念願の表彰台に

馬術

 全てはこの日のために。今季最後の大舞台である全日本学生大会(全日本)が幕を開けた。まず初めに行われたのは第64回全日本学生賞典障害飛越競技大会(障害)。早大からは五十嵐裕哉主将(創理4=新潟南)、畠山聖副将(スポ4=茨城・常総学院)、大澤佳純(教3=神奈川・桐蔭学園)、佐々紫苑(スポ1=東京・日女大付)の4選手がエントリーした。それぞれが2回ずつ走行し、上位3名の総減点の合計で争われ、見事団体3位の座を勝ち取った。

個人10位と健闘した畠山とコスモスS

 早大のトップバッターは畠山。11番のトリプル障害で2落下してしまい減点8となるもまずまずの走行を見せる。続く佐々もタイムに余裕のある安定した走りで減点を8に留めた。多くの選手が障害を数多く落としている中、早大は順調な出だしであった。この調子で続きたいところだったが、大澤が10番障害でまさかの反抗。これにより規定タイムを大きく超えてしまい総減点17となってしまう。五十嵐がここで上手く走り切り団体総減点を抑えたいところであったが、らしくない精彩に欠く走行で障害を4つ落としてしまう。タイムも1秒こぼれ総減点17で1走行目を終えた。それでも明大に同率2位で1日目を折り返した。

2走行目では息の合った走行をみせた大澤と稲嵐

 団体で上位を目指す早大は前日よりも良い走行を心がけて2走行目に挑む。大澤は丁寧に障害を跳んでいき障害減点0という会心の走りをみせた。タイムがこぼれてしまったものの総減点2と1走行目よりも減点を抑えることができた。五十嵐は5、7番障害を落下させてしまい、もうこれ以上落としたくないところで迎えた11番のトリプル障害。高さに変化についたC障害を落としてしまい、加えてタイム減点1と総減点は13に。畠山が1走行目と同じく総減点8にまとめ、個人では10位に入賞。佐々は前日から一転して、1反抗および障害物の落下に加えタイム減点2と総減点30で大きく順位を下げる形になってしまった。

 こうして2回の走行を終え、団体総減点は56。2位の明大に3点差とあと一歩及ばなかったものの、3位という好成績を収める。メンバーはほぼ同じながらも昨年の8位という結果から大躍進を遂げ、1年での成長が垣間見えた。課題は主力の五十嵐、畠山が抜けたらいねんをどう戦い抜くか。個々のレベルアップを図り、より上位を目指していって欲しい。

(記事、写真 藤巻晴帆)

コメント

五十嵐裕哉主将(創理4=新潟南)

――今大会への意気込みは

ことしは上を狙えるメンバーが揃っていたのでなるべく団体で上位を目指してということで臨みました。

――1走行目を振り返って

1年の佐々以外はすごいミスをしてしまって、無駄なミスが多かったです。その中でもなんとか同率2位までに踏み止められたのですが、本当はもう少し各人馬共に落ち着いていければ良かったかなと思います。

――2走行目を振り返って

結果的に惜しくも3点差だったので、僕か畠山(聖、スポ4=茨城・常総学院)がもう1回頑張っていればというのはあったのですが、なんとか明治がいる中で、一昨年3位だった時はメイジがいなかったので、3位ということで結果は良かったと思います。

――ご自身の走行を振り返っていかがでしたか

僕は本当にダメダメで、1走行目も2走行目も僕が足を引っ張ってしまったので、次は馬場個人ですけどそこで個人ポイント稼ぎつつ総合では上を目指していきたいです。

――あす以降に行われる全日本学生賞典馬場馬術競技大会(馬場)、全日本学生賞典総合馬術競技大会(総合)に向けての修正点と目標は

三種目総合で上位を狙えるところにあると思うので、まずは馬場で個人ポイントをしっかり取って、総合で4人馬帰って来ることが重要だと思うので野外、耐久4頭とも帰ってこられるようにしたいです。