関東大会、仕上がりも良好

航空

 12月17日~23日の7日間、熊谷の妻沼滑空場で第29回関東学生グライダー競技会が行われた。ワセダからは2名の選手が早稲田LSとして、3名の選手が早稲田23として出場した。今大会は特に前半のコンディションが悪く、後半でのチャンスをものに出来るかが勝利の鍵となった。

 試合に動きがあったのは大会6日目。早稲田LSの風間勇輝(基理4=茨城・江戸川学園取手)が一部旋回に成功して点を獲得した。強風の中での難しいフライトであったが「合宿での反省が活きた」(風間)と、11,12月と行っていた合宿での練習が功を成した。この日まで他のチームはポイントを得ることが出来ていなかったため、早稲田LSチームの独走状態に。

フライトを終えるWP機

 点差を更に広げたい早稲田LS、広がった点差を縮めて追い抜かしたい早稲田23は大会最終日も果敢にフライトをする。難しい気象条件を綿密に読み、満を持して挑んだラストフライトも結果は実らず、両チーム無得点でこの日を終えた。6日目に得点した早稲田LSがそのまま優勝になり大会は幕を閉じた。

閉会式後、河原の前に並ぶ部員たち

 関東大会を無事に終え、早稲田LS、早稲田23は全国大会への切符を獲得した。4年生の活躍が見られた関東大会だったが、全国大会が行われるまでの2ヶ月間は3年生の実力向上を目標としている航空部。3月の全国大会では大成した3年生の姿を見ることができるだろうか。

(記事 扇山友彰 写真 川嶋悠里)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません。

結果

▽団体

早稲田LS(風間・安達拓人) 500点 優勝

▽個人

風間勇輝 500点 優勝

コメント

風間勇輝(基理=茨城・江戸川学園取手)

――今大会を振り返って

関東大会は13もの機体が順番に発航するので時の運もあり確実に優勝できる自信は無かったんですけれど、結果として優勝することができて良かったです。やはり良い発航のタイミングの際にチャンスを活かせたことが個人的には嬉しかったです。

――全国大会への課題は見つかったか

今回の大会で条件が整っていて競技になりえたのが今日昨日だけで、強風の中のフライトといことで自分しか早稲田LSチームの中で飛ばなかったので二番手の安達にも安定して飛べるように1月2月と強風の中鍛えて技術を向上させたいです。

――11月と12月の合宿の成果

11月は事故後の自粛明けということで、まずは複座からのフライトを行いました。風間、梶谷、安達の三人は教育証明という資格を目指しているので教席に乗って基本科目の練習を行いました。12月の合宿は、自分が今回乗った早稲田LSの機体が帰ってきて、風もそこそこ吹いている中で練習することが出来ました。その合宿中ではあまりいいフライトが出来ませんでしたが、今回の大会ではその反省を活かしてフライトでき、得点を得ることが出来たので良かったと思います。

安達拓人(先理=神奈川・湘南)

――今大会を振り返って

六大戦で事故を起こしてしまった後なので、まずはミスや危ないフライトを無くすことを心がけました。そして、そのようなミスを起こさなければ自然と結果はついてくると思っていたのでそれで今回は勝てたという印象です。

――関東大会での目標について

やるべきことをやれば、結果はついてくるというスタンスで望みました。

――全国大会への課題は見つかったか

4年3年のチームなので、その中でも4年生の方が技術的にもメンタル的にも余裕を持ってフライト出来てるというところで、全国で勝つにはやっぱり3年が4年生に追いつかなければと思いました。

――11月と12月の合宿の成果

振り返ってみれば11月も12月も条件のい日があまり多くなくて、練習が十分に積めたか否かで言ったら積めてませんが、それ以外のところ例えばクルーのみんあの動きだったり部の不二期だったりはよく作れたと思います。

――現在の航空部の状況を教えてください

今までの航空部の中ではすごくいい状態ですが、まだまだ改善点はありますし、先程もいいましたが3年生が実力不足だったり4年生に依存していると思うので、そういったところを直していけば全員が一致団結して3月には楽しく大会に臨めるとおもいます。

梶山健光(基理=東京・佼成学園)

――今大会を振り返って

悔しい思いでいっぱいです。しかし、もう一度チームを立て直し強くして全国大会に臨みたいと思います。

――全国大会への課題は見つかったか

強風間のフライトで、練習時にできていたことが本番にできていないことがありました。なので、ダメだったところをしっかりとブラッシュアップして全国大会に臨みたいです。

――ライセンス取得者の状況は

凄く頑張ってると思います。自分が半年間かけて取得したライセンスですので、その時の苦労、反省から後輩に色々教えることが出来ているので順調だと思います。

後藤峻(政経3=三重・津)

――今大会振り返っていかがでしたか

私たちはワセダ23チームで今回優勝したのはLSチームなんですね。だから、早稲田大学としては勝ったかなという感じなんですけど、僕らとしては勝てはしなかったので、全国大会には進めましたけど、正直悔しいというのが最初の感想です。

――今回見つかった課題はありますか

私は夏の大会で、自分の中では結構良い成績が残せたと思っていて、そこから冬というのはまたコンディションが変わってきて、そのコンディションに対して、対応しきれなかったということが大きな課題かなと思っています。

――夏と冬ではどのように戦い方というのは変わってくるのでしょうか

大気密度の話になってくるんですが、夏の方が視界がぼやっといしていて、冬の方がクリアに見えるじゃないですか。あれの関係で、夏は上昇気流というのが大きくてゆるやかなんですね。(今大会はちょっと別なんですけど、)冬は上昇気流が小さくて強いというのが対極的な条件なんですけど、冬は上昇気流が小さいので、操縦技術が高くないとそこに合わせることができないということで、私はその強い風とかに対応できなかったかなというのが課題ですね。

――次の大会までにどのように修正していきたいですか

これから3月まで、1月2月とここだけじゃなくて群馬の滑空場などに行って合宿を組んでいるので、1人だとなかなか得られないものもあると思うんですけど、教官の人と一緒に乗ることで、冬のコンディションというのを物にできたらいいなと思います。

――現在、部内のライセンス取得状況は

ライセンスを持ってるものは4年が3名、3年が4名。これから取得しようとしている者が3年が2名、2年が1名です。

――皆さんどのくらいの時期にライセンスを取得されるのですか

早くて2年の終わりで、一般的なのが3年の中ごろくらいですね。

――実際に大会と練習で得られる物というのは違いますか

私は大会と訓練はまったく違うと思っていて。訓練だといろいろな作業をしながらいっぱいいっぱいでやっているんですけど、大会というのは本当に飛ぶことだけを考えて一週間ここに泊まり続けるので、正直いままで3年間やってきて得たものよりも大会の1週間で進歩したものの方が大きいと思います。今大会は天候もあったんですけど、六大戦というのはその意味でも進歩したと思います。

――次の大会に向けての意気込みをお聞かせください

関東大会はワセダとしては優勝して良かったと思うんですけど、悔しいかったので、次は自分たちが優勝したいと思います。

平井紀江(法3=兵庫・星陵)

――――今大会の感想を聞かせてください

ワセダとして勝てたのはうれしいんですけど、うちのチームとしては良い成績が残せなかったので悔しいです。個人的には、2回目の大会だったので、前回より落ち着いて臨めたのが良かったと思います。

――――今回見つかった課題というのは

私はまだチームの中というか、選手である5人の中でも経験が浅いので、そこが大会で力を発揮でできなかったかなということにつながったかなと。経験のなさが自分の中で痛いなと感じました。

――――では、次の大会までにどのようなことをやっていきたいですか

私もまだ気象のコンディションを読むのがあまり得意ではないというか、できないので、そこの知識的な勉強と並行して、コーチと一緒にトレーニングをしたり、先輩のGPSの記録を見て勉強したりとかを次の大会に向けてしてやっていきたいです。

――――実際に大会と練習ではどのようなことが違いますか

やはり雰囲気が違うので、普段一緒に訓練している学校とかなんですけど、全然雰囲気が違って、大会はこういう感じなんだなと思いました。あと、他のうまい人のフライトを見られるので、やはりライセンスを取って選手という風になっている人たちなので、見ているだけで、自分が飛んでなかったとしても勉強になります。