど、冬とか寒いのに冷たい水で洗ってくれているのを見たりして、練習とかできついと思った時に、そういう姿を見たりすると、そういう人たちのおかげで練習できているというのを感じるので、練習の支えでもあり、心の支えにもなっています。どう?これ(笑)。
佐藤 良いこと言うじゃん!(笑)。
「一球一球を大事に」(篠崎)
AT陣の要として活躍する篠崎
――関東ファイナルについてお伺いしたいのですが、関東ファイナルを戦うにあたってのキーマンはどなたでしょうか
秋山 僕は、ずっと畑田さんのプレーがかっこいいなって思って見ていたので。負けたら最後の土壇場でどのようなプレーをなさるのかなっていうのが一人のラクロス選手として楽しみというか。失礼な言い方ですけど。どんなプレーをされるのかな、どんなシュートを打たれるのかなっていうのが早く見たいなって感じです。
佐藤 僕は、キーマンってなると絞りづらいんですけど、強いて言うなら峻希さん以外がキーマンかなって。僕も大雅も含めてなんですけど。峻希さんが活躍するのは普通っていうか、活躍するんで。それに応えて、それ以外の選手がどれだけ頑張れるかっていうのが試合を楽に進めて、勝ち負けとかも決まってくると思うので。もちろん僕も含まれてるんですけど、他の選手が本当にキーマンかなって思いますね。
篠崎 4年生のFOの丸山さん(卓郎、スポ4=埼玉・県浦和)。フェイスオフも今めちゃめちゃ調子が良くて。フェイスオフを取るとやっぱり勢いづくし、セットオフェンスの方でもマルさんが点を取ってくれればチームにとっても勢いづくかなっていうのはありますね。
秋山 自分やっぱり峻希さん止めてもいいですか、失礼なんで…。
篠崎・佐藤 おお?!
佐藤 まあでもお前も出るかもとか思ってたけどね、試合にね。
秋山 2年生の黒瀬で。
篠崎 あー。
佐藤 確かにね。
秋山 ガチでキーマンになりそう。
篠崎 急成長感がね。
秋山 2年生で一番活躍していると思うので。
佐藤 今来てるからね。
秋山 黒瀬に期待ってことにしておいてください(笑)。
――2年生の存在というのはやはり大きいとですか
佐藤例年に比べて人数が多いっていうのもあるんですけど、2年生がすごく試合にも出て活躍していて。僕とか大雅はきょねんAチームにいたんですけど全然活躍できなくて。試合に出るのも数試合で、点差がすごいあって勝ってたら出てチャンスをもらうみたいな感じだったんですけど、(いまの2年生は)バリバリ出るしみたいな。点も普通に取るしみたいな感じで活躍しているのですごい期待してるよね。
篠崎 そうだね。まあでも甘いところもありますけどね。これちょっと言っておきたいんですけど(笑)。合宿でビデオミーティングをするんですけど、ビデオミーティングが終わった後にコーチの方とか4年生の先輩方とかで相手のビデオを見ようかみたいな感じになる時があって。その時は2年生は、ビデオの片付けとかがあるから見て勉強するみたいなのはあるんですけど、この間のファイナル4合宿でそういうのがあって、その時に3年生はもちろん残るんですけど、「あれ、2年生いなくね?」みたいになって。「2年生どうなってるんだろう」みたいな感じで話してたのはありましたけど。いいところもあるんですけどね、もちろん。
秋山 まあそうっすねって感じです。
一同 (笑)。
秋山 そういうところが甘いんですよ、学年全体として。けど特に一部の僕たちがそういうところ甘いかなっていう風に思います。
――今はだんだんファイナル4に向けて気持ちが高まっているという感じですか
篠崎 やっぱりファイナル4が近づいて、4年生も負けたら引退で、自分たちもそういう気持ちで挑んでいるというところで。やっぱり2、3年生で盛り上げる部分を担わなくちゃいけないなっていうのはあって。アップの時とか4年生が盛り上げようとしてくれているんですけど、2、3年生でそういうプレー以外の負担を減らしていくのが2、3年生の仕事だと思うので、そういうところもちゃんとやっていけたらいいかなという感じです。
――11月3日の試合の相手は慶大ですが、慶応大が相手に決まったときはどのような気持ちでしたか
篠崎 絶対上に上がればどこかしらで当たるので。しかもやっぱり早慶戦となると一味違うというか、楽しみというか。楽しみでもあり不安でもありっていう感じです。
佐藤 反対ブロックの開幕戦で東大と慶大が試合をして、慶大が負けちゃったんで。大体ファイナル4で先に慶大と当たるっていう予測があったので、心の準備的には慶大だなって思っていたんですけど、やっぱり早慶戦ってなると特別な思い入れがあるし、どの試合も負けられないですけど、特に絶対負けられないっていう気持ちもあります。今まで積み重ねてきたものもあるので、僕は結構楽しみっていうか。慶大に知り合いとかも結構いるので、そういう人といい舞台で戦えるのはすごい楽しみだなって僕は思いますね。
秋山 自分は5月の早慶戦はベンチで外から見ていたので、緊張するというか。どういう雰囲気なのかなっていうのが想像がつかない。だからその雰囲気に負けないように準備はしなくちゃいけないなという風に思います。
――慶大に対しての印象は
篠崎 慶大は高校からやっている人も多くて、下級生の力が毎年すごいなと思っていて。今年も下級生というか3年生で結構中心メンバーになる人が多いので、そこは同じ学年として負けられないなっていうのは思います。
佐藤 歴が僕らとは全然違うので、慶大のラクロスはすごいうまいなって思うんですけど、僕らがやっているラクロスとは全然違うラクロスをやっていて。僕らにはないうまさを結構持っていて、強敵だなと思います。
秋山 おっしゃったようにうまいラクロスをしてきて、僕はあんまり向いてないという感じのラクロスなので…。難しいですけど、ワセダのラクロスが一番負けては駄目みたいな、そういうラクロスをしてくるので。自分たちの正反対って言えばいいんですかね。
――5月の早慶戦などで今年すでに戦われたことがある相手ですが、プレーで気を付けたいところはありますか
佐藤 僕はMFで、オフェンスもディフェンスもどっちもやるんですけど、ディフェンスで気を付けたいってなると、慶大はすごいキーマンがはっきりしていて、点を取る人も結構固定されているので、そのキーマンにいかに仕事をさせないっていうのが勝つためのポイントかなってディフェンスですごい思っていて。オフェンスでは慶大はすごいうまいって言ったんですけど、向こうのオフェンスがすごい精度の高い、全然ミスをしないオフェンスをしてくるので、こっちも負けないように精度の高いオフェンスをやっていかないと、どんどん点差が離れて行っちゃうと思うので。オフェンスだったら精度、ディフェンスだったらキーマンに仕事をさせないっていうのが気を付けたいところですね。
秋山 言葉で表現するのは難しいですけど、うまいがゆえに穴になる部分というか…。
佐藤 難しいこと言うじゃん。
秋山 マークマンとか受け渡すのがうまいからこそマークマンのマークマンのマークマンの…。ってところと、あと僕はいつも先輩から言っていただいているんですけれども、やっぱり高い精度を持ってプレーしたいという風に思います。
篠崎 自分の慶大の気を付けたいところだと、ワセダとしては個の強さを強みとしているので、さっき大も言っていたんですけど、精度を持ちつつ強い攻撃をできればおのずとディフェンスは崩れていくと思うので。精度を保ちつつ強いプレーをすることですかね。
――では最後に一言ずつ関東ファイナル、そしてその後の全日本に向けての意気込みを教えてください
篠崎 これからは負けられない戦いが続くので日ごろの練習から一球一球を大事にして、本当にこのプレーで良かったのかなっていうのをしっかり考えながら一日一日を大事にして。試合に入るときに今まで準備したから大丈夫だって自信を持てるように時間を送っていけたらいいと思います。
佐藤 やっぱりここからは負けたら終わりの1発勝負の試合が続くので、日々後悔ないように過ごして。目指すべきところはファイナル、ファイナル4じゃなくて日本一なので、そこに到達できるように頑張っていきたいと思います。
秋山 自分は今ATの中でも1番下手なので、さっきも言ったんですけど、精度を高く保つこと。それだけにフォーカスしても十分なくらいだと思うので、まずはそこをしっかりしないと点にも結びつかないと思うので、しっかり精度を持って練習から取り組みたいなと思います
――ありがとうございました!
(取材・編集 小川由梨香、後藤あやめ、谷口武)
気持ちを込めて書いていただきました!
◆篠崎大雅(しのざき・たいが)(※写真右)
1993年(平5)10月30日生まれ。身長170センチ、体重64キロ。栃木高出身。スポーツ科学部3年。オフの日は同期のG川本祐輔選手(商3=岡山芳泉)の家でゲームをされるという篠崎選手ですが、基本的にオンオフ共にラクロスがほとんどを占めているようです。篠崎選手のクロスから放たれる鋭いシュート必見です!
◆佐藤大(さとう・だい)(※写真中央)
1994年(平6)9月8日生まれ。身長179センチ、体重76キロ。東京・調布北高出身。スポーツ科学部3年。ラクロス部に入部する前はハンドボールと討論をするサークルに入っていたそうです。途中入部ながら、持ち前の運動神経の良さで、どのポジションもこなしてしまう佐藤選手。今後の試合でも活躍してくれること間違いなしです!
◆秋山拓哉(あきやま・たくや)(※写真左)
1994年(平6)10月28日生まれ。身長181センチ、体重75キロ。兵庫・豊岡高出身。スポーツ科学部2年。最近は自炊にはまっているという秋山選手。鍋を作って、朝は雑炊を楽しんでいるそうです。迫力あるプレーの源はお手製の鍋にあるのかもしれませんね!