クラブチームの日本一を決める全日本クラブ選手権が行われた。今大会は、ジュニア選手1名とシニア選手2名の合計点で競うクラブ対抗と、個人総合を兼ねている。河崎羽珠愛(スポ1=千葉・植草学園大付)は所属しているイオンのメンバーとして最終日に登場。盤石の演技でクラブ対抗7連覇に貢献した。個人総合ではただ一人全種目16点台という高得点をマークし、目標としていた連覇を成し遂げた。
個人総合連覇に向け、まず臨んだのはフープ。「うまくいかないところがあった」と振り返るように、動きに硬さが出てしまう。しかし、河崎はその緊張感を引きずらなかった。続くボールの演技では、フープで使用しているリズミカルな曲から一転、しっとりした曲で『大人の女性らしさ』を見事に表現。滑らかなボールの動きや繊細な表情などで観客を魅了した。
一日で4種目を揃えなければならないタフな大会であったものの、「体力を最後までもたせる練習をしてきた」という河崎は後半種目でも勢いは衰えなかった。3種目目のクラブは得意種目。素早い手具操作でスピード感を演出し、正確な位置でのキャッチも成功させ、今大会最高得点の16.700をたたき出した。最終種目のリボンでも会心の演技を披露し、会場からは手拍子が起こる。演技後、自身も納得の演技に笑顔がこぼれた。
今大会で唯一全種目で16点台をマークし、種目別でもトップを独占した河崎。圧巻の試合展開を見せたが、「技をやり切れていない部分、難度もいくつか取れていない部分がある」と高みを目指す姿勢に抜かりはない。次に控えるのは学生最高峰の大会・全日本学生選手権。今回で得た課題を冷静に受け止め修正し、上級生に挑む。
(記事 大浦帆乃佳)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
※個人総合の結果のみ掲載
女子シニア個人総合決勝 | ||||||||
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選手名 | フープ | ボール | クラブ | リボン | 合計点 | 総合順位 | ||
河崎羽珠愛(スポ1) | 16.500 | 16.050 | 16.700 | 16.400 | 65.650 | 1位 |
コメント
河崎羽珠愛(スポ1=千葉・植草学園大付)
――クラブ対抗と個人総合での優勝、おめでとうございます。優勝が決まったときのお気持ちはいかがでしたか
目標としていたクラブ対抗と個人総合での優勝だったので、とてもうれしかったです。
――試合内容を振り返ってみて、いかがですか
最初の種目のフープで少しうまくいかないところもありましたが、そこから気持ちを切り替え、最後まで諦めずに踊ることができました。
――特に力を入れて練習してきたところはありますか
1つ目は前回のユース選手権でミスしたところをもう一度、一から修正していったこと、2つ目は1日に4種目演技するので午前2種目、午後2種目と演技練習をし、体力を最後までもたせる練習をしました。
――個人総合の連覇が懸かっている、というプレッシャーはありましたか
今回は試合1週間前までかなりプレッシャーを感じました。たくさん練習していくうちにそのプレッシャーが自然と和らいできたので、試合当日は伸び伸び演技できました。
――特に良かった種目と、その理由を教えてください
クラブとリボンです。この2種目は午後に演技したのですが、疲労感もなく1番楽しんで踊れたのが良かったのだと思います。
――全種目で16点台をマークされていました。今大会の演技に100点満点で点数をつけるなら何点でしょうか
今回は80点です。技をやり切れていない部分、難度もいくつか取れていない部分があるので、次の試合でその反省を生かしていきたいです。