関東学生リーグ戦(リーグ戦)を4勝1敗でBブロック1位通過を果たした早大。チームは試行錯誤しながらも、確実に成長を続けている。その中で欠かせないのは、チームを支え、引っ張る4年生の存在だ。局面での得点の活躍を見せるAT小宮山駿之介(法4=東京・早稲田)、高度なテクニックでゴールを揺らすMF吉永佑大(社4=東京・早実)、スピードを生かした堅守を見せるMF池田直人(人4=東京・筑波大付)。日本一達成のためには活躍必須の3人に、これまでの振り返りと今後の目標を伺った。
※この取材は10月13日に行われたものです。
次につなげる
和やかな雰囲気の対談となりました(左から池田、小宮山、吉永)
――ブロック1位通過を決めましたが、リーグ戦を振り返っていかがでしたか
吉永 1位通過なのですが望んでた結果ではないというか。
小宮山 もっといけたかな、もっと大差つけて勝たなきゃいけなかったなというのはあります。
吉永 明治にも負けてしまったり、あまり納得いかない部分が多いシーズンでしたね。
小宮山 たぶん得点とか見てもらってもわかると思うんですが、10点を超えてる試合というのがほとんどなかったので。そういう点で思うような試合ができなかったというのは全体の課題として残っているので、ファイナル4までに改善しないといけないねって話は挙がってますね。
池田 1位通過が最低限の目標という中で、一応それを達成できたという点では良かったと思うので、2人が言ってるように出来が悪かったところを今後修正していければいいかなと思います。
――特に印象に残っている試合について教えてください
小宮山 自分本位な話だけど(笑)。東海大戦で峻希(畑田主将、スポ4=福井・若狭)がいなくて初めてリーグ戦にスタメンで出て、というのが結構自分の中で印象に残っています。武蔵大戦もそうなんですが、(東海大戦も)勝てるとは思っていましたが、やっぱり自分としては思い出に残ってる試合ですかね。すごい個人的な話ですが。
――その試合で得点も決められましたね
小宮山 そう。
吉永 え、そんなことも知ってんの!(笑)。
小宮山 チェックされてる(笑)。
池田 俺も、自分本位では東海大戦。ポジション柄あまり点をとるポジションじゃないんですが、リーグ戦で初めて点を取れたので。今まで苦手としていたクリアからの得点ということで、自分の中で課題を見つけながらそれを克服する得点ができたので良かったかなと思います。
吉永 俺は一橋大戦かな。一橋大はやはり下馬評ではすごく強いって言われてましたし、ライバルだとこっちも意識していたので、快勝できて良かったなっていう点で一橋戦が印象に残っています。まあ点を取れたっていうのが(笑)。
一同 (笑)。
小宮山 結局みんな自分のこと言ってる(笑)。自分が活躍できた試合を(笑)。
吉永 まあ点取れた試合は印象に残ってますね(笑)。
――一橋大戦はヤマ場と言われていた中で2桁得点でしたが、振り返ってみていかがですか
吉永 チームが一丸となって、ヤマ場である一橋大戦に向けてテンションを上げられたことが良かったと思います。チームの特徴としてやっぱりヤマ場って言われるとみんな気持ちが入ってくるのはありますね。早慶戦もそうだし一橋大戦もそうだし。ヤマ場って言われるとみんなガッて集中できましたが、その一方でそれ以外の試合では集中力散漫だったのかなというシーンが多かったので、今後はそういう要所で集中力を出していければいいんじゃないかなとは思いますね。
――お話にもあったように一橋大戦で大勝した一方で、明大戦では1点差で敗れてしまいました
吉永 あんまり触れてほしくない話題だな(笑)。メイジに負けるって多分…。
池田 なんか、13年ぶりらしくて。
吉永 南アフリカが日本に負けるみたいな(笑)。
小宮山 ラグビーの話ね(笑)。
吉永 それくらい歴史的な出来事だったと思います。何だろう、別になめてた…
池田 わけではないよね。
小宮山 いや、でもなめてたわけじゃないんですが、心に緩みは絶対あったよね。やっぱりある程度の緩みはあったんだろうなって。
吉永 まあでも自分たちの実力不足で。本当にすごい実力差があったらそんな負け方しなかったと思いますし、結局自分たちの至らなさっていうのが出たのかなって。ポジティブに捉えたらあそこで確認できたのは良かったなとは思いました。
小宮山 実力不足の割におごっていた部分ももしかしたらあったのかもしれないです。
――そこで見直せた部分というのも
小宮山 (池田選手に向かって)そろそろしゃべろう(笑)。
池田 そうだね、やっぱり油断ではないけどどこかに気持ちの緩みがあったと思うので、そこでもう一回、いいタイミングでしっかりチームを一つにまとめることができて、武蔵大戦はしっかりやろうってなったので…。
小宮山 試合中の対策とかじゃない?試合中に相手がこうしてきたからこう対策するとかさ、あと得点力とかっていうのは精度とか。課題が明確化されてきたっていうのは確かにありました。
アグレッシブなプレーで相手を圧倒する小宮山
――ここまでのご自身のプレーを振り返っていかがですか
小宮山 誰からいく?直人から。
池田 そうですね…、ちょっと考えたいんで…
小宮山・吉永 (笑)。
吉永 じゃあ俺から。まあ自分自身2年生からリーグ戦に出させてもらっていて、絶対に活躍しなきゃいけない立場だと思いますが、その中でも今リーグ戦では2点しか取れていないっていうのが自分としてはすごいふがいない結果でした。これから4年生としての覚悟を持って、ファイナル4、ファイナル、全日(全日本選手権)の全部でちゃんと活躍できたらなと思っています。
小宮山 僕は逆に2年生3年生はずっと2軍だったのですが、その中で(今季リーグ戦)6得点(笑)。(吉永選手の)3倍は取れているので、自分としては思ったより成果出ちゃっているかなとは思いますけど、それが運だとかラッキーだって言われないように今後の試合も気を引き締めてやっていかないとなって思っています。
池田 別に現状に満足しているわけじゃないですけど、自分は3年からリーグ戦に出ていて、きょねんのリーグ戦は結構先輩についていくのに必死だったんですけど、ことしは割と自分から色々することができるようになって。さっき言ったように東海戦で2点決めることができたりとか、一橋戦でしっかり自分が走ってクリアするとか。ポジション柄あまり目立つポジションではないんですけど、少なからず存在を少しずつ出せるようになってきたので、ファイナル4だったりファイナルの強いチームに対しても、その自分の良さを出せればいいかなと思っています。
――ことしのチームの特色はいかがですか
池田 さっき言ったように大舞台には結構強いかなっていうのは。今までのサマー(サマーステージ)とかウインター(ウインターステージ)とかあすなろ(あすなろカップ)とか。それまでの練習試合では結構負けてたりするんですけど、大舞台では必ず勝ってきました。
吉永 負けたことないよね、大舞台で。
小宮山 結局負けない、みたいな(笑)。結局負けないのが俺らの特色だよね(笑)。
池田 別に何もおごってはいないんだけど、本当に(笑)。
小宮山 それくらいの気持ちでやってるよね、俺らは負けないって。
吉永 そうっすね(笑)。…後で峻希(畑田主将、スポ4=福井・若狭)に怒られないかな(笑)。
一同 (笑)。
小宮山 そういうこと言っているとまた怒られるんだよね(笑)。そういうおごりがあるからだって(笑)。おごっているわけではなくて、やっぱり勝てること想定しないと勝てないと思うので。だからみんな勝つことを目標にしているし、勝つ前提で戦ってるんだよね。
吉永 あとは、峻希を中心にまとまったチームです(笑)。
池田 ディフェンスもまとまりあると思うな。ディフェンスの3人、俺と剛(吉冨、商4=千葉・東邦大付東邦)とシゲ(吉田茂高、教4=東京・早実)の三人がいるときは結構失点が少ないし、かなり安定して守れているかなって思います。
小宮山 特色は、ケガが多い。ケガとかもあるけど、結局は負けない。それが大事だよね。
――後輩たちのプレーや練習に取り組む姿を見て感じることはありますか
吉永 後輩は本当によくやってくれているなって思っています。全然きょねんの俺たちに比べても、ことしは多分大雅(篠崎、スポ3=栃木)とか大(佐藤、スポ3=東京・調布北)とか皇希(伊藤、スポ3=愛媛・今治西)とかが点取ってくれるし、すごい満足してるって言ったら上からだけど(笑)。
小宮山 でも本当にチームの中核となっている選手とか、外せない選手がいっぱいいるよね。
吉永 すごいありがたいな、助かってるなっていうのは正直な気持ちとしてあります。
小宮間 一方で触発されて俺らも大事なとこで裏側を担わなければならないっていうのはありますね。大とかすごい点取ってるけどこっちのいいリードも楽ではない(笑)、…っていうのはちょっとあれだけど。でも触発されて4年生が頑張れるっていう雰囲気をつくっていければもっと良くなってくる。というか、俺らがどうにかしなきゃいけない。後輩はそれくらい頑張ってくれているっていう感じですね。
吉永 ありがたい。
小宮山 ありがたい。
池田 ありがたい(笑)。
池田 4年生が少ない中で2、3年生を中心にしっかり埋めてくれるというか、必要な存在になってきてくれると思うので、チームを底上げするためには後輩の力が必要だなって思っています。
吉永 特に2年生とかね、台頭してきています。
池田 うん。2、3年生の底上げがディフェンスにとってはありがたいです。
――4年生のカラー、エピソードなどあれば教えてください
小宮山 すごく難しいね、質問が(笑)。
吉永 でも試合とか、意外とラクロスに対する姿勢は真面目なやつが多いのかなとは思います。例年真面目じゃない人もたまにいたりするんだけど(笑)。でも(いまの4年生は)みんなすごいちゃんと考えてるし真面目に取り組んでるな、とは。
小宮山 でも確かに、私生活とかで一緒に話していてもなんだかんだラクロスの話になるよね、みたいな話はよくしない?
池田 あ、それはあるね。飲み会すると必ず途中でラクロスの話になって、熱い思いを言うあまり誰かが泣いたりとか。そういう熱い面もたまに(笑)。
小宮山 恥ずかしいからそういう感じ出さないけど、実はちょっとそういう熱いところもあるよねっていうのが俺ららしいっちゃ俺ららしいところなのかなと思います。
ラクロスと共に
素早い動きで相手を翻弄(ほんろう)させる吉永
――なぜラクロス部に入部しようと思ったのですか
池田 俺は高校の2つ上の先輩に、違う大学なんですがやってる人がいて、その二人が(ラクロスは)すごく面白いし、自分に向いてるスポーツだって言ってくれたので。それでまず興味を持って実際に体験会とかに行ってみて、すごく先輩が良かったのとやってみて楽しかったので入部を決めました。
小宮山 すごく似ているんですけど、早稲田高校なんで2つ上に高橋哲(平27政経卒=東京・早稲田)さんと土井一生(平27スポ卒=東京・早稲田)さんがいて、その二人は部活がずっと同じですごくお世話になっていました。その二人がやってる姿がすごく楽しそうでかっこよかったから、一緒にやりたいなっていうか、すごくラクロスが良さそうに見えて入ったっていうのがきっかけですね。その二人にはとてもお世話になっています。
吉永 きっかけはざっくり言えば、スタメンになれるかなって思ったから。大学から始めるスポーツだから、俺自身高校のラグビー部では全然スタメンじゃなくて悔しい思いをしたんですが、やっぱり大学入って体育会やりたくて、その中でもスタメンになれそうなラクロス部に入りました。
――それぞれお互いの第一印象を覚えていればお聞かせください
吉永 (池田選手、小宮山選手の順に指して)オネエと、デブ(笑)。
小宮山 うるさいなぁ(笑)。
池田 まあでも第一印象だからね、違う可能性もある(笑)。
小宮山 そういまはもしかしたら痩せてるかもしれないしね(笑)。佑大は小学生みたいなやついるなって(笑)。直人は…、やっぱりオネエかな(笑)。
一同 (笑)。
池田 (小宮山選手を指して)そのとき茶髪でヒゲも生やしてたから、すげぇでけぇヤンキーがいるなと思ったのと、佑大は確かにこう、ちょろちょろガキンチョみたいな(笑)。ガキ大将の横にいる人みたいな(笑)。
小宮山 スネ夫的な感じだよね(笑)。
吉永 やめろよ(笑)。
一同 (笑)。
――現在の印象はどうですか
小宮山 オネエは変わんないよね、確信を得たみたいな感じ(笑)。
吉永 四年間通して確信に変わった、あーそうかやっぱりなって(笑)。
池田 やめろ(笑)。
吉永 基本的に第一印象からあんまり変わってないよね。
池田 変わってない、俺が言うのもなんだけど(笑)。
小宮山 でも佑大は若干俺のイメージは変わったかな。意外とそれこそ真面目かなって思ったけどね。ラクロスに対して真摯(しんし)っていうか、ただのちょろちょろのガキかなって思ったけど意外と考えてるなっていうのは。
吉永 これはほんと一番書いといてほしい(笑)。
――オフの日は何をして過ごされますか
吉永 オフの日は基本的に家で漫画読んでいます(笑)。最近『キングダム』にすごくハマっていて。お菓子とジュース買ってごろごろしながら漫画読むっていうのが基本的なオフの過ごし方。
池田 俺はオフ前に焼肉とか銭湯とかに行ったりして、オフの日はアウトドアが好きなので車出してアウトレット行ったりとか、そういうドライブ的な。チームメイトと一緒に行くことが多いかな。
小宮山 俺は映画とか見るの好きだから、映画を見てます。
――趣味はありますか
池田 スポーツ観戦が結構好きで、きのうもラグビー見に行ったりとか。あと六大学野球観に行ったりとかすることが多いです。
小宮山 結構大学の友達とかと、食べログとかで調べておいしいご飯屋さんに行ったりします。おしゃれなのじゃなくて、食べ放題有名なところとか行くのが好きのなので(笑)。
吉永 「だからこうなったんだよ(笑)」、みたいな(笑)。
一同 (笑)。
吉永 俺は、さっきも言ったんですけど、漫画を読むのがすごく好きで、ジャンプとマガジン毎週買ってるし(笑)。『キングダム』はおもしろいからみんなぜひ(笑)。
――今のポジションについたきっかけや理由を教えてください
小宮山 1年生のときの学年コーチが岡部翔さん(平25文構卒=東京・海城)だったんですが、俺は単純にあんま走れないし、でも体は強いし、じゃあもうATしかできないだろうって。多分俺この代で最初にATになったのかな。翔さんに「お前AT」って言われてATになったのがきっかけです。
吉永 基本的にMFはすごく走るポジションだから、俺は結構走るの好きだし一番合ってるのかなっていう感じでMFに自然になりました。
池田 自分も最初はMFだったんですが、MFの適性があまりにもなくて、もう一つDF寄りのMFっていうのがより走るみたいなポジションだったので、最初は誰かにやってみろって言われてやってました。
吉永 そしたらめちゃくちゃうまかったっていう。
池田 最初はばかみたいに下手くそだったんですが、今はそのポジションしかできないみたいな感じで、良いポジションを見つけてくれたなって。
吉永 (そのポジションで)日本代表にまで昇りつめた。
――先ほどは私生活のことをお聞きしましたが、お互いのプレーの印象は
吉永 直人は、すごい人のことなぎ倒すやつ。小宮山は結構相手をなぎ倒す…(笑)。
小宮山オフェンスの人をなぎ倒す人とディフェンスの人をなぎ倒す人って感じ?
吉永っていう感じですね。
池田 佑大は敵をさっそうと抜いていくような感じ。すごい日本代表の中でも群を抜いて敵を抜いていたイメージがありました。
小宮山 急にみんな褒め合いになった(笑)。
吉永 多分自分を褒めてほしいだけ(笑)。
小宮山 佑大の印象はやっぱり速いだね。ディフェンスが前にいたときに、どうステップを踏んでるのか誰もわからないタイミングですって抜けてくから、あれはすごい。
吉永 これうれしいな。書いてね(笑)。
小宮山 直人はやっぱり、ちょっとフェミニンな部分もあるけど(笑)、プレー中は結構男らしくて、意外と相手の分析とかもしていて。才能芸かと思いきや分析しながら相手をなぎ倒してるから、知能も体もついてきてるみたいな感じかな。…褒めまくってるね(笑)。
一同 (笑)。
――高校時代の部活経験が生きていると感じる場面はありますか
吉永 それこそ、俺の1on1のステップとかはラグビーの経験が生きてるかなって思います。
小宮山 ステップとかプレースタイルとかって結局あんまり変わんないよね。生きてるっていうよりバスケからあんまり変われてないっていう方が近いかもしれないけど、あんまり変わってないから生きてるっちゃ生きてるのかな(笑)。
池田 俺はどちらかというと攻めのプレイヤーだったので全く生きてないっていうか生かしてないっていうか。サッカーとラクロスは似てるけど、ディフェンスの守り方も若干違うので、その点は逆に真似しないっていうか、新たにディフェンス法を構築しました。
小宮山 かっけー(笑)。
――ラクロスの醍醐味(だいごみ)を教えてください
小宮山 (自分が)やってての醍醐味(だいごみ)はやっぱ点取ることかな。勝つことも当然ですが、やっぱり勝つために点取ることは大事だし、その1点のためにどれだけ練習してるんだって話だよね。だからその1点を取れたときはうれしい。やっぱ点取る瞬間は大好きですね。
吉永 スポーツ全体ってことで言うと、試合展開が早くて攻守の切り替えがすごく多いのが見どころ。あとはなんだろ。
池田 俺はサッカーと比べたときに激しさが違うと思ってて。サッカーだと倒すとファウルになっちゃうけど、ラクロスの場合はオフェンスをぶっ倒してボールを奪って、相手のゴールまで自分が運ぶっていうのが自分の仕事でもあるので、それが醍醐味(だいごみ)とか魅力なのかなっていう風には思います。
小宮山 自由度があるっていうのもあるんじゃない?サッカーだと足元でバランスとかあるけど(ラクロスは)クロスだしさ。自由度がすごいあるのかなって。そこもまた良さっちゃ良さだよね。
池田・吉永 深い。
小宮山 いまだにわからないこともあるし。
池田 あーそれはあるね。いまだにわからない。
いざ日本一へ
スピードを生かしたクリアでチームを救ってきた池田
――ファイナル4の初戦は早慶戦となりますが、意気込みをお聞かせください
吉永 ケイオーはやっぱりすごく思い入れの強い相手だし、これで負けたら俺たち引退になっちゃうので、死ぬ気で勝ちをつかみにいきたいと思います。
小宮山 伝統的な試合だし注目度も高いと思うので、自分が試合出る立場であってもベンチにいる立場であっても、どの立場でも少しでも貢献できるように、その当日までとにかく全力でやって、当日も全力でやります。
池田 早慶戦のときに自分は結構ミスが多くてチームの勝利にまったく貢献できなかったので、ファイナル4ではリベンジする機会を与えられたということで、自分がしっかりチームに貢献して勝てるようにと思っています。
――ケイオーはきょねんファイナルで負けた相手でもあり、ことし早慶戦で勝った相手でもありますが、印象はいかがですか
吉永 毎年やっぱりリーグ戦になるとすごい仕上げてきていて、一度勝った相手とは言え、ことしもすごい強敵だと思う。
小宮山 中央戦19対4だっけ。19点取るっていうのはやっぱり最後仕上げてきてるなって感じだよね。油断するわけはないけれど、思っている以上に準備していかないといけないなって思います。
池田 やっぱり高校からやってることもあってうまい選手が多いので、(早慶戦で)勝ったとは言えまったく油断はできないです。五分五分の試合ができるかなと思ってます。
――チーム内での自分自身の役割や、こんなプレー、働きをしたいというのはありますか
吉永 1on1からのランシューを見てほしいです。ファイナル4、ファイナルでは絶対何本か決めると思うので、それを見てほしいと思います。
池田 自分は相手のうまい選手をマークするのが役目なので、相手のキーマンとなる選手を絶対に止めてボールを落として、しっかり攻撃に繋げられるアシストができればいいかなと思っています。
小宮山 自分はボールを持ったら結構ゴールに行くことが多いので、決めるんじゃない?って感じで見ててくれれば期待に応えることができるのではないかなと思います。
――日本一へ向けての課題は何ですか
吉永 最近の課題は精度じゃない?プレー精度がやっぱり低いよね、落ちてきてて…。いまチームが裏を返せば発展途上ってこともあってプレー精度が低いから、それをもっともっと精度高く上げていければチームとして完成してくると思うので、それが課題かなと思います。
小宮山 全く同じ。パス精度、シュート精度がやっぱり駄目だなあって。
池田 自分としてはケガ人がすごく多いのでコンディション調整をまずしっかりして、フルメンバーでいつもできるような状態を練習からつくっていかなきゃいけないのかなっていうのがいまの課題です。
――これからのキーマンは誰だと思いますか
吉永 俺はやっぱりファーストゼットの面々はすごい思い入れが深くて、ラクロスのMFっていうのはセットがあって、毎年シーズン中で変えたりするんですが、ことしは一回も変えなくて。佐藤大と伊藤皇希にはやっぱりすごい期待してるし一緒に頑張ってほしい存在だなという風に思います。
小宮山 峻希が復帰してきてっていうところでキーパーソンは、個人的には大雅。やっぱり大雅がどれだけ試合の中で点を取れるのかっていうのが結構試合を左右してくるのかなっていう気がすごくします。峻希と俊(山口、国教4=神奈川・湘南)が多分連携で点は取るんだけど、それにプラスアルファーでATの大雅がどれだけそこに点で食い込んできて、シュートを打てるかで変わってくると思うから。あいつは試合に出ると思うし決めてほしいなって思います。
池田 自分はLMFの洞(良太、人4=神奈川・南)と最初の相手のオフェンスを止めるという役割を二人で担うことが多いんですけど、あいつは個人技がすごいうまくて、ケイオーはMFがうまいってこともあるのであいつがまず止めてくれることを期待しています。あと、いま同じポジションでやっている2年生の潤一(鈴木、教2=東京・城北)も結構伸びてきていて、自分の技術を教えたつもりではあるので、それを試合で生かしてもらいたいなと思っています。
――ラストイヤーということで、特別な思いなど感じることはありますか
吉永 四年間早かったなあ、とはすごい思いますね。つい最近入部してクロス握ってってやってたのが、もう引退かっていう。この取材とか受けてるのももうその立場になったかって。今まで先輩のとか見て笑ってたのが、いまはもう取材受けて笑われる立場になってるのかなあ(笑)。すごい早いもんだなって思いますね。
小宮山 刻々と迫ってくる終わりが怖いなっていうのはちょっとあるかな。やっぱりいつになるかわからないしできるだけ伸ばしたいと思うけど、一個一個の試合が終わることとのせめぎ合いなわけじゃん。勝ったら続くし負けたら終わるっていう試合がファイナル4が始まるとここから毎週続くから、考えると結構緊張しますね。
池田 やっぱり四年間の中でことし一年が一番早かったかなって、特に自分たちの代になったこともあったので。やっとシーズンインしたかと思ったらすぐもうファイナル4があるので、あっという間だなっていう感じはあります。
小宮山 しみじみしちゃう。あんまり考えたくないね。
池田 考えたくないね、終わりを。
――最後に今後の抱負をお聞かせください
吉永 引退までにあと7点取ります。背番号なんでこれ(笑)。
池田・小宮山 おー(笑)。
小宮山 俺は試合の流れをつくったり、決められるような点を取りたいなって思ってます。勝ち始めてからの点じゃなくて、やっぱり大事な局面で打つシュートを絶対決めたいって思いはあります。
池田 自分は2人倒してボールを奪って、2ゴール4アシストします。とにかくめっちゃ走ります。一番走ります。
――ありがとうございました!
(取材・編集 中川歩美、後藤あやめ)
力強く目標を書いていただきました!
◆吉永佑大(よしなが・ゆうだい)(※写真右)
1993年(平5)10月1日生まれ。身長172センチ、体重64キロ。O型。東京・早実高出身。社会科学部4年。吉永選手は悩み事があると、地元が同じ小宮山選手に相談をするそうです。レストランで3時間お話していたことも!色紙に書いてくださった『情熱』は、ことし卒業された堤光一さん(平27商卒=東京・国分寺)がきょねん書かれたものを受け継いだようです。
◆小宮山駿之介(こみやま・しゅんのすけ)(※写真中央)
1993年(平5)6月9日生まれ。身長170センチ、体重78キロ。B型。東京・早稲田高出身。法学部4年。初めての対談だったそうですが、話をまとめてくださったりと慣れているようなご様子でした。映画を見るのが好きだという小宮山選手のおすすめ映画は『メメント』だそうです!観たことのない皆さんはぜひ!
◆池田直人(いけだ・なおと)(※写真左)
1992年(平4)8月10日生まれ。身長170センチ、体重73キロ。A型。東京・筑波大付高出身。人間科学部4年。池田選手は2度ハチに刺されたことがあるそうで、次刺されてしまうと危険だとか…。気を付けてくださいね!また、4年生は仲が良く一緒に旅行したりするそうで、池田選手の別荘に遊びに行くこともあるようです!