古賀輝が自身初となる4強入り!

バドミントン

 全日本総合選手権は本選3日目を迎えた。ベスト4を懸けた熱戦が繰り広げられる中、早大からただ一人勝ち残っている古賀輝(スポ4=埼玉栄)もまた自身初の準決勝進出を懸けた大一番に挑む。上田拓馬(平23スポ卒=現日本ユニシス)との同窓対決を制し、男子シングルス4強にその名を連ねた。

 古賀輝にとっては埼玉栄中からの先輩である上田との一戦となった。高校3年時に一度だけ対戦経験はあるものの、マッチカウント2-0のストレートで敗北。それから4年の月日が経ち、また同じ舞台で「1ゲームでも取って、できれば勝利できるように頑張りたい」(古賀輝)と意気込んで臨んだ。古賀輝が「前半にリードしていこうと思った」と語るように、幸先の良いスタートを切る。しかしイレブンを先取され、後半は5連続ポイントを許した。サイドを狙いスマッシュを放つもコースに決めることができず、15-21でファーストゲームを落としてしまう。劣勢の流れを断ち切ることができず、続くインターバルも5-11で折り返した。

何度も好返球を見せ、粘り強いラリーを展開した古賀輝

 2分間のインターバルが明け、形勢が逆転した。「2ゲーム目の後半からはハーフスマッシュやカットを入れていった」との言葉通り、相手の動きに合わせて戦術を変えた古賀輝。その作戦が功を奏し、じわじわと点差を縮めていく。「スマッシュ王子」の異名を持つ相手のスマッシュをうまく返球し、粘りを見せる。冷静なラインジャッジも光り、積極的に攻撃を仕掛けていった。ラリーで好機をものにし、18-18の同点に追いつく。終盤で相手の逆を突く好プレーを連発し、観客をどよめかせた。21-19の僅差で競り勝ち、試合を振り出しに戻す。セカンドゲーム後半からの集中力を切らすことがなかった古賀輝は、先にイレブンを獲得。その後は圧巻の9連続得点で相手を追い詰める。最後はシャトルを押し込み、自身初となる準決勝への切符を手にした。

早大OBの上田拓馬(平23スポ卒=現日本ユニシス)に勝利し、ガッツポーズで喜びを現した

 男子ダブルスでは目標としていたベスト8入りを果たせなかった古賀輝。その悔しさをシングルスにぶつけ、ここまで勝ち上がってきた。「調子も良くなってきた」(古賀輝)と、手応えもつかんでいる。次戦で勝利すればナショナルチームのA代表入りも見えてくるが、「自分の力を100パーセントかそれ以上出せるように頑張りたい」(古賀輝)と目の前の戦いに全力で挑む所存だ。昨年度のチャンピオンに臆することなく、立ち向かっていきたい。

(記事 佐藤亜利紗、写真 八木瑛莉佳)

結果

▽準々決勝

▼男子シングルス

古賀輝(スポ4=埼玉栄)○2-1上田拓馬(日本ユニシス)

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コメント

古賀輝(スポ4=埼玉栄)

――きょうの試合を振り返って

中、高、大の先輩との対戦で、2回目でした。前半にリードしていこうと思って、リードできてたんですけど、追いつかれてしまって。15-21で負けてしまいました。そのまま第2ゲームも5-11で先にイレブンを取られました。相手のロブやクリアが深く、無理して打ってる部分があったので、2ゲーム目の後半からはハーフスマッシュやカットを入れていきました。返ってきた球を速く打つ準備をしていたので、それがうまくはまって逆転して勝てました。結果その流れで勝てたので良かったです。

――2ゲーム目の後半は集中して攻めている印象でしたが

守っていたら良いコースに来るので、攻められないようにこっちから仕掛けていきました。

――どのような気持ちで臨まれましたか

シングルスで初のベスト8だったんですが、結構調子も良くなってきたのでそのままベスト4に入りたいなという気持ちでした。なんとか勝てて良かったです。

――準決勝進出となりましたが

これで次勝ったらA代表に入れます。相手が強いのは分かっているんですけど、自分のプレーができて負けたら仕方ないと思ってます。自分の力を100パーセントかそれ以上出せるように頑張りたいです。