台湾・淡江大フェンシング部を招き合同練習

フェンシング

 早大フェンシング部が台湾の淡江大フェンシング部総勢17名を招き、練習や懇親会を通して約5時間に渡る交流を行った。早大は早稲田アスリートプログラム(WAP)の国際交流プログラムとして参加。日本語、中国語、英語の3カ国語で上手くコミュニケーションをとっていた選手たちは楽しげな表情を見せ、海外の大学と交流することにより新しい視野も開けたようだった。

 穏やかな雰囲気の中、両校の監督、コーチ、選手同士が挨拶をして練習が始まった。最初に行ったのがサッカーでのウォーミングアップ。サッカーは早大の準備運動として恒例で、今回は両校の選手を混ぜて男女それぞれでゲームをした。「サッカーなら台湾の方もできるので、そこから仲良くなれればいいなと思った」(津江碧主将、スポ3=山口・岩国工)。その言葉通り終始笑いが絶えず緊張も溶けた様子で、心も身体も温めることができた。

サッカーでウォーミングアップ

 続いて、ユニフォームを着用し剣を手に取って実戦練習に移った。まずは、一対一での試合形式の練習。フルーレ、エペ、サーブルの種目別で行われ、ウォーミングアップから一転、選手たちは真剣勝負を繰り広げる。5本勝負で交代し、多くの選手同士が剣を交えた。実戦練習が始まり1時間ほどして、団体戦を行うことに。「せっかく試合をするのなら台湾と日本の混合でチームを作りたい」(津江)という主将の提案で早大と淡江大の混合チームでの団体戦が実現した。試合中はハイタッチをしたり、「加油!」と中国語で応援したりして大きく盛り上がる。勝利という一つの目標に向かい団結したことで、両校の絆はさらに深まった。

日本と台湾の混合チームでの団体戦で交流を深める

 最後に軽食を交えての懇談会が行われ和気あいあいとした雰囲気で終了した今回の交流会。「フェンシングを通して世界の人と交流ができることを痛感しスポーツの力を実感した」(奥村祥大、教3=京都京大付)と国際的な競技であるフェンシングで、海外との交流を通じてしか味わえない感覚を味わうことができた。また、奥村は「全員が海外遠征に行けるまでに強くなることが目標」と力強く抱負を語った。この経験を機にこれからの練習に一層力が入るだろう。

(記事 山田周史、写真 松本理沙)

集合写真

※掲載が遅れて申し訳ありません

コメント

津江碧主将(スポ3=山口・岩国工)

――台湾の淡江大の選手との交流はいかがでしたか

初めて海外の方と交流してみて本当に楽しかったですね。いつもとは違う、言葉の通じない人とのフェンシングということで、普段とは異なった雰囲気でフェンシングをすることができたと思います。

――海外の大学との交流は初めてですか

僕は個人的に高校のときに韓国の大学などに行っていたのですが、ワセダとしてこうやって招いて交流するのは初めてでした。

――招く側として練習内容はどのように決めましたか

練習内容はフェンシングメインで主に試合形式でやりたいと淡江大の方から連絡をもらっていたのでメニューはそれに沿った形で行いました。

――アップで行ったサッカーはいつもしているのですか

サッカーはウォーミングアップとしていつもやっているので、サッカーなら台湾の方もできるので、そこから仲良くなれればいいなと思い、取り入れました。

――台湾の選手とプレーしてみて印象はいかがでしたか

僕は国際大会などで台湾の選手とも試合をしたこともありました。淡江大の方は週に2回くらいしか練習をしないということなのですが、それでもしっかりとフェンシングをすることができたと思います。

――団体戦も行っていましたが、チーム分けはどのように行いましたか

チーム分けは結構適当だったのですが、せっかく試合をするのなら台湾と日本の混合でチームを作りたいなと思っていました。その前に行ったファイティングのときに個々のレベルを見ていたので、力が均等になるようにチームを分けました。

――盛り上がっていましたね

そうですね。個人戦と違って団体戦というのはやはりみんなでやるので、勝利に向かって一つになれるので良かったですね。

――今回の交流で得たことはありますか

お互いに教えたいことなどが通じないので、ジェスチャーやぎこちない英語を使ってコミュニケーションをとりました。伝える能力がこの交流で得たことだと思います。

――今後に向けて

今後は3月から僕が仕切ることになるので、新チームとしてきょねん以上の成績を残せるようにチームを引っ張っていけたらなと思います。

奥村祥大(教3=京都京大付)

――本日の淡江大との交流の目的は

早稲田競技スポーツセンターから連絡が入ったので引き受けました。フェンシングは国際的なスポーツなのでその点を生かして日本と台湾との関係に貢献できたらと考えました。また、ワセダの選手は海外遠征が豊富なのでコミュニケーションには難が無いと感じたので積極的に交流したいと考えました。

――練習を振り返って

淡江大は、楽しそうにフェンシングをやっていました。淡江大は週に2回の練習ということでワセダとの力の差は感じましたが、どんどん強くなると思いました。

――コミュニケーションを上手くとるためにしたことは

フェンシングという共通の話題を利用して会話しました。身ぶり手振りでコミュニケーションを取りました。また、日本語が話せる淡江大の人や、英語を話せるコーチの方がいらしたので日本語と中国語、英語の3か国語をうまく使って会話をしました。

――この交流で得たもの

フェンシングは国際的なスポーツなのだと改めて実感できました。フェンシングを通じて世界の人と交流ができることを痛感しスポーツの力を実感しました。

――この交流を踏まえ今後の目標は

全部員が海外遠征できるように強くなっていきたいです。

李盈臻(台湾・淡江大)

――早大フェンシング部との交流はいかがでしたか

準備もとても良くて、本当に楽しかったです。

――この交流を生かして何を頑張りたいですか

ことし台湾では全国の大学の試合が行われるのでそこで良い成績を残したいです。