菜の花が見頃を迎えた長野・飯山市で全日本学生RCS(RCS)の幕が開けた。RCSは1年を通じて全国各地で開催されるロードレース。年間ランキング1位に輝いた選手は、黄色に青のラインが入ったチャンピオンジャージー着ることができる。チャンピオンジャージーを懸けた学生サイクリストたちの戦いが、3月の最終戦まで繰り広げられる。2日間にわたる第1戦は、1日目にヒルクライムが行われた。クラス3Bに出場した納家一樹(スポ1=東京・八王子桑志)が3位で表彰台に上った。
菜の花の咲くのどかな集落を抜けると、急勾配の坂道が山頂まで幾度となく続く。選手たちは標高差484メートルのコースを一気に駆け上がった。レースはヒート1とヒート2の2回に分けて行われ、合計タイムを競う。クラス3Bの納家はヒート1では前半集団中ほどにいたが、後半にペースアップ。スプリント勝負に持ち込むと朝日大の選手を1秒差で下し、1位で山頂に着いた。クラス1の選手にも引けをとらない好タイムだったが、ヒート2では疲労から思うようなペース配分で登れない。ヒート1より52秒タイムが落ち逆転を許した。優勝しクラス2への昇格を狙っていた納家にとって3位は不本意。悔しいレースとなったが「あしたこそ昇格できるように」と気を引き締めた。
序盤のヘアピンカーブを登る納家
クラス1とクラス2は同時スタートで行われた。クラス1の孫﨑大樹(スポ2=京都・北桑田)は13位だったが、ヒート2をヒート1より48秒早く登り「1ヒート目もそのタイムで走れていたら6、7番手くらいの順位には入れていた」と唇を噛んだ。18位の岩田宗也(スポ3=広島城北)もヒート2でヒート1から1分30秒タイムを縮めたが、大きく順位を上げることはできなかった。一方、伊藤和輝(スポ4=東京・昭和第一学園)はヒート1で7位タイのタイムを出すが、下山中にタイヤがパンク。機材が変わったヒート2では快走を見せることはできず14位に後退した。
ヒート2で鷹落山中腹を登る孫﨑
早大自転車部は前日の全日本学生選手権クリテリウムから約400キロ移動しレースに臨んだ。天候に恵まれ3大会ぶりにヒルクライム開催のかなった今大会。ヒルクライムでクラス2への昇格を果たせなかった納家は、翌日のクリテリウムでの雪辱を誓った。1年にわたるRCS、良いスタートを切るべく選手たちは2日目に備える。
(記事、写真 曽祢真衣)
納家は3位で惜しくも昇格を逃した
結果
▽男子クラス1
孫﨑 13位
伊藤 14位
岩田 18位
▽男子クラス2
塩田 15位
中川 30位
▽男子クラス3B
納家 3位
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コメント
伊藤和輝(スポ4=東京・昭和第一学園)
――ヒルクライムはいかがでしたか
第1ヒートは自分でも思っている以上に走れたと思います。用意した機材は完全な登り用ではありませんでしたがそれをはねのけるように、自分で言うのもおかしいんですけど(笑)、自分が予想していたよりもかなり走れました。けれど第2ヒートは(ヒート1の)下りでパンクしてしまって。
――山中でパンクの音が聞こえました
それは僕ですね。でもその下りで3人くらいパンクしていましたね。パンクしてしまって第2ヒートでは機材が変わってしまって、モチベーションは左右されてはいけないのですがやる気が下がってしまいあまり良いタイムで完走することができなかったですね。
孫﨑大樹(スポ2=京都・北桑田)
――きのうの全日本学生選手権クリテリウムから体調が良くないということでしたが、きょうはいかがでしたか
ヒルクライムで体調戻せるようにクリテリウム終わった後にケアしたんですけど、やはり力が入りにくくて1ヒート目は集団から遅れてしまって。2ヒート目は1ヒート目よりまだ改善することができてなんとか集団に食らいついていって。最後は離れてしまったんですけど1ヒート目より1分ほどタイムが上がっていて、1ヒート目もそのタイムで走れていたら6、7番手くらいの順位には入れていたので自分のコンディショニングの問題が出てしまっています。
納家一樹(スポ1=東京・八王子桑志)
――きょうはどのようなプランで臨みましたか
とりあえず昇格できるよう上位目指して頑張るというプランですね。
――ヒート1はどのようなレースでしたか
ヒート1はうまくペース配分ができて最後1位で帰ってこられました。うまく走れたと思います。
――どのようなペース配分を考えていましたか
序盤抑えて最後スプリントに持ち込めればなと思っていました。
――ヒート2はいかがでしたか
ヒート2は少し疲れてしまって最初からきつかったので、実力不足だなというのを思いました。
――ヒート2もヒート1と同じようなペース配分を考えていたのですか
ヒート2も初め抑えめで後から上げようと思っていたんですけど最初からきつくて。
――2日目のクリテリウムに向けて一言お願いします
あしたこそ昇格できるように、できれば優勝して昇格できるように頑張っていきたいと思います。