絶対王者の高きカベ。『日本一』への挑戦、終幕

男子ラクロス
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q
早大
FALCONS 14
▽得点者
柳田2、畑田2、忠平、倉田

 社会人クラブチームを倒しての『日本一』。『打倒FALCONS』――。早大が今シーズン、いや、何年もの間にわたって追い求めてきた目標へ、ついに手を伸ばすときがやってきた。真の最終決戦となる全日本選手権決勝。対するは日本ラクロス界の絶対王者、FALCONSだ。準決勝では16年ぶりに社会人チームから白星を挙げた早大であったが、見せつけられたのは格の違い。日本代表選手を多数擁する強力なオフェンスを前に、6-14で屈する結果となった。DF左官佑樹主将(スポ4=千葉・市川)率いる4年生は全日本選手権準優勝という成績を残し、早大で迎える最後のゲームを終えた。

先制ゴールを決め雄叫びをあげるMF忠平

 「FALCONSと対戦することだけを目標にやってきた」(左官主将)。夢の舞台にして今季最終戦。今大会5連覇中の強豪を相手に、先手を取ったのは早大だった。第1クオーター(Q)開始直後、MF忠平裕司(スポ4=埼玉・松山)が幸先よくゴールネットを揺らす。しかし直後に同点ゴールを浴びると、FALCONSが圧倒的にボールを支配。早大ディフェンスはゴール前にくぎ付けとなり、次々と波状攻撃を食らうかつてない苦しい展開を迎えた。そんな中でも輝きを見せたのはエースのAT柳田諒(社4=東京・早実)。2点ビハインドの第2Q、かつての早大主将、土橋恵太(平24スポ卒=東京・早稲田)のマークをかいくぐり鮮やかなシュートを突き刺した。その後も劣勢を強いられるものの、G服部俊介(スポ3=東京・早稲田)が驚異的なセーブを連発し、危機を救う。第2Q終了時2-5というスコアは、「前半を5点で抑えよう」(DF藤岡憲二、政経4=東京・早大学院)というプラン通り。王者に対してしっかりと食らい付き、反撃のチャンスに懸けた。

終盤に意地の2得点を挙げたAT畑田

 勝負をかけたい第3Q。しかし、ここで見せつけられたのは、社会人プレーヤーが誇る個人能力の高さであった。フィジカルを生かした突破で抜き去られ、意表を突いたシュートが早大ゴールを脅かせば、グラウンドボールに対する圧倒的なプレッシャーが早大オフェンスの反撃を幾度も阻む。「『これがFALCONSか』と実感した」(柳田)。なすすべなく失点を重ね、2-8にまでリードを広げられてしまう。だが、迎えた今季最後の20分間、第4Q。『日本一』が遠のく中でも、グラウンド上で足を止める者は誰一人としていなかった。MF大場卓次(スポ4=東京・国分寺)のアシストを受けた柳田がこの日2得点目となるゴール。「何かここにワセダらしさを残したい」(柳田)。その思いに呼応するように左官主将が激しいディフェンスでボールを奪取すると、敵陣への展開からMF倉田將史(スポ4=愛知・明和)にも得点が生まれた。さらには未来のエース、AT畑田峻希(スポ2=福井・若狭)が立て続けに2ゴール。最終的に6-14の完敗となったが、早大は持てる全ての力を出し尽くし、ラストゲームを戦い終えた。

嶋田HCと言葉をかわし涙を見せるDF左官主将

 昨季のファイナル4敗退という屈辱を受けて、本気で『日本一』を目指した一年間。左官主将を始めとする幹部陣は昨季以上に時間を割いてミーティングを重ね、自主練習を含めた練習量は飛躍的に増加した。「11年間コーチをやってきた中で、本当に最高のチーム」(嶋田雄二ヘッドコーチ、平7政経卒=神奈川・桐光学園)。開幕戦からファイナルまで7戦全勝での関東制覇、2年ぶりの学生日本一、そして社会人チームを撃破しての全日本選手権準優勝。真の『日本一』への道のりはまだまだ険しいが、今季の早大は悲願が夢ではないことを証明してみせた。2013年12月15日。その足跡は、日本ラクロス界の歴史にしっかりと刻まれた。

(記事 佐藤拓郎、写真 芦川葉子、荒巻美奈)

☆服部が優秀選手賞を受賞

 試合終了後には大会最優秀選手、優秀選手が発表され、早大からはG服部俊介が優秀選手に選出された。「試合に入る前から集中できていましたし、アップの時も調子が良くて、それを試合でも出した結果」(服部)と、決勝戦でも幾度となく好セーブを披露。王者・FALCONSの強力なオフェンス陣の攻撃にも屈せず、チームを盛り上げた守護神に栄誉が送られた。

機敏な動きで多くの好セーブを生んだG服部

関連記事

クラブチームを倒し、いざ最終決戦へ!/第24回全日本選手権(12/10)
苦しみつつも学生日本一に返り咲き!快進撃は続く/第5回全日本大学選手権(12/04)
課題見つかるも学生日本一に王手/第5回全日本大学選手権(11/25)

コメント

嶋田雄二ヘッドコーチ(平7政経卒=神奈川・桐光学園)

――いまのお気持ちと試合の総括をお願いします

やはり勝ちたかったです。きょうは相手のミスに付け込まなければ勝てない試合でしたが、全くミスをしてくれませんでしたね。FALCONSの方が一枚上手だったと思います。個々の接点では決して負けていませんでしたが、ディフェンスの時間があまりにも長くなってしまいました。最後、80分走り切った後にあれだけブレイクダウンしましたし、できている部分はできています。ただどうしても時間が足りなかったですね。

――FALCONSの強みはどのような点でしたか

トップレベルの選手がそろっている中、そのレベルが均質化していることですね。だからこそあれだけのオフェンスができるのだと思います。

――ポイントになると話されていたクリアからの攻撃は発揮できましたか

前半はなかなかクリアできませんでしたが、後半はMFが運べる場面が増えて、そこまで問題はありませんでした。ただ要所要所のディフェンスで修正し切れない点はありましたね。最後に2年生が点を取ってくれたことが、来季への糧になると思います。

――10年間早大を率いてきた嶋田ヘッドコーチご自身にとっても、節目のような意味合いがある試合だったのではないでしょうか

僕はコーチの時から数えれば11年ですが、初めてこの決勝の舞台に立てました。昔に比べてクラブチームのレベルが上がってきた中でここまで来られたということは、ワセダの強さの証明でもあると思います。ただ、クラブチームが日本代表選手をそろえる中で学生の限界もあります。10回に1回勝てるチームでは倒せませんから、2回に1回勝てるぐらいには持ってきたつもりですが、それでもこの差なので、まだまだやっていかなければいけませんね。

――今季のチームは、部訓である『巧より強たれ』の姿勢を見せることができたでしょうか

できたと思います。強いのはもちろんですが、チームに一本の筋が通っていたと思います。本当に良いチームでした。

――ここまで本気で『日本一』を狙ってきた今季の選手たちの取り組みはいかがでしたか

ここまで幹部陣がチームのために時間を割いてくれた代はありませんでした。それが下級生にも伝わり、チームのレベルが上がったと感じています。今季の4年生には感謝しています。11年間コーチをやってきた中で、本当に最高のチームだったと思います。

――来季を担う下級生の活躍はどのように映りましたか

今季のメンバーの半分ぐらいは2、3年生ですから非常に良い経験ができたと思います。来季はこの決勝に立つことが大前提ですね。最後はメンバーが固まってしまいなかなか選手の入れ替えはできませんでしたが、その中でもBチーム以下の選手が良く応援してくれました。これはチームの中で非常に重要なことです。ただスタンドから見る試合と、グラウンドで戦う試合はまた感じるものが違いますから、悔しさをバネに「今度は自分だ」という思いでチームに貢献してほしいですね。社会人を倒さなければラクロス界は盛り上がりませんし、それを狙えるチームは限られています。来季また、チャレンジできる環境を作り上げていきたいです。

DF左官佑樹主将(スポ4=千葉・市川)

――試合を終えての感想をお願いします

この12月15日までにやれることはやってきましたが、FALCONSの強さを目の当たりにし、本当に素晴らしいチームだと感じました。

――この決勝戦に向けて調整は順調でしたか

そうですね。一年間この試合を見据えてやってきましたし、たとえビハインドの状況であってもどのように(ボールを)奪うか、どのように攻めるかという練習もしてきていたので、万全ではあったと思います。

――試合開始直前のチームの雰囲気はいかがでしたか

この舞台を迎えるのに緊張していない選手はいないですし、4年生はこの80分間でワセダのユニフォームを着て試合をするのも終わりなので、全てを出し切ろうという思いで臨めて、良い雰囲気でした。

――実際にきょうの序盤はディフェンディングチャンピオン相手に食い下がっていたようにも感じました

失点のことを含めて2Qの折り返し地点まで想定内でした。でもやっぱりディフェンス時間が長かったですね。あまりにも相手のオフェンス時間が長くて、それに対してグラウンドボールが拾えず、また相手のオフェンスになるということが多かったところが序盤悪かったところです。

――中盤から相手に圧倒される形になりました。失点の度にDF陣で集まって声を掛け合っていらっしゃいましたが、何をお話しされていたのですか

失点したらその都度ワンプレーずつ確認をしていたのと、次こういった展開になったらどうするかということや、相手選手に対して自分や中林(惇、スポ3=東京・城北)がプレッシャーを早めにかけにいってボールダウンしにいこうなどという細かいことを話していました。

――終盤には追い上げを見せる場面もあり、最後まで前を追う姿勢は見せられたのではないでしょうか

相手が強いことは認めていましたし、ワセダはディフェンスからオフェンスへの展開ができていなくて3Qはシュートセレクトもあまり良くなく、ターンオーバーしてしまったりしていたので、3Qが勝負の分かれ目だったかなと思います。

――FALCONSと対戦して感じたことや、FALCONSとの差とはどんなところだと感じましたか

圧倒的に個人のスキルが高くて、学生なら拾えないルーズボールも絶対に拾います。もともと個で負けているとは思っていませんでしたが、勝負どころのグラボやパスミスがほとんどないし、改めてミスをしないというところがFALCONSの強みではないかなと感じました。

――今季を全日本選手権準優勝という結果で終えました。この成績についてはどのように思われますか

決勝進出が16年ぶりだろうが、特に思うことはなくて。今シーズンはFALCONSと対戦することだけを目標にやってきましたし、きょう勝つことで違いを示すことができると思っていたので、きょう勝たなければ意味がないと思っていました。

――今季は左官主将から「幹部中心に」という言葉も多く聞かれたように思います。4年生が筆頭となりチームを引っ張っている印象が強かったのですが、主将という役割を担ったこの一年間を振り返って

(4年生は)後輩からもよく「体育会っぽい人が多い」と言われます。ワセダラクロスはラクロスに対する向き合い方が人それぞれで、毎回4年生のなかでも(意識が)バラバラになってしまうんです。でもことしはモチベーションのところで心配する必要は全然なくて、自分も刺激をもらっていたので特に苦労したところなどなかったですね。

――4年間を通して特に印象に残っていることは

そうですね…。やっぱりきょう勝てなかったこと。いろいろありましたが、きょう勝てなかったことが悔しいですね。

――うれしい思い出より悔しい思い出の方が印象深いですか

はい。やっぱり悔しいです。

――4年間一緒に過ごしてきた同期の存在とは

学年キャプテンをいつもやっていた人から代わった形で自分が主将になりましたが、自分を信じて、同期も自分のことを信じてくれました。そこは本当に感謝していますし、同期でありながらお互いが刺激しあえる存在でした。

――プレーヤーだけではなく、マネージャー、トレーナーなどスタッフの立場からチームを支えていた皆さんへはどんな思いがありますか

きのうの『巧より強たれ』にもけっこう書いちゃったんですけど(笑)、ことしはプレーヤーからの要求も高いなかで、僕らのレベルについてこれないというようなこともありました。それでもシーズン中盤から終盤にかけては僕らがどういったことをしてほしいということを理解してやってくれたので、チームの運営という点でもうまくいったのはスタッフのおかげです。4年生一同、チーム一同感謝していると思います。

――4年間ラクロスを通して培ったものとはなんでしょうか

自分の意志を貫き通すことが強くなったかなと思います。自分は2年生からAチームに出場させてもらって、下級生の頃から頑張らなきゃいけない環境にあったということもあり、ブレずに練習できたと思います。うまくなりたいという思いを持ち続けて、自分で決めたことをできたということは自分にとって糧になるのではないかと思います。

――そういった経験を経て、いま後輩たちに伝えておきたいことや後輩たちに期待することとは

自分たちがどういうことをすればこういったところまでこれるのかということは分かったくれたと思います。もちろん今シーズン自分たちの代がやってきたことを全て見習う必要はないし、その代のオリジナルとして個性を出してもらいたいです。今季の経験はそういった手助けの一つにはなると思いますし、自分が一番後輩に残せたと思うのは4年生が覚悟決めて1年間やり通すとチームとしてはより上に行けるということを示せたことですね。そこは自分たちでも胸を張れるところです。

――ご自身としては今後ラクロスとどのようにつきあっていきたいということはすでに考えていらっしゃいますか

まだ…。いまはとりあえず引退したって感じなんですが、またしばらくたったらやりたくなるのかなとは思いますね。

――しばらくは早起きしない生活となりそうでしょうか

そうですね(笑)。でも自分は体を動かすことが好きなので、グラウンドには結構行ってそうだなと。

――来週末にはウインターステージの決勝トーナメントが控えています。出場する1年生に向けて一言お願いします

4年生はこれで引退ですが、あと一週間4年生ができることはあると思います。僕たちが獲れなかった日本一を、ウインターは学生の大会ではありますが獲ってほしいと思います。

MF忠平裕司副将(スポ4=埼玉・松山)

――きょうの最終戦に向けて、チームに対して話していたことはありますか

4年生は最後の試合なので、集大成として楽しもうということを話していました。

――左官主将からチームに向けて語られた言葉で印象に残った言葉などはありますか

「最後だから全力を出そう」という言葉が印象に残っています。

――第1Qではパスを受けて忠平選手が先制点を獲得しましたが、順調なスタートを切れたという印象でしたか

最初に先制点を取れたというのは凄くうれしかったです。良いパスをもらえてショットまでつなげられたというのが凄くうれしかったです。

――早大のディフェンスに関してはいかがでしたか

FALCONSが凄くポゼッションをしてきて良いオフェンスをしていたんですけど、そのなかでも粘り強いディフェンスをしていました。第1Qと第2Qの前半を5点で抑えようということを話していて、実際に5点で抑えられたという点がディフェンスの評価できる点であったと思います。

――第3Q前にMF堤光一選手(商3=東京・国分寺)とMF伊藤大貴選手(教3-東京・早実)と円陣を組まれていましたが、何を話されていたのですか

良く観てましたね(笑)。試合前にも一回3人で話していました。2人は一個下ですから、僕がリードしていかなきゃいけないと思って話しました。僕たち4年生以上に、僕以上に緊張していると思ったんですよ。だから、「俺を見てくれ、俺は大丈夫だから。緊張したり、1対1の勝負できつかったら、俺に一回回してくれ。」と話していました。第3Qの時には2人とも会場の雰囲気に慣れていて、自分で決めてやるという雰囲気も出ていました。僕は2人とも頼れる存在だと思っていましたから、「連携を取っていこう。」という話もしていました。

――第3Qでは失点なしで早大が3点を獲得しましたが、そこではオフェンスが上手く機能したという印象でしたか

そうですね。そういう印象です。まさにその通りです(笑)。

――第4Q終盤に連続で得点を許してしまう場面がみられましたが、FALCONSの強さを見せられたという印象でしたか

4点、5点、6点と点差がどんどん開いていくなか、点差を早く取り戻さないといけないという展開でした。少しリスクを負ってでも(良いからと)攻めるディフェンスをしてみたんですけど、相手がそれに上手く対応してきて点差が開いてしまいました。一か八かの勝負っていう感じではあったんですけど。相手がボールダウンをしたのに、ボールダウンしたボールを活かして得点まで結び付けられず、相手にオフェンスをされてしまいました。リスクを取ってした結果、相手に点を取られたという印象ですね。そこは一枚も二枚もFALCONSが上だったという印象です。

――では、4年間を振り返って印象的だった試合とは

関東学生リーグ戦(リーグ戦)の東大戦は印象に残っていますね。学生相手で5点差をひっくり返したというのは、ラクロスという競技においてはなかなかないので。(5点差ビハインドでも)負ける感じがしなかったし、絶対に勝てると思ってやっていて、それが本当に実って試合に勝てた。しかも、点差を広げることもできたというので印象的でした。東大に勝てたことで、その後の明大との決勝、全日本学生大学選手権で北大戦や神戸大戦、全日本選手権でのAlley Cats Lacrosse(ACL)戦で相手に点を取られても、僕たちが今までやってきたことをやれば5点差をひっくり返せるチームなんだと思えるようになりました。相手に2点差、3点差をひっくり返されたとしても、冷静に相手の流れだからと割り切って、その後自分たちの流れに持っていこうという気持ちの切り替えが東大戦で出来るようになったかなと思います。だから僕にとって、東大戦が逆転から勝利に結びついたということで、一番印象的な試合でした。

――4年間戦い抜いてきた同期の方へのメッセージを

僕は自分が納得のいくまでやるような人だったけれども、ディフェンスでもオフェンスでもサポートをしてくれて、自分のやりたいことをやらせてくれました。時には食い違うこともあったけど、最後にはうまくかみ合ったと思います。特に、主将の左官とオフェンスリーダーの柳田(諒、社4=東京・早実)は自分のやりたいことを考えつつ、オフェンスやディフェンスに対して何が一番効果的なのかというのを考えてくれた、良きチームメイトだったと思います。

――最後に後輩に向けてメッセージをお願いします

これまでのワセダラクロス史上、一番高いところでやってきたという自負があったので、それを受け継いでその上へ行ってほしいなと思います。個人的には、1年を通して同じセットで組んでいた堤と伊藤と吉永佑大(社2=東京・早実)にメッセージがあります。厳しいことも言ったけど、僕のやってほしいオフェンスや、柳田のやってほしいオフェンスなど、その場で臨機応変に対応してくれました。そういうのを自分の自信にしてほしいし、それを来年も活かしてくれれば良いなと思います。

MF大場卓次(スポ4=東京・国分寺)

――きょうの試合を振り返って

最後の試合ということで、今までやってきた集大成なので、その中でも試合を楽しむことをということを忘れないようにやりたいなと思っていました。

――きょうの試合はどんな気持ちで臨みましたか

特に変わらずですね(笑)。

――開始すぐに点が入りました。その時の気持ちは

特にきょうはいけるなとは感じなかったのですが、点が決まるオフェンスはやってきたなという自信はあったので、驚きはしなかったです。

――4年間のラクロスを振り返って思い出に残っていることは

3年目まで遅刻が多くて、だらしない人だったんですけど、4年目になって幹部という立場にはなれなかったのですが、やはり最後の年で日本を獲りたかったのでその中でチームにおける自分の役割をいつも考えてプレーできたので楽しかったです。

――チームメイトと新チームに一言お願いします

チームメイトには先輩たちよりもラクロスをやっていたと思うし、その仲間と最後プレーできてよかったです。「ありがとう」と書いておいてください(笑)。新チームにも同じで、チームにおける役割をしっかりと理解して頑張ってください。

G大山大介(スポ4=東京・武蔵)

――きょうの試合を振り返って

きょう勝つことを目標にやってきたので、勝てなかったことは悔しいんですけど、やっぱりFALCONSは高いカベだったなと思います。

――きょうの試合はどんな気持ちで臨みましたか

自分は控えという立場もあって、出るシチュエーションも明確だったので、しっかりイメージして自分の役割ができるようにと思って試合に臨みました。

――開始すぐに点が入りました。その時の気持ちは

とにかく最初の入りで良いかたちで点が重ねられればチャンスがあると思うのですけど、先制点取れていい流れかと思ったのですけど、そのあと嫌なかたちで失点してしまったのがもったいなかったです。

――第3Qと第4Qの間に話したことは

3Qからリスクを負ってどんどんボールを奪いにいくディフェンスをしようと思ったのですが、それがなかなかうまくいきませんでした。でも4Qではうまく出せたので、特に話したことはないです。

――4年間のラクロスを振り返って思い出に残っていることは

試合に勝ったり自分が活躍したりもそうなんですけど、朝起きて練習行ってというルーティーンがあしたからなくなるという実感がないです。

――チームメイトと新チームに一言お願いします

チームメイトには感謝しかないというか、4年間ずっと嬉しいときも辛いときも一緒にやってこれたので、本当に同期は誇りに思っています。後輩には伝えられることは全部伝えたので、しっかりそれを出してくれることを期待しています。

MF倉田將史(スポ4=愛知・明和)

――試合を終えての感想をお聞かせください

そうですね、悔しいです。

――FALCONSと戦うにあたってどのような対策を練られましたか

FALCONSの選手は一人ひとりの身体能力がすごく高いので、僕たちはチームで結束してディフェンスからオフェンスにつなぐだとか取られたらディフェンスにすぐ戻るだとかそういうところで、個の技術ももちろんですがチームとしてやっていこうと準備してきました。

――試合全体を振り返っていかがでしたか

ディフェンス時間が長くなってしまってクリアもあまり成功しなかったのがMFとして僕個人として悔しかったなと思います。そこでの流れを引き戻すためにオフェンスで流れを取り切れなかったのがいけない部分だと思いました。

――フェイスオフについては

もっと早くから修正できたと思うのですが、ウイングの選手たちとあまりコミュニケーションが取れなかったのが敗因でした。

――FALCONSペースでの試合でしたが選手同士ではなんと声を掛け合っていましたか

FALCONSの選手が強いことはわかっていたので、押し込まれたらどんどんプレッシャーにいってという話はしていました。

――試合が終わってまず何を思いましたか

悔しいなという気持ちと、もう終わってしまうのかという…。もう1試合やりたいなという気持ちがありました。

――今季のチームの強みはどこにありましたか

みんな一人ひとりが、特に4年生が主体となって厳しくやってきて、それにしっかり3年生もついてきてくれました。下級生がついてきてくれたのがチームとしての団結力につながり、しっかりと勝ち続けることができた要因なのかなと思います。

――最上級生としてのことし1年を振り返っていかがでしたか

最初の方は意見がぶつかり合ったりだとか上手くいかない部分がたくさんあったのですが、それをどんどん消化していくことで全日の舞台に立てたと思います。もちろん勝てなかったのは悔しいのですが、それも収穫でしたし、それを後輩たちは見ていたので次につなげていけたらいいなと思います。

――4年間のラクロス生活を振り返っていかがでしたか

僕は昨年からAチームとして入ることができたのですが、昨年ファイナル4で負けてしまった悔しさは忘れずにことし頑張ってきたので、ラクロス人生に悔いはないかなと。最後勝てなかったのは悔しいですけど。

――4年間共に戦ってきた仲間にはなんと伝えたいですか

本当に感謝もありますし、自分を引っ張ってきてくれてありがとうという気持ちもあります。

――後輩たちに向けて伝えたいことがありますか

ことしの僕たちの目標である『BEAT』というものにしっかりとついてきてくれたので、来季は全日の決勝でFALCONSを倒すという快挙を成し遂げてほしいなと思います。

DF島本真弦(政経4=米・プリンストン)

――きょうの試合前のチームの雰囲気はどのような感じでしたか

ことし1年間FALCONSを目標に、勝てると思えるようにやってきたので、チームの雰囲気としては勝とうと、勝てるという思いでいっぱいでした。

――開始後すぐさま点を奪う幸先の良いスタートを切りましたが、前半を振り返ってどうでしたか

そうですね。確かに1点目はよかったんですが、その後立て続けに失点してしまいました。でも前半自体はいい感じで引き返せたので、雰囲気は悪くなかったなと思っていました。自身も後半が勝負だと思っていたので、前半に関してはよかったと思います。

――ハーフタイムではどのようなことを話し合いましたか

ハーフタイムに自分が言ったこととしては、前半の終盤で段々と相手側にも疲れが見えてきていたので、こちら側は学生でまだ体力があるし、まだ後半勝負できるんじゃないかということを話し合いました。

――後半、特に第4Qでは荒れた展開となりましたが、後半を振り返って

4年生としてはもう最後の気持ちで、DFとしては是が非でもボールを落としてやるという気持ちでやっていました。1回ファウルをもらってしまいましたが。

――4年間、ラクロスというカレッジスポーツをやってきてどうでしたか

やっぱり、ずっと下手だったなというのは感じます。きょうも自分たちがやってて、相手より下手だったので、もっともっと上手になりたいなというのはあります。

――最後に、同期や後輩の方に向けて一言お願いします

自分たちがこの舞台に立つのが最も幸せなことなんですけれど、後輩にはぜひ自分たちが果たせなかった全日本選手権優勝という夢を叶えてもらえるように、今後もサポートしていきたいです。

AT須賀航平(先理4=宮城・仙台二)

――試合を終わられていまのお気持ちはいかがですか

FALCONSに勝つということを今まで目標に掲げてやってきましたが、勝てなくて、本当に相手の方が1枚も2枚も上手だったと思います。悔いはもうありません。

――試合を振り返ってみてはいかがですか

序盤はオフェンスの機会が少なくて、ディフェンスが必死に守ってくれていたのですが、あまりにも少なかったので難しい試合でした。

――6-14というスコアを振り返ってみてはいかがですか

4Qになって点が入ったのは、捨て身の覚悟で取りにいったものであったので、相手も自由にさせて点を挙げられてしまいました。そう考えると、3Qまでにもっと点を取れるようにしないとなかなか勝てなかったと思います。

――目標としてきたFALCONSと対戦してみて大きな違いはどこでしたでしょうか

練習試合でやったときに比べてはギアの入り方であったり、グランドボールでボールを取りきれなかったりと、非常に個の強さの違いを感じました。

――4年間のラクロス人生を振り返ってみていかがですか

本当に長かったです。理工学部ということで、授業で抜けてしまったりチームには迷惑をかけていたので、同期のみんなには頭が上がらず「ありがとう」と言いたいですね。

――4年間で印象に残っている試合はありますか

ことしのリーグ開幕戦の慶大戦ですね。ここまで勝ち上がってきましたが、今まで勝ち切れることができなかった開幕戦、慶大戦で自分たちのラクロスができて、大差で勝てたことが自信になりました。

――今後ともラクロスの方は続けられますか

続けるつもりはなくて、ラクロスで培った経験をもとに草野球界に復帰しようと思います。

――最後に後輩に向けて一言お願いします。

指導などはしてなかったのですが、いろいろと話相手になってくれる後輩が多くて本当にいい後輩でした。「来年はFALCONSを倒して日本一になってください」と伝えたいです。

DF恒川健太朗(スポ4=千葉)

――きょうの試合前のチームの雰囲気はどのような感じでしたか

過信ではないですけれど、ここまでいろいろやってきたので、その力を出すだけだと。相手はFALCONSですが、しっかり倒して日本一を獲ろうと、勢いのあるいい雰囲気で臨めたんじゃないかなと思います。

――開始後すぐさま点を奪う幸先の良いスタートを切りましたが、前半を振り返ってどうでしたか

前半はなかなかいい試合をしていたと思います。オフェンスも少ないチャンスの中で点を取ってくれましたし、ディフェンスも相手の攻撃時間が長かったですけれど、そんなに失点がかさむことなく、前半だけ見ればまずまずいいスタートを切れたんじゃないかなと思います。

――ハーフタイムではどのようなことを話し合いましたか

前半よかったので、それの継続ということと、あとはやはり第3Qでいかに点差を縮めるかというのが勝負だと監督からも言われました。

――後半、特に第4Qでは荒れた展開となりましたが、後半を振り返って

第3Qでこちらが点を取ろうとプランとして考えていましたが、逆にDF陣が隙を見せてしまったので、第4Qではそれをいかに対策するかということに加え、1点でも多くとって最後まであきらめずに、という感じでした。荒れたというより、激しさが増した感じです。

――4年間、ラクロスというカレッジスポーツをやってきてどうでしたか

通して考えると、4年間早かったなと。ラクロスを元々知らなかったのですが、みんなスタートラインが一緒で0から始めるスポーツで、Aチームは日本一が目指せる環境にあるところに惹かれて部に入りました。その魅力は最後まで変わらなかったですし、4年間、最後は負けてしまいましたが、悔しさが残るというよりは、やりきったという感じが強いです。それにここまで来れたことで、いままでやってきたことは間違っていなかったんだなということを改めて実感できました。

――最後に、同期や後輩の方に向けて一言お願いします

同期は本当に最高の仲間です。いつも励ましあったり怒ったりと、同期にしか言えないようなことを常に言い合えたし、それがいい刺激になってみんな切磋琢磨できたという点は本当に感謝しています。後輩に関しては、Aチーム、ベンチに入ったメンバー、スタンドで観ていたメンバーと、少なからず悔しさ、「もっと出たかった」、「来年はあのピッチに立つ」などといったそれぞれの悔しさをずっと忘れずに、向上心を持ち続けてラクロスに取り組んでいってほしいと思います。

DF長谷川雄大(スポ4=愛知・明和)

――試合には敗れてしまいましたが、いまのお気持ちをお願いします

本当にFALCONSが強かったなというのが正直な感想です。

――試合前はどのような意気込みで臨まれましたか

きょうが自分たちにとってシーズン当初から目標にしてきたところであって、きょうがスタートであって、みんなも気持ちを入れ込んできたのですが、結果は…という感じですね。

――守備の時間帯が多くなりましたが

相手の特徴としてフルフィールドオフェンスで、相手のロングが積極的に上がってくる形で、上手く自分たちがオフェンスにつなげてもターンオーバーされたりだとか、すごく受け手の時間帯が長くて。また自分たちもボールを奪えずという形で、ディフェンスの時間も長くて失点がかさんでしまったという感じです。

――苦しい戦いになりましたが、第4Qではオフェンス陣がワセダの意地を見せてくれましたね

本当に自分たちのオフェンスはすごく信頼できる選手ばかりで、自分たちがディフェンスでボールを奪ってクリアだけしっかりすれば、オフェンスが点を取ってくれるだろうなと信頼していたので、それは当然の結果かなと思います。

――4年生ということで、きょうがラストマッチになりました。4年間を振り返っていかがですか

そうですね、特にいろんな想いをしてきて。このメンバーって本当に刺激的な人ばかりで、自分を成長させてくれる環境であったかなと思います。

――同期のみなさんへ言葉はありますか

本当に「ありがとう」という言葉に尽きるかなと思います。自分に対して叱咤(しった)激励の言葉だったりだとか、自分がここまでやってこれたのは同期の支えがあったからであって、本当に力になる存在だったかなと思います。

――下級生に向けて一言お願いします

ことし頑張ってきたつもりだったのですが、まだまだ足りなかったということでFALCONSに負けたという結果になったと思います。自分たちの時以上に頑張るというのを見せて、そうすれば日本一に近くなるのかなと思うので頑張っていってほしいなと思います。

DF藤岡憲二(政経4=東京・早大学院)

――試合が終わったいま、率直な気持ちを教えてください

やっぱり日本一を目指していたので、悔しいです。

――きょうの試合を振り返って

前半を5点で抑えようという目標をディフェンスはやっていました。前半が終わって、5-2でプラン通りだということで、このままのペースで行って、最後にギアを上げようという話をしていたのですが、第3Qで一気にやられちゃってその流れでずるずるいっちゃった感じでした。

――FALCONSの印象は

やっぱりミスをしないし、パスを狙っているところもすごく際どい所をどんどん出してくるので、うまいなという印象を受けました。

――自身のことし1年間を振り返って

ことし、僕はDFリーダーという役職を任せていただいて、基本的にはディフェンスの戦術の面をいろいろ考えてやっていたのですが、きょうの試合に限って言うと、第3Qでやられてしまったのは自分自身、もしかしたら何か戦術の面で欠点があったのかなと思います。

――ことしのチームについて

4年生一人ひとりがチームを引っ張っていこうという意識がすごくあったので、それを見て、下級生がついてきてくれた、そういうチームだと思っていますので、いいチームでした。

――4年間を振り返って

あっという間でした。

――今後ラクロスは続けられますか

まだ先のことは全然考えていないので、わかんないんですけど、ラクロスをやるやらないにしてもこれからもワセダラクロスは応援していこうと思います。

――ワセダラクロス部で得たものは何ですか

難しいですね(笑)。正直、いろいろありすぎて分からないです。たくさんあります。

――後輩の方々に伝えたいことは

きょうやって思ったことは、やっぱりFALCONSは強いなと。ことし1年厳しくやってきたのですが、それでも勝てなかったということで、来年以降FALCONSを倒して、
日本一になってもらいたいです。

AT柳田諒(社4=東京・早実)

――準優勝となりました。試合を終えて感想を

悔いが無いと言ったら嘘にはなるんですけど、自分たちのやりたいことをやり続けてこられた1年間だったのでその点では「あの時ああしていれば良かったな」という反省や後悔は無いので、やり切ったという充実した気持ちです。

――大一番の一戦になったかと思いますが、試合前はどのような気持ちで臨まれましたか

僕としてはこういう大舞台には慣れている気持ちだったので、個人的にというよりも周りにいかにいつも通りのプレーをさせられるかという気配りは自分の中で意識していました。

――FALCONSに対してはどのようなゲームプランを

地力があるチームなので、前半に点差を離されてしまうとそこから逆転するのは難しいと思っていたので、入りからトップスピード、フルスロットルでいこうというゲームプランは考えていました。

――ワセダらしくないパスミスが見られた印象ですが、立ち上がりに関しては

自分たちの集中力が切れていたというよりも、相手のプレッシャーがいつも以上に強くて、ミスを誘われたというか相手にしてやられたなという感じはあります。

――相手のFALCONSに関して、練習試合で対戦した時との違いは

こういう舞台への場慣れだったり、相手の試合への入るときの感覚だったりというのは、すごく研ぎ澄まされているなというのは感じました。

――相手のフィジカルに関しては、今まで対戦してきたチームには無いレベルだったのでしょうか

はい、それは本当に。試合を通して最も感じた部分でもあります。ACL戦と比べてみても、「これがFALCONSか」と実感したというか、良いチームだなと思います。勝負どころの共有だったり、どこで点を取るか、逆にどこで点を取らせてはいけないかというのがどのチーム以上にできていて、同時にグラウンドボールへの切り替えはの速さというのは部分に関しては、強いチームほどそういう根っこのところが忠実にできているなというのは戦ってみて感じました。

――きょうのオフェンス陣への評価は

きょうの試合のみならず、1年間いっしょにやってきて、言うべきことは全て言ったつもりだったので、周りには「信じている」と言ってきました。そのなかで最初は僕だったり忠平(裕司、スポ4=埼玉・松山)、倉田(將史、スポ4=愛知・明和)ら4年生が決めていたんですけど、最後の2点で畑田(峻希、スポ2=福井・若狭)が決めてくれて。きょうは別に泣くつもりはなかったんですけど、今までやってきて良かったなというか、この1年間厳しく言ってきたこともありそういう思いが伝わったなって、心強い後輩だなっていうのは感じました。

――後半大差をつけられたなかでも、AT陣が最後まで点を取りに行く姿勢を見せていたことは意識が共有できていたのではないでしょうか

きょうの試合に入る前に、色んな方から応援のメールやメッセージを頂いて、そのなかに「最後まで諦めるな」という言葉が一番多くて、そこはみんなに常にタイムアウトの時に言っていましたし、何かここの江戸川陸上競技場にワセダらしさを残したいなって、その一心でやりました。

――FALCONSのポゼッションの高さからなかなか攻めさせてもらえませんでした

それこそすごく地力の差かなと感じた部分です。相手がミスしないと自分たちのボールにできないというところで、向こうの方が1枚も2枚も上手だったのかなと感じました。

――これまでの4年間を振り返って

高校まではずっと野球をやっていたんですけど、ラクロスというスポーツに変えてみて、新しいフィールドでチャレンジできたことに関して、ラクロスやその部活や組織に対し感謝の気持ちでいっぱいです。

――オフェンスリーダーとしての今季1年間を振り返ってみて

これまでとは周りも環境も違いますし、自分の立場も違ってきたなかで、今までとは違った部分で喜びを感じることができたシーズンだったかなと思います。きょう勝てなかったことで全てが否定されるわけではないんですけど、やっぱりどこか足りなかったのかなと。後悔ではなく反省はしています。どこか妥協がチームの中にもあって、「ある程度ここまでやったから大丈夫だろう」って終わらせてしまうことによって、その積み重ねがやはりこういう試合で大差を生んでしまう原因になるんだなと、いまは身に染みて感じています。

――1年間チームを引っ張ってきた左官佑樹主将(スポ4=千葉・市川)への想いは

左官のマメさだったりラクロスへの熱い思いや真剣さに刺激を受けた1年間だったので、「僕を奮い立たせてくれてありがとう」と伝えたいです。

――4年間一緒にやってきた同期に対しては

同期無しではここまでやってこられなかったですし、僕がリーダーとなった以上周りがサポートしてくれるという環境を同期がつくってくれたということもあります。プライベートでもそうですけど、部活を通して一緒に成長できた仲間だなというのはすごくいま思うところです。

――後輩へ託していきたいこと

引き継いでいってほしいこととしては、ことしは練習メニューや体制を含め変更したところが多くそれがある程度結果につながったとは自分自身思っているところなので、それは良い部分として残していってほしいなと思います。肌で感じてほしかった部分と言えば、昨年は1個上の代でこの舞台を目指していた中でファイナル4で負けてしまって、目標設定やその目標のために何をすべきかというところでどのシーズンまでに何をすべきかという具体的な目標が立てづらかったことがあったので、下級生に関してはここまで勝ってこれたということを財産にして具体的に細かく細かく目標設定だったりステージに応じた課題を見つけて設定していってほしいと思います。

――来季のオフェンスリーダーに向けて

オフェンスリーダーにはいろんな役割があって、点を取らなきゃいけないことやチームのオフェンスをつくっていかなければいけない、また幹部としてスタッフにも気を配らないといけないという側面もあるんですけど、それを全部やってこそ自分自身もそうですがチームも成長できると思うので、何からも逃げずに向かっていってほしいなと思っています。

MF山口大貴(スポ4=東京・成城)

――きょうの試合、外から見ていてどのように感じましたか

本当にFALCONSが強くて自分たちはできることをやったんですけど、届かなかったですね。

――どのような点に差を感じましたか

チーム力は自分たちの方が上かなと自負しているんですが、個人個人の能力がすごくてそこがかなわなかったことと、あとはFALCONSが珍しく戦術的にやることを決めてやってきたので、その戦術プラス個人力が合わさったところで届かなかったかなという印象ですね。

――山口選手も出場された練習試合ではワセダが勝ちました。きょうの試合との違いはありましたか

ことしで6連覇になるので経験もあって「ここは緩めるところだ」「ここは畳み掛けるところだと」と勝負所も分かっていたりして、そういう部分に練習試合との差を感じました。

――これまでの4年間振り返ってみていかがでしょうか

長かったようで短かったような、やっぱり短かったですね。最初は朝5時に起きるなんて無理だと思っていたんですけど、やってみたら意外とできたり。あっという間でしたね。

――最上級生としてのこの1年間は

僕自身のことを言うと、今までレギュラーじゃなくてきょねんはBチームだったので、まずは自分がうまくなってAチームに定着しようという思いが強かったです。なかなか全体的なことは見れなかったんですけど、まずは自分が頑張ってあとは結果的に全体につながればなと思っていました。幹部陣を初めとした人たちがチームにコミット、寄与してくれて感謝しています。

――1年間チームを引っ張ってこられた左官佑樹主将(スポ4=千葉・市川)に対して

熱いことには熱い人なんですけど最初は喋りもうまくなくて思いを伝えられない口調だったんです。最後の方は威厳も出てきて喋りもうまくなっていって、僕らの象徴的なキャプテンになってくれて。最初は本当に大丈夫かなって心配もしていたんですけど(笑)、終わってみたら最高の主将だったなと思います。

――4年間一緒にやってこられた同期について

僕らの代は少なくてプレーヤー14人とスタッフ5人ぐらいだったんですけど、その中で一致団結できて新人戦から戦ってこれたので満足しています。上でもなく下でもなくこの同期で良かったかなと思っています。

――ケガからチームを離脱してから、どのような形でチームに貢献することを心掛けてきましたか

僕はうるさいキャラなので、ベンチに入れてもらって点が入ったときは周りを巻き込んで喜んで、失点してしまったときはもっともっと巻き込んで鼓舞する役というか、ベンチを温める作業をしてきました。ベンチウォーマーという役割に徹しました。

――ラクロスでの経験から得たことは

たくさんありすぎて何て言えばいいかな。もともと挑戦できる環境に惹かれてこの部活に入ったんですけど、ラクロスはスタートラインもみんな一緒だし、その中で挑戦する環境や機会を与えてくれて、成長させてくれた場でした。社会に出てからも挑戦させてくれるとは思うんですけど、こんなに一つのことに専念させてくれたことですね。

――後輩へ託したいこと

雰囲気づくりというのは表面的なことのように見えて実は本質的なことかなと自分は思っていて、下級生は少しメンタルが弱いというか、特に同じポジションだった後輩たちはすぐ萎えちゃうというか自分の世界に入っていっちゃうんですけど、そういう時こそカバーし合って良い雰囲気をつくって、練習や試合をつくってほしいです。良い雰囲気と言っても、だれるとかじゃなくて厳しくしつつも褒めるということしの良さを継続していって、来年以降は自分たちを越えていってほしいです。

――越えていってほしいというのは全日本選手権での優勝でしょうか

もちろんそうですね、日本一です。彼らならやってくれると思います!

TR小谷孝明(スポ4=鳥取東)、TR石橋梨紗子(スポ4=東京・小松川)、TR荒井凌佑(スポ4=東京・武蔵野北)

――きょうで引退となります。いまのお気持ちをお願いします

小谷 FALCONSが強すぎましたね。うちの選手も厳しいトレーニングを積み重ねてきましたが、相手はそれを上回る強さだったと感じています。

石橋 今季は主将をはじめ、4年生が厳しくもしっかり引っ張って日本一へ向かって行く姿を間近で見ていました。みんなの頑張っている姿を見て、私も頑張ってくることができました。そういう意味で、後悔はないです。

荒井 正直言って悔しいですけど、うれしい気持ちもあります。それは厳しいゲーム展開でも、選手たちが足をつることなく最後まで戦ってくれたことです。自分が作ってきたフィジカルトレーニングが間違っていなかったという証明なのかなと思うことができました。

――トレーナーという立場として、特に大切にして取り組んできたことはありますか

小谷 今季は日本一という目標を明確に掲げる中で、どんどん練習量が増え、中身も激しくなっていきました。その中で選手が頑張り過ぎてケガをしてしまわないようにコントロールすること、コミュニケーションを取っていくことを心掛けていましたね。

石橋 役職についていない点を生かして、メディカル担当とストレングス担当の仲介役を果たせるように考えていました。また、困っているところを助けられるような役回りを目指していました。しっかりサポートできたかはわかりませんが、結果がついてきたのでこのチームにいられて良かったと感じています。

荒井 まとまっちゃったじゃん!もう全部言われちゃったよ(笑)。

小谷 それぞれが担当分野に分かれるので意見が食い違うこともありましたが、それも良かったと思います。ストレングス担当の凌佑(=荒井)のおかげで、選手のみんなは最後まで走り切れました。

荒井 トレーニング内容を作っていく上で、選手の意見やフィードバックを大切にして取り組んできましたね。

――後輩へ向けてのメッセージはありますか

荒井 トレーナーに対しては、もっと詰めていける部分があると思います。まだまだ高校生の部活のようにとらえている部分があります。プレーヤーに対してはウエイトだけでなく、グラウンドでどれだけ走れるかというところを手を抜かずにやってほしいと思います。

小谷 幹部陣が引っ張っていくのに対して、外れていってしまう選手も中にはいます。そこを4年生がサポートして、しっかり一つの方向へ向かってほしいと思います。頑張り過ぎてしまう選手を、プレーヤー、スタッフ全員でコミュニケーションを取りながら支えていってもらいたいですね。

石橋 Aチームだけでなく、BチームやCチームの選手も活躍を目指して頑張っていってほしいです。チーム内で温度差が出てしまうこともあるかもしれませんが、一丸となって盛り上げてほしいですね。トレーナー陣は人数が少なくなってしまいますが、頑張ってくれている後輩には本当に期待しています。

MG小野夏実(人4=岡山操山)、MG野村恵里(人4=東京・晃華学園)、MG廣真里奈(スポ4=群馬・前橋女)

――きょうの試合を振り返っての率直な感想をお願いします。また、選手たちを見てきたなかで、いつもと違って見えた点などはありましたか

野村 勝ちたかったです。終盤も点差が開いていた中でも最後までずっと「勝ち切れる!勝ち切れる!」と言っていたので、最後の3分、2分、1分まで誰一人と諦める気持ちは持っていなかったと思いました。

 最後の最後までゴールに向かっていくオフェンスの姿だったり、ボールを奪いに行くディフェンスの姿を見て、練習でやってきたことや、試合でやってきたことを全部出し切ろうとしている選手の姿を見ることができたと思うので、良かったなと思いました。

小野 最後まで追いつかなきゃいけないという姿勢で、これまでやってきたことはどうしたんだとか、ちゃんと気持ちを持っていこうとか、選手の強気で攻めていくところを見て本当に頼もしいなと思いました。

――きょうを迎えるにあたって、特別に気を付けていたことなどはありますか

野村 いつも通りで、着飾ったことは考えてなかったです。ボックスからは、いつもと気持ちは変わらないけど、いつも以上に声は出ていたかなと思います。選手目線でというか、一緒になってチームを盛り上げることができたかなと思います。

小野 いつも以上にタイムを細かく言ってみたりだとかはしていました。

――今季は選手からの要求も高かったと選手自身も語っていましたが

小野 つらいと思う時もありましたけど、こういうふうに全日本選手権の決勝まで連れてきてもらって感謝しています。

野村 そうですね、プレーヤーが要求をするだけではなくてちゃんと結果を伴ってくれたので良かったです。

 求められたものがちゃんと選手のためになっているなと目で見てわかる時は、やって良かったなと思いました。

――チームを支えてきて印象的だった試合はありますか

 ファイナル4が一番印象的でした。誰一人として諦めていない気持ちが伝わってきたし、応援席もここで終わるわけがないという感じで声を出してくれていたのが印象的でした。

野村 同じですね。サマー(新人戦サマ―ステージ)の時も準々決勝で東大にあたっていて、そこでも競った試合を勝って準決勝へ進んだということだったので、やっぱり東大というのはなかなか勝てない相手だった印象です。その集大成として、4年生の時に勝ち切れたというのがワセダの強みだと思いました。勝ち切れてよかったというのが印象的でした。

小野 開幕戦は慶大で、早慶戦も勝てる勝てると思ったところで同点に終わってしまって負けたような雰囲気になりました。もちろん、慶大も私たち早大も意気込んで練習に取り組んできたんですけど、まさかあの点差で勝てるとは思っていなくて。あの時は本当に、やってきたことは間違っていなかったんだなと思いました。

――4年間一緒に歩んできた同期の方へのメッセージをお願いします

野村 この学年でよかったなと、本当に思います。浪人して良かったなと思います(笑)。

 この学年でラクロス部に入部して、きょうまで一緒に戦ってこられて本当に良かったなと思います。

小野 素晴らしい先輩や後輩、コーチ、同期に恵まれて本当に幸せだったなと思います。

――最後に早大ラクロス部の後輩に向けてメッセージをお願いします

 本当に頼もしい後輩たちだったなと思います。マネージャーの子とかに、「4年生がいなくなったらどうしましょう」とか言われるんですけど、自分たちのやりたいように自分たちらしくワセダラクロス部をつくっていってほしいなと思っています。

野村 私も一緒で、彼らには期待しかないですね。来年も、もっともっと良いチームになってくれるはずだし、その結果を来年の試合会場で見せてもらいたいなというメッセージを送ります。

小野 特に惇(DF中林惇、スポ3=東京・城北)が率いる3年生には期待をしています。今回も試合に多く出ていましたし、いつも頼もしいです。3年生はまとまりがあるので、日本一を目指していけるんじゃないかなと思います。私自身、とても大好きな学年なので期待しています。

AT岸本僚介(政経3=東京・早実)

――試合を終えての感想をお聞かせください

いやもう、素直に悔しいです。

――FALCONS戦に向けてどのような準備をしてきましたか

FALCONSが個でいえば格上なのはわかっていたので、一人ひとりができるだけ追いすがるというか勝てる部分で勝っていこうという話はしていました。

――試合を通して押し込まれる場面が多かったように見られましたが、試合全体を振り返っていかがでしたか

練習試合では勝っているのですが、そのときはFALCONSのディフェンスに対してオフェンスは点が取れていました。そこをFALCONSは対策をして長い攻撃をしてきたのではないかと思うので、相手の作戦がうまかったのかなと思います。

――優勝にあと一歩届かなかった要因はどこにあると思いますか

それはもう下級生です。

――ここまで無敗で戦ってきた今季のチームの強みはどこにありますか

4年生、チーム力ですね

――逆に、これから伸ばしていくべきポイントはどこにあると考えますか

いっぱいあるのですが先ほど届かなかった要因に下級生といったのですが、とにかく個々の力が全然足りていません。来週から練習があるのですが、しっかりやっていきたいです。

――4年生はきょうで引退となりますが、4年生への思いは

そうですね、色々迷惑かけたと思います。

DF中林惇(スポ3=東京・城北)

――試合を終えての感想をお願いします

負けて悔しいことは当然なんですが、自分たちができることを最大限にやろうとしてそれに近い形でプレーできたのでそんなに悔いはないです。

――きょうの試合前は特別に緊張されたりということはありませんでしたか

今までのどの試合よりも緊張しましたが、とはいえ自分はあまり緊張しない人なので(笑)、わりと平常心で挑めたかなと思います。

――実際に先制をするなど序盤は王者相手に肉薄した内容だったようにも感じました

すごく相手のオフェンス時間が長いなかで、自分たちが耐えていればきっとチャンスはくるだろうという気持ちで、ボトム3人、MF3人、G1人の計7人で耐えて守れていたのかなと思います。

――その後中盤から相手のペースに飲まれてしまいましたが、失点の度にDF陣で声を掛け合う姿も見られました。具体的にどういったことを話されていたのですか

味方が(相手選手に)抜かれてその補助的な意味で最後に飛びきれていないということを話したりして、それに対してはわりと試合中に修正していくことができたのかなと思います。

――厳しい状況のなかでもG服部選手(俊介、スポ3=東京・早稲田)が好セーブ連発でチームを盛り上げていましたね

本当に助かりました…。もう信頼しているとかいうレベルではなくて、安心してここは止めてくれるだろうというシュートでも余裕で止めてくれるので、本当にありがたいです。

――FALCONSと対戦して感じたことや、FALCONSとの差とはどんなところだと思いましたか

試合のキーとなるのはクリアとグラボを取るということでした。そこはチームで話し合っていましたが、FALCONSの方はクリアも成功していましたし、こっちはこっちでオフサイドがあったりとミスをしてしまい、そこの差が大きいと思います。

――グラウンドボールが取りきれないというのは相手の巧さもあったとは思いますが、反省点を挙げるとしたら

グラウンドボールが起きた瞬間に人数をかけるということができていたかと言われると疑問が残りますが、それ以上に相手のスクープ技術が異常に高かったり、取った後のキープであったり、そういう個々の能力も相手が上でした。

――今季は周囲からも「ワセダは強い」という評価を受けてきたなかで全日本選手権でも社会人チームを倒し、ワセダとしては16年ぶりの決勝進出でした。日本一には届かなかったものの準優勝という結果についてはどのように思われますか

自分には来年もあるんですが、実は(来季勝っていくための)きっかけを試合中につかめたように思います。具体的に言うと結果的に自分たちのできることはしていたのですが、それ以上を出さないとFALCONSには勝てないということですね。一人ひと