古賀が貫禄の2連覇!ルーキー吾妻も大健闘

バドミントン

 「目標としていた優勝ができて、とてもうれしいです」(古賀穂、スポ3=福島・富岡)。関東の学生王者を決する、関東学生選手権もついに最終日。ワセダからは男子シングルスの古賀と女子シングルスの吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)がここまで勝ち上がってきた。吾妻は前々日の4試合の激闘も響き、ベスト4で終える。一方古賀は大会を通して1ゲームも落とさず、まさに完全優勝で2連覇を果たした。

 準々決勝でワセダ対決を制した吾妻は、昨年度関東学生新人選手権で頂点に立った池内萌絵(日体大)と激突。ストレート負けを喫した関東大学春季リーグ戦のリベンジマッチになった。第1ゲーム、コートを広く使ったプレーで隙を突かれ、流れを奪われてしまう。吾妻も緩急のある球で得点するが、勢いに乗った相手にそのまま逃げ切られた。1ゲームビハインドで迎えた第2ゲームでも、連戦が影響。次々と繰り出したクロスショットが、ラインのわずかに外に落ちる。また、相手の揺さぶりに対応しきれない場面も見られた。最後は右サイドを突かれ、21点目を献上することになった。

ルーキーながら3位に輝いた吾妻

 前回覇者の貫禄を見せつけ、2年連続のタイトルを手にした。準決勝第1ゲーム、中盤で連続得点し相手を突き放した古賀は、チャンスを逃さず着実にものにしていく。第2ゲームは19-20と大事な場面で逆転されるピンチもあったが、サーブレシーブから攻めて相手のミスを誘うと、再び逆転して勝利へとこぎ着けた。終始シーソーゲームになった決勝では、多彩なコース取りのラリー戦が幾度も展開される。そんな中でも体制をキープし、強力なスマッシュを決めるなどして第1ゲームを奪った。第2ゲームも競るが、「配球力」で要所はしっかりと押さえる。20-18、あと一点で栄冠をつかむというところでヘアピンの応酬になり、ここでも古賀の正確さが光った。相手が打ったシャトルがネットに掛かり優勝が決まった瞬間、声を上げガッツポーズをしてその喜びを表現した。

2連覇を成し遂げた古賀

 試合後、激闘を終えた二人は同じ単語を口にした。「インカレ(全日本学生選手権)」。全国の精鋭たちが集うインカレでは、さらに厳しい戦いが繰り広げられることであろう。今回上位の成績を残した選手たちも、まだまだ満足はしていない。よりレベルの高い舞台で輝くために、ワセダの挑戦は続いていく。

(記事 橋本望、写真 佐藤菜々)

表彰された古賀(左)と吾妻

結果

▽Aブロック男子シングルス

▼決勝

古賀穂(スポ3=福島・富岡)〇2-0(21-17,21-18)

▼準決勝

古賀穂(スポ3=福島・富岡)〇2-0(21-18、22-10)

▽Aブロック女子シングルス

▼準決勝

吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)●0-2(12-21、13-21)

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コメント

古賀穂(スポ3=福島・富岡)

――優勝おめでとうございます。2連覇した今のお気持ちはいかがですか

ありがとうございます。目標としていた優勝ができて、とてもうれしいです。

――まず準決勝を振り返っていかがですか

自分のペースになることもあったんですけど、それで大差がついたときに余裕を持ってしまって、一気に詰められるという展開が3回くらいありました。そこが反省点かなと思います。

――第2ゲームでシーソーゲームになったのは、それが原因だったということでしょうか

そうです。

――決勝を振り返っていかがですか

相手がなかなか日本にはいない長身の選手だったので苦戦したんですけど、なんとか勝てました。

――コートを広く使ったラリーが印象的でした

自分は身体が小さいので、配球力で負けないようにしようと思っていました。相手が長身だからこそ、そういった戦術で戦いました。

――前回王者というプレッシャーはありましたか

それは特になくて、どちらかというと挑戦者という気持ちで臨めたので、それが良かったと思います。

――今大会でどんな収穫を得ましたか

成果と課題を明確にできたことが、今後のインカレ(全日本学生選手権)や全日本総合(全日本総合選手権)に向けていい収穫になったと思います。

――成果と課題とは、具体的に何ですか

成果は、1ゲームも取られずに優勝できたことです。課題は、きょうのように一気にポイントを取られるところだったりとか、揺さぶられたときにしっかり身体が入っていなくて、弱い球しか打てないとか。あとは、ずっと同じ配球していたら相手にも対応されるので、違う配球をどんどんやってプレーに変化をつけることが課題です。

――次に控える大きな大会、東日本学生選手権(東日本)の目標を教えてください

団体戦も個人戦も優勝して、インカレに向けていいスタートを切られるように頑張ります。

吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)

――きょうのコンディションはいかがでしたか

おとといの4試合(の負担)が結構身体にきていて、いい状態で臨めなかったのが反省点だと思います。大学に入って、フィジカル面での弱さを痛感しているので、シングルスもしっかり勝ち切れるように、身体をつくり直さなければいけないなと思います。

――準決勝は関東大学春季リーグ戦(春季リーグ)のリベンジマッチになりました。対策はありましたか

相手はテンポよく攻めてくるので、そのテンポに合わせないようには心掛けたのですが、うまく自分の足を使ってラリーすることができませんでした。主導権を握ることができなくて、相手のペースでラリーを続けてしまったなと思います。

――3位という結果についてはいかがでしたか

自分はダブルスで取りたかったので、すごく悔しい大会になりました。しっかりやり直して、東日本やインカレでは優勝できるように頑張りたいと思います。

――今大会でどんな収穫を得ましたか

春季リーグのときに途中で足を痛めて、できなくなってしまいました。そこを少し改善できたのは良かったと思いますが、まだ足りない部分ばかりです。春季リーグから関東学生選手権にかけてはいい取り組みができたと思うのでそれを継続しつつ、反省点は改善して、次に大会に臨めたらなと思います。