リーグ戦開幕、惜しくも初戦は黒星で終える

ボクシング

 ことし初の公式戦となる関東大学リーグ戦、開幕戦で対したのは明大。期待の新人であるライトフライ級・岩田翔吉(スポ1=東京・日出)から試合は始まり、ライト級・江口礼(スポ2=栃木・作新学院)がTKOを奪うなど3選手が勝利。しかしバンダム級・山崎柊(教4=東京・早実)が負傷により、TKOを取られてしまうなど結果は3-4で惜敗した。

公式戦デビューを勝利で飾った岩田

 総体優勝、台北カップ国際トーナメント2位という華々しい実績を持つ岩田が入学後初めて迎えた公式戦。「いつも通りで試合に臨んだ」と述べた岩田の1ラウンド(R)目はリズムをつかめず苦戦する。1Rの2分38秒には人生初のダウンを奪われ、息をのむ展開となる。しかし2Rからは立て直し、自分のリズムをつかみ始める。そのまま勢いはとどまることなく、相手に攻め込み3-0で相手を沈めた。試合を振り返って「滑ったのをダウンと取られて悔しいが、初戦を勝利できて良かった」と安堵の表情を浮かべた。

 3試合目に出場した山崎は1Rで負傷による試合続行が困難と判断されてしまいTKOで敗れてしまう。悪い流れを打ち切ろうと続いてリングに上がった江口は、序盤から落ち着いて狙っていき自らのペースへ持ち込む。1R2分50秒に連打を決めると、その後は余裕も現れ始めた。終始優勢のまま2R1分19秒にTKOを奪い圧勝。盛り上がりを見せる早大であったが、続く2人が接戦の末に負けを喫し6試合目で敗戦が確定する。最終試合のヤバシ・チャ―タイ(スポ2=愛知・名古屋工業学院専門学校)は開始から重みのあるパンチを相手に食らわせるなど、怯む(ひるむ)ことなく相手に挑み勝利を収めた。

右ストレートを放つ江口

 結果は明大に一勝を譲るかたちとなった。三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)が今試合を「チーム全体が攻めることを意識できたが、明大の勢いに負けてしまった」と振り返ったように、各選手闘志を燃やした試合運びであった。しかし、2部優勝を目標とする早大にとって悔しさが残る試合となった。次戦でも闘志は衰えることなく、チーム一丸で白星を飾ることが期待される。

(記事 中澤奈々、写真 佐藤裕樹、中澤奈々)

 

関東大学リーグ戦第1節
階 級 早 大 スコア 明 大
LF 岩田 翔吉 ○3(28-27、29-27、28-27)0● 東島  健
◎佐藤 雄介 ●0(27-30、27-30、27-30)3○ 山本 祐哉
山崎  柊 ●TKO(1R、負傷により試合続行困難)○ 小山 内幹
江口  礼 ○TKO(2R1分19秒)● 藤原 和希
淡海 昇太 ●1(28-29、27-30、29-28)○2 米澤 直人
LW 伊藤 未来也 ●0(28-29、27-30、28-29)○3 三浦 大明
ヤバシチャータイ ○3(30-27、29-28、29-28)0● 森 祐太郎
※◎はゲームキャプテン、監督は遠藤寛治(昭60商卒=東京・早大学院)
コメント

三上勇弥主将(スポ4=広島・山陽)

――関東大学リーグ戦(リーグ戦)の開幕戦をチーム全体としてどんな意気込みで臨みましたか

もちろん2部優勝ですが、きょうは惜しくも3-4で負けてしまいました。

――きょうの試合、全体の感想をお願いします

早大も攻めていたとは思うのですが、残念です。明大の勢いにやられてしまいました。

――12月の早慶戦以降、久しぶりの公式戦でしたがこの長い期間どのような練習をしていましたか

いつも通りの練習と走り込みを中心にしていました。あとは他大学とスパークリングも行いました。

――昨年からチームで変化した点は何ですか

練習から攻めることを重視したので、チーム全体が攻めの姿勢を意識するようになったと思います。

――チーム全体のことしの目標は何ですか

リーグ戦2部で優勝したいです。リーグ戦初戦で負けてしまいましたが、まだ可能性はあると思います。

――新人の岩田翔吉選手(スポ1=東京・日出)の印象はいかがですか

練習から真面目に取り組んでくれて、チームにも良い刺激を与えてくれています。


岩田翔吉(スポ1=東京・日出)

――入学後、初の公式戦でしたが意気込みはいかがでしたか

大学で初の公式戦でしたが、特に意識することなくいつも通り試合に臨みました。ただ、途中で滑ってこけたところをダウンと取られたのは悔しかったですね。でも、その後は攻めきって勝つことができて良かったです。

――人生初のダウンだったそうですね

そうなんですよ。でもあれは足元が滑ってしまっただけです。

――きょうの相手の印象はどうでしたか

あの選手は高校の時に3年生の試合で見たことがありました。高校時代は自分とは階級は別だったのですが、きょうやってあの時の人だと思い出しました。

――ご自身のことしの目標は何ですか

全日本選手権で良い結果を残すことはもちろん、チームを引っ張っていけるように頑張りたいです。