関東大学トーナメント(トーナメント)の男子決勝が7月8日、後楽園ホールで行われた。早大からは6月25日の準決勝を勝ち上がった伊藤礼主将(スポ4=新潟南)と川西響副将(スポ3=長崎東)の2人が出場。川西はポイント勝ちを収め、昨年に続き優勝を飾った。一方の伊藤は、1ラウンドRSC負けを喫し、惜しくも頂点には届かなかった。
13時半過ぎに始まったバンタム級の決勝には、伊藤が出場。調子は良かったというが、「緊張で動きが硬かった」。その言葉を裏付けるように、開始直後から、相手のペースに持ち込まれる。伊藤も応戦するが、なかなか本来の力を発揮することができず。すると、開始59秒でダウンを食らい、エイトカウントでファイティングポーズを見せたものの、RSC負けとなった。昨年も敗れた相手だっただけに、準決勝後は「必ず勝ちたい」と語っていたが、雪辱はならず。惜しくも準優勝に終わった。
パンチを繰り出す伊藤。優勝にはあと一歩届かなかった
伊藤の1試合後に行われたライトウェルター級に出場したのは川西。会場が後楽園ホールということもあり、「今までで一番緊張した」。1ラウンドでは、硬さが見られる場面もあり、相手のパンチが鋭く川西に当たることもあった。しかし、川西も怯むことなく、果敢に攻め続ける。その後は、仲間の声援も後押しし、ラウンドを重ねるごとに徐々に持ち味を発揮。拮抗(きっこう)した戦いが続く中、最終3ラウンド終盤では、勝敗を決定づけるダウンを奪った。その後も試合終了のゴングが鳴るまで攻め続け、5ー0でポイント勝ち。目標としていたRSC勝ちでの優勝とはならなかったが、見事2連覇を達成した。
川西は持てる力を存分に発揮して優勝をつかみ取った
5月から行われてきたトーナメントも今試合が最終戦。男子は川西、女子は高橋美波(スポ3=埼玉・花咲徳栄)がそれぞれ優勝し、その他の選手も多くの収穫と課題が見つかったはずだ。次戦は12月の早慶戦になる早大ボクシング部。「この調子のままチームを引っ張っていきたい」(川西)、「自分の力を精一杯出せるように練習したい」(伊藤)。今回のトーナメントの結果を糧に、12月の早慶戦ではチーム一丸となり、8年ぶりの勝利を目指す。
仲間の声援も選手を後押しした
(記事 加藤志保 写真 渡辺詩乃、加藤志保、堀内まさみ )
結果
▽男子バンタム級
●伊藤礼 RSC(1R、59秒)
▽男子ライトウェルター級
◯川西響 5ー0
コメント
伊藤礼主将(スポ4=新潟南)
――試合前の調子はいかがでしたか
良かったと思います。いつもよりは緊張していました。
――試合を振り返っていかがでしたか
ちょっと緊張していて、動きが固かったかなという印象があります。あまり自分の力が出せなかったと思います。
――試合前にチームの方とどんなことを話されていましたか
どう動くかという試合の対策や「頑張れ」という応援などです。
――今日の試合で収穫や課題は見つかりましたか
やっぱりフォワードは大事だなと改めて感じました。
――試合中にチームの方からの声は聞こえていますか
聞こえますね。そのアドバイス通りに動けたらいいなと意識しています。
――今後の意気込みをお願いします
オフに入りますが、しっかり休んで8月から気持ちを切り替えてやっていきたいです。決まっているのが12月の早慶戦で、自分の力を精いっぱい出すことができるようにという気持ちで練習していきたいです。
川西響副将(スポ3=長崎東)
――今日の調子はいかがでしたか
調子は良かったです。
――どのような試合展開を描いていましたか
RSCで勝つつもりで、狙っていきました。
――その中で、試合展開を振り返っていかがですか
割とできたのですが、相手がなかなかしぶとかったというのもあって、思うようなパンチは入らなかったかなという感じです。
――今日の試合の中で良かった点は
普段あまり打ち合いはしないのですが、会場の雰囲気とかそういう試合ができたのは、逆に良かったのかなと思います。
――後楽園ホールはやはり独特の雰囲気でしたか
そうですね、今までで一番緊張しました。
――今後の意気込みをお願いします
この調子で次の早慶戦も自分がチームを引っ張っていけたらなと思います。