72回の歴史を誇る早関定期戦、7連覇ならず…

男子ハンドボール

 関東学生春季リーグが終了して、約一カ月が経過した6月24日。関学大との定期戦である早関定期戦が行われた。通常対戦することのない関西のチームと試合をする本大会は通算成績52勝18敗1分とワセダが勝ち越している。しかし72回目であることしは28-34で敗戦した。

 山﨑純平(社3=岩手・不来方)が先制のシュートを決め、ワセダは幸先のよく試合を始めることができた。序盤は3連続得点するなどリードしていたが、中盤に小畠夕輝(スポ3=岡山・総社)、伊舎堂博武(社3=沖縄・興南)が相次いで退場となってしまう。だがワセダは相手のペースに飲み込まれずに、パスワークを生かした連携プレーで得点を量産する。前半21分には三輪颯馬(スポ3=愛知)が相手のパスをカットして、素早い動きで速攻を仕掛け、得点を決めた。しかし関学大もワセダの勢いに飲まれることなく、しっかりと得点を決め、一進一退の攻防が続く。お互いが得点を取り合っていたが、残り1分となったところで2連続失点を許し、15-17で前半を終えることになった。

西山尚希主将(社4=香川中央)不在の中奮闘した松本副将

 関学大のゴールで始まった後半だが、相手の素早い攻撃に惑わされることなく、ワセダのペースで点を着実に取っていった。また前半ではあまり見られなかったポストとの連携がみられるようになり、後半6分と9分に2連続で、それぞれ松本光也副将(社4=神奈川・法政二)と高橋拓也(人3=群馬・富岡)がポストシュートを決める。一時は同点まで追いついたが中盤に3連続で得点され、ワセダのペースが乱れてしまう。相手のディフェンスがうまく機能し、なかなかシュートチャンスを見いだせず、パスミス、早打ちにつながってしまった。その後、関学大の勢いは止まらず、終盤に4連続で失点してしまう。ワセダは後半25分から少しずつ勢いを取り戻し、宗海皓己(スポ3=高知・土佐)の速攻などで止まっていたワセダの攻撃は復活したものの、開いた点差を縮めることはできず、28-34で敗北を喫した。

ワセダは関西の独特なスタイルに苦しめられた

 ワセダはディフェンス、オフェンス両面で機能していた前半を維持することができず、後半にリズムが崩れてしまった。しかし、関東の大学とは違った攻め方をする、関西の大学と戦った経験は今後必ず生きてくるに違いない。7月9日に開催される早慶明定期戦ではワセダの勢いを維持して、勝利を飾りたい。

(記事 脇屋樹生、写真 趙庸珪、林大貴)


第72回早関定期戦
早大 28 15−17
13−17
34 関学大
GK 永田奈音(スポ3=宮崎・小林秀峰)
LW 三輪颯馬(スポ3=愛知)
LB 小畠夕輝(スポ3=岡山・総社)
CB 山﨑純平(社3=岩手・不来方)
PV 松本光也(社4=神奈川・法政二)
RB 伊舎堂博武(社3=沖縄・興南)
RW 長谷川大耀(政経4=東京・早実)
コメント

GK永田奈音(スポ3=宮崎・小林秀峰)

――きょうの試合振り返っていかがですか

ディフェンスも悪くなかったですし、オフェンスも攻めていた印象はあります。でもルーズボールだったり、いらないミスっていうのが多かったですし、最終的にみんな気持ちが切れちゃって、そこからずるずる(点差を)離されてしまいました。そこはリーグの時から反省点としてあるので、インカレ(全日本学生選手権)で優勝するためには直していかなければいけないと思います。

――ご自身の調子はいかがでしたか

技術的には、いままでやってきたこととかやりたかったことっていうのができていてよかったです。でもルーズボール取ってもらえなかったりとか、そういう時に自分自身が(気持ちが)切れてしまったのは良くなかったかなって思います。

――キーパーから見て関西の大学はいつもと違いましたか

関東の大学はセットオフェンス中心で、ゆっくりした展開なんですけど、関西のチームは速攻にどんどん来るので、全国で戦っていくためにはそういうチームにも対応していかなければいけないと思いました。

――早慶明定期戦に向けて一言お願いします

あと2週間くらいしかないので、メンタル的なところを徹底的に練習から見直していって、早慶明はぶっちぎりで勝てるように頑張ります。

LW三輪颯馬(スポ3=愛知)

――きょうの試合振り返っていかがですか

前半は結構自分たちのペースでできていたんですけど、後半は関西の独特なプレーっていうか、そういうのにもやられてしまいました。自分たちもなかなか立て直せなくて、ずるずるいったのが敗因かなと思います。

――追い上げられて、後半に点差を離されてしまいました

僕もそうなんですけどやっぱりミスが多かったです。そのミスでチームが沈んでしまって、負の連鎖になってしまったので、自分たちのせいで負けたなって感じですね。

――関西の大学は関東の大学とどう違いますか

スタートしてすぐはスローペースで来て、突然ペースを上げてくる感じですね。警戒はしていたんですけど、やってみると守れなかったというのが現状です。

――早慶明定期戦に向けて一言お願いします

この負けを生かして成長しないといけないので、早慶明では少しでももっとワセダらしくできたらいいかなと思います。