小野寺・岡村組が2年連続ベスト8入りを果たす!

バドミントン

 全日本総合選手権(全日本総合)も大会3日目を迎えた。各種目の本戦2回戦が行われ、ここで勝てばベスト8入りとなる。早大からは昨日本戦1回戦を突破した男子シングルスの古賀穂(スポ4=福島・富岡)と大林拓真(スポ1=埼玉栄)、男子複には小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)が岡村洋輝(日本ユニシス)とのペアで登場。シングルス2名はどちらもストレート負けを喫し、古賀は大学生活最後の試合を終えた。一方ダブルスでは、小野寺・岡村組が白星を挙げ2年連続のベスト8進出を果たした。2名はあすの準々決勝に挑む。

★両者ともに厳しいストレート負け喫す/男子シングルス

古賀は要所で集中を欠き決め切れなかった

 男子シングルスには、現在日本B代表の古賀と大林がそれぞれ本戦1回戦を勝ち抜き2回戦に登場した。
 同じく日本B代表の小野寺祐介(日本ユニシス)との対戦となった古賀はストレート負けを喫した。第1ゲームのイレブンを先取し、そのあとも数点リードする展開になるも追いつかれジュースに持ち込まれてしまう。要所で決められず21−23でこのゲームを落とし、そこからは完全に相手のペースに。第2ゲームの序盤は食らいつくも、中盤で一気に突き放される。コーチ席から「焦らず1本!」という声もかかるが流れはすでに相手側に。12本と抑えられ、古賀はワセダのユニフォーム姿はここで見納めとなった。昨年と同じ2回戦敗退という結果を受けて古賀は「正直…悔しいです」と声を震わせて言った。練習では勝ったことがある相手で、自信を持って臨んだだけに悔しい敗戦となった。今回の結果を受けて「上に勝っていくにはまだまだ練習や考え方をしっかりやっていかなければいけない」と語る古賀は、卒業後はNTT東日本で実業団選手としての道を歩む。

大林は得意のスマッシュが決まらず

 大林は埼玉栄高校の先輩でもあり日本A代表でもある西本拳太(トナミ運輸)との一戦。先に11点を取るも「西本先輩の様子見とかでイレブンを先に取れただけ」と本人も話す通り、そこからは完全に西本に押され続ける。大林の決め球であるスマッシュがほぼレシーブされ全く歯が立たない。「自分のエースショットが決まらないとメンタルにきました」と大林。必死に食らいつくも、第2ゲーム中盤ではショットの精彩を欠きショットがアウトになる場面が多々見られた。最後はスマッシュレシーブがネットに吸い込まれ、大学1年目の総合は幕を閉じた。自身初の1回戦突破を目標としていた今大会だったが、目標は一応達成したものの1回戦の内容やきょうの結果から、「悔いの残る大会になりました」と締めくくった。

(記事 石名遥 写真 佐藤菜々、石名遥)

結果

▽男子シングルス本戦2回戦

古賀●0−2(21-23,12-21)小野寺祐介(日本ユニシス)
大林●0−2(15-21,10-21)西本拳太(トナミ運輸)

★2年連続でベスト8入りを決める!/男子ダブルス

第2ゲーム以降は自分たちのスタイルに持ち込めた

 ベスト8入りをするために負けられない戦いとなった小野寺・岡村組だったが、相手の三浦・浦井(丸杉)組に対し過去に敗戦していた。しかしそのような相手に物怖じすることなくナショナルとしての意地を見せファイナルゲームの末勝利を収めた。
第1ゲームの序盤は優位に試合を進めるも、相手の低い展開に合わせてしまい連続失点で11を先取される。その後追い上げを見せるも、相手の攻撃に対し粘り切ることができず21-23でこのゲームを落とした。一方第2ゲーム以降は岡村の高さとスピードのあるスマッシュと、小野寺のネット前でのシャトルさばきがうまく噛み合い、相手に主導権を握らせることはなかった。最後は小野寺の放った球に相手が対応できずゲームセット。準々決勝進出を果たし、このペアが目標として掲げているベスト4入りまであと一勝となった。あすはナショナルA代表を下した塚本・高野組(日立情報通信エンジニアリング)との戦いが待ち受けている――。

(記事 佐藤菜々、写真 石名遥)

結果

▽男子ダブルス本戦2回戦

小野寺・岡村○2−1(21-23,21-12,21-16)浦井唯行・三浦昴(丸杉)

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コメント

古賀穂(スポ4=福島・富岡)

――今の率直な気持ちは

正直…悔しいですね。

――敗因はどこだったと思いますか

集中力が足りなかったなと思います。特に勝負所での1本が取れなかったところが敗因かなと思います。

――集中力が切れたタイミングは

相手がラリーをしてくる中で、自分が決める球がなかなか決まらなくて。そこで、相手が我慢するところで自分が勝負所で負けたという感じですね。

――ナショナルで一緒に練習している相手でした

そうですね…練習では勝ったりしていたので自信を持っていったのですが勝てなかったので、これが実力だと思います。練習と試合だったら試合で勝ち切らないといけないので。これからもバドミントンを続けていくので、次はしっかり勝てるようにまた頑張っていきます。

――昨年は1回戦を突破しうれしそうな表情が印象的でしたが、2年連続2回戦敗退という結果をどう受け止めていますか

正直、1年間日本代表としてやってきて、自分も力がついてきたと思ってこの大会に臨みました。ですがやっぱり勝てないということは、上に勝っていくにはまだまだ練習や考え方をしっかりやっていかなければいけないなと思いました。

――きょうでワセダのユニホームは最後になります

厳しい中でも自分なりに考えて頑張ってきて、それが学生ではチャンピオンになれて苦労が結果に結びついたのがすごくうれしかったです。でもやっぱり、総合など社会人相手になると勝ち切れないというところは、まだまだ伸び代があるということなので、しっかり勝てるようにまた頑張りたいです。

――次は実業団選手としてプレーすることになります

ああいう選手になりたい、というふうな憧れられる選手になりたいなと思っています。そのためにもフェアプレーで感動や元気・勇気を与えられるような選手になりたいなと思います。

小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)

――1、2回戦はナショナルではない選手との試合となりましたが、ナショナルに選ばれているからには負けられない試合となったと思います。そこに対してプレッシャーなどはありませんでしたか

プレッシャーはありましたね。昨日の方が初戦だったので緊張したんですけど、負けたらどうしようっていう気持ちの方が強かったので。でも普通にやったら負ける相手ではなかったので何とか勝てたんですけど。きょうの相手は前に一回やって負けたことがあったので、そこはあまりプレッシャーに感じなかったのでチャレンジャーの気持ちで行きましたね。

――ペアの岡村洋輝選手(日本ユニシス)とは所属が違いますが、今大会前はどれぐらいの頻度で練習していましたか

授業の合間を縫ってユニシスの練習に行かせてもらいました。総合前は普段よりは二人で練習できたかなと思います。

――きょうの試合についてお伺いします。第1ゲームの中盤の連続失点の際二人の攻撃的なプレーが機能していなかったように感じましたが、その原因は何でしょうか

自分が相手より速く前に出ることがベストだったんですけど相手の方が速かったので、守りの形になってしまいました。そこが敗因かなと思いますね。

――第2ゲームは1ゲーム目と比べて大差を付けてとりましたが、改善した点などありますか

相手がドライブとか低い展開で押してきて、そこに合わせていたら相手にはまってしまった感じだったので一回大きくやってみようという話になりました。前に来た球を後ろに打ったら(相手の球が)上がってきたので、そこで勝負できたかなと思いますね。

――インターバルの際などに早川コーチとお話している場面が見られましたがどのようなアドバイスを頂きましたか

自分は前だけ集中してやってみようと。相手のドライブは速いので大振りせずに合わせてみたいなことを言われましたね。

――きょうの試合はファイルゲームにまで及びましたが勝ち切れた要因は何だと思いますか

お互い同じぐらいのレベルだったので、最後は気持ちだなと思っていて。相手よりも声出して結果的に勝てたかなという感じです。

――明日は準々決勝になりますがそこに向けて一言お願いします

今大会は二人でベスト4入りを目指してやってきていて、明日はやっとその舞台に立てるので勝ちたいんですけど、負けても悔いが残らないプレーをして頑張っていきたいなと思います。

大林拓真(スポ1=埼玉栄)

――ゲームを振り返って

 西本先輩の様子見とかでイレブンを先に取れただけで、それ以降も全然ダメでした。2ゲーム目になってからはクリアで押されて前後に振られたりして、ラリーにはなっていましたが西本先輩の方が、クリアとカットしか打ってないイメージですけど攻められていて、いいところが一つもなかったです。でも終わってしまったことはしょうがないので、また頑張っていきたいです。

――コートに入る時にやはり緊張はありましたか

昨日の後輩との試合も全然よくなくて、昨日みたいな試合になると怖いなというふうな緊張がありました。それに全日本総合は他の大会と全然ちがう雰囲気や緊張感があるので、いろんな緊張がありました。

――西本選手と一番差を感じたところは

ナショナルでは、スマッシュをいいコースに打つように言われていて、総合前もそういうふうに練習していました。でも、いいコースを打ってもナショナルや大学生の強い選手には決まらなくて。西本先輩はナショナルB代表や大学生とは違ってもっと決まらなくて、自分のエースショットが決まらないとメンタルにきました。相手との差は、相手のエースショットを取ったりしてメンタルを崩すのも技の一つだと思うので、そういうところにすごく差を感じました。

――今大会を振り返って

相手が誰であろうと1回戦を突破することが目標でした。1回戦を突破できたのは全日本総合に出てきてこれまで初めてなので良かったのかなとは思いますが、1試合目もあまりいい試合ではありませんでした。全体的に振り返れば、悔いの残る大会になりました。

――来年の目標は

次まで1年あるので、ナショナルに入れたら入った選手たちと練習して技とかを盗んでいけたらと思います。逆にナショナルに入れなかったら、今回よりいいパフォーマンスですることはもっと難しくなるので、古賀穂先輩とかも4年生になるまでナショナルに入らずにずっと3年生でもインカレ優勝していたり早稲田大学でもそういうふうに結果を出している選手がいるので、話を聞いたり見習ったりしていきたいと思います。

――来季の目標は

毎年、高校生だったらインハイ、大学生だったらインカレ優勝とか言いますけど、インカレで優勝するのは当たり前だと思って全日本総合で今回よりレベルが上がってベスト8に入れるようにやっていきたいと思います。インカレ優勝は当たり前で、全日本総合で結果を残すということを目標に1年間頑張っていきたいです。