【連載】2016年度インカレ直前特集『Champion』第6回 戸部大悟×萩原侑

男子ハンドボール

 第6回は最終学年を迎えた4年生・戸部大悟(教4=大阪・桃山学院)、萩原侑(文4=東京・早実)の二人に今抱える思いを率直に語って頂いた。大学4年間の集大成となる全日本学生選手権(インカレ)に向け、彼らが心に決めた覚悟とは――。

※この取材は10月23日に行われたものです。

「やるしかない」(戸部・萩原)

インカレへの決意を語る戸部

――関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)をチームとして振り返っていかがですか

萩原 流れが悪いときって必ずあると思うんですけど、今回はそういった場面でうまく切り替えるのができなかったというのが挙げられると思います。切り替えと、悪い流れを断ち切るという面がうまくできなかったですね。あと勝ってる場面で気を緩めずにどんどん点差を離すための力がなかったです。どの試合も、どんな相手に対しても、拮抗(きっこう)してしまうというのは今のワセダの弱いところだなということはチームで話しました。

戸部 萩原くんと被る部分も大いにあるんですけど、競った試合で競り負けてしまうところがあったり、勝てる試合で点差を離し切れずに最終的に同点だったりしました。インカレはトーナメントなのでいくら競った試合でも1点でも負けていたらそれで終わりなので、そこを詰めていこうということは話しました。

――個人としてはいかがでしたか

萩原 チームの流れが良いとき悪いときに自分が入って、流れを変える、ということがあまりできなかったということが悔しいですね。もう4年なので、そういったところでこそ、チームに貢献できる選手にならなきゃいけないと感じています。だから、普段の練習から接戦という局面を想定して、ちょっと試合に出て流れを変えられる選手、また流れをどんどん伸ばしていける選手に安定してならないとな、と思いました。

戸部 秋季リーグは、あまり出場することもできなくて、多分ケガのときを除いて得点を取らなかったのが初めてじゃないかと思います。最後のリーグで、結果を残したかったところではあるんですけど、僕の努力が足りなかったというか、悔しいというのが正直な感想です。だからこそ、インカレは本当に最後なので、この悔しさをバネに頑張りたいと思います。

――春から秋にかけて、どういうところをどのように強化しましたか

萩原 僕は春に全然活躍できなくて、昨年まではオフェンス専門で出ていたんですけど、もっと試合を通して出なきゃなと思って、そのためにはどうしたらいいかということを考えた結果、ディフェンスをもっと強化することだったので、そこですね。2枚目というポジションで強い相手だったり素早い相手に対してもフットワークで好きなようにプレーさせないということはやってきました。

戸部 フィジカルをアップしたというのと、気持ちが春は抜けてしまっていた気がして、就職活動などで自分のことに目が行きすぎてしまったので、秋はハンドボールに気持ちを入れようとしていました。

――最後のリーグということで、何か感じるものはありますか

萩原 個人的なことなんですけど、関東学生リーグで中高時代からの知り合いたちと何回か戦ったんですけど、もうそういった仲間たちとハンドボール部として試合をすることがないというのは寂しいと思います。それと、リーグで負けた相手に対してその悔しさを次に戦うときにぶつけることができないっていうのも悔しいですね。寂しくなります。その悔しい思いをインカレにすべてぶつけたいと思います。

戸部 自分が最後のリーグを終えて思ったのは、すごい早かったな、ということですね。気づいたら最後のリーグが終わっていた、とまでは言わないかもしれないですけど、もう終わりかというのはすごい感じました。最後のリーグで負けた相手にインカレで当たる可能性は高くないので、負けたまま終わってしまうぞということをリーグ中に言われました。なので勝ちたいという思いもあったんですけど、落としてしまった試合もあって、もう一度戦えないという悔しさがあるので、この悔しさをインカレにつなげたいと思います。

――春・秋ともに1点差で敗れた明大とはインカレで戦う可能性が残っています

萩原 明治はそうですね、絶対に負けられないですね。絶対に。

――昨年のチームとの違いはありますか

萩原 ほぼ毎日来てくれていたコーチがいなくなって、練習も自分たちでメニューを考えて、自分たちできついメニューをやらなきゃいけない。上からの圧力がないのでサボりがちになるところもあるけれども、実際はみんなコーチがいないというのは分かっているから自主的にやっていこうとは話していました。そういった面はうまくいったのかなと思います。でも試合になると、選手一人一人が冷静になれてないというか、客観的に相手を分析したり、自分たちの攻め守りを分析できないということから流れが悪くなる。今までは、流れが悪くなったらタイムアウトをとって、コーチから指示を受けて、それを試すというパターンだったんですけど、それができなかったのが厳しいところですね。そういった面でも、流れを変えられるようにと個人的には思ってます。

戸部 萩原くんが全部言ってくれました(笑)。大城さん(章氏、平18人卒=沖縄・那覇西)がいなくなったのは僕も大きいと思います。自分たちでやらなきゃいけないというのはことしのチームが始まったときからキャプテンを中心にずっと言っていました。でもやっぱり今まで声をかけてくれる人がいたというところから、自分たちだけでってなったときに、キャプテンの岩本(岳、スポ4=東京・早実)はすごい大変だったと思うし、責任も感じてくれたと思うんですけど、同期として支えられたらなという思いはありました。今までよりもチームというものを考えたかもしれないです。

――戦術面、スタイルで大きく変わったことはありますか

萩原 そうですね、ディフェンス面では真ん中の西山(尚希、社3=香川中央)と光也(松本、社3=神奈川・法政二)がすごい機能していて、この二人の力は大きいなと感じています。オフェンス面では、悠太郎(川島副将、スポ4=福井商)がこれまではサイドになることが多かったんですけど、今はバックプレーヤーになって、西山と小畠(夕輝、スポ2=岡山・総社)とかでうまく回っていました。特に悠太郎が上になってからは周りが機能したり、悠太郎も上からどんどんシュートとかもあるし、サイドの颯馬(三輪、スポ2=愛知)もいい選手なので、全体的には攻めれるようにはなったかなと思います。

戸部 光也も秋リーグは結構シュート打ってたしな。昨年より点を取るポジションが広くなったよね。

萩原 そうですね、前より強く攻めることができたと思います。

――自分たちが最上級生になって変わったことはありましたか

萩原 今までは頼れる先輩に散々頼ってきていて、ハンドもそうだし、私生活もそうでしたね。今は逆転というか、そういった先輩像に自分がならなきゃいけないという面で、よりひたむきに取り組むようになりました。あ、今までもひたむきですよ(笑)。よりいっそうとひたむきにです(笑)。でもどんどんと自分が3年間ちょっとを通して、経験して感じたこと学んだことを後輩に伝えていってると感じますね。僕の理想としては、僕の考えを後輩に伝えて、またそれを後輩に伝えていってもらうということです。まあ、先輩になれた、という感じですね(笑)。

戸部 僕は特に今まで先輩に甘えてきたタイプだと思うんですけど、割と先輩と過ごすことが多かったりしたんですよね。練習中にも発言とかをしてこなかったわけで、4年生になって今までいろいろ言ってくれた先輩がいなくなって、どうなったかというと、今まで発言する習慣を付けてこなかったので何も言えませんでした。これは侑くんとは逆で、先輩として後輩に何かしてあげることがなかなかできなくて、それを春季リーグが終わったくらいから(人に)言われるようになって、自分でも思うようになりました。なので自分から後輩に何か残せるように頑張ろうとしている最中です、インカレまで残り1カ月なのに(笑)。でもそういうところは遅くはなりましたけど、チームのために何か残したいという思いができたのは4年生になって変わったところだと思います。

――岩本主将はどのようなキャプテンですか

萩原 そうですね(笑)。早実の頃は、後輩を含めたみんなが友達感覚で接していたキャプテンなので結構柔らかい感じというか、優しい感じだったんです。今は大学生らしいというか、しっかり言うときは言う、頼れるキャプテンなんですけど、結構自分で何でもやりがちというか、もっと同期を頼ってくれてもいいかなと思います。

戸部 (岩本主将の)普段を知ってる方ならわかると思うんですけど、ぱっと見ちゃらんぽらんで、陽気な男なんですよ。実は意外に熱い心を持っていて、毎日練習メニューも考えてくれていて、さっき侑くんは自分でやりがちって言ってたんですけど、実は裏でOBの方とか大城さんとも連絡を取り合いながら頑張ってくれています。彼は正直プレーヤーとしてはめちゃくちゃうまいというわけではないかもしれないですけど、でもそれでもこの早稲田大学ハンドボール部をまとめてくれているということでそれだけの力を持つ男として、僕は尊敬しています。

萩原 本当に?(笑)尊敬してる?(笑)

戸部 なんだかんだ、真剣に尊敬してます。

萩原 本当に?(笑)

戸部 そうですね、たまに尊敬してます(笑)。

――リーグ戦中に同期のみなさんと食事に行かれたと聞きましたが何を話しましたか

萩原 そこでは、やるしかないよねということを話しました。あと、リーグの初めに、保護者の方にご飯連れていってもらったんですけど、その時は喝を入れられました(笑)。「次の試合絶対勝てよ、もうやるしかないんやぞ」って(笑)。

戸部 筑波戦の後だったので、「次は勝てよ」と。「あと19得点ってなんや」ってすごい言われて、怒られた感じでした(笑)。

萩原 でも実際僕らもやるしかないと思っていたので、すっきりしましたね。僕ら4年生がやりたいようにやるしかないんだって思いました。

戸部 あと、リーグの最終戦の後にスタッフさんたちに食事に連れていってもらって、「インカレに行くまでにもう一段階上げないといけないな」という話をしてもらいました。「インカレの直前になったら、絶対テンションも上がってもう一段階上がると思うけど、その前にチームとして一度爆発してもう一段階上げないと」というのをコーチの方から言ってもらいました。そこをもう一段階上げるには、4年生が重要で、僕さっきあまり発信できてないという話をしたんですけど、「そこでお前がもっと頑張らないと」ということを言われたことは覚えています。それもあるし、やっぱりチーム全体としてももう一回り強くならないといけないから、やろうぜという話でしたね。

萩原 必ずどのチームももう一皮むけるけど、もう二皮むけないといけない、そのためには4年生が頑張らなきゃいけない、というような熱い話でした。

戸部 決起集会みたいな感じでした。

互いの印象、影響を受けた人物

お互いに褒め合い照れる二人

――次に、萩原さんの印象を教えてください

戸部 ひたむきですね。努力家で意思が強いです。自分を追い込むことに妥協しないです。人に流されずに、ときには空気を読まないくらい頑張ってる奴だと思うんです。

萩原 お!(笑)

戸部 引け目を感じちゃってなかなか進めない人って多いと思うんですよ。僕特にそうなんですけど。でも萩原くんはときには空気を読まずに立ち向かえる男なんだと思います。

萩原 えええ、めっちゃ良く言うじゃん(笑)

戸部 周りから見て、たまにヒヤヒヤするくらい一途で一生懸命なんです。

萩原 (照)。

――戸部さんの印象を教えてください

萩原 ハードル上がったな…(笑)逆に戸部君はすごく空気を読みます。すごく周りに気を配るっていうか、他の人が面倒くさがったり、見落としがちなところもすぐ見つけて、雑用っぽいようなこともチームのためにやってくれるんです。忘れがちだけど、でも重要ってところは忘れないでしっかりやってくれてる。

戸部 いやいや~(照)。

萩原 縁の下の力持ちみたいな!たまにいいヤツすぎるところが悪いところになっちゃったりするんですけど(笑)。相手が良ければって行動してくれるので、たまに意思が弱いって言われるんですよ。

――部員の中で可愛い後輩は誰ですか

萩原 1年生。1年生が可愛いです。特に内部生。早実生。清原(秀介、商1=東京・早実)(笑)。

戸部 たかですかね…齊藤さん(人2、城北埼玉)。彼はめちゃくちゃ不器用ですね。不器用だけど、めちゃくちゃ一生懸命。それが私生活の中でも実らなかったりするんですけどね。(笑)それでも、懸命な彼がすごく可愛いです!

萩原 気持ちが漏れてたよ(笑)。

――オフのときは何をしているんですか

萩原 最近はずっと卒論なんですけど、この前まではゼミに行って、その後、趣味をしてました。

戸部 料理教室通ってるんだろ?

萩原 女子力高いんですよ(笑)。はい、料理してました。

戸部 どんな料理作ってるか言えよ(笑)

萩原 カタカナのもの作ってるんです。カルパッチョとか。あとアクアパッツァとカッペリーニと…

戸部 これはやばい(笑)。おしゃれなものを。

萩原 つくった料理載せるためにインスタ始めました(笑)

戸部 僕は正直言うと寝てるんですけど、時々自転車に乗って旅をしてます。年一くらいで。

萩原 時々すぎるだろ(笑)。今まで3回くらいしか行ってないじゃん(笑)。

戸部 一番遠くまで行ったのが、先輩と一緒に本川越まで行きました。

萩原 戸部くん年三回のサイクリングのために高いロードバイク買ったんですよ。

戸部 先輩に誘われて、増税前だったので(笑)。オフは寝てるか、漫画読んでるか、友達と遊びに行ってます。サイクリングはしたいと思ってます。八条島とか行ってみたいです。

――もしハンドボールをしていなかったら何をしていたと思いますか

萩原 複数ある(笑)。僕中学校からハンドボール始めたんですけど、それまでバスケットとサッカーやってて、バスケはいいところまでいってたんですよ。だから、バスケしてたかもしれないです。大学では、アメフトかラクロスですね。ラクロスしてたかもなあ。

戸部 具体的やな(笑)。僕はもともと大学生になったら旅行してみたいなと思ってて、お金貯めて旅行してたかもしれないですね。スポーツしてなかったと思うんです、ハンドボールしてなかったら。運動音痴なんで(笑)。

――ハンド人生の中で最も影響を受けた人物は

萩原 ハンドボールに誘ってくれた親友です。今順天堂大学のキャプテンなんですけど。彼とは小学校と中学校一緒で家も徒歩30秒くらいの近さで、常に一緒でした。ハンドボールは中学校で誘われて、高校は別々になっちゃったんですけど、彼の高校を倒そうっていう思いでやってきて、彼が頑張ってるからこそ僕も彼に負けないように頑張ろうってなれる存在です。

戸部 急に良いこと言い出した(笑)。いっぱいいるんですけど、小学校からハンドボールを教えてくれた顧問のおじいちゃんが一番大きかったです。結構変わってて、ぶっとんでるところ多い人で。技術面でいったら高校とか大学の先生の方が教えてくれたんですけど、ハンドボールを楽しむってことを教えてくれた人です。芯になる部分を教えてくれました。彼に出会って、ハンドボールが好きになったから、ここまで続けてこられたんじゃないかなと思います。

「常に上を向いて、もがくような努力をしてきた4年間」(萩原)

熱い思いを語って頂きました

――現在のチームの雰囲気はいかがですか

萩原 結構まとまってきてると思います。いい感じにはなってきてますね。

戸部 雰囲気も上がってきてると思います。練習試合とかしていても、今までよりさらにインカレに向けて気持ちが入ってます。インカレはトーナメントで一つも負けられないので、練習試合も絶対に負けないということをスタッフの方も言われるし、選手も勝ち負けにこだわるところがより強く出てきているんじゃないかと思います。今、チームは向上中だと思います。

――試合開始10分後に声かけを行っていますが、それはどういう決まりごとですか

萩原 あらかじめビデオで相手を見ているとはいえ、実際に戦ってみて、10分経った後にどういう相手なのか見極めていこうというのを話し合っていました。そういった意味で10分を過ぎたら相手に合わせるんじゃなくてしっかり攻略していくぞということで言っていますね。

――それ以外にルーティーンとしてやっていることはありますか

萩原 ハーキーっていうお笑いみたいなやつですね。第1試合以外の試合前に、1年生がちょっとしたコントみたいなのをやってくれるんですけど、結構それを楽しみにしてますね。あと最近は、流れをつかんだときにもっと(点差を)離そうという意味で、「3点差離すまで!」みたいな感じで声掛けをしています。今までは、ただ何点離れても特に言うことはなかったんですけど、今はその場での目標として「何点差離すぞ、粘るぞ頑張るぞ」みたいな声掛けをするようにしました。

戸部 そうですね、萩原くんが言ってくれました(笑)。得点を取って3点差にするだけでなく、その後の相手のオフェンスを守って3点差を維持するという掛け声は去年くらいからするようになりました。3点差にして、そこで1本守ってその後のオフェンスにつなげるという意味で、守るとこまでという声掛けをするようにしています。秋リーグ後から最近になると、試合したときに今までは時間で区切るというのだったんですけど、今は3点差付けて守り切るまでということをしています。そのような点差を付けるという練習はしていますね。

――昨年は決勝まで勝ち進みましたが、お二人にとってインカレとはどのような舞台ですか

萩原 インカレはその1年の集大成で、負けたら一切反省できなくなるんですよね。なので悔いを残さないように全力でやるぞっていう心が強くなるんです。熱い舞台ですね。気持ちのぶつかり合いの、熱い舞台です(笑)。

戸部 春季リーグ・秋季リーグ・インカレで3つタイトルって言われてますけど、インカレは唯一の全国大会ですし、特別な舞台ですね。やっぱり保護者の方だったり、OBの方だったり、注目度は一番高いと思うんですよ。だからこそ、そこで頑張る姿だったり、結果を出すことで、一番多くの人に今までの感謝などを伝えられる舞台だと思います。よし、これうまくまとまりましたよね(笑)。

萩原 俺のがすごいダサくなったじゃん(笑)。

――今までで一番印象的だった試合はいつですか

萩原 昨年のインカレ決勝と、日本ハンドボール選手権のトヨタ車体戦ですね。僕自身一切出てないんですけど(笑)。川島がすごくて。

戸部 僕は、すごい個人的なんですけど、3年生の時の春に2回目の肩の手術をして、その前からもう気持ちがすごいブルーになっていたんですけど、その後になんとか復帰した秋季リーグの法大戦ですかね。僕はその法大戦と最後の日大戦かな、そこはまともに(試合に)出たんですけど、その試合とかは感慨深いものがありますね。すごいケガの時間が長くて、やっとまともに試合に出られた久々の試合というか。親も「久々にハンドボールしてる姿見れて良かった」って言ってくれたので、印象に残ってますね。

――今までの4年間を振り返っていかがですか

萩原 常に上を目指して、もがくような努力をしてたと思います(笑)。

戸部 萩原くんのひたむきさが出た答えでしたね(笑)。

萩原 うん、まあそんな感じですね。

戸部 僕の場合はもっと頑張れたんじゃないかっていう後悔も実はあったりしますね。うまく言えないけど、なんだかんだ4年生になって、迎えるイベントが最後なんだと思うと、これまで過ごしてきたことを振り返ったりするんです。やっぱり今は試合に出ていないという事実もありますし、こういうことを考えると、4年間もっと頑張れたんじゃないかという思いはありますね。だからなんとか、早慶戦とかはありますけどタイトルはインカレが最後なので有終の美を飾りたいと思っています。

――4年間の集大成であるインカレが近づいてきました、どういった役割を果たしていきたいですか

萩原 僕の特徴として、安定したディフェンスで相手のエースを抑えて、攻めでも相手の間を突破して大事な1点を取りに行く。自分にできる仕事をしっかりして、なおかつそういった思いを出すことで後輩に何か感じてもらえればなと思います。

戸部 すごい現実的なことなんですけど、秋リーグを振り返ると接戦とかの試合では全く出場しなかったこともあったんですね。なのできつい試合で出っぱなしになっている選手の負担を、少しでも交代して和らげてあげるというのが僕にできる役割、そして求められている場所じゃないかと思います。少しでも拮抗(きっこう)した場面で出れる選手になりたいですね。

――ありがとうございました!

(取材・編集 佐藤慎太郎、林京花)

優勝するにはお二人の活躍が不可欠です!

◆戸部大悟(とべ・だいご)(※写真左)

1994年(平6)7月17日生まれ。大阪・桃山学院高出身。教育学部4年。大学入学後、度重なるケガに悩まされてきた戸部選手。インカレでは今までのうっぷんを晴らすような強烈なシュートを期待しています!謙虚でまじめな性格とは裏腹に、実はすごいキャラとの情報も多数。

◆萩原侑(はぎわら・ゆう)(※写真右)

1994年(平6)9月13日生まれ。東京・早実高出身。文学部4年。相手エースを封じる鉄壁のディフェンス、相手の守備網を一瞬でくぐり抜ける鮮やかなフェイント。試合の流れを一気に呼び込む萩原選手の一挙手一投足に注目です!