2部優勝を目標と掲げるワセダが迎えたのは法大。1試合目のライトフライ級・岩田翔吉(スポ1=東京・日出)が勝利を収めると、続くフライ級・重井宏介(理工3=広島)が最後まで攻めの姿勢で好戦するも敗れる。その後も立て続けに崩され、勝敗が決まる試合となったライト級・淡海昇太(教2=神奈川・浅野)は3ラウンド(R)にTKOを奪われた。負けが確定した後ではあったが、ライトウェルター級・伊藤未来也(スポ3=東京・駿台学園)とウェルター級・ヤバシ・チャ―タイ(スポ2=愛知・名古屋工学院専門学校)は熱戦の末に勝利。結果3-4と悔しさの残る試合となった。
左ストレートを食らわす岩田
勝って流れをつかみたい初戦に出場したのは岩田。足元を動かし、相手と駆け引きをしながらうまく攻める。1Rの50秒では攻め込まれる場面もあったが、表情を変えることなく相手の隙を狙う。2Rは相手に取られてしまったが、立て直し3R2分19秒には右アッパーで相手に一打を食らわせ、2-1で勝ち会場を盛り上げた。この流れに乗りたいワセダであったが、続く重井が敗れると、バンタム級・花立修平(文3=東京・早稲田)が1R2分21秒にTKOを取られるなど続けて崩される。巻き返しを図るべくリングに上がったのは、前回の対明大戦でTKO勝ちを収めたライト級・江口礼(スポ2=栃木・作新学院)。しかし1Rから連打を食らうなど、相手にペースを持っていかれる展開となる。終始自分のプレーに納得がいかない様子で、悔しさから表情を曇らせた。今試合を振り返って江口は「いつも負ける試合のパターンで、自分の中でもトラウマでもあり印象の悪い試合でした」と述べた。
鋭い一打を繰り出す伊藤
リーグ初白星を飾るためにも負けられない試合を迎えたのは淡海。序盤から果敢に攻め込むも、相手との距離がつかめず劣勢となる。挽回すべく臨んだ2Rでは2分10秒に相手の左ストレートが決まると、ペースダウンし始めた。3Rでは粘りを見せるも2分26秒にTKOで負けを喫す。勝敗の付いた後ではあったが、続く伊藤は「しっかり勝たなくちゃいけない役割だと自負しているので、1勝4敗などと考えずに勝とう」と意気込みを語ったように、1Rから相手に隙を与えることはなかった。しかし2Rでは相手が猛攻を始め、一歩下がったプレーとなり相手にポイントを許す。何としても勝ちたい3Rは、落ち着いた攻撃で着実に点を重ね勝利した。結果は前回と同様に3-4とリーグ初白星を飾ることのできなかった試合ではあったが、強豪校を相手にワセダは熱戦を繰り広げた。
(記事 中澤奈々、写真 三尾和寛)
関東大学リーグ戦第2節 | |||
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階 級 | 早 大 | スコア | 法 大 |
LF | 岩田 翔吉 | ○2(29-28、28-29、30-27)1● | 斎藤 優雅 |
F | 重井 宏介 | ●0(25-30、26-30、26-30)3○ | 中原 悠太 |
B | 花立 修平 | ●TKO(1R2分31秒)○ | 高野 裕基 |
L | 江口 礼 | ●0(28―29、28-29、28-29)3○ | 堀田 清太 |
L | 淡海 昇太 | ●TKO(3R2分26秒)○ | 鎌田 稔生 |
LW | ◎伊藤 未来也 | ○2(29-28、28-29、30-27)1● | 中原 隆太郎 |
W | ヤバシチャータイ | ○2(29-28、27-30、29-28)1● | 加藤 直 |
※◎はゲームキャプテン、監督は遠藤寛治(昭60商卒=東京・早大学院) |
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コメント
三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)
――きょうの試合を振り返って
みんな全力だったと思いますが、相手はもともと1部で実力がある学校というのもあり、僅差で負けてしまいました。
――1試合目の岩田さんは勝利しました。ちょっと荒い試合のように見えましたが
倒しに行こうとして、ちょっとパンチが大きくなってたと思うのですが、3Rでは全部圧倒していたので彼なりのパワーが溢れた試合でした。
――花立さんについて
公式戦初めてというわけではなかったのですが、相手がちょっと強かったのでTKOを取られてしまいました。
――江口さんが試合後、悔しそうな表情を浮かべていましたが
相手が打たれ強い選手だったので、パワー負けしたのかなと思います。
――負けが確定した後の試合について
伊藤の前で負けが決まったわけですが、最後にチームのために頑張ってくれました。相手が強くて危ない試合でしたが最後までやって勝ってくれてよかったです。
伊藤未来也(スポ3=東京・駿台学園)
――1勝4敗となってからの試合でしたが、気持ちとしては
前回負けてしまって、それぞれチームでの役割があると思うのですが、僕はしっかり勝たなくちゃいけない役割だと自負しているので、1勝4敗などと考えずに勝とうと、それだけ考えていました。
――勝てたというところで役割は果たせましたね
とりあえず勝って、次につなげたというところでホッとしています。ただ反省点があるのでまた頑張りたいです。
――反省点というのは
冷静さが無かったというところと、あとはスタミナですね。
――1ラウンドから積極的に打ちに行っていましたね
相手が効いたと思ったところで攻めたのですが仕留めきれず、それがけっこう疲れになってしまいました。判断ミスですね。
――2ラウンドは逆に打たれてしまいました
そうですね。相手が出てきてしまったので。そこで付き合わなかったのが前回より良かった点かなと思います。
――それで3ラウンドは盛り返せたというところですか
1、2ラウンドと五分五分なのはわかっていたので、気持ちで負けないようにそれだけ強く思っていました。
――次戦に向けて
3週間空くので、その間考えて、今度は良い勝ち方ができるようにしたいです。
江口礼(スポ2=栃木・作新学院)
――1R終了後から悔しさを表情にしていましたが
下から上を取られてしまうと、いつも負けるパターンとなっているので、トラウマとなっています。
――ボディを取られてしまうことが多かったと思いますが、試合途中に思ったことは
印象の悪い試合だなと思っていました。
――次の試合に向けて一言
次は必ず勝ちたいと思います。