吉田が準決勝に進出!主将磯村と伊藤は健闘するも敗北

ボクシング

 神奈川県立スポーツセンターで関東ボクシングトーナメント戦(トーナメント)が開幕した。1日目は主将であるフライ級の磯村時将(創理4=東京・攻玉社)、バンダム級の伊藤礼(スポ3=新潟南)、ライト級の吉田知暉(政経4=神奈川・浅野)の3名が出場。磯村はRSC負け、伊藤は判定負け。吉田は判定勝ちを収め、準決勝進出を決めた。

 早大のトップバッターとしてリングに立った磯村。ゴングが鳴ると、リーチの長さを生かしたパンチを繰り出し、積極的なプレーを見せる。右ストレートからの左フックではリングを囲む応援が熱くなる。何度もボディにパンチを受けるが、ラスト20秒では相手の正面を突くパンチを見せるなど攻撃の手を緩めない。両者の疲れが見え始めた2Rでは、磯村のガードが緩くなり、パンチの精度も下がり始める。3Rでボディに左フックを受けた後、クリーンヒットを受ける。その後も右ストレートを顎に受けると、2度にわたってスタンディングダウンを取られる。毅然としたファイティングポーズをとり、試合再開するも相手の攻撃を受け、RSC負けを喫した。

 昨年は早慶ボクシング定期戦でも敢闘賞を収めた伊藤。試合開始とともにスピードのある正確なパンチを出すも、攻守ともにペースをつかめずに1Rを終えることとなった。2Rでは相手をロープに追い込み、ボディに何度もクリーンヒットを打ち込む場面も。3R前半では強みとするステップで相手の下に入り、ダメージを与えた。スタミナの強さとステップによる試合コントロール力を見せ、伊藤らしいプレーで後半を終えた。両者の拮抗(きっこう)した試合は判定に持ち込まれ、2-3の僅差で敗れることとなった。

右ストレートを放つ吉田

 唯一の白星となった吉田。1Rでは、相手の距離を保ち、様子をうかがいながら右アッパーで相手にダメージを与える。2Rで回転力を上げた相手のパンチを受けながらも右ストレートを放ち、右アッパー、強烈な左フックとクリーンヒットを連発する。続く3Rも落ち着きを見せながらもひたむきなプレーで終始相手を圧倒。5―0と見事な勝利を収めるも、自身の試合を振り返ると「60点くらい」だという吉田。課題に挙げた『試合中の修正力』を大会中に仕上げられるかが優勝へのカギとなりそうだ。

(記事 永留琴子 写真 加藤志保) 

結果

▽フライ級

●磯村時将 RSC (3R、1分31秒)

▽バンダム級

●伊藤礼  2-3

▽ライト級

○吉田知暉 5ー0

コメント

磯村時将(創理4=東京・攻玉社)

――今の率直な気持ちをお願いします

悔しい、それだけです。

――今日の試合を振り返って

やっぱり、悔しいですね。やっぱりもっとやれたのではないかなと後悔もあります。

――今日の試合で得られた収穫と課題は

実績がある選手との差ってそんなに大きくないなと気付けたことと、自分はまだまだできるなと感じました。

――これから修正していきたいところは

本当に4年生で最後で、しかも自分が主将なので、みんなを引っ張れるような存在になりたいので、気持ちの部分をめちゃくちゃ鍛えていきたいです。

伊藤礼(スポ3=新潟・南)

――今の率直な気持ちをお願いします

今年に入って負けが続いていて、非常に悔しいですね。

――今日の試合を振り返って

自分的に1ラウンド目、出だしがちょっと悪くて、振り返ってみて3ラウンド目が結構いい動きができていたので、それだけに出だしがあまり良くなくて、悔しいなと思います。

――今日の試合で得られた収穫と課題は

やっぱり自分は足を使って動いた方がいい試合に持っていけるので、そこを再確認できたというところが収穫です。課題は、1ラウンド目から自分からガンガンいくぞというような攻めをもっとやっていくことです。

――その課題をどのように克服していきますか

普段の練習から常に攻めの姿勢で、スパーリングなりで攻めていくという感じです。

吉田知暉(政経4=神奈川・浅野)

――今の率直な気持ちをお願いします

そうですね、やっぱり勝ててうれしいという気持ちもありますし、まだ1回戦なので気は抜けないですが、とりあえずほっとしたみたいな気持ちが大きいです。

――今日の試合を振り返って

内容としては60点くらいで、まず勝てたというので点数プラスなのですが、監督とかも試合の指示や、ラウンドの間とかでワンツーとかもっと指示があったのですが、それをうまく出せなかったというので減点で40引いて、60ぐらいです。

――今日の試合で得られた収穫と課題は

自分は大学から始めたのですが、4年になってようやく3部で戦えるようになったなというのが、心の持ち方的にプラスになったのが収穫です。今後の課題としてはやっぱり指示を試合中で実行できるような、応用を利かせられるところを伸ばさないといけないなという感じです。

――最後に次戦への意気込みをお願いします

次は準決勝になるのですが、次も絶対に勝って3部で優勝できるように頑張っていきたいです。