つり輪で銀メダル!小倉が国際大会で躍動

体操

 世界中からオリンピックメダリストや世界選手権代表が多数集う種目別の大会、豊田国際。ことし世界選手権代表補欠に選ばれていた小倉佳祐(スポ4=千葉・習志野)は日本代表ユニフォームを身にまとい、つり輪と跳馬に出場した。全日本種目別選手権(種目別)では跳馬3連覇を成し遂げている小倉。世界の強豪を相手につり輪2位、跳馬5位という結果で飛躍のシーズンを終えた。

 今季、跳馬とともに力を入れて練習を積んできたつり輪。「質がだいぶ上がってきて評価してもらえるな、という自信にはつながった」と話すように、力技の静止姿勢の美しさで観客を魅了する。最後の着地までしっかりまとめ、日本代表の選手たちと笑顔でハイタッチ。14.750という得点をマークし見事銀メダルに輝いた。一方優勝を狙って臨んだ跳馬では故障の影響があったのか、1本目のロペスの着地でマットから出てしまう。「跳馬で補欠に入ったのに何をしているんだろうかとすごく情けなかった」と振り返るが、2本目のヨー2は高さも飛距離もある跳躍を披露。結果こそ奮わなかったものの、存在感を十分に示した。

 NHK杯で大技ロペスハーフを日本人で初めて成功させ、種目別では跳馬3連覇という偉業を達成するなど大躍進を遂げた小倉。次に控えるオリンピックイヤーに向けて、今度はどのように観客を驚かせるのか。小倉のさらなる進化に期待したい。

(記事 大浦帆乃佳)

結果

つり輪
選手名 結果(順位)
小倉佳祐(スポ4) 14.750(2位)
跳馬
選手名 1回目 2回目 平均(順位)
小倉佳祐(スポ4) 13.600 15.125 14.362(5位)
コメント

小倉佳祐(スポ4=千葉・習志野)

――この大会に臨むにあたって何か具体的な目標はありましたか

つり輪と跳馬の2種目の出場ということで、つり輪はEスコア(出来栄え点)をより高くすること、跳馬は優勝することを目標にしていました。

――この大会の全体的な感想を教えてください

今回の大会は少し試合というより演技会みたいな雰囲気があって、あまり緊張感はありませんでした。世界選手権に出場した選手と一緒に試合ができたのは、この大学最後で経験できたのはよかったです。

――跳馬では優勝を狙っていたかと思いますが、2本跳び終えた直後のお気持ちを教えてください

落ち込んでいたというよりは、自分は跳馬で補欠に入ったのに何をしているんだろうかとすごく情けなかったです。

――ロペスハーフを実施する予定はありましたか

練習しようとは考えていたんですが、故障があってしっかり練習をすることができなかったのでやる予定はありませんでした。

――悔しさも残ったかと思いますが、収穫もあったのではないでしょうか

跳馬での課題は、故障があっても体が思うように動かなくても、最低限のことはできなければいけないなと。つり輪では質がだいぶ上がってきて、評価してもらえるなという自信にはつながりました。

――来シーズンの目標や取り組んでいきたいことは

らいねんはオリンピックのシーズンなので全種目の強化は必要ですが、つり輪と跳馬に関してはより強化していきたいと思っています。つり輪では質をもっと高めて今の構成が楽になれば少し難度は上げたいのと、跳馬は普通にロペスハーフが跳べるようにしたいのですが最悪の状態でもロペスは余裕にできるようにしていきたいです。