【連載】インカレ直前特集『証』 第3回 永田奈音×齊藤孝佳×羽諸大雅

男子ハンドボール

 対談第3回目は永田奈音(スポ4=宮崎・小林秀峰)、齊藤孝佳(人4=城北埼玉)、羽諸大雅(スポ3=千葉・市川)にお話をうかがった。キーパーを務める三人がことしのワセダの戦い振り返る。

※この取材は10月16日に行われたものです。

「無様な終わり方はしたくない」(齊藤孝)

現在の練習について話す齊藤孝

――秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)を振り返っていかがですか

羽諸 じゃあ先輩から。

齊藤孝 良かった点は連敗したところから自力で持ち直したというところです。ただリーグが始まる前、締まりがなかったというか、緊張感がない中で練習していて、正直自分自身あまり勝てるビジョンが見えなかったところが良くなかったところですね。

永田 (齊藤孝が)言ってくれたこともそうですし、実力的にも春は関東一を取っていますし申し分ないはずなんですけど、気持ちのところやチームメイト同士の関わり方がまだ甘かったというのが、この結果につながったんだと思います。

羽諸 そうですね。2人がおっしゃったことと一緒です。

永田 ずるい。

羽諸 終始これでいく(笑)。

齊藤孝 自分の意見を言いなさいよ(笑)。

――秋季リーグで印象に残っている試合は何ですか

永田 逆からいこう。

羽諸 やっぱり筑波大戦じゃないですかね。まあそのときは(全日本学生選手権・インカレで)当たるとは思っていなかったですけど。大差で負けてしまって、今年一年始まって経験したことないような感情を味わったのが筑波大戦だったので、印象は大きいですね。

齊藤孝 僕は国士舘大戦ですね。ベンチインはしてなかったんですけど、外側から見ていてディフェンスもすごく機能していました。そのとき国士舘大は調子がよかったので、そういう相手にあれだけ点差をつけて大勝できたのは大きかったし、外にいた人もベンチに座っている人も出ている人も、一体になって試合に臨んでいたので、ああいう試合をもっともっとできればいいなという意味で印象に残った試合ですね。

永田 連勝が始まるきっかけになったのが日体大戦だと思うので、個人的には日体大戦ですかね。筑波大を倒している日体大に大差で勝てたというのは今季のリーグ戦の始まりだったのかなと思っていて。やっとそこでワセダらしさが出たのかなと思ったので、やっぱり印象的ですね。

――春から成長した点は何でしょうか

永田 キーパーの統括をやらせてもらっている立場から言わせてもらうと、キーパーは少しだけど全体的に成長しているかなと思います。今回孝(齋藤孝)はあまり出番がなかったのでなんとも言えないんですけど、僕は羽諸が何かあったときの控えだから、止められなかったら話にならないので、その中で日大戦で結果を出せたのは自分の強みになりました。羽諸も最高セーブ率が春より秋の方が高かったというところでキーパーの成長はあったと思います。

羽諸 戦況が違うのであまり比較はできないですけど、連敗が続いた中で立て直す力は発揮できたのでそこは成長なのかなと思います。

齊藤孝 そうですね。同じです。

――現在の練習の雰囲気はいかがですか

羽諸 一番に感じるのは4年生が以前に比べて声を出しているなという印象はありますね。良いことだなと思います。

――やはり4年生は意識の変化があったのでしょうか

齊藤孝 俺は4年生自身が変化したというのはあると思います。やっぱり最後だし、こんな無様な終わり方はしたくないという気持ちもすごく強いから、多分練習をしっかり見直していこうというのはみんな思っていると思います。

永田 ただそこに下級生がどれだけ付いてきてくれるかというのが大事になってくるかなという気はします。声出しとか4年生が率先してやっていても下級生が出てないときがあるので。そのあたりはチームで徹底したいかなと思います。

――キーパーのみなさんは別メニューで練習することもありますか

永田 一応ありますね。その都度やりたいことを聞くこともあるんですけど、一週間の始まりとか、体がしんどいだとかいうコンディションも含めてみんなで話し合いながら決めていくという感じです。

羽諸 みんなというか僕と奈音(永田)さんだけですよ。

永田 (笑)。もうちょっと中村(匠、スポ1=千葉・市川)とか孝とか意見を出してくれるとね。

羽諸 僕ら以外二人はシャイなので(笑)。

齊藤孝 内向的ですね。

――好きな練習メニューや嫌いな練習メニューはありますか

齊藤孝 好きなのはゲームとかですかね。試合形式のやつは好きですね。

永田 そうなんだ。

齊藤孝 やっぱヒリヒリするじゃん。嫌いなのは10分間走ですね。

永田 ラントレね。

齊藤孝 2、4、2分とかならいいけど、10分間は好きじゃない。

永田 あれ嫌いじゃね、シュート練習。

齊藤孝 あー、うん。

永田 コートプレーヤー陣がメインで、「こういうシチュエーションのシュート練習ね」みたいに決められると、「いやこんな状態で打ってこねえよ」という気持ちはキーパーからはたまに出るので(笑)。「サイドシュートでこんなにフリーで気持ち良く打ってくることほとんどないだろ」みたいな。あれは嫌いですね。

齊藤孝 極端に角度狭くしたあとのカットインとかやめてほしい。試合だったらいいけどもう当てにくるのわかっているから、練習でバンバン当てられると、「マジか」ってなる(笑)。

羽諸 僕の好きな練習はストレッチですね。

齊藤孝 練習じゃないじゃん(笑)。

永田 嘘だろ絶対(笑)。

羽諸 早くストレッチこないかなって。

永田 終わりのやつね。気持ち良いやつ。俺が提案するストレッチ全部逃げるじゃん。(笑)

羽諸 (笑)。

――ハンドボールを始めたきっかけは何ですか

羽諸 じゃあ球歴の長い先輩(永田)から。

永田 姉が始めたのがきっかけで。小学校のときに姉が始めて、自分は何もやってなかったんです。そのとき遊び相手が姉しかいない状態だったので、自分も行ってみるかという感じですね。始めたのが小3くらいですね。

齊藤孝 僕は中1からなんですけど、二つあって。部活をいろいろ見学しているときに、小学校の頃からめっちゃ仲良かった先輩が、ハンド部にいて誘われました。あともう一つは最初陸上部に入ろうと思っていたんですけど、練習が単調で全然おもしろくなさそうだったのと、陸上部に一緒に入部しようとしていたやつと人間関係でゴタゴタがあって面倒くさいなと思って、ハンド部に、っていう感じですね。

永田 消去法(笑)。

羽諸 僕はやってみておもしろそうだったからですね。以上です。

永田 本当かよ(笑)。

羽諸 中1で体験みたいのに行って。投げるの好きだったのでやってみて、「ああいけるな」っていう。

――その中でキーパーを始めたのはいつですか

永田 羽諸はもともとコートプレーヤーだもんね。

羽諸 僕は高1からキーパーを始めました。極力動きたくないからです。それに尽きますね。

永田 走りたくないって言ってたね(笑)。

羽諸 中学のとき、コートプレーヤーで攻めているじゃないですか。で、ふと後ろを見るとキーパーは立っているだけなんですよ。「ああいいな」と思って(笑)。高校で続けるなら絶対キーパーやろうと思いました。

齊藤孝 僕ももともとコートプレーヤーです。中1の終わりくらいに先生からキーパーやれと言われて。やるしかなくてやって、今に至る感じですね。

永田 もともと一人しかいないポジションっていいなと思っていたんですけど、小学校のとき身長が高い方だったので、コートプレーヤーをやっていました。でも初めて出る大会の前くらいに監督からいきなりお前キーパーやれと言われて、そこからキーパーにハマっていった感じですね。

「キーパー会もやりました」(羽諸)

羽諸のコメントは永田にカットを求められた

――では、お互いの他己紹介をお願いします

羽諸 下ネタはありですか。

永田 それはあかんやつだろ(笑)。だいぶ切ることになる(笑)。

一同 (笑)。

永田 羽諸は練習前とかに練習メニューの話をすると、「こいつこういうことまで考えているんだ」とか、「こういう動画とか本とか読んでるんだ」みたいなことがあるので、面倒くさがりなのか真面目なのかわからないです(笑)。

齊藤孝 「めちゃくちゃ頭良いなこいつ」みたいな感じです。

羽諸 いやいや(笑)。あざっす(笑)。

齊藤孝 考えがすごく深いなとは思うけど、部活以外で絡むと意外と子どもっぽいっていう。真面目なときは真面目だけど、子どもっぽいときはありますね。

羽諸 それいいっすね。無邪気みたいな。両方兼ね備えている(笑)。

一同 (笑)。

羽諸 孝さんは金払いが良いなって。

齊藤孝 カットで(笑)。使えるやつ探してよ。

永田 結構不器用なんです。こっちから見たら、そんなことまでしなくていいじゃん、って思うんですけど、必死にやっているところはありますね。

羽諸 ストイックですね。

永田 一年生のとき、多分僕らの代でこいつが一番下手くそだった中で、必死にやっていってやめずにここまで続けているのはやっぱり尊敬します。何より一般入試で(ハンドボール部に)入ってきて、入ってきた理由を、「ワセダでハンドボールをやりたいから」と言っていたのがすごく印象的なので、同期として思う部分はありますね。

齊藤孝 めっちゃ恥ずかしい(笑)。普段いじられることが多いのでこういうこと言われると反応に困りますね。

永田 ちょっと気持ち悪いですけどね(笑)。

齊藤孝 奈音はそうだな。

永田 …お前やめろよ(笑)。

羽諸 (シュートを)めっちゃ痛がるんですよ。キーパーのプロテクターのようなスパッツがあるので、それつけた方がいいと思います。

永田 今更?あと1カ月だよ(笑)。

羽諸 インカレはあれつけて頑張ってほしいと思います(笑)。

齊藤孝 自分は高校のとき全国大会に出ていなくて、夏のインターハイ(総体)で奈音の高校・小林秀峰と興南がやっているのを見ていました。「こいつらタメだけどめっちゃ上手いな」みたいに思いました。いざ入学してみると、テレビに映っていた人間が目の前にいたから、「やべえ、決勝で戦ってたやつじゃん」みたいな。すげーなって思ったのと、羽諸と被るけど、頭いいなと。経験も長いし深く考えている分、下級生や同期に的確にアドバイスしてくれるし、それはすごくありがたいなといつも思っていますね。

――4年生のお二人からみて代の雰囲気はいかがですか

永田 どこかで言ったことあると思うんですけど、プライベートなところはプライベートだし、まとまっているところはまとまっているし、そのあたりの使い分けが上手い代だとは思います。無理に関わろうとしないし、けど関わらないといけないところはしっかり関わろうとするので、そこはある意味良いところだと思います。

齊藤孝 そうですね。

――オフの日も遊びに行くことはあまりないですか

齊藤孝 ないな。

永田 何人かで集まって飲みにいくくらいだよね。

齊藤孝 そうだね。高校生みたいにずらずらとどこかに行くのはないね。

――4年生で特に仲の良い部員さんはいますか

永田 俺は基本個別行動だからなー(笑)。

齊藤孝 僕もこの人とだけ仲が良いというのはないですね。いろいろなところにホイホイ出ていくみたいな。

永田 こいつ(齊藤孝)は誰かと一緒にいたらそのままついていくみたいな。この前びっくりしたのが、帰ろうと思ったら博武(伊舎堂、社4=沖縄・興南)と飯にいっていて。

齊藤孝 きのうもいったよ。

永田 博武と孝ってそんなにサシで飯にいく印象がなかったので。

齊藤孝 まあでも上級生になってからかな、増えたのは。

永田 一年生のときの博武と孝といったら、博武が孝に一方的に怒っているイメージしかなかったので、ああ行くんだ、と思って(笑)。

齊藤孝 確かにね。単純に僕が下手で(笑)。

永田 「早くパス出せよ!」みたいな(笑)。

齊藤孝 そんなこともあったね(笑)。

――羽諸選手から見て4年生はどういった代ですか

永田 それめっちゃ聞きたい。

齊藤孝 飲みにいく仲間がいなくなるんじゃない?

羽諸 そうですね。それが一番です。ハンドボールどうこうじゃなくて。

――誰といかれることが多いですか

羽諸 孝さんが一番多いんじゃないですかね。でも純平(山﨑、社4=岩手・不来方)さん、四十宮(実成、政経4=徳島市立)さん、伊舎堂さん、バタ(小畠夕輝、スポ4=岡山・総社)さんはこのあたりに住んでいるので、結構行きますね。キーパー会もやりました。

齊藤孝 男子部女子部でキーパーだけ集まって飲むみたいな。

羽諸 やっぱり飲み相手がいないのは寂しいですね。

――飲み会ではどういった話をされますか

羽諸 孝さんのおすすめの店とか(笑)。でもやっぱりハンドボールの話になりますね。

永田 最初は真面目な話から入るよね。

齊藤孝 この間のキーパー会はお互いダメ出しをし合いました。

永田 やったわ(笑)。

齊藤孝 男女関係なく、「このプレーどういった感じでやっているの」みたいな。

永田 「それやってるときどう思ってやってるの」みたいなね。良いところもダメなところも全部言い合って(笑)。

羽諸 それが終わってから恋愛話とかね。広げていって。

永田 入りはハンドボールだね。

齊藤孝 とりあえず真面目な話をしてからだね。

羽諸 そうですね。真面目な話が結構楽しいので。

永田 「これはコートプレーヤーにはわからん」みたいな(笑)。キーパー陣の真面目な話は結構奥深いです(笑)。

――オフの日は何をされていますか

永田 寝ていますね。家近辺で過ごしています。

齊藤孝 最近だと、地元の友達や高校の友達と連絡を取り合って遊ぶことが増えて。ハンド部と遊ぶ場合はだいたい飲みなんですけど、中学や高校の友達とは飯にいきますね。

羽諸 寝ています。出掛ける意味がわからないです(笑)。

一同 (笑)。

――コートプレーヤーの中で入れ替わってみたい選手はいますか

永田 入れ替わってみたいかー。個人的は拓(高橋拓也、人4=群馬・富岡)です。やっぱり自分はガリで通っているし身長もそんなに高くないから、フィジカルで戦っていくというのは一回やってみたいなとは思いますね。

齊藤孝 俺は博武だわ。やっぱりあのセンスはすごいじゃん。あんなセンスあって動けてハンドボールできたら楽しいと思う。

羽諸 僕は四十宮さんですね。球が速いし背も高いし上手いし。入れ替われるものなら入れ替わってみたいです。

永田・齊藤孝 (笑)。

羽諸 何ですか?

齊藤孝 いや、いいと思う。

羽諸 …次いきましょう。

一同 (笑)。

「出たら死に物狂いで」(永田)

永田は組み合わせを見て3年前のインカレを思い出したという

――最後にインカレの話に移りたいと思います。組み合わせをご覧になられていかがですか

齊藤孝 マジかっていう。

永田 でもさ、羽諸はわからないと思うけど、俺らが一年生のときと似てない?

齊藤孝 似てる。そっくり。

永田 3年前だから、太田翔(平28スポ卒=北海道・札幌月寒)さんがキャプテンのときです。当たるタイミングは違うんですけど、大同大、筑波大、という組み合わせが3年前と一緒で、しかもその代も秋のリーグが6位なんですよ。結構厳しい山なんですけど、僕たちにとっては縁起の良い組み合わせなのかなと思います。

齊藤孝 筑波大がいる山で、秋リーグあれだけの差をつけられて負けてしまっているというのもあって、また筑波大かという感じはします。けどさっき奈音が言ったように、3年前と同じというのもあって縁というか運命というか、そういうこともあるんだなという感じですね。

羽諸 僕は非常に楽しみですね。一戦一戦大切に戦っていく必要があるんですけど、筑波大に関していえば、秋リーグ負けていますけどインカレで負けるとは限らないし、上手く勝ち上がっていけるんじゃないかなと思いますね。勝っているイメージができます。

――ことしのチームの強みや特徴はなんでしょうか

羽諸 オフェンスだったらやっぱり逆サイド以外どこからでも点が取れることですね。

永田 (笑)。言っとくけど、清原(秀介、商3=東京・早実)も今季31点取ってるからチームで4番目だよ。

羽諸 本当ですか。じゃあ違います。

一同 (笑)。

齊藤孝 去年と比べるとどこにでも得点源があるというのと、ディフェンスもかみ合えばというか、そんな悪くはないと思います。

永田 良くも悪くも個のチームかなとは思います。オフェンスに関してもどこからでも点が取れるイメージだし、1対1で抜かれることはだいぶ減ってきました。何より最後に羽諸がいてくれるのは大きいです。結構ディフェンスの勝負所の話をするときに、キーパー基準で考えるところがあって。そこでキーパーがある程度止められる人というのは大きいです。良くも悪くも個のチームっていうがことしのワセダかなと思います。

――インカレのキーマンは誰でしょうか

齊藤孝 3人浮かびました。羽諸、純平、小畠です。羽諸は頼もしい最後のとりでとして構えているわけじゃないですか。学生のハンドボールリーグの中で、ずば抜けて上手いと思うので安心感があるなと。純平は個性豊かというか癖が強いワセダハンドの面々をしっかりまとめてくれるキャプテン心があります。なおかつ一番ワセダらしいプレーを体現しているのが純平だと思うので、そういう姿でみんなを引っ張ってくれますね。小畠は秋リーグ前の遠征で肘をケガして、春リーグのような良い感じではないと思うんですけど、その分インカレで爆発して春リーグ以上のすごいプレーができるんじゃないかなと思っていて。やっぱり小畠がガンガン点を取ってくれると周りも盛り上がるし他の選手も楽だと思うので期待したいです。

羽諸 僕は純平さんです。オフェンスの話なんですけど、颯馬(三輪、スポ4=愛知)さんとバタさんは、キープレーヤーとかじゃなくて常に安定的に得点を多く取ってもらわないと困るというのがワセダの現状であって。博武さんは得点を取らないにしても、パス回しの中で多く貢献している部分があるんですけど、純平さんに関してはもっとシュートを打っていいのになと思っていて。球も速いしキーパーも取りづらいと思うんですよ。純平さんの得点が伸びてくれば、ディフェンスも安定してきて勝利につながると思うので、もっとロングシュートを打ってもらいたいです。

永田 結局羽諸が言ってくれたことも含めてなんですけど、誰か一人じゃなくて、僕は4年生全員なのかなという気がしています。秋リーグこの結果になってしまったのは4年生のせいだと思っていて、下級生、例えば試合に出ている選手なら羽諸や清原に責任を負わせるのは絶対にやりたくないので、下級生がのびのびやってもらうためにも、4年生が活躍しないといけないと思います。試合に出ている人数も多いですし、活躍できれば絶対勝てると思うので、4年生がどれだけチームのために貢献できるか、活躍できるかがキーポイントになってくると思います。

――その中で自分の役割はどのように考えていますか

永田 自分の役割はずっと決まっていると思っていて、一つは羽諸が調子を崩したときに自分がどれだけ止められるかです。羽諸の次のキーパーは穴だぞと言われないようにできるかどうかですね。あとはペナルティ(スロー)の阻止率です。この二点は羽諸が入ってきてからずっと考えていることですし、それが秋リーグになって安定してきたので、インカレもそれを成長させていきたいです。あと最近はディフェンスの統括じゃないですけど、案を出すとか相手の研究をするので、そこでもっと貢献できればいいかなと思います。ビデオを分析して、相手のオフェンスを丸裸にできればと思います。

齊藤孝 頭を使わないわけじゃないんですけど、練習や試合でがむしゃらな泥臭い姿とか、熱くプレーするところを見せることで下級生をもっと引っ張って、インカレのときにこの4年生なら付いていきたいって思ってくれるような土台をつくれればいいなと思います。

羽諸 僕は一年生からやってきた中で、ことしが日本一に一番近いと思うんですよ。それで僕もいろいろなプレッシャーがある中でスタメンとして何ができるかと言ったら、結果を出すことに尽きると思います。組織の中でハイパフォーマーとしてしっかりやることやって日本一を取りたいですね。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします。

齊藤孝 インカレが始まるまであと少ない練習を全身全霊で取り組んで、最後心からハンドボールを楽しめるようにしたいというのが意気込みです。

永田 僕自身インカレのどの場面で使われるかわからないので、出たら死に物狂いで、どんな止め方でもいいので、1点でも減らすということを目標に頑張っていきたいなと思います。

羽諸 残された日数は少ないので、楽しみます。

――ありがとうございました!

(取材・編集 小松純也 宅森咲子)

色紙の言葉を肝に銘じ、インカレへ臨みます!

◆永田奈音(ながた・なおと)(写真左)

1996(平8)年6月16日生まれ。宮崎・小林秀峰高出身。スポーツ科学部4年。私生活ではボールペン字講座を始めたという永田選手。主務、そしてディフェンスの統括役らしい、クレバーなコメントが目立ちます。自身の役割を務め上げ、要所での起用に応えます!

◆齊藤孝佳(さいとう・たかよし)(写真中央)

1996(平8)年4月13日生まれ。城北埼玉高出身。人間科学部4年。ワセダのハンドボール部への愛が印象的な齊藤選手。対談では練習へのストイックな姿勢が垣間見えました。『ワセダらしい』振る舞いで、下級生を引っ張ります!

◆羽諸大雅(はもろ・たいが)(写真右)

1998(平10)年2月17日生まれ。千葉・市川高出身。スポーツ科学部3年。正キーパーとして、高いセーブ率を維持する羽諸選手。組み合わせも楽しみな山に入ったと、頼もしいさがあります。インカレでもスーパーセーブでチームの窮地を救います!