実戦の舞台で着実に課題掴む

体操

 世界選手権代表権、W杯出場権をかけて争われた今大会。予選8位に入れば決勝に進出できるが、男子部は出場した3人いずれも予選敗退に終わった。

 男子前半には、つり輪に南亜蘭(スポ4=大阪・太成学院大高)が出場。にこやかに場内に入り、揺れのない美しい静止姿勢を見せた。回転を挟んだあとの倒立にややブレが見えたが、全体としてはしっかりとまとまった演技に仕上げた。練習不足だった面もあり会心の出来とは行かなかったが、「元々できていなかった技以外はいつも通りの演技ができた」と話したように感触としては上々だ。

つり輪の演技をする南

 続く後半、早大からは跳馬に柏木寅冶主将(スポ4=千葉・市船橋)、鉄棒に山田元大(スポ3=千葉・市船橋)が登場した。「大過失なく良い跳躍ができた」と語る柏木は、1本目のロペス・2本目のロウユン共に迫力のある大きな跳躍を披露した。2本とも14点台に乗せたが、結果は決勝進出ラインとなる8位に僅かに及ばぬ9位。着地でずれた1歩など、細かいミスが響いた。「少しでも得点を重ねることの大切さというのを改めて感じました」と振り返りながら、今後に向けて意気込んだ。

跳馬の演技をする柏木

 鉄棒の組内最後の演技者となった山田は、練習でも良い手応えを感じていたというコールマンを組み込んだが惜しくも落下。「まだ試合、本番に弱いなと思いました」と肩を落としたが、「もうちょっと集中した方が良かったのかな」と前向きに分析した。ミスの後はそれを引きずることなく、爪先までまっすぐに揃った美しい姿勢で演技を続け、着地も安定して決めた。

今後も早慶戦、全日本学生選手権と断続的に大会が続いていく。選手それぞれが力を出し切り、さらに磨かれた演技を見せてくれることを期待したい。

(記事 犬飼朋花、写真 青柳香穂、犬飼朋花)

結果

跳馬
選手名 結果(順位)
柏木寅冶(スポ4) 14.100(9位)
鉄棒
選手名 結果(順位)
山田元大(スポ3) 12.500(20位)
つり輪
選手名 結果(順位)
南亜蘭(スポ4) 12.866(21位)
コメント

柏木寅冶主将(スポ4=千葉・市船橋)

――昨日の演技振り返っていかがでしたか

大きく着地で動いたのはあったんですけど、大過失なく良い跳躍ができたなと思っています。

――順位に関してはどう受け止めていますか

0.03という差で、リザーブ1という1番悔しいポジションだったので、少しでも得点を重ねる大切さというのを改めて感じました。

――何が足りなかったと思いますか

着地の1歩が大きかったのでその大きさと、あとDスコアがトップレベルの人と差があるのでそういうところかなと思います。

――来週の早慶戦に向けてチームの状況はいかがですか

東インカレであんまりまとまらず良い演技ができなかったんですけど、それを皆悔しいと思ったはずなのでそれを受け止めて、今一丸となって良い練習ができてるのかなという感じがあります。

――意気込みをお願いします

来週の早慶戦ではもちろん勝利して8月の終わりのインカレでは団体表彰台を目指して頑張っていきたいと思います。

南亜蘭(スポ4=大阪・太成学院大高)

――演技振り返っていかがでしたか

24位ギリギリで通過していてそのまま同じ演技しても無理だなとわかっていたので、ちょっとDスコアあげようと思いつつも、練習そんなにできていなかったのでミスというか力不足でした。

――練習できていなかったというのはどういう感じでしょうか

そもそもそんなにできていない技をやったという感じです。でもやるしかないなと思ってやったのでしょうがないなと思います。

――良かったところはありましたか

元々できていなかった技以外はいつも通りの演技ができたのでこれが自分の実力だなと思いました。

――今後の意気込みをお願いします

6−3−3なんですけど、正直負ける気がしないですね。がっつり点差をつけて実力を示そうかなと思います。

山田元大(スポ3=千葉・市船橋)

――演技振り返っていかがでしたか

去年からコールマンを入れていて、練習でも結構安定していたので今回も入れたんですけど、絶対持ちたいと思ってやったのに落ちてしまってまだ試合、本番に弱いなと思いました。

――メンタルについてよく課題にあげていると思うんですが、緊張しましたか

全く緊張しなかったので、逆にそれがあんまりだったのかな、もうちょっと集中した方が良かったのかなと思います。

――良かったところはありましたか

アップでしっかりやろうと思ってやれたところはよかったのかなと思います

――今後の意気込みをお願いします

早慶戦は出られないんですけど、インカレはあんまり考えないで自分の演技をすれば結果がついてくると思うので、自分の力をしっかり出しきるだけです。