各自、伸びしろを残す

馬術

 新人戦競技に出場したのは大澤佳純(教1=神奈川・桐蔭学園)と稲帥。会長杯小障害Aやオープン競技には2,3年生が多数出場した。今後のコンビ決めにもつながっていく今大会。試行錯誤の段階ではあるものの、各々実戦を通して課題の克服を試みていた。

障害を飛び越える大澤と稲帥

 待機馬場での練習障害は良かったと語る大澤。しかし本番、稲帥が加速しそうであったことからスピードを押さえようと、「本当に止まりそうなペースで入ってしまった」(大澤)。対照的に、後半は徐々に加速してしまう。スピードが増す分ミスを犯す危険性が高くなるなか、終盤相次いで二つの障害を落とした。結果は減点12、タイム減点1で総減点13の16位。納得のいく内容、順位ではないものの、取り組むべき課題がはっきりと見えた様子だ。また、会長杯小障害A第一走目では廣兼佑亮(政経2=福岡・久留米大学附設)とGグラナダのペアの安定感が際立った。「きょうの(走行)は早すぎた」(廣兼)と反省を口にしたが、危なげなく満点走行でまとめる。10日に第二走目が行われるため確定の順位ではないものの、2位と上位につけた。一方で、栗栖美和(人2=福岡・小倉)と黒田祥太郎(スポ2=東京・学芸大付)は悔しい結果に終わった。

ミスなしで堂々の走りをみせた廣兼と
Gグラナダ

  この他にもオープン競技ではニドールドゥバーベルー、アイシングラーなど実績を持つ馬がワセダからは初めて出場。部内の実力者が騎乗し今後の試合に向けての手ごたえを確かめていた。コンビが固まっていない人馬も多い現段階。練習、試合を通じ強固な関係を築いていくことができるか。

(記事 松岡文、写真 大口穂菜美)

コメント

大澤佳純(教1=神奈川・桐蔭学園)

――今大会の位置付けは

新人戦に出られるのが一回きりなので、自分の精一杯の力を出せるようにという気持ちでした。

――下見のときはどのようなアドバイスを受けていましたか

馬の特徴や癖などを考えながら障害にどうやって入っていくか、どういうペースで走るのが一番いいかということのアドバイスを頂いていました。

――稲帥に癖はあるのでしょうか

癖は飛んだ後の左回転で左口が強くなってつっかかってくることと、どんどん加速して走ってしまうことです。なので、障害をもし走って飛んだらその後にどうやって対処したらいいのか、ということなどを聞いていました。

―─今日のご自身の走行についてはいかがですか

待機馬場の練習障害はよかったのですが、本番に入ったときに私が最初に走られると思い押さえすぎてしまい、最初は本当に止まりそうなペースで入ってしまいました。ですがだんだん加速していってしまいました。加速すればするほど落とす可能性が高くなり、それで落としてしまったのであまり良くはなかったです。

――特に難しかった障害はありますか

ダブルは前の試合でも落としてしまったのですが、今回も落としてしまったのでそこが課題です。

――六大学での目標は

きょうの悪かったところや反省点がたくさんあるので、そこをきちんと考えながら落ち着いたなかで走行できるようにしていきたいです。

廣兼 佑亮(政経2=福岡・久留米大学附設)

――きょうの大会を振り返って

ちょっと走られちゃって、きょうのは早すぎたんですけど、またあすもあるので、あすはしっかり落ち着いてもうちょっとゆっくり帰ってこれるように意識しようと思います。

――満点走行でしたが

良い馬なので、(ミスは)ゼロで帰ってこられる自信のある馬だったんですけど、プラン通り満点走行で帰ってこられたのでよかったです。

――あすへの意気込みをお願いします

落馬しないようにしっかり頑張ります。

栗栖美和(人科2=福岡・小倉)

――きょうの試合を振り返ってみて

結果は減点がついてしまったので、良くないんですけど、今までの練習のコースの内容のなかではただ回ることに必死になってしまうことが多かったので、考えながら出来たのは良かったと思います。結果的に遅くなりすぎてしまったんですけど、馬に先に行かれて早く回るよりは、自分のペースで行けたので良かったです。

――今大会は自分にとって大事な大会とおっしゃっていたが、どのような思いで臨んでいるのか

担当の馬ができて初めての大会で、この馬とコンビが組めるかどうかこの大会で決まってくるので、このような結果になってしまって、これからまた一緒に走れるかどうか分からないんですけど、今後もコンビを組みたいので、結果を残したいと思っています。

――あしたに向けての意気込みは

とりあえず収まるということは分かったので、そのなかで自分で工夫して走れたらいいなと思います。

黒田祥太郎(スポ2=東京・学芸大付)

――きょうの試合を振り返ってみて

前回出た試合よりも障害が10cm高くなっていて、難易度も高くなっていたんですけど、全体的に自分が意識しないといけないことは出来たかと思います。でもまだまだ経験が積めていないというか甘いところがあるので、もう少し頑張りたいなと思いました。

――具体的にどのような点に関して改善していきたいか

障害に向かうときにもっと馬を自分の手元に持ってくるというか、コントロール出来るようにしたいです。

――あすに向けての意気込みは

きょうは2回も反抗されてしまったので、タイム減点もついてしまったので、あすはタイム減点はなしで、出来れば障害も落とさないように頑張りたいです。