現体制で正真正銘のラストレースとなる全日本選手権(全日本)最終日。降りしきる雨の中で行われたこの日のレースには、女子部で決勝に進出した4艇を含む計7艇が出場。下級生を中心として3艇が2位に食い込むなど、上々の成果を得て大会を終了した。優勝種目こそ出なかったものの、引退する4年生は下級生と確かに築いたクルーワークを見せ、次年度への足掛かりを置き土産として残した。
男子部から最終日に挑んだのは、順位決定戦に進んだ2艇。まずは4年生2人と1、2年生で構成される舵手なしフォアが出漕した。前日の準決勝ではオーバーペースに陥り失速。レースプランの変更も予想されたこの試合だったが、前日同様スタートから果敢に飛び出す。「きのうのレースでは前半の1000メートルでロスが多く失速する原因をつくってしまった」「今回はロスを少なくして自分たちの効率のいい漕ぎをしよう」(得居亮太、法4=東京・早大学院)。プランの変更ではなく、抜本的な漕ぎの改善を狙った。より難易度の高い方法を選択したクルーは、後半に入ってもスピードを維持。見事1着でゴールし、歓声を上げた。引退レースとなった石橋広陸(スポ4=愛知・豊田北)は「本当にいいクルーだったんだなと実感した」と目を細めた。
男子部最後のレースの登場したのは舵手付きフォア。こちらも準決勝ではわずかな差で涙を飲んだクルーだ。中盤のペースダウンを課題として挙げ、改善したかったこのレースだが、またしても第2クオーターから失速し、悔しい3着に終わった。前日の敗因をぬぐい切ることはできなかったが、唯一の4年生・有田雄太郎(法4=東京・早大学院)は「課題の第3クオーターで落ちないで攻めることは全員でできた」と、クルーの意識統一を実感した。
男子舵手なしフォアが1着で大会を締めくくった
4艇が最終日に残った女子部は、下級生の台頭が目立った。最初に登場したシングルスカルの松井友理乃(スポ1=愛媛・今治西)は、順位決定戦に出漕。昨年優勝の栗山咲樹(富山国際大)、同2位の大門千紗(日大)が同組に回るなど例年以降に壮絶な争いとなった同種目で、松井は終盤まで1位で漕ぎ進める。最後に粘り切れず3着、総合7位に終わったが、レベルの高い今大会で1年生ながら総合7位に食い込み、上々の結果を挙げた。下級生の活躍が光るレースさらに続く。1、2年生で構成された舵手なしペア、東京・小松川高の1年生で組んだダブルスカルは、共に決勝の大舞台で2位に輝き、2つのメダルを持ち帰った。計4人の漕手の内3人は全日本大学選手権(インカレ)出場を逃した選手。存在をしっかりとアピールし、早大の選手層が厚いことを知らしめた。
女子部の肝心要は、大会前に内田大介監督(昭54教卒=長野・岡谷南)が「ぜひとも獲りたい」と語った舵手なしクォドルプルとエイト。インカレで失った『女王』の座を取り戻すべく、木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)をはじめとする3人の4年生をダブルエントリーして臨んだ2種目だった。しかし、決勝に挑む舵手なしクォドルプルは序盤を1位で入るもののコンスタントで優位を守れない。社会人クルーがそろい、全ての場面が勝負どころとなる厳しいレースで最後まで追いすがるものの、4着に終わった。4時間後に行われたエイト決勝では対照的にスタートで出遅れる。しなやかな漕ぎで中盤から2艇をかわすが、トップを走る立命館大を捉え切れず。2着で一歩及ばない結果に終わった。『女王』復活はかなわなかったが、成果を上げたクルーの多くが3年生以下。「今回は下級生を中心に頑張ってくれたかな」と木野田も次年度への手応えを口にした。
1年生同士の女子ダブルスカルが2位に輝いた
上級生が下級生を引っ張り上げた男子部。下級生が上級生を押し上げた女子部。かたちは異なれど、チーム全体が結びつき、結果につなげたラストレースだった。早慶レガッタで完全優勝を果たしながら、インカレで惨敗と完全燃焼には至らなかった一年間。しかし、締めくくりとなるレースで「後輩に託した」、「全てを教えてきた」。4年生の多くがこう語って部を去った。残された下級生は、思いを胸に、再びの隆盛を誓う。
(記事 喜田村廉人 写真 石塚ひなの、加藤佑紀乃)
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結果
【決勝】
▽女子部
【エイト】
C:澤田夏実(スポ3=東京・小松川)
S:北村綾香(スポ3=滋賀・膳所)
7:青木華弥(教3=東京・本所)
6:三浦彩朱佳(文1=青森)
5:木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)
4:石上璃奈(スポ4=長野・下諏訪向陽)
3:田口えり花(商4=埼玉・浦和一女)
2:宇都宮沙紀(商1=愛媛・今治西)
B:木下美奈女子副将(スポ4=山梨・富士河口湖)
6分54秒22【2位】
【舵手なしクォドルプル】
S:木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)
3:米川志保(スポ3=愛知・旭丘)
2:石上璃奈(スポ4=長野・下諏訪向陽)
B:木下美奈女子副将(スポ4=山梨・富士河口湖)
6分48秒99 【4位】
【ダブルスカル】
S:安井咲智(スポ1=東京・小松川)
B:藤田彩也香(スポ1=東京・小松川)
7分32秒13 【2位】
【舵手なしペア】
S:南菜月(文2=新潟南)
B:尾嶋歩美(スポ1=埼玉・南稜)
7分51秒02 【2位】
【順位決定戦】
▽男子部
【舵手つきフォア】
S:徐銘辰(政経2=カナダ・St.Andrew‘s highschool))
S:高山格(スポ2=神奈川・横浜商)
3:堀内一輝(スポ2=山梨・富士河口湖)
2:金子怜生(社3=東京・早大学院)
B:有田雄太郎(法4=東京・早大学院)
6分55秒90 【3着 全体7位】
【舵手なしフォア】
S:田中海靖(スポ1=愛媛・今治西)
3:石橋広陸(スポ4=愛知・豊田北)
2:藤井拓弥(スポ2=山梨・吉田)
B:得居亮太(法4=東京・早大学院)
6分30秒01 【1着 全体5位】
▽女子部
【シングルスカル】
松井友理乃(スポ1=愛媛・今治西)
8分16秒12 【3着 全体7位】
コメント
【男子舵手つきフォア】
B:有田雄太郎(法4=東京・早大学院)
――きょうののレースを振り返っていかがですか
きょうのレースプランは、準決勝と同じように、最初に出て、第2クオーターと第3クオーターでなんとか耐えて、最後に上げようというプランだったんですけど、第2クオーターと第3クオーターでの体力的な面でまとまり切れず、ズルズル行かれてしまい、最後に追い上げることができなかったということ、東工大や慶大などにメンタル的な部分で、こちらにもう少し勢いがあればなと思う試合だったんですけど、しっかりときのうの改善点である第3クオーターで落ちないで攻めるということは全員でできたかなと思ったので、全体的に順位はともかく、自分たちがやろうと思っていることはやれました。ただ、次の課題も残っているので、後輩には頑張って欲しいなと思うレースでした。
――やはりきのうのレースから課題に上がっていた第2クオーターと第3クオーターが今後の課題ですか
そうですね。10秒落ちをしているのは結構落ちてしまっているので、そこを抑えていことです。
――7位という順位に対する率直なお気持ちはいかがですか
7位という結果は実力そのものだったのかなと思っています。きのう0.3秒差で負けた明大が優勝するとか、そういうのもあるんですけど、結果は結果として素直に受け止めていて、後輩たちも悔しがりながら7位という現実を受け止めているので、7位は7位です。
――この1年間は後輩の方々とのクルーでした
早慶戦、インカレ、全日本でも自分以外が全員後輩というクルーの中で、後輩に頼っている自分もいて、後輩が自立してやってくれているので、この1年を通して、水上では学年は関係ないなと思っています。最終的な話をまとめたりするのは自分ですけど、提案や意見は後輩が水上でもいってくれているので、後輩と一緒にやっているというよりは、仲間と一緒にやっているなと素直に感じることができたので、あまり後輩として意識はしなかったんですけど、終わってみると全員可愛かったなと思います。
――漕艇部で過ごした4年間はいかがでしたか
もともと高校3年生の最後の試合で優勝はできていたので、やり切った感じはあったんですけど、早慶戦で負けているワセダを勝たせたいという気持ちで入って、色々あったんですけど、4年生の春の最後の早慶戦で全種目優勝することができたのは救われました。何よりこの4年間で、人間として、大人として、学ぶべきことを色々学べたので、よかったなと思うんですが、きょうの7位という結果であったりとか、まだまだこのままでは終われないなというのがあるので、何かしらのかたちでボートには還元していきたいなと思っています。
――ボートに還元していきたいとおっしゃっていましたが、競技は続けられますか
もうないですね。これだけ続けても決勝というのは遠かっなと素直に受け止めていて、だからこそ自分が何か他のかたちで、例えば、高校のコーチをすることもまわりまわって漕艇部のためになると思っているので、何かしら自分が選手というよりは、サポートする側でできることを模索していきたいと思っています。
――この4年間をどのように今後の人生に生かしていきたいですか
社会というものはどういうものなのか、相手の気持ちを考えるというのはどういうことなのか、自分の気持ちをどうコントロールするのか。全て社会人になる前に知っておかなければいけないことを学べたので、それをしっかりと整理しながら社会人になって、あの時学べてよかったなとか、まだまだ未熟だったなというのを振り返っていければいいなと思います。
――最後に後輩に託したいことはありますか
絶対にこいつらだったら強くなるなと。自分たちの代を軽く超える協調性やボートに対する熱意、仲間を思う気持ちを持っていて、託すものはこの1年間託し切ったと思っているので、期待しているので頑張って欲しいなと思います。
【男子舵手なしフォア】
3:石橋広陸(スポ4=愛知・豊田北)
――最後は喜ばれていましたが、きょうのレース振り返っていかがですか
本当に気持ちいいというか、本当にやりたいレースプランを完璧にやり切れました。大体レースプランは毎回立てていて、それをなかなかやり切れずに終わってしまうことが多いのですが、今回はそれを全てやり切ることができたので、それだけで本当に満足しています。
――悔いはないですか
もう後悔ないですね。
――準決勝では序盤で飛ばしすぎたということでしたが、今日はペースが最後まで落ちませんでした
とにかくゆとり、余裕を持って刻み続けようとやっていました。ただ、もし昨日準決勝で上がっていたとしたら、決勝でたぶんできなかったと思います。準決勝で負けたからこそ、反省点を今回の順位決定戦で生かすことができたと思うので。これをしっかり後輩の海靖(田中、スポ1=愛媛・今治西)や藤井(拓弥、スポ2=山梨・吉田)がつないでやっていってほしいなと思います。
――二人の後輩には、練習期間でどのようなことを伝えようと思ってましたか
基本的には何も言わないことを意識していました。とにかく二人のやりたいようにした上で、意見を引き出して「そこは違うんじゃない?」とか「もっとこうしたほうがいいよ」と言って。基本的には任せるかたちをとっていました。
――後輩の二人の成長も見られましたか
そうですね。正直僕から言えばまだまだだなと思うのですが、それでも二人の成長がなければこの順位はなかったと思います。もう彼ら二人には感謝したいですね。
――四年生の二人が「後輩のために漕ぐ」と話していると伺いました
全日本(全日本選手権)が始まる前から、今回はもちろん勝ちたいんですが、順位はあまり気にしないから、とにかく二人がいい経験をしてくれればそれでいいとずっと話していました。たぶんそれを二人は感じ取ってくれて、二人は二人で先輩のため、僕たち四年生二人は後輩のためにと、いい関係をつくれたんじゃないかなと思っています。
――レースが終わった後にクルーで話されたことはありますか
クルーミーティングって大体わるいところが出てくるんですけど、(今回は)みんなやり切ったという言葉や表情が出ていたので、本当にいいクルーだったんだなと改めて感じることができました。
――早大でのこれまでの4年間を振り返っていかがですか
僕は正直悔しいことばかりしてきたのですが、今回も実は全体の2番タイムで銀メダルもらえたというのでそういう思いもあります。でも、僕の中では本当にきれいにやり切れた感じもありますし、もう本当に四人でやり切れて良かったねということをみんなで確認できたので、僕はそれだけで満足です。
――このクルーで良かったという思いは強いですか
全日本最後本当にいいかたちでまとまって、得居(亮太、法4=東京・早大学院)も「本当にこの四人で引退レースを迎えられて良かった」と話していたので、本当にいい組合わせだったのかなと思います。また担当コーチの望月さん(博文コーチ、平7政経卒)からも、何も言わなくても四人からまとまっているオーラが出ていると常に言っていただけたので、本当にどこにも負けない雰囲気づくりができたんじゃないかと思います。
――これまでのご自身の姿から、後輩にはどういったことを学んでほしいですか
正直僕はあんまりお手本になるようなタイプの人間ではないので、どうか分からないですけど、今回のなしフォアではとにかくできることから少しずつ緻密に積み上げていって、それをみんなで話し合って、一歩ずつ階段を登っていく作業に関して、二人はどういうふうにやればいいのかというのを学んでくれたと思います。それを他のクルーでも生かしてくれたら、うれしいかなと思います。
――早大で過ごした四年間を今後どう生かしたいですか
多少のことではへこたれないかなというと思います。これだけつらいことが四年間であったので、社会人ではそんなにないんじゃないかなというふうに思えるくらい大学時代にいろんなことを経験できました。社会人になってもいろんなことを乗り越えられる力は四年間で養えたんじゃないかなと思います。
B:得居亮太(法4=東京・早大学院)
――きょうのレースを振り返っていかがですか
きょうは1着で帰ってくることができたので、よかったと思います。
――きのうのレースから改善した点はありますか
きのうは3クォーター目で落ちてしまって、立教大に抜かされてしまいました。正直コックスがいなくて後ろが見えないので、1000メートル地点までに前に出ていれば大丈夫なのではないかという甘い考えを持っていた部分もあります。その結果自分たちのリズムを3クォーター目から崩してしまって、相手は調子をあげてきて抜かされて、ラスト500メートルで離されるという展開になってしまいました。そこの反省点を生かして、自分たちの持ち味はスタートなのでそこは変えずに、1000メートルで確実にトップを取って、そこからは油断せずに耐えて耐えて、切り替えのコールをいれて、何度もドライブを入れ替えました。その結果3クォーターにもいいスパートで入ることができて、ラストで離すことができたのかなと思います。また、きのうのレースでは、前半の1000メートルはロスが多くて失速する原因を作ってしまい、その結果後半の1000メートルで体力が残っていませんでした。今回は前に出るけれどロスを少なくして、自分たちの効率のいい漕ぎをしようと思っていましたが、それを実際にすることができました。それが後半のいいタイムにつながったかなと思います。
――「後輩のために漕ぐ」とおっしゃっていました
下級生のためと言いますか、後輩にとってのこの大会を来年以降に生かして、この大会があったから今のレースで勝つことができたと思ってもらえるような経験にさせたいと思っていました。そのために今まで7年間自分がやってきたことを全て託すようなつもりでこの2ヶ月間やってきました。今回のレースもそうですし、練習でも後輩に色々と思いを伝えることはできたのかなと思います。自分自身最後のレースでもあったのでもちろん自分のためでもありましたが、「後輩のために漕ぐ」というよりは、「後輩に託すために漕ぐ」という感じですね。
――競技生活で最後のレースとなりましたがいかがでしたか
正直きょうのレースはとても楽しくて、ボートを辞めたくないなと思ってしまいました(笑)。7年間やってきて1番楽しいレースができたのではないかと思うくらいです。順位決定という形ではありましたが、最後のレースを1着で終えられるなんて本当に自分は幸せ者だなと思います。自分たちのレースプランがしっかりとはまって勝つという理想的な展開だったので、結果を見れば満足という言い方は語弊があるかもしれませんが、自分の中ではいいレースができたなと満足しています。
――改めて4年間を振り返っていかがですか
高校時代の早慶戦で自分の腹切りのミスで負けてしまった経験があって、とにかく早慶戦で勝ちたいと思ってこの部に入りました。1年生の時はエルゴのスコアも1番下で、本当にやばいなと思った時もありました。そこから試合で勝てる機会も多くなかったですし、楽しいことよりも苦しいことの方が圧倒的に多かったです。そんな中ことしの早慶戦であったりきょうのレースであったり、嬉しい場面が自分の中ではとても大きく印象に残っていて、今までの辛い経験を全部忘れることができるような思いをすることができました。いい4年間だったなと思います。
――後輩に向けて一言お願いします。
今回の大会だけに限らず一緒に乗ってきた後輩たちには、その経験を踏まえてもっといい成績を取ってくれたら嬉しいです。僕を踏み台にしてもいいくらいなので(笑)。後輩たちの勝つ姿を見られたらこんなに嬉しいことはないので、是非頑張ってほしいと思います。あとは、あまり去年やことしでいい成績を出すことができていないので、そこは責任を感じているのですが、全体の実力は上がってきていると思いますし、後輩たちが今までやってきたことは間違いなく正しいと思っているので、そこはブレずにやり続けてほしいと思います。
――最後に同期に向けて一言お願いします
本当に個性が強い人が多くて、バタバタした4年間でした(笑)。でもこの16人じゃなかったら早慶戦も優勝できていなかったと思いますし、自分もここまで楽しくやり続けることができませんでした。同期には本当に感謝しています。これからも長い付き合いになるとは思いますが、本当にこの16人でよかったなと思います。
【女子エイト】
5:木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)※女子舵手なしクォドルプルとダブルエントリー
――ご自身が出場した2種目の結果についてはどう感じていますか
全日本に限らずこの一年間を振り返ると、目標を達成することはなかなかできなかったんですが、それ以上に後輩や仲間と過ごしたこの一年間はとても充実していたかなと思います。
――舵手なしクォドルプルとエイトのダブルエントリーになりましたが、いかがでしたか
ダブルエントリーをしたのは、どちらの種目も(優勝)取りたかった結果ということで、それでどちらも取れなかったということは自分のふがいなさというか力のなさを感じました。ですが、(二つの艇で)後輩に残すことができた部分はあったので、それはそれで良かったのかなと思います。
――舵手なしクォドルプルの4位という結果についてはいかがですか
予選で勝っていた明治安田生命やトヨタ自動車に負けてしまったのは、自分たちで調整できなかった部分があったということで、反省しています。ただ、全日本という大きな舞台で社会人の3艇と競ったレースができたというのは、すごく自分たちの中で楽しかったなと思います。
――コンスタントの漕ぎで他艇にかわされました
もともとスタートは出たいという話をしていてしっかりと出られたのですが、やはり課題は課題として解決し切れなかったなと。それについてはストロークだった私が一番責任が重いというか、最後まで軽いリズムで刻み切れなかったのは申し訳ないなと思います。ただ、3番に乗っていた米川(志保、スポ3=愛知・旭丘)は、最後まで力強く(水を)押してくれたので、来年私以上の結果を出してくれるんじゃないかなと期待しています。
――エイトでは逆にスタートから出遅れてしまいましたが、その原因は何だと感じていますか
決勝ということでどのクルーもスタートで前に出ようと考えている中、私たちに焦りがあってバランスが崩れるところがあったのかなと感じています。
――前半4位から2艇をかわしました。そのときのクルーの雰囲気はいかがでしたか
ダブルエントリーしたメンバーを含めて、この種目がワセダの最後になるので「何としてでも勝ちたい」という思いが9人全員にありました。コックスの澤田(夏実、スポ3=東京・小松川)のコールに反応できた部分が多かったからこそ、全員最後まで集中を保って2艇を差し切れたのかなと思います。
――2位という結果についてはいかがですか
やっぱり優勝したいという気持ちがあったのでこの結果について満足するということはないのですが、4位から2艇を抜かしたということは評価していいのかなと思います。ストロークペア(ストロークと7番)も3年の二人ですし、4年生よりも下級生の力が大きかったと私は思っています。結果はあまりふるわなかったのですが、来年から頑張ってくれればいいなと純粋に思いました。
――女子部全体の結果を見ていかがですか
優勝は一つも出なかったのですが、ダブル(スカル)の1年生、シングル(スカル)の1年生、(舵手なし)ペアの1、2年生など、今回は下級生を中心に頑張ってくれたかなと思います。私は1年生の時に全日本に出たのですが3位だったので、それに比べるとことしの1、2年生はすごく盛り上がってるなと思います。私は後輩をまとめて目標を達成することはできなかったのですが、米川を初めとした3年生を中心に来年に向けて頑張ってほしいなと思います。
――一年間の主将生活はいかがでしたか
なかなか思い描いていたことはできなかったというのが正直なところなんですが、自分が頑張れば頑張るだけ同期、後輩もついてきてくれているという感じはありました。描いていた通りには行かなかったんですが、奮闘した一年間というのは自分の中ですごくいい経験になりましたし、すごくいい思い出にもなったかなと思います。
――漕艇部での4年間はいかがでしたか
1年生の時は4年生の先輩とずっとクルーを組んでいて、先輩の背中をただただ追い掛けていてあっという間でした。そこから2年生、3年生では結果が出ないというか、自分の中ではうまくいかない時期が長かったです。それで、いざ4年生で主将を任されると、自分のやりたいことと、実際にできていることのギャップが大きくて苦しんだこともありました。でも振り返ってみれば、苦しい思い出よりも楽しい思い出の方が真っ先に出てきますし、今この瞬間も「続けてきて良かった」「この代で良かった」と思う部分がすごくあるので、悔いはないですし、もしもう一回人生がやり直せるのなら、もう一回この漕艇部に入ってやっていきたいと今思っています。
――競技を続けられる予定はありますか
はい、私は企業に入ってボートを続けていく予定なので、今度はライバルとして、この大学を倒せるように実力をつけていきたいと思います
――漕艇部で学んだどんなことを生かして競技を続けたいと感じていますか
私は高校の3年間ずっとシングルに乗っていて、クルーボートや組織についてあまり考えることはなかったのですが、この四年間内田監督(大介、昭54教卒=長野・岡谷南)の下で組織やクルーボートのを学んだということがすごく大きくあります。エイトなどもそうなんですけど、8人のオールがそろわないと進まない、1人だけが速くても進まないので、いかにチームとしてまとまっていくかということを大学で学べたかなと思うので、社会人でもそれを生かして頑張っていきたいなと思います。
――来季主将の米川さんに託すことは何かありますか
米川については圧倒的な信頼を置いていて、陸上の人間関係であったり水上のパフォーマンスであったり、どれをとっても私より優れていると思うのですが、それを発揮できるのも後輩や同期のサポートありきだと思います。米川は多分自分のやりたいようにやっていれば同期も後輩もついてくるし、私たちもOGとしてバックアップしていくので、目標に向かってただひたむきに頑張っていってほしいなと思います!
B:木下美奈女子副将(スポ4=山梨・富士河口湖)※女子舵手なしクォドルプルとダブルエントリー
――女子舵手なしクォドルプル、女子エイトの2種目での出場となりましたが結果をどのように受け止められていますか
クォド(クォドルプル)に関しましては予選ではトップタイムだったのですが、社会人は決勝に向けての調整が非常にうまい組だったのでその面で私たちも何も失うもののないチャレンジャーとして去年のリベンジをしようということでやっていました。決勝ではスタートから頭を取りに行く予定だったんですけど中盤以降他艇に来られてしまったので社会人との差を感じました。正直優勝を狙っていただけに悔しい結果になってしまったと思っています。エイトに関しましてはエイトも優勝を目指していたので優勝できなかったことに関しては悔しいのですが、それでも中盤以降前半部分を立て直して2位まで持って行けたというのは収穫になったかなと思います。
――きょうは2本漕ぐということで大変だったのではないでしょうか
そこはダブルエントリーが決まった時点で本来毎日2レースになることを覚悟していたのでうまく気持ちを切り替えて臨もうとしていました。ハードではあったんですけどどちらにも気持ちを切り替えて臨みました。
――女子クォドルプルでは予選で勝った明治安田生命に負けてしまいました
昨年度も負けた相手ですし、決勝でリベンジしなければそこで勝たなければ去年の雪辱を果たせないということだったので私たちもかなり勝負を懸けて臨みました。しかし全日本だけあってレベルが高いなと思いましたし、らいねんはリベンジは叶わないのですが。、予選では勝ち負けを経験して日にちを重ねていくにつれて調整されていくと思うので、大会期間中常に少しでも良くなるようにやっていくことが大事だと後輩に残したいと思いました。
――コンスタントでは離されてしまいましたが
私たちはスタートからかなり勝負をかけてスタートでは飛び出したんですけどその後コンスタントにじわじわ来られてしまいました。やはりそこはいかにそのスピードを維持するかということがすごく大切だと感じていて、私もバウとしていろいろと声をかけたんですけどまだまだやれることはあったと思います。
――スタートで勝負をかけたということだったのですが、そのまま抑え切れなかった部分についてはいかがでしょうか
スタートは少しオーバーペース気味になってしまった感はあるんですけど決勝で勝つにはあのペースのままで入りは良かったのかなと思います。優勝するにはあのペースのままで落とさずに行くことが大事なのかなと思いまして、それがやはり実業団さんが一枚上手ですし、スタートで出てもそこで捉えて突き放すのがうまかったなと感じています。
――続いて女子エイトについて伺います。出遅れて立命大を逃してしまいました
タイムを見る限りは立命大がスタートが早かったので、レースプランとしましてはスタートから頭を取りに行くというよりは出られていても焦らずに付いていくということでした。他のところにも勝負をかけて出てきてしまったのですが、コンスタントが強みなので焦ることはなかったです。もちろん出たかったというのはあるんですけど出られても見ていくというのがレースプランだったので焦らずに私が後ろから声を掛けていく感じで勝負がコンスタントにおいてできるかなと感じていました。
――ラスト200メートルの追い上げで2艇をかわすというかたちでしたが、それは気持ちで押していった部分が大きかったのでしょうか
そうですね。それに関しても私は後ろから見えているのであと2挺身、あと半挺身と距離の差を言っていました。ストロークとか前の人たちは(他艇に)行かれてしまうと見えないのですがそのような中でもよく漕ぎ続けてくれたなというのはすごく思っています。その面では最後の中盤以降に8人でグッと固まっていけたのが艇速になっていたかなと思います。
――きょうで引退ですが現在はどのような心境でいらっしゃいますか
あまり引退という実感は湧かないですね。
――早大で過ごした4年間を振り返っていかがでしょうか
本当に濃い4年間だなと感じていまして、私のこの大学生活はボートを取ったら何が残るんだろうというくらいボートに毎日関わっていたなと思います。練習もそうですし、人と接するのもボートの関係の方が多かったので本当にこの4年間ボート部に、最後女子副将を務めさせていただいたんですけどこの漕艇部に自分自身成長させてもらったなと感謝しています。
――副将としての1年間はどのようなものでしたか
やはりなかなかうまく行かないことの方が多くて自分の中で苦労したこともあったんですけどそのときこそ一番大切だと思ったのが一人で抱え込まずに周りの人に相談する、そして一つ一つステップアップで変えていくというのが大事だなと思いました。その中でいつも私はコミュニケーションが本当に大事だなと思っていまして、それはOB・OGとかもそうですし、横のつながり、同期とか後輩とのコミュニケーションによって女子副将を務めていけたかなと思いました。
――競技継続はされますか
しないです。一応ここで引退というかたちになります。
――後輩に伝えたいことはありますか
4年間は長いようで短くてあっという間なので後悔しないように一日一日を大切にしてほしいというのと、あともう一つは人間関係を本当に大切にしてほしいなと思います。上下もそうなんですけど特に同期はいざというときは本当に助けてくれるので大切にして、一つにまとまってことしの無念を晴らしていただきたいと思っています。頑張ってほしいです。
4:石上璃奈(スポ4=長野・下諏訪向陽)※女子舵手なしクォドルプルとダブルエントリー
――きょうはダブルエントリーとなりましたが
思ったよりも大変じゃなかったなという感じの印象が強かったですね。敗者復活戦とかに回らなかったので、みんなの協力もあって…(敗者復活戦に)回らなかったんですけどね。回らなかったからこそ決勝で(クォドルプルもエイトも)どっちも優勝できるんじゃないかって、手の届く範囲にあったので、すごく悔しいですね。
――レースの内容については
わたしたちが1年生のときの3年生の愛さん(土屋、平28スポ卒=新潟・阿賀黎明)とか春奈さん(榊原、平28スポ卒=愛知・旭丘)という方がいらっしゃるんですけど、その方々が出ていて…まだ気持ちがまとまっていないんですけど…すごく勝ちたかったですね。トヨタ(トヨタ自動車)はもうジャパン(日本代表)で固めてきていますし、明治安田生命も去年負けていますし、去年と同じメンバーで出ているので絶対勝つという思いはすごく強かったんですけど、最初一生懸命出て…しすぎたんですかね、わからないです。でも、負けたら結局全部出し切れなかったって思うので、勝ったら全部出し切れたと思うんでしょうけど、結局勝ったか負けたかが私の中では重要になってしまっていますね。米川(志保、スポ3=愛知・旭丘)が1人だけダブルエントリーじゃないんですけど、色々気にして「疲労とかしっかり抜いていいですよ」とかすごく気を使ってくれていたので…勝ちたかったですね、このメンバーで。エイトも優勝したかったですね。
――最後の大会になりましたが
実感は全然わいていないです。
――これまでワセダでの4年間を振り返っていかがでしたか
きつかったですね…きつかった。楽しかった。
――競技を続ける予定はありますか
ないですね。ちょっと国体(国民体育大会)に長野県代表で出るかもしれないんですけど、基本的にはたぶんやらないと思います。
――4年間で得たものは何ですか
仲間ですかね。同期の4年生もそうですし、後輩もすごい大好きですし、色々あったんですけど…でも、最後まで諦めないところ、どういう風に本気で挑むのかというところをボートを通して学んできましたし、自分がどういう考えでどういう風に行動していくのかというのは考えさせられましたし、周りのためにどういう行動をしていけばいいのかというのが、なかなか周りを見られない人だったので、そういうところも成長できたなと思います。やっぱり1番はいい後輩と同期と…大好きなので、それですかね。
――特に同期の方々へ思いはありますか
一緒にクォドルプルに出たメンバーのストロークで主将の木野田(沙帆子女子主将、スポ4=青森)はちょっとたまに暴走することもあるんですけど、それでもすごく引っ張っていくことが得意な人で、ついて行こうと思えるので…そこにちょっと頼りすぎちゃって抱え込みすぎていたときもあったので、もう少し手貸してあげられたかなという後悔はありますけど、すごい頼もしい人でこれからも(競技を)続けるので、絶対に応援に行こうかなと思いますね。オリンピックとか出てほしいなって、ずっと応援している人です。
――最後に後輩たちに伝えておきたいことがあればお願いします
何がどうなっても悩み相談とかは絶対乗るので…ずっと味方でいるから、最後まで頑張れよって言ってあげたいですね。
3:田口えり花(商4=埼玉・浦和一女)
――2位という結果についてはどう感じられていますか
優勝を目指していたのでもちろん悔しい思いもあって、立命館に勝ちたかったという思いはあったんですけど、序盤に出遅れてしまった後に追い返してそのまま耐えてゴールできたというのはクルーのおかげで勝てたなと思えて、そういう意味では満足しています。
――練習時間も限られていたと思いますが、どのようなところに重点を置いて練習してきましたか
やはりスイープの動作にそれぞれ慣れていない部分もあり、ダブルエントリーのメンバーもいて他の艇で練習しているメンバーもいたりと、技術的な面でそれぞれが苦戦していたなという印象でした。
――田口選手のクルーの中での役割は何だと思っていましたか
私はバウフォアの前から2番目にいるので、前が言ったことを後ろに伝えるのは私の役目だと思っていますし、後ろから見た状況を前に伝えるのもバウペア任せにしていると声が届かなかったりもするので、前と後ろをつなぐ潤滑油というか、伝達する役目だったかなと思います。
――きょうが四年間の中でのラストレースとなりました
月並みな言葉になるんですけど、肩の荷が降りたというかホッとした気持ちです。最後に同期と乗れて良かったです。
――プレッシャーを感じられたりもしていたのですか
インカレ(全日本大学選手権)に比べると今回のエイトは変なプレッシャーを感じることはなくて、ちょうどいいプレッシャーの中で気持ちよく漕げたと思っています。
――漕艇部での四年間を振り返って
苦しくて長いけど、その分得られたことがたくさんあった四年間だったと思います。
――競技続行はされますか
続行はしないので、きょうのエイトの決勝がラストレースです。
――何かしらで関わっていく気も今のところはないのでしょうか
ないですね。今後のことなので、もしかしたら結果的に嘘になっちゃうかもしれないんですけど(笑)。特に今はないです。
――漕艇部で四年間経験してきたことを、今後の人生にどう生かしていきたいですか
全日本は楽しく漕げたんですけど、私自身ラスト一年はすごく苦しいことがいっぱいあって。今までの人生で、ここまで「やめたい」と思ったことを続けたことってなくて。今まで、「もうこれは嫌だな」と思ったら自分の直感を信じてやめてしまうことが多かったんですけど、社会に出て「もうこれやめたい」って思ったときに、1つの区切りに向かってしっかりと続けられるような粘り強さを今後に生かせたらいいなと思います。
――後輩と組むことも多かった田口選手ですが、後輩に伝えたいことはありますか
結構厳しいことを言っちゃうタイプだったんですけど、彼女たちがいたから私も最後まで漕げたと思うんですよ。いつも支えてもらってばっかりだなって思っていて、それに返せるのが何か言ったりだとかそういう部分ぐらいしかなくて、力不足で申し訳なかったなと思うんですけど、引退した後も応援しているので、頑張ってほしいと伝えたいです。
――最後に、四年間一緒にいた同期に伝えたい言葉は
きょうのレースで、クォドは本人たちが納得いかない結果だったとも思うんですけど、やはりトレーナーやマネジャーの人たちも含めてそれぞれ本当にすごいところを持っていて、すごい人たちだと感じているので自分の同期に誇りを持って引退できます。自信を持って、頑張っていきましょう!
【女子舵手なしクォドルプル】
3:米川志保(スポ3=愛知・旭丘)
――きょうのレースを振り返っていかがでしたか
最初から最後まで、正直どこが勝つのかとか全然自分たちもわからなくて、最後の最後まで諦めていなかったですね。結果として4位になってしまったのは悔しいんですけど、出し切ったのかなと思います。
――相手は強豪揃いで、厳しいレースだという気持ちはありましたか
メンバーを見てもことしの日本代表の人がいるクルーだったり、やっぱり社会人さんはテクニックがすごくあるクルーなので、いかに自分たちがその中で食らいついていけるかという感じでした。厳しいなとは思いつつも、そこで食らいついていけたのは良かったところかなと思います。
――スタートで一気にトップに立たれましたが、そこはプラン通りということですか
そうですね、みんなどこのクルーも出てくるなと思ったので、そこで絶対に置いていかれないようにスタート出られて、結構タイムも良くて、そんなにスタート飛ばしすぎて全然後半出なかった、漕げなかったとかそういうことではないんですけど、スタートは出られたのは結構良かったかなと思います。
――3人の4年生方がダブルエントリーとなりましたが
ダブルエントリーということは必然的に練習時間が半分ということになってしまうので、私も他の3人の方がエイト乗っているときはシングルとかで、一回一回の練習でどれだけ集中していけるかというところは大変でしたね。
――来年主将とお聞きしたのですが、次期主将から見てこの1年間木野田沙帆子女子主将(スポ4=青森)はどんな主将でしたか
やっぱり芯がぶれないというか、決断力もありますし、ぶれない姿勢というのは、リーダーとしてみんなもついて行かなきゃとなりますし、そういうところは主将としてすごいところです。
――現体制では最後の大会となりましたが、これからどのようにチームを引っ張っていきたいという考えはありますか
今シーズンはインカレ(全日本大学選手権)でも全日本(全日本選手権)でも勝ち切ることができなくて、準優勝とか決勝に残るとかはあってワセダの層の厚さというのはわかったんですけど、今ひとつ勝ち切れなかったので、来シーズンはどこの大学や企業にも負けない努力をして勝ち切るというところにこだわっていきたいなと思います。
――最後に今後に向けた意気込みを改めてお願いします
新人戦(全日本大学新人選手権)は私は出ないんですけど、今の1年生がすごい強くて、これから私たちの基盤になってくる代でもあるので、しっかりそこで優勝してもらって、私たちもそれはサポートして、来シーズンに向けて今の3年生でちゃんと引っ張っていけるようにまずは自分たちが一番努力してみんなで盛り上げていけたらなと思います。
【女子ダブルスカル】
藤田彩也香(スポ1=東京・小松川)
――本日の結果をどのように受け止めていらっしゃいますか
2位でしたが実力の差を感じたというのが感想です。
――日体大のカベは高かったということでしょうか
予選、準決勝、決勝とタイム差は縮まって自分たちのなかでも日体大の倒し方は少しずつ分かってきたのでそこは良かったんですが、実力の差というものを感じた結果でした。
――具体的な反省点はありますか
予選が終わり、準決勝も終わったあとに結構手ごたえがありました。特にスタートから500(メートル)まででその後の500(メートル)から1000(メートル)で割と離れていてしまうというのが多かったのでそこでしっかり離されず着いていき、自信を持っている最後でしっかり粘って差すというのがイメージできていたんですけど、決勝では勝つことができなかったのでそこは反省点です。
――レースプランは先ほど述べていただいたものでしょうか
そうですね。前半は攻めて最初の500(メートル)は本当に攻めるレースプランを組んで、そこからのコンスタントレートも予選と準決勝では高く行って(日体大に)付いていけるようにというレースプランを組みました。
――きのう安井咲智選手(スポ1=東京・小松川)が「日体大ともう少し近づけて第3クオーターまで行くべきだった」とおっしゃっていたのですが、今回は改善できましたか
そうですね。きのうよりは第2、第3クオーターで余裕はなかったので今回はしっかり自分たちのできることをしっかりやって、自分たちの出せる力をしっかり出せたとは思います。
――今回が初めての全日本選手権だったと思いますがいかがでしたか
私は久々の大会だったのですが一緒に乗っているのが安井というずっと一緒にやってきた同期なので、そこは高校通りな気持ちでレースに臨むことができました。
――安井選手に伝えたいことはありますか
クルーキャプテンとしてまとめてくれて、お互いに意見が違うこともあったのですがしっかりここまで2人で2位という結果を残すことができたのは安井と信頼し合ったからなので「ありがとうございます。」と伝えたいです。
――2位という結果についてご自身では手ごたえがあったと
良いスタートは切れたのであとは新人戦(全日本大学新人選手権)に向けてまた頑張っていきたいと思います。
――最後に新人戦への目標と意気込みをお願いします
新人戦ではクォドルプルで出場する予定なのですが、しっかり今回の結果も踏まえて改善するところは改善して優勝を目指してやっていきたいと思います。
【女子シングルスカル】
松井友理乃(スポ1=愛媛・今治西)
――きょうのレースを振り返っていかがですか
きょうのレースは、準決勝の課題を踏まえて前半第1クオーターと第2クオーターを攻めるというプランだったので、そこをしっかり実行できたことは収穫かなと思うんですけど、逆に後半に細かい技術の課題や自分の弱い部分が浮き彫りになったかなと思います。
――前半はご自身としても上手くいったという手応えでしたか
はい。
――順位決定戦も強豪ぞろいで、勝負したいと話されていましたが、それは実行できましたか
はい。攻めるレースはできたかなと思うのですが、やはりまだ力不足だったなと思います。
――ご自身として結果には納得いくところのほうが大きいですか
いかない部分の方が大きいです。
――次のレースは全日本新人選手権(新人戦)となりますが、今大会で得たことをどのように生かしていきたいですか
レースをして、その次のレースで自分の課題を修正するというところは今大会しっかりできたと思います。新人戦は種目も変わるので、自分のできていないところをこの2週間で詰めて、しっかり全員で合わせた漕ぎができたらなと思います。
――新人戦は今季のラストレースとなります。1年間の集大成となる大会になりますか
そうですね。全部出し切って、しっかり優勝という結果が付いてきたらいいなと思います。