おのおのが現在の実力を知るレースに

自転車

 長野県木祖村で全日本学生選手権個人ロードレースが行われた。早大からは6月11日の女子の部に、大蔵こころ(スポ1=愛媛・松山学院)。12日の男子の部に、石田眞大(法2=東京・豊多摩)、中野大詞(スポ2=岩手・紫波総合)、美甘星次郎(スポ2=鳥取・倉吉総合産)、大仲凛功(スポ1=愛媛・松山学院)が出場した。

  総距離91キロというコースで行われた初日の女子の部。大蔵は早大から唯一の出場となったが、積極的な走りを見せた。日体大の2選手と先頭集団を形成し、後続を引き離すレース展開に持ち込む。中盤を過ぎても先頭に食らいついた大蔵、しかし、徐々に先頭と引き離されてしまいラスト3周は単独走となる。それでも粘りの走りで、3着でのフィニッシュとなった。「最後のゴール前の坂は、足をついてしまいそうなくらいきつかったです」と振り返る大蔵。3位という好成績を残しながらも、「まだ頂点に手が届かないことが目に見えてわかったので、インカレ優勝に向け、全力で練習していきたい」と既に先を見据えている。

3位に入った大蔵

 2日目の男子の部は総距離150キロ越えの長いコースで行われた。早大からは4選手が出場したが、いずれも苦しいレースとなる。「なるべく長い周回走ること」を目標としていた石田眞であったが、メカトラやパンクがあり、無念の途中離脱。「大仲をできるだけ良い順位にアシストするということが目標」と語った中野、「確実に完走できるようにというのを目標に」した美甘も、残念ながら完走とはならなかった。唯一完走した大仲もトップから10分以上離された33位でのフィニッシュとなった。「逃げを潰そうと動きはした」が、そのために「後半の大事な局面で体力を残せずにそれでちぎれてしまった」と反省する。

レースに臨む中野

  今回のレースを通じて今の自分たちの実力を痛感した早大自転車部。2週間後には全日本選手権、その翌週には全日本学生選手権トラックが控えており、まだまだ連戦は続く。今大会で出た課題を練習で克服し、次なるレースへと早大自転車部は駆け出していく。

(記事 髙田凜太郎 写真 早稲田大学自転車部提供)

結果

▽女子の部

大蔵 3位

▽男子の部

大仲 33位
 
石田眞 DNF

中野 DNF

美甘 DNF
 

コメント

大蔵こころ(スポ1=愛媛・松山学院)

――このレースの狙いや目標はありましたか

初の学連のロードレースだったので、周りの様子を見ながら積極的なレースをしたいと思い走りました。

――レース全体を振り返ってみてください

アタック合戦に耐え続け、逃げに乗れましたが、自分の体力不足でちぎれてしまい、残り3周が単独走になってしまいとてもきついレースになりました。

――レース中盤までは先頭に食らいついていましたが、何を考えながら走っていましたか

相手が2人とも同じ大学だったためきつい展開になると思っていましたが、絶対に最後まで残って、勝つということだけ考えていました。

――実際に走ってみてコースの印象は

登りは長くありませんでしたが、同じ坂を何回も登るのがとてもきつく、今までで1番足がきつくなったコースでした。最後のゴール前の坂は、足をついてしまいそうなくらいきつかったです。

――今後のレースに向けての意気込みを教えてください

今回のレースでまだ頂点に手が届かないことが目に見えてわかったので、インカレ優勝に向け、全力で練習していきたいです。

石田眞大(法2=東京・豊多摩)

――このレースの狙いや目標は

メイン集団内でしっかり位置取りをしてなるべく長い周回走ることです。

――本日のご自身のコンディションは

アップの段階では良い感触だった。

――レース全体を振り返ってみてください

二周目にメカトラで変速できなくなり、しばらくはそのまま集団についていけていたものの4周目にはパンクで脱落することになってしまった。脚を使う前にレースが終わってしまったため不完全燃焼だという思いが強い。

――コースを走ってみての印象

先月も走っていてわかっていたことだが道幅が狭く、登りで位置を下げてしまうとなかなか集団中盤から前に出にくいコースだった。また朝方まで雨が降っていたため濡れていたり、砂利や石が転がっている場所もあり走りづらい場面もあった。

――今後のレースに向けての意気込み

モチベーションを下げないようにしてしっかりとトレーニングを続けていき、2か月半後のインカレで最高のパフォーマンスを発揮できるように仕上げていきたい。

中野大詞(スポ2=岩手・紫波総合)

――本日のレースに向けての狙いや目標は

僕の目標としては、150キロという長いレースだったので、僕は完走するというよりはできるだけ長く集団に残って、今回一番調子が良かった大仲をできるだけ良い順位にするというアシストができるような走りをするということが目標でした。

――ご自身のコンディションはいかがでしたか

調子は良かったと思います。

――レース全体を振り返ってください

最後の方まで残っているということを意識しすぎて、大仲へのアシストがなかなかできずに任せてしまって、大仲に負担をかけてしまいました。

――課題や収穫などはありましたか

少しずつではあるのですが段々調子が上がってきて、どんどん走れるようにはなってきているので、そういう部分はいいかなと思うのですが、これからの課題としては僕としては再来週全日本選手権がありますけど、そこよりもこれからトラックシーズンに入っていくので、トラックでしっかりと結果を出せるように、ウエイトであったり基礎的な部分をしっかりしていけたらと思います。

――今後のレースに向けてどのような準備をしていきたいですか

僕の今年の一番の目標というのは、トラックの全国大会で結果を残すということなので、今までのロードの練習から少しずつトラックの短距離の練習を多くしていきたいです。

美甘星次郎(スポ2=鳥取・倉吉総合産)

――本日のレースに向けての目標などはありましたか

今回のレースは、150キロということでとても長いレースであったので、確実に完走できるようにというのを目標に走りました。

――実際コースを走ってみてどのような感触でしたか

1カ月以内に走ったコースであったので、コースのことはよく知っていたのですが、やはり実力不足で完走とまではいけなくて、悔しいレースになってしまいました。

――完走とまでは至らなかった要因などはありますか

今年になってから150キロというレースは出たことがなかったので、しっかり練習から長距離のレースでも走りきれるような練習をしていくことが、今後必要かなと思いました。

――今後のレースに向けてどのようなことを取り組んでいきたいですか

ここから連戦が続くので、チームに貢献できる走りができたらいいと思います。

大仲凛功(スポ1=愛媛・松山学院)

――本日のレースに向けての目標や狙いはありましたか

積極的に走るというのは心がけていて、その上で物事が良く運べば順位も狙いにいこうかなと思い走っていました。

――大仲選手の調子はいかがでしたか

調子は悪くなかったのですが、強力な逃げが前半にできてしまって、その中には優勝候補のメンバーがいたりとかして、(自分たちが)動かないといけない逃げであったので、それで逃げを潰そうと動きはしたのですが、やはり他の強い人数のいる大学が牽制をするレースだったので、苦しい場面でした。

――コースを走ってみてどのような感触でしたか

1回走ったことがあったので、慣れてはいたのですが、やはりキツいコースだなと思いました。

――順位的には狙っていたものと程遠いレースになりましたが、悔しい部分などはありますか

出し切ったという意味では悔いはないのですが、後、積極的な走りもできたので、そこの面では良かったのですが、前半に動きすぎて、後半の大事な局面で体力を残せずにそれでちぎれてしまったというのが反省点です。

――2週間後には全日本選手権、その翌週には全日本学生トラックのレースがありますが、ここからどのようなことを積み重ねていきたいですか

全日本ということで、全日本ロード頑張っていきたいと思うのですが、僕個人としての目標は全日本学生トラックの方だと思うので、学生トラックはいい成績を残せるように頑張りたいと思います。

――ここまでの早大でのレース結果などを踏まえどのような手応えを感じていますか

もう少し苦戦するかなとは思っていたのですが、順調にいけているとは思うので、このまま順調なペースで1年間締めくくれたらなと思います。