各年代のトップが集い、日本一を決める全日本総合選手権だが、その陰で裏方に徹している人がいることをご存じだろうか。ボランティアとして大会運営に携わる、田中敬一郎(社4=早稲田渋谷シンガポール)、牧野倫太郎(スポ2=愛知・豊橋東)に話をうかがった。
二人が行う業務は、会場整備から観戦記の作成など多岐にわたる。その中でも大変というのはミックスゾーンの管理。試合を終えた選手はミックスゾーンと呼ばれる場所に案内され、インタビューを受ける。しかし、その時間は決まっているため、彼らはインタビューを区切り、取材時間をコントロールしなければならない。選手の体調、メディアの要望、二つを両立させなければならず、その点に難しさがある。それでも、「区切るところはしっかり区切らなきゃというのは、慣れてきたからできるようになった」(田中)と回数を重ねていくうちに要領をつかみ、円滑に回してきた。
広報としてインタビューの時間を測る牧野
朝早くから夜遅くまでの業務に苦労もあるが、「仕事していてうれしいのは、選手たちがインタビュー終わったあとに、こっちにも『ありがとうございました』と言ってくれるとき」(牧野)。話を聞いている際にも、二人は「楽しい」という言葉を口にし、やりがいを感じている様子がうかがえた。
熱戦を繰り広げ、脚光を浴びる選手たちの裏で、試合進行をサポートする者たち。目立たないかもしれない。しかし、彼らのように大会を支えるスタッフは必要不可欠。会場へ足を運んだ際には、ぜひ彼らの姿にも注目していただきたい。
(記事 山本小晴、写真 石名遥)
関連記事
『世界トップクラスの実力を痛感。決勝進出を逃すが、若きペアが大舞台でも躍動し堂々の3位!』/全日本総合選手権(12/2)