男子は悔しい結果となるが、女子は優勝へ望みつなぎ後半戦へ

バドミントン

 5日間に及ぶ関東大学春季リーグ戦の3日目。男子は日大、女子は明大との対戦。優勝目指して、白星を挙げたかった男子はシングルス3までもつれ込む熱戦を繰り広げたが、惜しくも敗北。一方、女子はストレートで相手を下し優勝へ望みをつなげた。

 

  シングルス1を大林拓真(スポ1=埼玉栄)、シングルス2を古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)が任される。共に強烈なジャンピングスマッシュを次々と決めていき、あっさりと勝利。マッチカウントを2-0とし、チームの勝利へ大手をかけた。ダブルス1では小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)が何度も際どいところに落ちるシャトルを拾うためにダイブし、観るものをも熱くさせる試合を展開するも、一進一退の攻防が続く。互いに1ゲームずつ奪い、迎えた第3ゲーム。16―20でもはや勝負はここまでかと思われたが、そこから早大ペアが奮闘をみせ、4連続でポイントを奪取。しかしあと1点が遠く、悔しい敗戦となった。ダブルス2に今大会ここまで負けなしのペアが挑むも、異様な盛り上がりをみせる日大ベンチの雰囲気にのまれてしまう。勝負の命運はシングルス3の小野寺に託されたが、ダブルスでの死闘の疲労もあってか、日大の前に屈することとなった。

主将としてチームをけん引する古賀

 

 シングルス1に出場した鈴木ゆうき(社1=宮城・聖ウルスラ学院英智)が勝利し、続くシングルス2を任されたのは松本茜(社3=福岡・九州国際大付)。相手は過去に1回も勝利したことがない西口(明大)であった。第1ゲームは序盤優勢に試合を進めていたが、気持ちが緩んでしまいこのゲームを18-21で落とした。しかし続く第2ゲームを奪取し、ファイナルゲームを迎える。互いに1点ずつ取り合う白熱した試合となり苦しい場面も見られたが、19-19から松本が冷静に2連続得点を決めチームにとって大きな勝利をもたらした。自身の試合について松本は「序盤から積極的に自分のプレーができて、1ゲーム目は落としたけど2、3は気持ちを切り替えて相手に粘り勝ちできて、しっかり我慢できたのは良かったかなと思います。」と語った。その後吾妻咲弥(スポ2=福島・富岡)・鈴木ゆ組もストレートで相手を下し、早大の勝利を決定づけた。

 

チームに良い流れを作った松本

 

 男子は1勝2敗、女子は2勝1敗で今大会を折り返した。男子は優勝の可能性が低くなってしまったが「あと2日試合は続くので、しっかり自分たちのできることをやって今後につながる試合をしていきたいと思っています。」と古賀は主将として残りの2試合に向けて気持ちを切り替えていた。前半戦での反省点を生かし、後半戦では早大らしいプレーで観客を魅了してほしい。

 

(記事 小林理沙子、佐藤菜々、写真 石名遥、佐藤慎太郎)

 

結果

▽男子団体●2―3日大

シングルス1 大林拓真(スポ1=埼玉栄)〇2-0(21-19、21-13)

シングルス2 古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)〇2-0(21-11、21―9)

ダブルス1 小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)、大林●1-2(21-19、20-22、26―28)

ダブルス2 渡辺俊和(スポ3=埼玉栄)、鈴木朋弥(商3=宮城・聖ウルスラ学院英智)●1-2(16-21、21-18、12-21)

シングルス3 小野寺●1-2(20-22、24―22、17―21)

▽女子団体〇4-1明大

シングルス1 鈴木ゆうき(社1=宮城・聖ウルスラ学院英智)〇2-0(23-21、21-12)

シングルス2 松本茜(社3=福岡・九州国際大付)〇2-1(18-21、21-18、21-19)

ダブルス1 吾妻咲弥(スポ2=福島・富岡)、鈴木ゆ〇2-0(21-16、21-8)

ダブルス2 桃井伶実(スポ3=石川・金沢向陽)、平野紗妃(スポ1=福岡・九州国際大付)●0-2(14-21、15-21)

シングルス3 吾妻〇2-0(21-13、22-20)

 

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コメント

古賀穂主将(スポ4=福島・富岡)

――今大会は、主将として初めての大会でしたが、どのような意気込みで臨まれましたか

今大会は男女アベック優勝を目指してやってきました。結果は3日目が終わった段階ですけど、女子は可能性があって、男子はちょっと厳しいかなっていう感じです。あと2日試合は続くので、しっかり自分たちのできることをやって今後につながる試合をしていきたいと思っています。

――練習ではどのようなところを重点的に鍛えてきましたか

男子はダブルスを重点的にやって、女子はチーム一丸となってやってきました。あとは、フィジカル面の強化をやってきました。

――きょうの試合を振り返っていただきたいです。個人として勝利しましたが

きょうは自分のプレーができたので、すごく良い試合だったなと思います。

――チームとしてはいかがですか

最初2つ獲ってその勢いのままいきたかったんですけど、やっぱり相手も日本代表がいて強い相手でした。でも自分たちのやれることはやったと思うので、しっかりまたこの経験を次に生かしてインカレもあるので、アベック優勝目指して頑張ります。

――前半戦を1勝2敗で終えて、いまのお気持ちは

落ち込む暇はないので、しっかり明日明後日と、また練習して3日後の筑波戦から勝てるように努力していきます。

松本茜(社3=福岡・九州国際大付)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

きょうの相手には1回も勝ったことがなくて、自分のなかでも苦手意識は少しありました。でもやるからには上3つでしっかり勝ちたいと思ってたから、序盤から積極的に自分のプレーができて、1ゲーム目は落としたけど2、3は気持ちを切り替えて相手に粘り勝ちできて、しっかり我慢できたのは良かったかなと思います。

――1ゲーム目はリードして逆転されるという苦しい展開でした

いつもの練習でも、終盤までは勝っていたのに結局最後の2点が取れないというのが本当に多くて、その原因は何なのかを自分自身この何カ月か追求してきました。正直1ゲーム目は気持ちが緩んじゃった部分が原因かなと思います。

――その展開からどのように気持ちを切り替えましたか

2カ月間その自分の課題についてやってきたから、そこはしっかり1セットで気持ちを切り替えていきました。2セット目の後半まで負けてたんですけど、しっかり最後のマッチを取れたのは今までの成果が出たのかなと思います。

――最後勝ち切れたという具体的な要因はありますか

自分が後半簡単なミスが少なくて、相手が逆に簡単なミスをしてくれたから気持ち的にもすごく楽だったし、長いラリーになったなかで、相手に怖い球がなかったというのもありました。自分がしっかり我慢できれば大丈夫だという気持ちがあったので、そういう面では少し余裕はあったかなと思います。

――個人的には納得のいく試合だったということですか

団体の流れはつくれたし、ファイナルまではいったけど、自分のなかでは満足のいく試合だったかなと思います。

――シングルス2を取れたことはチームの勝利にも大きく影響しました

吾妻(咲弥、スポ2=福島・富岡)と鈴木(ゆうき、社1=宮城・聖ウルスラ学院英智)の二人に頼ってばかりだと負担もかかるし、しっかり自分も上級生としてやるべきことをやろうと思っています。今のところ1日目も勝てたし、自分のなかではやるべきことはできているのかなと思います。後半戦も自分は挑戦者の立場でもあるけど、上級生として勝ち点を取らなければいけないということを自覚して覚悟を持って臨んでいきたいと思います。

――初日はシングルス3、きょうはシングルス2での出場でしたが気持ちでの違いはありますか

他のダブルスの兼ね合いで私はシングルスの順番が変わったりしますけど、自分はどこで出ても勝つだけだし、やることをやるだけなので心境的にはあまり変わらないです。

――後半戦に向けて一言お願いします

ことしは4大会アベック優勝というのをチーム目標にしていて、まずは春リーグでアベック優勝を目指しています。女子はこの少ない人数のなかで一人ひとりが役割を把握して、それをやっていかなきゃいけないと思います。後半戦も試合に出るにしろ出ないにしろ、一人ひとりが置かれた立場での役割を全うして、それが結果につながっていけばいいなと思います。