【連載】2020年度インカレ直前特集『雄飛』第2回 齊藤司×板倉子龍×藤尾拓海

体操

 対談第2回は、齊藤司(スポ3=愛知・名城大付)選手、板倉子龍(スポ2=福井・鯖江)選手、藤尾拓海(スポ2=岡山・関西)選手の対談です。前例のない自粛期間を乗り越え、全日本学生選手権大会(インカレ)に向けて再出発した3人の心境や意気込みを伺いました。

※この取材は10月6日に行われたものです。

「(大会の中止や延期は)ショックでした。」(齊藤、藤尾)

平行棒の演技を披露する齊藤選手(写真提供:齊藤選手)

――それぞれについて他己紹介をしてください

板倉 こちらが2年の藤尾拓海選手です。好きな食べ物はグミです。アンパンマングミです(笑)。こちらが、三年の齊藤司選手です。好きな食べ物はビールです(笑)。

齊藤 2年の板倉子龍選手です。お分かりの通りこういう人なんで、すみません(笑)。

――インカレがいよいよ始まりますが、調子はどうですか

板倉 不調の不です。準備不足ですね。コロナの影響で、です。

藤尾 僕は、調子は普通です。まあ、良くも悪くもない感じで、試合までにちょっとでもいい方向に持っていけたらいいなと思っています。

齊藤 あんまよくないです。コロナでやってない期間が続いて、全員が急にやり出したので、痛いところとか出たりしました。

――自粛期間中はどこでトレーニングされていたのですか

齊藤 そうですね、家でやったり、出身のクラブや高校にお邪魔してやったりしていました。

――大会の中止や延期を聞いて、率直にどのように思いましたか

板倉 寒い。10月は寒いです。体が動かなくて痛いところが増えます。やりづらいですね。

齊藤 東インカレが中止になったんですよね。それに向けて結構頑張っていたのでショックでした。

藤尾 僕もショックでした。延期になったので、まあ頑張ろうかなって思っています。

――モチベーションは下がってしまいましたか

板倉 はい。

――自粛期間中はオンライン授業だったと思いますが、生活の変化はありましたか

板倉 パソコンに疎いので大変でした。

藤尾 生活リズムが変わったような気がします。朝起きるのが遅くなりました。

――趣味や好きな事はありますか

板倉 アスリートとして言っていいかは分からないですが、二十歳になって飲みの場が好きです。あんまり飲みに行かないのですが、月一くらいで行きます。酔った時とか最高です(笑)。

藤尾 趣味とかはないんですけど、お菓子食べてる時が幸せです。

一同 (笑)。

齊藤 僕も趣味とかはないんですけど、風呂入っている時が幸せです。

――齊藤選手は3年生、板倉選手と藤尾選手は2年生ですが、上下関係や上級生・下級生の印象はありますか

板倉 尊敬しています。

齊藤 絶対嘘や(笑)。

板倉 本当ですよ。単位を落とさないための助っ人みたいな(笑)。

一同 (笑)。

藤尾 齊藤さんは優しくて、頼れる先輩です。

――順調に単位は取れていますか

板倉 はい、順調です!

一同 (笑)。

「濃い試合にしたい」(板倉)

――お三方の得意種目を教えてください

板倉 全種目です。

齊藤 おお、よう言えた。

藤尾 僕はあん馬です。

齊藤 僕はゆかです。

――その種目がやっぱりインカレで見て欲しいポイントとなりそうですか

藤尾 いや、僕はならないです。僕は鉄棒の方が見て欲しいです。後半にあんまり人がやっていない技をやるので、そこを見てもらいたいかなと思います。

――インカレでキーパーソンになりそうだなと思う人はいますか

板倉 小長井選手です。やっぱり、彼も人間なので、失敗はあるんですけど、でも意外と安定したスコアが取れている1年生なので、団体の鍵になるかなと思います。

齊藤 竹端選手です。去年ちょっと悔しい思いをしていたので、それを今年バネにして出場できたらいいなと思います。

――藤尾選手は、昨年スタートを任されたと思うのですが、当時の心境はいかがでしたか

藤尾 僕は、1種目目1番手だったんですけど、試合の挨拶が始まった瞬間、会場がものすごくうるさくなって、一気に緊張感がこみ上げたのを覚えています。

――今年は大会を控え、どのような気持ちですか

藤尾 試合が楽しみな感じがします。

――1年生の印象や雰囲気を教えてください

板倉 毎年、一人はやる気がない人がいるんですけど、今年はみんな結構頑張っているかなって言う印象です。すごい。

――では、山田主将が率いる部の雰囲気について教えてください

板倉 えっと、山田選手は、自分の言葉とかで引っ張っていく選手ではなくて、自分の練習態度や行動で周りのチームを引っ張っている感じがします。なので、人一倍、二倍、練習をやって、下級生がそれを見て、ついていくみたいな存在だと思います。

齊藤 去年の主将の人と比べて、すごい自信を持った人なので、ついていこうと思いますね。

藤尾 努力家だと思います。

――お三方は怪我等はされていますか

板倉 そうですね、怪我しかないですね。怪我するって言うのも、その人の、言っちゃえば下手なところだと思うので。技術ができないとか、メンタルが弱いとかそう言う部分に当たると思うので、それもその弱みかなと。

齊藤 僕は、高2でアキレス腱を切って、大1でアキレス腱を3回切って、今肩が痛んでいる状況です。

――怪我を通して精神面で成長したなと思うことはありますか

板倉 練習の質が確実に上がりました。毎日何本も何本も耐えられる体じゃないので、1本1本に、重みが違う気がします。周りの人と比べても、1本1本の重さが違うかなと思います。ほんのちょっとだけ考えられているのかなと思います。

――インカレに向けて今の練習で意識していることや考えていることはありますか

齊藤 コロナで結構、各自で練習することが多かったので、団体という面では、全然仕上がっていないので、インカレに向けて結束力を高められたらいいんじゃないかなと思います。

藤尾 やっぱりみんなで協力しあって、その上で個人が、しっかり丁寧な演技ができるように、インカレまでの残り期間で頑張っていきたいなと思います。

板倉 僕は復帰戦になるので、楽しめればいいかなと思います。

――今年のインカレでの個人・団体での目標はありますか

藤尾 僕は、去年種目別のあん馬で、団体の次の日に種目別選手権があるんですけど、ギリギリ1位足りなくて、出られなかったので、今年は、その種目別選手権はないんですけど、あん馬で少しでも上の順位になれるように頑張ろうかなと思います。

板倉 久しぶりの試合の雰囲気なので、インカレの次の大会に活かせるように、濃い試合にしたいと思います。

齊藤 コロナでいろんな他の競技とかも試合とか中止になっている中で、試合をやらせてもらえると言うことにありがたいと思って、出場する責任を持って、恥じないような演技ができたらいいなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 足立涼子)

インカレへの意気込みを書いていただきました!(写真提供:体操部)

◆藤尾拓海(ふじお・たくみ)(※写真左)

2001(平13)年3月26日生まれ。165センチ、53キロ。岡山・関西高出身。スポーツ科学部2年。秋といえば、食欲の秋!中でも焼き芋がお気に入りだそうです。

◆齊藤司(さいとう・つかさ)(※写真中央)

1999(平11)年4月10日生まれ。160センチ、55キロ。愛知・名城大付高出身。スポーツ科学部3年。秋が深まったら、紅葉狩りに行きたいそうです。

◆板倉子龍(いたくら・しりょう)(※写真右)

2000(平12)年5月10日生まれ。166センチ、59キロ。福井・鯖江高出身。スポーツ科学部2年。定番のカレーライスが好きで、秋といえば食欲の秋だそうです。