全日本学生選手権(インカレ)4日目は、女子エペ団体が制覇。今シーズン一度も勝利を挙げることができていなかった日大を撃破し、優勝を手に入れた。また、男女フルーレ団体は3日目に準決勝で敗れ、4日目に行われる3位決定戦に臨むことに。女子フルーレ団体は3位、男子フルーレ団体は4位となり、男女で明暗が別れることとなる。そして男子サーブル団体は、初戦は突破するものの、続く準々決勝で敗れベスト8となった。
(記事 本野日向子)
☆宿敵・日大を制し、3年ぶり涙のインカレ制覇(女子エペ団体)
ついにこのときがやってきた。昨年度の早大女子エペ陣は全日本選手権(全日本)を制覇したものの、この大学との対戦をすることなく優勝が決まった。そして今年の関東学生リーグ戦(リーグ戦)、全日本学生王座決定戦(王座)、関東学生選手権(関カレ)と3度ワセダの前に立ちはだかり、そのたびに優勝への道を阻み続けてきた。その宿敵とも呼べる因縁の相手は、日大。度重なる挑戦もむなしく、差をつけられ跳ね返され続けた大きなカベ。今大会こそは。ついに44-41で迎えた最終局面。誰もが固唾(かたず)を飲み込んで見守った一突き。その中で駒場みなみ(スポ2=富山西)が喜びをかみ締めるように拳を握ると、今年はここまで響くことのなかった歓喜の声が、ついにエペ陣から湧き上がった。
決勝戦終了後、歓喜で抱き合う選手達
決勝戦までは順風満帆、まさに圧倒的な試合運びを見せた。注目している大学として名前の挙がった中京大との対戦も、危なげなくその猛攻をしのぎきった。迎えた決勝戦、日大との対戦。「正直苦手意識はあった」(才藤歩夢、スポ4=埼玉栄)。その上で、いつもと同じでは勝てないならばと、ローテーションを変える作戦に出た。序盤こそは、リードを許した。日大のポイントゲッター・馬場晴菜の活躍により、一時ついた点差は6点にもなる。しかしここからが今年のワセダ。直後に才藤、村上夏希(スポ2=三重・津東)が2点差にまで詰め寄ると駒場が好機をものにし、ついに第5セット目にして逆転に成功する。その差を守り、ジリジリと差を広げてきた。ここまでずっと、最後回りを務めてきた才藤は中回りを務めるにあたり、「できるだけ8セット目で点を取れるように」意識したという。その言葉の通りこのセットだけで9得点を挙げ、リードを5点とする。泣いても笑っても最後のセットは駒場に託された。ピストの周りには他種目の選手達も詰めかけ、応援にも熱が入る。しかし早大の優勝を阻止すべく日大も奮戦を見せ、一進一退の攻防が続く。その緊張の中で、一時は2点差にまで詰め寄られたが、直後の同時突きを含む6連取で流れを取り戻す。44-41、あと1点で優勝が決まるこの場面、時間を使ってじっくり慎重に攻める。その決着は一瞬だった。互いに突きを繰り出し、得点板を振り返る。光ったのは、駒場のランプだった。駒場が拳を握り締めると、会場が大きく沸いた。相手との健闘を讃える握手を交わし、ピストを降りて再び才藤、村上に抱きしめられた駒場はその場で泣き崩れた。
女子エペインカレの優勝は実に3年ぶり。4年生の才藤が1年生の頃に達成したきりの快挙になる。表彰式で紅の優勝旗を授けられると、その表情はどこか感慨深げなものに変わった。ここまで悔しさを味わい続けた中でついに手にした栄冠。しかし来月には学生の枠を超えた、全日本が待ち構えている。昨年度の全日本覇者である早大には、連覇を達成するという悲願がある。才藤にとっては学生最後の団体戦、2年生にとっては才藤と組む最後の団体戦。少しでも長く一緒に戦いたい、その思いを胸に躍進を誓う。
(記事 柴田侑佳、写真 藤岡小雪)
☆目標としていたインカレ優勝には届かず(女子フルーレ団体)
「みんなでもっと練習を頑張ったら、絶対にインカレは優勝できるね」(登尾早奈、スポ2=愛媛・三島)。強豪・日体大に敗れ2位に終わった関カレから約1カ月、ついにリベンジのときがやってきたかに思われた。しかし早大は、準決勝で対戦した日大にあと1点及ばず。3位決定戦で専大に勝利し表彰台には上ったが、日体大に決勝で再戦することなくインカレを終えた。
果敢に攻める溝口
これまで流動的に団体メンバーを変えてきた早大女子フルーレ陣だったが、狩野愛巳(スポ4=宮城・仙台三)の本格復帰もあり、今回はメンバーを固定。早回りに「団体戦でのつなぎ方が上手」(狩野)という遠藤里菜(スポ2=群馬・高崎商大付)、中回りに狩野、最後回りに溝口礼菜(スポ2=千葉・柏陵)というメンバー構成で全試合に挑んだ。準決勝の日大戦は、37−32で最後回り溝口の出番がやってくる。しかし、溝口が相手エース・伊藤真希に苦戦。残り2秒97で同点に追い付かれてしまう。試合は、延長戦の一本勝負にもつれ込んだ。ここで一本を取り決勝へと駒を進めたいところだったが、相手の方が一枚上手だった。日大に敗れ、表彰台を懸けて臨んだ専大との3位決定戦。第5セット終了時点で17−17と、互角の戦いを見せていた。ここで今度は、溝口が流れを早大に引き寄せる。相手との点差を8点に広げ、勝負の行方を決定付けた。結果45−36で専大を下し、表彰台は死守することができた。
今回長らくケガで戦線を離脱していた狩野が、今の2年生と初めて本格的に団体戦を組んで試合に出場した。目標としていたインカレ優勝を果たすことはできなかったが、この経験は今後の糧になるに違いない。このメンバーで団体戦に挑む残りのチャンスは、12月末の全日本選手権。「彼女たちの実力を最大限出せるようなチームにしていきたい」(狩野)。早大女子フルーレ陣のさらなる飛躍が楽しみだ。
(記事 藤岡小雪、写真 柴田侑佳)
☆悔しさ残るがベスト4(男子フルーレ団体)
竹田陸人(社4=神奈川・法政二) がケガのため出場できず、ベストメンバーで団体戦に臨むことができなかった今大会。初戦である2回戦は難なく通過したものの、その後、準々決勝以降は苦しい戦いとなった。
3位決定戦での松山
初戦同大との試合を、45—25で快勝し、続く準々決勝では、朝日大と対戦した。第1セットを松山恭助(スポ4=東京・東亜学園)が、5−1の4点リードで終える。だが続く小野真英主将(スポ4=埼玉栄)、中埜匡貴(創理3=東京・早大学院)で、そのリードはなくなり、6点のビハインドに。しかし、次の第4セットで専門はエペでありながらも竹田の代わりにメンバーに加わっている小野が快進撃を見せた。5点を奪うことに成功し、点差を一気に縮める。ここから早大の流れとなり、なんとか準々決勝で白星を挙げることができた。だが、迎えた準決勝では序盤から相手にリードを許し、苦しい展開が続くこととなる。結果一度も逆転に成功することができずに敗北を喫した。そして、インカレ4日目に行われた3位決定戦。「ベスト4のチームを客観的に見たときに、僕たちが圧倒的に劣っているというのは確かだった」(松山)と振り返るように、終始相手のペースで試合が進み、32−45と大差をつけられての敗北となった。
ベストメンバーがそろわない中で、ベスト4に食い込むことはできたが、悔しさが残る結果となった。次に控えている全日本は、4年生にとってワセダとして挑む最後の試合となる大会である。全日本では悔いが残らないような試合で、笑顔で今シーズンを締めくくりたい。
(記事、写真 本野日向子)
☆またも絶対王者・中大に屈す…(男子サーブル団体)
リーグ戦、王座と中大に敗れ、2位という結果に終わっていた早大。今季初勝利を目指し、準々決勝の中大戦に挑んだ。序盤はなんとか食らい付いた。第1セットを3−5で終えると、続く第2セットで茂木雄大(スポ4=神奈川・法政二)が逆転に成功。2点リードで小山桂史(スポ2=東京・クラーク)に回す。小山も渡邊裕斗(中大)相手に14−15と粘るが、これ以降が続かなかった。各々がずるずると点差を離されていき、流れが完全に中大へと傾く。最終結果は34−45と、11点差をつけられての敗北となった。
中大戦の第2セットで逆転に成功した茂木
やはり王者・中大の牙城を崩すことはたやすくなく、今回も勝ち星を挙げることはかなわなかった。だが、関カレで慶大に敗れるほどだったチーム状況を、1カ月弱で中大と第3セットまでほぼ互角に戦いができるまでに戻すことができたのは、1つの収穫であるともいえる。早大男子サーブル陣が全日本選手権までにチームの力をどこまで底上げできるか、注視していきたい。
(記事 藤岡小雪、写真 本野日向子)
※フェンシングの団体戦は3人、または4人の選手が交代で出場し、1試合当たり3分という持ち時間内で争う。あるいは3分以内にどちらかが先に5得点先取すると、そこで次の選手に交替となる。最終的には9試合戦い、45点を先取、または持ち時間が終了した場合は得点が高い方が勝ちとなる。
※エペ:全身が有効面となる上に、両選手が同時突きをすると両者にポイントが与えられる。より慎重な攻め方が求められるため、時として両者が睨み合ったまま時間が過ぎることは稀な話ではない。
※フルーレ:頭・両足・両腕を除いた胴体部への突きのみが得点となる。 両者がほぼ同時に突いた場合は、どちらの攻撃が有効だったかを主審が判定する。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は攻撃を防御してから攻撃しなければならない。
※サーブル:両腕も含む上半身への突きと切り(剣先ではなく剣の胴部分で相手の体に触れること)が得点となる。また、先に攻撃をした方が「攻撃権」を持ち、防御側は相手の攻撃を防御してから攻撃しなければならない。この攻撃権の奪い合いにより、両選手はピスト上を常に前後に往復し合うため、サーブルは3種目の中で最も全身運動が激しい種目だと言える。
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結果
▽女子エペ
早大[才藤歩夢(スポ4=埼玉栄)、澤浦美玖(スポ3=群馬・沼田女)、駒場みなみ(スポ2=富山西)、村上夏希(スポ2=三重・津東)] 優勝
2回戦:○45−27日女体大
準々決勝:○45−28日体大
準決勝:○45−39中京大
決勝:◯45−41日大
▽男子フルーレ
早大[小野真英主将(スポ4=埼玉栄)、松山恭助(スポ4=東京・東亜学園)、中埜匡貴(創理3=東京・早大学院)、安雅人(スポ3=茨城・水戸一)] 4位
2回戦:○45−25同大
準々決勝:◯45−35朝日大
準決勝:●37−45日大
3位決定戦:●32−45中大
▽女子フルーレ
早大[狩野愛巳(スポ4=宮城・仙台三)、遠藤里菜(スポ2=群馬・高崎商大付)、登尾早奈(スポ2=愛媛・三島)、溝口礼菜(スポ2=千葉・柏陵)] 3位
1回戦:○45−20慶大
準々決勝:◯45−34日女体大
準決勝:●38−39朝日大
3位決定戦:◯45−36専大
▽男子サーブル
早大[武山達(創理4=東京・早大学院)、茂木雄大(スポ4=神奈川・法政二)、高木良輔(スポ3=埼玉・立教新座)、小山桂史(スポ2=東京・クラーク)] ベスト8
2回戦:◯45−40同大
準々決勝:●34−45中大
コメント
狩野愛巳(スポ4=宮城・仙台三)
――3位でインカレを終えましたが、今のお気持ちは
満足はしていないです。
――やはり優勝を狙っていたということですか
そうですね。
――狩野選手自身、団体戦にフル出場するのは久々でしたが
自分が思っているのの20パーセントぐらいしか力を出せなくて。出せなかったというより、今の自分の実力がそれくらいだったという風に感じています。今までの、エースとして最後をしっかり締めてポイントを取ってくるという役割のイメージはあるのに、実力が伴わなくて。自分の中に自分じゃない自分がいるような感じで、コントロールが全然利かなくて。良かったり悪かったりの波がすごくありました。団体戦をするのがすごく難しかったですね。
――ここ2年女子フルーレは、団体戦のメンバーを流動的に入れ替えていたと思うんですけど、今回は早回りが遠藤里菜(スポ2=群馬・高崎商大付)選手、中回りが狩野選手、最後回りが溝口礼菜(スポ2=千葉・柏陵)選手で固定されていました。どのような意図があったのでしょうか
遠藤は団体戦になるとすごく安定しているので。いっぱい(点を)取られもしないし、つなぎ方が上手なので、彼女は絶対に使うと。私の調子がいまいちなので、リザーブと代えるとしたら私が代わるというかたちで用意していて。最後回りに私が入るのは危ないということで、溝口が今までずっと最後でやってきたので、この回り方になりました。
――狩野選手が団体戦に出場できていなかったときも回り方などアドバイスをしていたとお聞きしたのですが、今も狩野選手を中心に作戦を考えていらっしゃるのでしょうか
全体で考えています。あとはOGの先輩と一番勝てる方法を考えています。
――現在手首の状態はどのくらいまで回復しているのでしょうか
思ったより回復していなくて、やっぱりできないことが多いです。予定では今年の1月には復帰していてW杯に出て…ということだったんですけど、結局11月まで長引いてしまって。それでもまだうまくプレーできないという状況なので。原因も分からなくて、2回手術しても駄目で。どうなるか分からないんですけど、良くなればいいなという希望を持ってやっています。
――万全の状態でない中で試合をしているということで、どのようなことに気を付けているのでしょうか
できることをとにかくやるということです。ひとまず昔のイメージは捨てて、今は今の自分の実力を認めてできる範囲でやる。実力が伴わないというのは自分自身すごくよく分かっているので、できる範囲で戦うというのが今のベストかなと思っています。
――去年から女子フルーレにたくさん後輩が入ってきましたが、狩野選手にとって彼女たちはどのような存在ですか
すごく心強くて。一緒にやったら絶対優勝できると思っていたんですけど、結局彼女たちが入ってから1回も団体戦を正式に組んだことがなくて。ケガをしていないときは遠征でいなくて、その後ケガをしてずっと一緒にできなくて。彼女たちも私がいるから優勝できるというモチベーションもあって入ってきたと思うんですけど、お互いその夢をかなえることができなくて。すごく悔しい部分はあるし、私も2年生に期待している部分はあるので。彼女たちの実力を最大限出せるようなチームにしていきたいと思います。
――直接かぶりはしないと思いますが、来年妹の狩野央梨沙選手が早大に入学します。進路に関してお姉さんの影響もあったのでしょうか
そうですね。やっぱり早大がいいということで。今の2年生たちが強いということもあって、妹もすごく期待している部分はあると思います。
――これから連戦になると思うので、そちらに向けての意気込みをお願いします
今は結果よりも、実力をつけるということを重視して。手首が使えないなら使えないなりに、実力を上げていく方法を模索したいです。結果はすぐには出ないので、そこは自分自身を納得させて。もちろん負けるとすごく悔しいですが、今の実力では勝てないということは十分分かっているので。来週W杯が控えていますが、期待はせずとにかく実力を出し切る、実力を上げるということをまずは重視していきたいです。
才藤歩夢(スポ4=埼玉栄)
――優勝いたしましたが、今のお気持ちは
個人戦が始まる前から団体戦で勝ちたいという思いが強かったので、優勝できて良かったです。
――このメンバーになって勝てていなかった日大についに勝利しました
リーグ戦(関東学生リーグ戦)は日大に勝って優勝したわけではなくて、日大にだけ負けてあとは勝ってというものでした。去年の全日本(全日本)も当たっていなくて、日大に勝っていないまま優勝していて。王座(全日本学生王座決定戦)と関カレ(関東学生選手権)では(日大に)当たって負けて2位という結果だったので、正直苦手意識はありました。そこで勇気を出して回りを変えてみたんですけど、その作戦が良かったんだろうなと思っています。
――どのような効果を狙って回りを変えたのでしょうか
どこで(点を)取りたいというのを狙って変えたわけではなかったです。単純にいつも感じで負けてどんどん苦しくなる展開にならないように、入れ替えてやってみるのもありかなという話をみんなでしました。
――中回りを務めるにあたって、どういうことを意識しましたか
いつも最後をやっていて、ロースコアで回ってくると結構きつくて。それを分かっているので、できるだけ8セット目で点を挙げられるようにというのは気を付けました。
――ここまでやってきて、後輩2人の成長を感じることはありましたか
今までは2人がロースコアというのが結構多かったんですけど、私が来年抜けたときにどうなるかなというのを考えながら、できるだけノーコン(ノーコンバッティビティ)はなしで、今回の試合は特に0−0で終わらないようにしようと言っていました。関カレはノーコンが結構あったんですけど、今回は1回しかなかったので、それが勝ちにつながったのだと思います。
――今度の試合に向けての意気込みをお願いします
団体戦だと、全日本が年末にあります。去年優勝していて、連覇は早大にしかできませんし、私が1年生のとき全日本で優勝していて、2年生のとき連覇できなかったので、今回は連覇したいと思います。
松山恭助(スポ4=東京・東亜学園)
――団体戦での目標を教えてください
竹田がケガをして、だいぶ戦力的にはダウンして。フルーレではないエペの小野をメンバーに入れてやったんですけど、ベスト4に行けただけ結果的には良かったなというところが大きいですね。でも最後だったので、残念だなという気持ちの両方です。
――準決勝で最終セットが6点ビハインドで回ってきましたが、振り返っていかがでしたか
そんなに難しく考えずに。やはり冷静さを保って、自分がやるべきことをやれれば、必ず結果はついてくると思っていたので、あまり点数のことは考えずにやりました。
――きのうは、きょうの3位決定戦に向けて何かミーティングはされましたか
僕も冷静さを失ったりとかして、チームとして何かしなければ行けなかったのかもしれないんですけど、自分個人として悔しさの方が大きかったので、すぐ会場出ちゃったんですけど。きょう3決が終わった後は、竹田と中埜と一人一人と話をして、振り返りました。
――3位決定戦はずっと相手にリードされる展開となりましたが、振り返っていかがですか
ベスト4のチームを客観的に見たときに、僕たちが圧倒的に劣っているというのは確かだったので。メンバーとして考えても厳しかったなと思う部分があったので、戦うのが苦しかったです。
――全日本に向けて何か一言をお願いします
ワセダとして戦う最後の試合になるので、インカレで最後団体戦を優勝したい気持ちが大きかったんですけど。その目標がかなわなかったんですけど、もう1個最後残っているので。竹田がおそらく戻ってきてくれると思っているので、またチームでしっかり勝ちに行きたいと思っています。
駒場みなみ(スポ2=富山西)
――優勝おめでとうございます。今のお気持ちは
王座、関カレで(日大に)負けて、インカレでは絶対に優勝したいと思っていたので、無事優勝することができて、うれしい気持ちとホッとした気持ちです。
――日大には今シーズン一度も勝てていませんでしたが、今回の勝因は
自分の取れるところで取って、守り過ぎないで前に出るというのを意識したところと、何回も当たっている相手なので、それぞれどこで取れるかというのを話し合って、しっかり取れるところで取れたところ。あと、順番をいつもと変えて、戦ってみたところも良かったのかなと思います。
――いつも駒場選手は中回りで、今大会の決勝戦だけ最後回りになったのは作戦だったのでしょうか
今までずっと負けていた時の順番が夏希(村上夏希)、私、歩夢先輩(才藤歩夢)の順番で。歩夢先輩がインカレの個人戦で馬場(晴菜、日大)さんに負けていたので、多分向こうは自信を持って出てくるだろうというのと、いつもと同じだと、いつもと同じ展開になるんじゃないかということで、作戦として考えました。
――決勝戦では序盤日大がリードしていましたが、駒場選手の2回目の番で逆転に成功しました。振り返っていかがですか
関カレでその子と当たったときに、私が1点取るのに時間をかけ過ぎてしまって、無気力試合で次のセットに回ってしまったので、点を取ることができなくて。その子に歩夢先輩が点を取っていて、やったことのある選手のタイプのこういう人と同じだよというのを教えてもらって。その人と戦うのと同じようにして、そこで点数を挙げないと行けないと思ったので、前に出て取ることを意識してやりました。
――全日本に向けて一言
全日本は連覇が懸かっていて。あとは今シーズン最後の試合と歩夢先輩と組む最後の試合でもあるので、インカレで優勝したからといって、気持ちを緩めずに、安心するのではなくて、最後まで優勝する気持ちを切らさずに練習に励みたいと思います。
村上夏希(スポ2=三重・津東)
――優勝おめでとうございます。今のお気持ちは
本当にうれしいのと、他の2人に感謝の気持ちです。周りのベンチに入ってくれた人とか応援してくれた人とかにも。すごく応援が近くて力になりました。感謝です。
――今大会、個人戦では正直あまり調子が良くなさそうに見えましたが、気持ちの面などで切り替えたところはありますか
個人戦は自分でも開き直れるくらい悪くて。勝てる相手にも負けているくらいだったので情けないと思っていましたし、あのときああしていればみたいな後悔もあったので、団体戦ではそういう後悔をしないように戦い抜こうと思って頑張りました。
――決勝戦の第2セットは連取をされるなど苦しい立ち上がりになりました
日大は馬場さん(馬場晴菜)の番だったので、そこをどれだけ止められるか。どこの大学も馬場さんにやられているので、そこは耐えたいところ。できるならばプラスに持っていきたい場面だったんですけど…やっぱり上手くいかなくて、やってしまったと思いました。その後にみなみと歩夢先輩がプラスで取り返してくださったので本当に様々です。
――ついに日大から勝利を収めました
本当にやっと勝てたんだっていう実感があるのかないのか分からないんですけど、反対に自分があまり貢献できなかったというか。もう少しプラスをつくったりマイナスを抑えたかったりしたかったなって思う部分もあるので、二人のおかげで勝てたというのと自分ももう少し貢献できれば良かったなと感じています。
――連覇がかかっている全日本に向けて一言
歩夢先輩と組めるのも最後なので、絶対に優勝して日本一をもう一度取って、いい締めくくりをしたいと思います。