体験レポート! ~早スポ記者が空を飛んできました~

航空

 大空を舞台にしたスカイスポーツをご存じだろうか。早大航空部は1930年に設立され、部員全員がパイロットとして飛行機を乗りこなす。44を数える早大の体育各部の中でも、空を飛ぶ部活は航空部だけ。「いったいどのように空を飛んでいるのか?」。普段大会の取材をしている我々でも常に抱いていた疑問だ。この度体験搭乗のお誘いを受けた早スポは、期待に胸を膨らませながら練習場所へ向かった。

フライトを前に、ワクワクした表情を浮かべる早スポ記者

 航空部が使用する飛行機はグライダーと呼ばれるもの。機体にエンジンを搭載していないため、風の力を頼りに飛行を行うのが特徴だ。グライダーは『凧揚げ』と同じ方法で離陸する。機体の腹部にワイヤーが取り付けられ、それをウインチと呼ばれる機械で巻き取ることにより揚力が発生し空へと飛び立てるのだ。今回搭乗したのは二人乗りの機体。後部座席に乗った教官が操縦をしてくれる。飛び立つまではあっという間だ。機体につながれたワイヤーがピンと張ると速度は加速し一瞬で機体が浮き上がる。上昇気流を見つけると、そこにとどまり細かく旋回をしながら高度が上がっていった。エレベーターに乗っている時のフワフワとした感覚が近いだろうか。上空からは熊谷市や群馬県の街並みが一望できる。遮るものがないため富士山や東京スカイツリーまでしっかりと目に焼き付けた。普段の生活では見ることができない景色を味わえる特等席だ。最後は徐々に高度を下げ、大きく旋回すると着陸態勢へ。着陸時も大きな衝撃がなく最後まで快適な乗り心地。10分弱の旅路だった。

『紺碧の空』に手が届く瞬間だ

 空に憧れ、新歓期に行われる体験搭乗がきっかけで入部を決めた部員も多い。その日常を体験し、早スポ記者も大感激の一日となった。航空部は年末に関東学生競技会を、その後も3月に全日本学生選手権、早慶対抗競技会を控えている。『覇者ワセダ』にふさわしいフライトを目指し、空への挑戦は続く。

(記事、写真 石川諒)