男女共に2位。インカレに向け再出発

バドミントン

  関東大学秋季リーグ戦(秋季リーグ)もついに最終日。この日男子は日体大との優勝決定戦、女子は2勝2敗で並ぶ専大との一戦に臨んだ。男子はシングルス1を奪ったが、その後3つ落として敗北。春秋連覇の夢はここで散ってしまった。一方の女子は、シングルス3まで勝敗が決しないシーソーゲームになる。4年生の松岡英美(スポ4=福岡・九州国際大付)がフルゲームの試合をものにし、チームの白星を奪取。男女共に2位になり、10月に行われる全日本学生選手権(インカレ)につながる結果になった。

  シングルス1の古賀穂(スポ3=福島・富岡)は開始早々テンポよく点を重ね、順調なスタートを切る。しかしヘアピンやスマッシュで徐々に差を縮められ、12-12でついに追い付かれた。そこからは互いに譲らず、点を取り合う展開になる。しかしここで5連続得点を許し、17-20とゲームポイントを握られてしまった。古賀も2点を奪い返したが、最後はコート前方に落とされたシャトルに一歩届かず。この秋季リーグでこれまで1ゲームも落とさなかった古賀が、19-21でこのゲームを取りこぼした。それでも第2ゲームからは流れに乗り、21-13、21-6で抑えて勝利。エースの意地を見せた。シングルス2の吉村徳仁(スポ2=富山・高岡第一)は第2ゲームの後半追い上げたが、24-26で競り負けて黒星。ダブルス1、2もストレート負けを喫し、ここで早大春秋連覇の可能性が消滅した。最後に登場したシングルス3の渡辺俊和(スポ2=埼玉栄)は、終始試合の主導権を握って快勝。マッチカウント2-3で最終戦を終えた。

安定的な強さを発揮する古賀

 今大会正規のオーダーとして初出場となったシングルス2の松本茜(社2=福岡・九州国際大付)は、ファイナルゲームとなる接戦を繰り広げた。しかし、あと一歩及ばず18-21で負けを喫す。その後、マッチカウント2-2となり、2日連続でチームの望みを託されたシングルス3の松岡英美(スポ4=福岡・九州国際大付)。第1ゲームを21-11で先取したが、第2ゲームを9-21と大差をつけられて落としてしまう。迎えたファイナルゲームでは序盤から松岡のペースで試合が進む。一度点数を取られるとなかなか流れを取り戻せず、連続失点する場面が多くみられた。しかし、前半の7連続得点が試合に大きく響き相手を16点で抑えワセダに勝利をもたらした。この接戦を競り勝てた要因として「相手よりしっかり我慢できた」と松岡は語った。専大をマッチカウント3-2で下し、女子部は最終戦を笑顔で締めくくった。

チームの大きな勝利をもたらした松岡

 5日間の長き戦いを終えた早大陣。ベストメンバーではなかった男子、春季リーグで5位だった女子は共に2位という好成績を収めた。それぞれ夏の練習の成果が発揮できたのではないだろうか。残すは約1か月後に行われるインカレのみ。この調子なら悲願のインカレでの団体アベック優勝も夢ではない。ここからが本当のスタートラインだ。悔いのない1か月にしてほしい。

(記事 橋本望、佐藤菜々、写真 大庭開、佐藤慎太郎)

結果

▽男子団体●2ー3日体大

シングルス1 古賀穂(スポ3=福島・富岡)〇2-1(19-21、21-13、21-6)

シングルス2 吉村徳仁(スポ2=富山・高岡第一)●0-2(10-21、24―26)

ダブルス1 中里裕貴(スポ4=埼玉栄)、渡辺俊和(スポ2=埼玉栄)●0-2(16-21、16-21)

ダブルス2 浅原大輔(スポ2=宮城・聖ウルスラ学院英智)、吉村●0-2(10-21、11-21)

シングルス3 渡辺◯2-0(21-14、21―16)

▽女子団体〇3-2専大

シングルス1 中西貴映女子主将(スポ4=埼玉・大宮東)○2-0(21-10、21-13)

シングルス2 松本茜(社2=福岡・九州国際大付)●1-2(20-22、21-16、18-21)

ダブルス1 中西、吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)〇2-1(14-21、21-13、21-11)

ダブルス2 中村幸(スポ3=富山国際大付)、桃井伶実(スポ2=石川・金沢向陽)●0-2(21-23、14-21)

シングルス3 松岡英美(スポ4=福岡・九州国際大付)○2-1(21-11、9-21、21-16)

関連記事

男子は優勝に向け望みつなぐ、一方女子は2つ目の黒星喫す/関東大学秋季リーグ戦(9/20)

男子団体戦今季初黒星、女子はうれしい白星/関東大学秋季リーグ戦(9/18)

前半戦を終え、男女で明暗分かれる/関東大学秋季リーグ戦(9/16)

コメント

松本康平主将(スポ4=埼玉栄)

――きょうはご自身の出場はありませんでしたが、出場するメンバーにどのような声をかけましたか

けっこう下級生が多くて、変に勝とう勝とうと硬くなっている選手が多かったので、リラックスしてやれよというのは伝えました。

――きょう惜しくも敗れてしまった原因は何だと思いますか

自分が出れていないのと1年生のエースの小野寺(雅之、スポ1=埼玉栄)が日本代表合宿でいなくて、二人欠けたということで戦力が足りていなかったというのと、やっぱり相手の方が気合が入っていたと思います。

――春との連覇を逃したことについてはどう感じていますか

連覇という部分については特に意識はしていなくて悔しくはないんですけど、次にインカレ(全日本学生選手権)があるのでそこに向けてチーム全員がレベルアップしていければいいなと思います。

――夏の期間はこのリーグ戦に向けてどのような点を強化していましたか

東日本学生(東日本学生選手権)で、からだ自体は準備できていたんですけどゲームの感覚というのが良くなくて、部活以外でも練習したりしてゲームの感覚を取り戻すようにしていました。

――最後のリーグ戦でしたが振り返っていかがですか

初戦、2戦目と自分らしい勝ち方ができて、3戦目でもいい流れではあったんですけど途中で脚を痛めちゃって最後に出しきれず終わっちゃったので、このケガをしっかり治してインカレでは団体と個人の両方で優勝できるようにがんばりたいと思います。

古賀穂(スポ3=福島・富岡)

――きょうはこのリーグ戦で唯一ゲームを落としましたが、第1ゲームを取り切れなかった要因は何ですか

出だし9ー3(スコア)になり油断してしまったからだと思います。勝負所での実力不足です。

――第2ゲームをから流れに乗っていましたが、意識して修正した点はそこですか

プレースタイルを変えようと意識しました。攻撃的に粘り強くいきました。

――チームとして連覇を逃しましたが、その点についてはいかがですか

連覇を目指していたので残念ですが、1ヵ月後にはインカレもあるので切り替えてインカレ優勝出来るように残り少ない日々でやれることをやります。

――夏の期間、ご自身で強化した点を教えてください

フィジカル面です。特にランニングと初動負荷トレーニングに励みました。

――それをきょうは発揮できましたか

発揮できていない、まだまだだと思いました。

――約一か月後に控えるインカレに向けて特に取り組みたい点は何ですか

息が上がった時に我慢強くプレーしていきたいです。なので瞬発力と持久力向上に取り組みたいと思います。

――インカレに向けて意気込みを教えてください

団体、個人ともに優勝します。

松岡英美(スポ4=福岡・九州国際大付)

きょうの試合を振り返っていかがですか

きのうとか負けて緊張していたんですけど、最後だしと思って思い切ってやりました。勢いが良かったので、その勢いのまま勝てたかなという感じです。

――きのうは競り負けてしまいましたが気持ちは上手く切り替えられましたか

そうですね。インカレに上手く繋げられるように頑張ってやりました。

――きょうの試合で競り勝てた要因はなんだと思いますか

相手より最後までしっかり我慢できたところですかね。

一度失点すると、連続で点数を取られてしまう場面が多く見られましたが、やはり流れを取り戻すのは難しいですか

そうですね。相手にいい感じで決められると、連続で点数を取られてしまっていたので、もう少し自分から攻めたり、ミスを防げたら少しは違ったのではないかなと思います。

――最後の秋季リーグとなりましたが今大会を振り返っていかがですか

中西(貴映女子主将、スポ4=埼玉・大宮東)は全勝だったんですが、他の人が負けていい結果が出せなかったので、次は中西を中心にいい結果が出せるように頑張りたいです。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします

インカレでは競ってもしっかり勝てるようにして、男女アベック優勝目指して頑張ります。

松本茜(社2=福岡・九州国際大付)

――きょうの出場はいつ聞きましたか

きのうの試合後のオーダー発表の時に知りました。

――聞いた時はどういう気持ちでしたか

今回はメンバーチェンジ以外でリーグに出れていなくて、自分のなかで悔しい気持ちは少なからずありました。せっかくのチャンスだからこのチャンスをものにしたいなっていう気持ちと、出るならチームのために戦いたいという気持ちで臨みました。

――きょうの試合を振り返っていかがですか

試合内容とか調子は特に悪くなかったんですけど、相手との大きな差もなく、最後勝ち切れなかったのは、相手の方が勝ち方を知っていたという感じでしたね。勝ち方とか、詰めの甘い部分を練習から言われていたんですけどそれが本番でも出ちゃったかたちですね。

――展開としてはリードしながら追い付かれるというかたちでした

ファイナルゲームは、2点差とかで勝ってたけど、自分のなかで決め急いじゃってた部分があって、ミスがありました。後半は点数が並んでいる時にラリー負けしちゃった部分がありました。最後までしっかりやっていたのが相手だったかなと思います。

――自分の満足いくプレーはできましたか

東日本インカレの時から全然勝てなくて、自分のなかでスランプに陥っていました。今回は負けちゃったけど試合内容としては最近で一番良かったし、でも詰めの甘い部分とかは練習での甘さが出ているかなと思うので、インカレ(全日本学生選手権)の団体戦に向けてしっかり練習して、最後に勝ち切る強さを身に付けたいと思います。新チームになったら自分が主軸になってやっていかなきゃいけないという思いがあるので、しっかり頑張ります。

――スランプになった時はどういう部分を強化しようと思いましたか

試合中割といつも楽しそうにやってるって言われるんですけど、自分のなかで勝てるビジョンが見えなくて、気持ちがずっと落ちっぱなしでした。気持ちが落ちると球も入るわけなく、勝てるわけもなく、という感じだったから、とりあえず自分は弱いんだから楽しくやろうって思いました。

――技術的な面では何かありますか

ずっと入らなくて自信がなかったから、早く決めなきゃという気持ちがあったけど、決まらないんだからミスを少なくしようと思って我慢してやっていた感じです。

――きょうの試合も楽しそうな感じに見えましたが、楽しかったですか

すごい楽しかったです(笑)。

<

――インカレの団体戦に向けて一言お願いします

私は団体戦しかないから、他の人より団体戦にかける思いは強いと思うし、団体戦に照準を合わせられるから、出るか出ないかはわからないけど、その試合に出るために練習からしっかり部内で負けないようにしたいです。出るならしっかり自分のためにもチームのためにも一勝を勝ち取れるように、練習していきたいです。