関東大学リーグ最終戦を迎えたワセダが対するのは平成国際大。ヤバシ・チャータイ(スポ2=愛知・名古屋工業)と伊藤未来也(スポ3=)は体調不良のため主力の復帰が果たされることはなく、不安が残る中試合は開始した。ライトフライ級岩田翔吉(スポ1=東京・日出)が勝利を収めるも、その後は立て続けに崩される。結果TKOを3度奪われ、1-6で悔しさの残る試合となった。
ライトフライ級岩田は4年生を相手に戦った。開始から打ち合いが続く激しい攻防の中、左フックを決めるなど安定感のあるプレーで着実にポイントを重ねる。接戦の末3-0で判定勝利し、見事リーグ戦全勝を達成。試合後は「プレッシャーを少し感じていたので、いざ全勝で終えるとほっとしました」と安堵(あんど)と共に喜びを表した。岩田が良いかたちで次に繋げるも、続け様にTKOで沈められる。巻き返すべくライト級江口礼(スポ2=栃木・作新学院)は攻撃が緩むことない相手に守りの姿勢となる。ペースを乱されたまま、納得のいかない表情で2ラウンド(R)を終えた。3Rでは猛攻で反撃し一気に詰め寄るも、一歩及ばず敗戦を喫す。
右アッパーを決める岩田
ここまで1勝3敗で、負けると後がない試合を迎えたのはライト級東真也(理工1=東京・新宿)。リーチを生かしたフックで攻めるが、身長差からボディを狙われ始める。1R2分53秒にはダウンを奪われると、悔しさをにじませた。立て直すべく臨んだ2Rでも、1分37秒に相手から右ストレートを食らいダウンを取られそのままTKOとなる。今試合の結果は1-6と思うような結果を挙げられなかった。
一打を受ける東
目標の二部優勝からは遠い結果となってしまった今リーグ戦。岩田が「高校と大学ではフィジカルの違いを感じたので、身体を強くしなければならない」と語るように、個々が多くの課題を目の当たりにした。三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)は「大学からボクシングを始めた部員がレギュラーとして頑張ってくれたので、チームとしてプラスになった」とこれからを見据えた。大学からボクシングを始めた選手が多いため、苦戦を強いられるワセダ。個々の選手が鍛錬し多くの蕾が開花することだろう。
(記事 中澤奈々、写真 三尾和寛)
関東大学リーグ戦第5節 | |||
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階 級 | 早 大 | スコア | 平成国際大 |
LF | 岩田 翔吉 | ○3(28-28 28-28 28-28)0● | 青木 伸之 |
F | ◎佐藤 雄介 | ●TKO(1R1分51秒)○ | 堤 聖也 |
B | 花立 修平 | ●TKO(2R2分33秒)○ | 東江 勇太 |
L | 江口 礼 | ●0(28-29 27-30 28-29)3○ | 宇津木秀 |
L | 東 真也 | ●TKO(2R2分15秒)○ | 秋吉 翔太 |
LW | 赤井 雄介 | ●0(26-30 27-30 26-30)3○ | 畠中 和浩 |
W | 垂水 裕嵩 | ●1(26-30 28-29 29-28)2○ | 上江州タケシ |
※◎はゲームキャプテン、監督は遠藤寛治(昭60商卒=東京・早大学院) |
コメント
岩田翔吉(スポ1=東京・日出)
――エースとしてどんな意気込みで臨んだか
4年生の強く出てくる相手と分かっていたので、それを自分も迎え撃つようにしまた。自分の方がプレスをかけて前に出て勝つというのをコンセプトとし、気持ちを絶対に出して勝とうと思いました。それから左フックを当てるのを目標にしていて、それが1R目から入っていったので作戦が思い通りになりました。
――リーグ全勝を果たしたことについて
色んな方から全勝すると言われてプレッシャーを少し感じていたので、いざ全勝で終えるとホッとしました。そのプレッシャーが自分の中では生かして勝てたので良かったです。
――リーグ戦終了後の練習
国民体育大会の東京選抜に選ばれたので、まずはしっかり休んでから練習に打ち込みたいです。今回の選手も強い選手だったので、また当たる可能性があるのでもっと練習して帯を締め直していきます。
――リーグ戦で見つかった課題
高校と大学の試合では相手のフィジカルが強いので、自分も大学生の身体に仕上げていかないといけないなと思いました。
――これから迎える個人戦(国民体育大会、全日本選手権)での目標
確実に勝っていくことが大切なので、練習あるのみです。
三上勇弥(スポ4=広島・山陽)
――リーグ戦を終えての感想
良い成績を収めることが出来ず、残念です。リーグ戦優勝を目指してやってきましたが、実力はもちろん色々な事情で勝てることが出来なくて悔しいです。大学からボクシングを始めた部員がレギュラーとして頑張ってくれたので、これからのことを考えるとチームとしてプラスかなと思います。
――ヤバシ、伊藤について
体調不良で今試合は見逃しました。
――リーグ戦終了後の練習
基本に戻って基礎を固めたいです。
――これからのチームについて
推薦がもう取れなくなるので、大学からボクシングを始めた部員が中心になっていくとは思います。