12月9日、第67回早慶定期戦が行われた。今年度は初の早稲田アリーナでの開催となり、両校関係者や観客で会場は満員に。母校の誇りと伝統を胸に、熱い戦いが繰り広げられた。
8年ぶりの勝利を目指して挑んだ早大。しかし、1戦目、2戦目で慶大の選手を相手に次々に敗北を喫する苦しい展開に。苦しい流れを断ち切るべく、3戦目にリングに上がったのはフェザー級の伊藤礼主将(スポ4=新潟南)。相手は過去2年の早慶戦で1勝1敗の安倍飛雄馬。試合はこの日一番の盛り上がりを見せ、それに呼応するかのように白熱した展開に。最終3Rまで両者譲らず、拮抗(きっこう)した試合となった。しかし、わずかに及ばず1ー2で黒星。敗れはしたものの「いい試合ができた」と最後はお互いをたたえ合った。早大は3連敗となり、後がない状況に追い込まれる。運命の4試合目を任されたのは、飯塚友啓(法1=東京・日大豊山)。大学でボクシングを始め、着々と成長している期待のルーキーだ。2Rまでなんとか粘ったのものの、最後は悔しいRSC負けを喫した。
現役最後の試合に臨む伊藤。主将として1年間チームをけん引してきた
5戦目以降も慶大の勢いを止めることはできなかった。ライトウェルター級の川西響(スポ3=長崎東)とウェルター級の上田敦士(先理1=神奈川・浅野)は3Rまで果敢に攻め続けたものの、相手のパンチがそれを上回り、判定負け。無念の7連敗となり、今年も慶大に敗れる結果となった。
パンチを繰り出す川西。次期エースとして9年ぶりの勝利を目指す
1年時からチームを支え続けてきた伊藤も今大会が現役ラストマッチ。4年間を振り返り、「いろいろな経験や出会いがあり、ボクシング部に入って良かった」と最後は万感の思いでリングを後にした。3年生以下には川西をはじめ、経験豊富で頼もしい選手も多くそろっている。今年果たせなかった勝利を来年こそはつかみ取る。
(記事、写真 加藤志保)
結果
▽男子総合結果
●早大 0ー7 慶大
▽フライ級
●後藤誉雄 RSC(1R2分56秒)
▽バンタム級
●一丸陽将 RSC(1R1分28秒)
▽フェザー級
●伊藤礼 1ー2
▽ライト級
●飯塚友啓 RSC(2R2分54秒)
▽ライトウェルター級
●金建佑 RSC(1R2分5秒)
●川西響 0ー3
▽ウェルター級
●上田敦士 0ー3
コメント
伊藤礼主将(スポ4=新潟南)
――今回の早慶戦に向けてはどのようなことを意識して練習していましたか
相手が入ってきたところにワンツーを合わせることを意識していました。
――試合に臨む上で意識していたことはありますか
最後の試合なので全部出し切ろうと思っていました。
――因縁の相手との3度目の対戦でしたが、試合を振り返っていかがですか
いい試合ができたと思います。負けましたが悔いはないです。
――チームとしての結果については主将としてどのように受け止めていますか
非常に残念です。後輩たちには今後もっと頑張って活躍してくれることを期待してます。
――早大ボクシング部での4年間を振り返って
とても有意義な時間でした。色々な経験や出会いがありボクシング部に入ってよかったと思っています。
――最後に後輩へのメッセージをお願いします
今までありがとう!今後の活躍を楽しみにしています!