接戦を制し日大に勝利!全勝優勝へ弾みをつける!

男子ハンドボール

 日大との一戦は厳しい戦いになった。関東学生春季リーグ(春季リーグ)開幕3連勝と勢いのある早大は、確実に連勝数を伸ばすために、スタメンに主力メンバーを揃えて試合に臨んだ。試合開始から選手たちは集中力を発揮し、課題であった立ち上がりをミスなく運ぶ。しかしオフェンスがかみ合わず、なかなか点差を離すことができない。それでも前半終了間際に粘りの連続得点でリードを奪う。後半もスタートから順調に得点を重ね、このまま押し切ることができるかと思われた。しかし中盤相手が波に乗ると、逆に押し込まれる展開に。再び流れを引き寄せるのに時間がかかり、大きく点差が開いたときには残り試合時間は5分。最終的に7点差をつけての勝利。厳しい接戦を制し、着実に白星を重ねることに成功した。

落ち着いて試合を運ぶ桐生

 先取点こそ日大に奪われるが、浮き足立つことはなく堅実なディフェンスを見せる早大。しかし、リズムがつかめず思うように点差を開くことができない。日大も高い位置でのディフェンスで早大オフェンス陣に迫り、互いに一進一退の攻防を繰り広げる。しかし、桐生正崇(人3=群馬・富岡)が相手ディフェンスの間に鋭く切り込み得点を奪うと、次第にリズムを取り戻していく。東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)もルーズボールに果敢に飛び込み勢いをつくると、流れは早大に。前半の最後には内海祐輔副将(スポ4=香川中央)も2連続得点を決め、4点差をつけて前半を終える。

 後半も立ち上がりから日大を圧倒。しかしそのまま有利に試合を進めることができなかった。中盤5連続失点するとさらに退場も重なり、状況は一転早大不利に。点差を詰められ、あわや逆転かという場面でキーパーの中野裕通(スポ3=兵庫・神戸国際大附)の好守が光った。退場者を出し数的不利な状況でも失点を抑え、点差を埋められることはなかった。これがチームに流れを引き込むと、5分間で一挙7得点。その後も中野は好セーブを連発、勝利に大きく貢献した。

好セーブでチームの危機を救った中野

 次の試合で春季リーグ戦は折り返しとなる。対戦相手の国士舘大について「背の高い選手が多いので、これをどう攻略するかが肝になる。」と語る玉城慶也主将(スポ4=沖縄・興南)。これから待ち受けている対戦相手は強敵ばかり、きょうのような厳しい試合展開を強いられることもあるだろう。しかし、春季リーグ戦全勝優勝を目指す早大は負けるわけにはいかない。これからさらに調子を上げて、頂点をつかみたい。

(記事 佐藤凌輔、写真 松田萌花)

関東学生春季リーグ
早大 33 16−12
17−14
26 日大
スタメン
GK 中野裕通(スポ3=神戸国際大附)
CP 玉城慶也(スポ4=沖縄・興南)
CP 内海祐輔(スポ4=香川中央)
CP 森田啓亮(スポ4=岩手・不来方)
CP 東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)
CP 桐生正崇(人3=群馬・富岡)
CP 川島悠太郎(スポ2=福井商)
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コメント

玉城慶也主将(スポ4=沖縄・興南)

――接戦を制しました。いまの感想は

きょうはディフェンスが機能したので良かったんですけど、点差を離せたときにもっと一気に離したかったかなとは思いました。

――ハーフタイムはどんな話し合いがありましたか

ディフェンスは守れていたので、それをしっかりオフェンスにつなげようという話と、リバウンド、ルーズボールをきちんと拾おうという話をしました。

――では、点差を離せない展開が続いたのはディフェンスではなくオフェンスが原因だったのでしょうか

そうですね、オフェンスのミスからです。60分通してずっと良い調子というわけにはいかないので、調子が落ちたときいかに早く戻せるかということを意識してるんですけど、なかなか難しいです。

――次の国士舘大戦に向けて意気込みは

国士舘大は背が高い選手が多いので、それをどう攻略をするのかが重要になると思います。これから研究します。

東江雄斗(スポ3=沖縄・興南)

――きょうの試合を振り返って

前半にシュートミスなどが個人的にも多かったのですが、それでもたついた部分もあったんですが、後半入ってすぐ点差を離せたので良かったかなと思います。

――日大に対する対策は何かありましたか

相手が高い位置でのディフェンスだったので、普段ポストに入っている選手じゃなくてフローターで入っている選手をあえてポストに入れて上の部分じゃなくて下の部分を、崩していこうという対策をしました。

――試合立ち上がりは均衡状態が続きましたが

気持ち的には普通でしたが、最後の部分があまり良くなかったと思います。ただ立て直せたので良かったです。

――きょうは主力メンバーを揃えてのスタメンとなりました。連携面いかがでしたか

普段から合わせてやっているメンバーなので、特に合わないということはなかったです。

――次の試合に向けての意気込みは

次の試合もおそらくトップのディフェンスが上がってくると思うので、そういったディフェンスに対してどう攻撃を組み立てるのかということと、相手のエースは背が高いのでそれに対してのディフェンスを話し合っていきたいと思います。

桐生正崇(人3=群馬・富岡)

――きょうの試合を振り返って

今まで3戦やってきたんですけど、日大は最初の山場となる試合だとみんな意識していたので、しっかり最初から当たるところは当たって、良い試合展開ができたかなと思います。

――点差を開いては追いつかれるという厳しい展開もありましたが

後半の最初に点差を離したのに、僕の簡単なパスミスからちょっとリズム崩しちゃったので、でもそこはちゃんとチームのみんながカバーしてくれて、また後半の途中から(点差を)離すことができたので、そこは春からやってきた「チーム力を上げる」っていうことができているのかなと感じました。

――得点を決めるシーンも多く見られましたが、ご自身のプレーはいかがでしたか

自分のプレーは、ほんとに良かったと納得する部分もありましたけど、チーム全体が動いてくれて最後のシュートを僕が決めるという形だっただけで、たまたま僕が点を取れたのかなと思います。

――これで4連勝ですが、チームの状態はいかがですか

三冠連覇という高い目標を持ちながら、練習中も良い雰囲気の中で週末の試合に向けてやれているので、チームの状態はいいと思います。

――最後に次の試合へ向けての意気込みをお願いします

次の対戦相手は国士舘大ですけど、身長が高い選手が多いのでディフェンスからしっかり守るというワセダらしい試合展開ができたらいいなと思います。

中野裕通(スポ3=兵庫・神戸国際大附)

――厳しい試合でしたが、感想は

一度自分たちが点差を離して、その後相手に点差を詰められたときに、自分たちで修正して間を置くことができたのはよかったと思います。

――キーパーからみて、ワセダのディフェンスはどう感じましたか

しっかり相手と勝負したいところで打たせてくれたので、感謝しています。

――日大はサイドシュートを多く打ってきていましたが、止めるためになにか意識したことは

最初インコースばかり打たれていたので、逆にそこを狙って確実に止めようと思っていました。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

おそらくきょうの試合みたいに気の抜けない試合になると思いますが、自分のできることをやってチームの勝利に貢献したいと思います。